有価証券報告書-第68期(2024/04/01-2025/03/31)
① 戦略
a.シナリオ分析
気候変動によるリスクおよび機会の特定にあたり、当グループにおける製品およびサービスの調達・生産・供給までのバリューチェーン全体を対象として、国際機関等が公表するシナリオをもとに4℃シナリオと2℃シナリオの2つの将来世界観を整理し、2030年時点における当グループへの影響を考察するとともに、それぞれの世界観におけるリスクおよび機会を特定しております。
4℃シナリオ、2℃シナリオにもとづく将来世界観
重要課題となり得るリスク項目の中で定量的な分析が可能な項目については、2030年時点における財務インパクトを推定し、4℃シナリオにおける「生産工場に対する物理的被害の拡大」および「プラスチック製包装資材の価格上昇」、2℃シナリオにおける「カーボンプライシングの導入によるコスト増加」が特に大きな影響を及ぼす可能性があることを確認しております。
なお、当グループの主原料である米の収量および価格の分析にあたり、外部機関が開示する将来予測パラメータでは、空気中の二酸化炭素濃度の上昇が米の生育に寄与するほか、気温上昇による生産地拡大などにより収量の増加および販売価格が低下すると予測されており、各将来予測シナリオにおける米価格予想、平均収量の推移、消費生産バランス等の要素から試算した結果、仕入れコスト減少の可能性を確認しております。
一方で、水田の水温上昇などに伴い品質低下が見込まれていることから、こうした米を原料にしながらもおいしい米菓を引き続きお客様にお届けできるよう、製品開発や社会貢献の可能性を模索するのが当グループの役割であり、既存の取り組みを継続・加速するとともに、新たな対応策の検討も推進していきます。
また、リスクのみならず、当グループで展開するプラントベースフードやECOパッケージ化の推進は、気候変動が進む世界観においてもエシカル消費をはじめとするお客様の新たなニーズに応える製品群として事業機会の可能性を確認しております。リスクへの対応策をはじめとする具体的な既存の取り組みについては、統合報告書や当社ホームページで開示しているほか、今回のシナリオ分析を踏まえ、さらなる具体的な対応策を各事業で検討・立案し、不確実な将来世界に対するあらゆる可能性について備えていきます。

b.具体的な取り組み
・CO2排出量・エネルギー使用量の削減
新潟県内の3工場すべてにおいて、基幹設備のA重油・LPガスから都市ガスへのエネルギー転換を実施したことに加え、東北電力株式会社が提供する水力発電所で100%発電されたCO2フリーの再生可能エネルギー電気「よりそう、再エネ電気」を、2025年4月に白根工場に導入したことにより、3工場すべてに導入しました。
さらに、トラック輸送からCO2排出量の少ない鉄道貨物輸送などへ切り替えるモーダルシフトを推進し、「エコレールマーク」取り組み企業として認定されています。
今後も、生産切り替えに伴うエネルギーロス削減、生産設備の省エネ部品への入れ替えやエネルギー使用量の可視化、省エネ活動の継続など、米菓製造工程におけるエネルギー使用量の削減に取り組んでまいります。
・プラスチック使用量の削減
プラスチック使用量を削減するための取り組みの一つとして、包装技術を向上させることで、プラスチックトレーの廃止やパッケージのスリム化などECOパッケージ化を進めてきました。その結果、ECOパッケージ化はおおむね進んだものの、ノントレー化が難しい商品もあります。それら商品についても、トレーの肉薄化や設備投資によるノントレー化を図り、プラスチック使用量の削減に取り組んでいます。
なお、2024年度は以下のとおりトレーの肉薄化やノントレー化に取り組みました。
(トレーの肉薄化)
『80g 亀田のうす焼サラダ』『70g 亀田のうす焼えび』は、トレーによる便利な食べきり3パックを特長とする商品であるため、ノントレー化ではなく、トレーの厚みを10%削減して2024年5月より販売しています。これにより、年間約18トンのプラスチック使用量の削減につながる予定です。
(ノントレー化)
『360g 亀田の柿の種12袋詰』は、安定包装のためにトレーを使用していましたが、ノントレー化のための設備投資を行い、2024年9月に、ノントレー化商品としてリニューアルしました。これにより、年間約22トンのプラスチック使用量の削減につながる予定です。
・お客様の嗜好変化への対応
食生活が生み出す環境負荷に対するお客様の意識は確実に変化しております。更には、自然災害の増加や新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、お客様の防災意識・健康意識の高まりに対して、当グループが扱う長期保存食やプラントベースフード、アレルゲン28品目不使用の米粉パン、植物性乳酸菌などは、そうしたお客様のニーズに対応する製品であり、社会課題の解決に寄与するものと考えております。
当グループは、お米の恵みを美味しさ・健康・感動という価値に磨き上げ健やかなライフスタイルに貢献する 「Better For You」企業となるため、食品事業を国内米菓事業、海外事業と並ぶ三本目の柱とするべく、長期視点でシーズの獲得や育成を進め、早期の事業拡大に取り組んでまいります。
a.シナリオ分析
気候変動によるリスクおよび機会の特定にあたり、当グループにおける製品およびサービスの調達・生産・供給までのバリューチェーン全体を対象として、国際機関等が公表するシナリオをもとに4℃シナリオと2℃シナリオの2つの将来世界観を整理し、2030年時点における当グループへの影響を考察するとともに、それぞれの世界観におけるリスクおよび機会を特定しております。
4℃シナリオ、2℃シナリオにもとづく将来世界観
| 4℃シナリオ | 2℃シナリオ |
| 気候変動対策への取り組みは現行の政策や規制以上の進展がなく、化石燃料由来のエネルギーが継続的に使用されることによって温室効果ガス排出量が増大し、産業革命期頃と比較して、2100年頃までに地球平均気温が4℃以上上昇する将来予測。台風や豪雨をはじめとする異常気象の激甚化や、慢性的な気温上昇に伴う作物生育への悪影響といった、気候変動による直接的な被害が増加するのに対し、法規制や税制という形での市場への締め付けは強化されないため、移行リスクとしての影響度は小さい。 | 世界規模でのカーボンニュートラルの達成に向けて低炭素化が推進され、世界の平均気温が2℃程度の上昇に抑えられる将来予測。脱炭素化に向けた厳しい法規制や税制が施行され、温室効果ガスの排出量が抑制されることにより、気温上昇が抑制され異常気象等物理的リスクの規模や頻度は4℃シナリオに比べ縮小するものの、脱炭素化に向けた社会構造の変化に伴い、移行リスクは高まる。 |
| (参考シナリオ) IPCC(気候変動に関する政府間パネル):RCP8.5 IEA(国際エネルギー機関):STEPS | (参考シナリオ) IPCC(気候変動に関する政府間パネル):RCP2.6 IEA(国際エネルギー機関):SDS/NZE2050 |
重要課題となり得るリスク項目の中で定量的な分析が可能な項目については、2030年時点における財務インパクトを推定し、4℃シナリオにおける「生産工場に対する物理的被害の拡大」および「プラスチック製包装資材の価格上昇」、2℃シナリオにおける「カーボンプライシングの導入によるコスト増加」が特に大きな影響を及ぼす可能性があることを確認しております。
なお、当グループの主原料である米の収量および価格の分析にあたり、外部機関が開示する将来予測パラメータでは、空気中の二酸化炭素濃度の上昇が米の生育に寄与するほか、気温上昇による生産地拡大などにより収量の増加および販売価格が低下すると予測されており、各将来予測シナリオにおける米価格予想、平均収量の推移、消費生産バランス等の要素から試算した結果、仕入れコスト減少の可能性を確認しております。
一方で、水田の水温上昇などに伴い品質低下が見込まれていることから、こうした米を原料にしながらもおいしい米菓を引き続きお客様にお届けできるよう、製品開発や社会貢献の可能性を模索するのが当グループの役割であり、既存の取り組みを継続・加速するとともに、新たな対応策の検討も推進していきます。
また、リスクのみならず、当グループで展開するプラントベースフードやECOパッケージ化の推進は、気候変動が進む世界観においてもエシカル消費をはじめとするお客様の新たなニーズに応える製品群として事業機会の可能性を確認しております。リスクへの対応策をはじめとする具体的な既存の取り組みについては、統合報告書や当社ホームページで開示しているほか、今回のシナリオ分析を踏まえ、さらなる具体的な対応策を各事業で検討・立案し、不確実な将来世界に対するあらゆる可能性について備えていきます。
b.具体的な取り組み
・CO2排出量・エネルギー使用量の削減
新潟県内の3工場すべてにおいて、基幹設備のA重油・LPガスから都市ガスへのエネルギー転換を実施したことに加え、東北電力株式会社が提供する水力発電所で100%発電されたCO2フリーの再生可能エネルギー電気「よりそう、再エネ電気」を、2025年4月に白根工場に導入したことにより、3工場すべてに導入しました。
さらに、トラック輸送からCO2排出量の少ない鉄道貨物輸送などへ切り替えるモーダルシフトを推進し、「エコレールマーク」取り組み企業として認定されています。
今後も、生産切り替えに伴うエネルギーロス削減、生産設備の省エネ部品への入れ替えやエネルギー使用量の可視化、省エネ活動の継続など、米菓製造工程におけるエネルギー使用量の削減に取り組んでまいります。
・プラスチック使用量の削減
プラスチック使用量を削減するための取り組みの一つとして、包装技術を向上させることで、プラスチックトレーの廃止やパッケージのスリム化などECOパッケージ化を進めてきました。その結果、ECOパッケージ化はおおむね進んだものの、ノントレー化が難しい商品もあります。それら商品についても、トレーの肉薄化や設備投資によるノントレー化を図り、プラスチック使用量の削減に取り組んでいます。
なお、2024年度は以下のとおりトレーの肉薄化やノントレー化に取り組みました。
(トレーの肉薄化)
『80g 亀田のうす焼サラダ』『70g 亀田のうす焼えび』は、トレーによる便利な食べきり3パックを特長とする商品であるため、ノントレー化ではなく、トレーの厚みを10%削減して2024年5月より販売しています。これにより、年間約18トンのプラスチック使用量の削減につながる予定です。
(ノントレー化)
『360g 亀田の柿の種12袋詰』は、安定包装のためにトレーを使用していましたが、ノントレー化のための設備投資を行い、2024年9月に、ノントレー化商品としてリニューアルしました。これにより、年間約22トンのプラスチック使用量の削減につながる予定です。
・お客様の嗜好変化への対応
食生活が生み出す環境負荷に対するお客様の意識は確実に変化しております。更には、自然災害の増加や新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、お客様の防災意識・健康意識の高まりに対して、当グループが扱う長期保存食やプラントベースフード、アレルゲン28品目不使用の米粉パン、植物性乳酸菌などは、そうしたお客様のニーズに対応する製品であり、社会課題の解決に寄与するものと考えております。
当グループは、お米の恵みを美味しさ・健康・感動という価値に磨き上げ健やかなライフスタイルに貢献する 「Better For You」企業となるため、食品事業を国内米菓事業、海外事業と並ぶ三本目の柱とするべく、長期視点でシーズの獲得や育成を進め、早期の事業拡大に取り組んでまいります。