有価証券報告書-第74期(2023/01/01-2023/12/31)
② 戦略
当社グループは気候変動によるリスクと機会を重要な経営課題の1つであると認識しており、当社製品及びサービスの調達・生産・供給までのバリューチェーン全体を対象として、当社への影響を考察し、リスクと機会を特定しています。
分析の前提
2℃シナリオと4℃シナリオの世界観を整理し、2030年時点におけるリスクと機会を整理しました。シナリオ分析結果におけるリスクと機会は、低炭素社会への移行に伴う政策や技術などの社会変化によって生じる「移行」側面と気候変動に伴う自然災害の発生や気温上昇などの「物理」側面を考慮しています。
シナリオ分析結果
リスクと機会は、2030年までを想定の上、定量的な簡易分析も加味しながら事業活動に与える影響を「大」「中」「小」で定性的に評価しました。
〈重要度の高いリスク〉
〈重要度の高い機会〉
当社グループは気候変動によるリスクと機会を重要な経営課題の1つであると認識しており、当社製品及びサービスの調達・生産・供給までのバリューチェーン全体を対象として、当社への影響を考察し、リスクと機会を特定しています。
分析の前提
2℃シナリオと4℃シナリオの世界観を整理し、2030年時点におけるリスクと機会を整理しました。シナリオ分析結果におけるリスクと機会は、低炭素社会への移行に伴う政策や技術などの社会変化によって生じる「移行」側面と気候変動に伴う自然災害の発生や気温上昇などの「物理」側面を考慮しています。
| 設定シナリオ | 時間軸 | 参照シナリオ | |
| 2℃ | 移行 | 2030年 | IPCCによる気候変動予測シナリオ「SSP1-2.6」(第6次評価報告書)、IEAによる移行シナリオ「持続可能な開発シナリオ(SDS)」(IEA WEO2020) |
| 4℃ | 物理 | IPCCによる気候変動予測シナリオ「SSP3-7.0」(第6次評価報告書) | |
シナリオ分析結果
リスクと機会は、2030年までを想定の上、定量的な簡易分析も加味しながら事業活動に与える影響を「大」「中」「小」で定性的に評価しました。
〈重要度の高いリスク〉
| 大分類 | 小分類 | リスク 要因 | 事業への影響 | 重要度 | 対応策 | |
| 2℃ | 4℃ | |||||
| 移行リスク | 政策と法 | 炭素税の導入 | 炭素税の導入により当社生産コストが増加する | 大 | 小 | ・2030年までにScope1,2の温室効果ガス総排出量を2019年比で50%削減、Scope3の温室効果ガス総排出量を2019年比で30%削減、2050年までにカーボンニュートラル達成に向け、再生可能エネルギーの使用拡大(太陽光発電の増設・空調使用外気の地熱利用・不良廃棄飴のバイオマスエネルギーへの転換利用等)、省エネ施策・生産性効率化施策を推進・検討 ・工場稼働の最適化による高効率の生産体制の構築 ・気候変動に対する影響度を設備投資採択基準に追加(2022年) |
| プラスチック利用の規制化 | 再生プラスチック比率の上昇等により、包装材の調達コストが増加する | 中 | 小 | ・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進・検討 ・プラスチック使用削減施策(パッケージ包装薄肉化・サイズ縮小等)の推進・検討 ・パルプ・でんぷんが原材料の紙製クリアファイルを導入(2023年8月) | ||
| 市場 | 原材料コストの増加 | 低炭素社会へ移行し、農作物の収量が減少することで原材料価格が高騰し調達コストが増加する(収量減少が想定される主原料:水飴・ゼラチン・乳原料等) | 大 | 小 | ・原材料を2社以上の購買先確保を原則とする購買の基本方針の遵守と更なる調達ルートの拡大検討 ・主原料における代替原料検討 ・廃棄原料の削減推進(再生利用等) | |
| 評判 | 消費者の環境意識の高まり・嗜好の変化 | 消費者の環境意識の高まりによって、環境対応が遅れた商品の消費者離れや流通業の当該商品の取り扱い回避に伴う売上減少 | 中 ~ 大 | 小 | ・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進・検討 ・人権ポリシー(2023年度策定)に則った環境面含むサプライヤーの状況確認等、人権デューデリジェンスの実施 ・調達ポリシーの策定検討 | |
| 物理リスク | 急性 | 台風や洪水等の異常気象の発生 | 洪水や台風の発生に伴い、物流が滞り、調達・生産・物流・販売活動が停止することで売上高が減少、または調達コストが増加する また、工場等が被災することで製品や設備の毀損に伴うコストが増加する | 小 | 大 | ・生産工場に火災保険を付加、罹災に伴う損失補填として利益保険を付加 ・災害対応BCPの継続的な見直しとBCМへの進化 ・松本市ハザードマップ上で奈良井川の浸水想定区域にある松本工場に、擁壁・止水板を設置対策済み(2021年) |
| 慢性 | 平均気温の上昇 | 保冷対応輸送の増加や工場・保冷倉庫の温度維持コストの増加(空調等) のど飴の需要期間が減少し、売上が減少する | 小 | 中 ~ 大 | ・原材料の複数社購買の実施 ・主原料における代替原料検討 | |
〈重要度の高い機会〉
| 大分類 | 機会 要因 | 事業への影響 | 重要度 | 対応策 | |
| 2℃ | 4℃ | ||||
| 市場 | 省エネ設備導入の推進 | 省エネ設備への更新の実施等、より効率的な製造により製造コスト、将来的な炭素税の負担を削減する機会となる | 小 ~ 中 | 小 | ・ボイラー設備の利用手順見直し、空調設備の更新、LED照明への切り替えなど省エネ施策の推進 ・再生可能エネルギーの使用拡大を推進・検討 |
| 評判 | 消費者の環境意識の高まり・嗜好の変化 | 環境負荷削減商品、環境負荷が低い原材料を使用した商品開発により売上が増加する 環境意識が高いZ世代などの消費者ニーズにあわせた製品、サービス開発で消費者需要に対応し、売上が増加する | 中 ~ 大 | 小 | ・2030年までに商品容器における環境にやさしい包材(バイオマス、生分解性、リサイクル素材、紙等)の比率を30%まで引き上げる目標達成に向けた取組み推進・検討 ・環境に配慮した商品設計基準作成検討 ・新規事業における廃棄飴・廃棄包材のアップサイクル商品等の開発を推進 ①規格外で販売ができない飴と未使用資源の田んぼのお米を発酵させて精製されたアルコールを使用したウエットティッシュ(2022年9月) ②清見みかんの搾汁時に残る繊維質「清見パルプ」と果汁を使用したグミ(2022年12月) 廃棄包材を活用したバック、サコッシュ、ペンケースをクラウドファンディングのプロジェクトとして展開(2023年8月) |