- #1 ガバナンス、健康価値の創造(連結)
- バナンス
飲料と食品を扱うアサヒグループにとって「健康」は欠かせないテーマであり、健康価値の創造は、アサヒグループの事業の成長に中心的な役割を担っています。
マテリアリティ「健康」で取り組む主な領域は、特定原料の過剰摂取による健康被害の減少や、酵母や乳酸菌などの研究による新たな健康価値の創造です。なお、アルコールに関わる健康課題はマテリアリティ「責任ある飲酒」で管理しており、また品質に関わる健康課題はサステナビリティからは切り離し、グループの品質保証体制で管理しています。
グループ全体の戦略は、アサヒグループホールディングス(株)のマネジメント体制で決定しています。具体的な取り組みは、事業会社の事業そのものとなるため、事業会社における通常の事業管理プロセスの中でマネジメントしています。2024/03/27 15:00 - #2 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
[2023年指標・目標]
テーマ | 対象組織 | 指標・目標(2023年現在) | SDGs(貢献できるゴール・ターゲット) |
グループ全体(共通) | プラスチックに替わる持続可能な新素材の開発・プラスチック容器包装を利用しない販売方法を推進する※2 |
AGJ | 「ラベルレス商品」の売上目標(2023年前年比:117%)を達成する(対象:アサヒ飲料(株)) |
AEI | 2030年までに、容器及び二次包装を、リユースまたはリサイクル可能で、主にリサイクル材料から作られた素材とする |
テーマ | 対象組織 | 指標・目標(2023年現在) | SDGs(貢献できるゴール・ターゲット) |
グループ全体(共通) | 2024年までに「IARDデジタルガイドライン」への対応率100%を達成する |
グループ全体(共通) | 2024年までに、すべてのアルコール飲料ブランド(そのブランドで販売されるノンアルコール飲料を含む)の商品に、飲酒の年齢制限に関する表示をする |
新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決 | グループ全体(平均) | 2030年までに主要な酒類商品※9に占めるノンアルコール飲料・低アルコール飲料の販売量構成比20%以上を達成する※2 |
健康 | 健康価値の創造 | AGJ | 特保・機能性・ヘルスケア商品の売上目標を達成する※10 | 3.2/3.4 |
AGJ | 健康価値を訴求する小容量シリーズの売上目標を達成する※11 |
AHSEA | 100ml当たり砂糖の使用量5g以下の商品の構成比70%以上を継続する |
*略称で記載している会社の正式名称は以下のとおりです。
2024/03/27 15:00- #3 事業の内容
(3)オセアニア
(酒類、飲料の製造・販売)
連結子会社であるAsahi Beverages Pty LtdはCUB Pty Ltd等のオセアニア地域子会社を統括する地域統括会社であります。
2024/03/27 15:00- #4 事業等のリスク
2)事業環境について
当社グループの売上収益において日本の占める割合は約49.2%(2023年12月期決算)となっております。今後の日本国内での景気の動向によって、酒類・飲料・食品の消費量に大きな影響を与える可能性があり、人口の減少、少子高齢化が進んでいくと、酒類・飲料・食品の消費量が減少する可能性があります。また、原材料・エネルギー価格の高騰やインフレの影響などにより、国内での競争環境がさらに激化することで当社売上数量・金額が低下するとともに、コスト構造の悪化を招き、当社グループ事業の収益性が想定より損なわれる可能性があります。
日本の売上収益のうち、ビール類は4割を超えます。このような状況は、当社グループのビール類商品に対するお客様の信頼を反映したものであり、当社グループ国内酒類事業での効率的な利益創出に寄与しておりますが、消費者の嗜好性の変化、世代交代等により、お客様の支持を失ってしまうと、本商品群の売上が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2024/03/27 15:00- #5 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標(連結)
④指標及び目標
テーマ | 対象組織 | 指標・目標(2022年現在) | 2022年実績 |
ありたい企業風土の醸成(エンゲージメント) | グループ全体(共通) | グローバルエンゲージメントサーベイにおける「持続可能なエンゲージメント」スコア目標2025年に82とする(グローバル食品・飲料企業並み)2029年に89とする(グローバル高業績企業並み) | 「持続可能なエンゲージメント」スコア 78 |
ありたい企業風土の醸成(DE&I) | グループ全体(共通) | 2030年までに経営層の女性比率を40%以上とする | 「経営層の女性比率」26.8% |
※なお、その他の取り組みや最新の実績については、2024年5月に発行予定の当社統合報告書及び2024年6月に発行予定のサステナビリティレポートをご参照ください。
2024/03/27 15:00- #6 戦略、人と人とのつながりの創出による持続可能なコミュニティの実現(連結)
コミュニティの「つながり」を見直し、進化させるためには、従業員自らが地域の抱える課題を考え、その解決に向け行動することが重要であると考えています。基本活動として、従業員がコミュニティ支援活動に参画することを定め、事業との関連性の高い「食」「地域環境」「災害支援」の領域で積極的に活動することで、コミュニティとのつながりを強化することを目指しています。
食:アサヒグループの主要事業領域は酒類・飲料・食品であり、「食」はこれらと密接なつながりがある
地域環境:アサヒグループの商品は「自然の恵み」を享受して事業を展開しており、「地域環境」への配慮は事業継続の要である
2024/03/27 15:00- #7 戦略、人権の尊重(連結)
略
アサヒグループでは2019年に人権方針を策定した際、方針内で定めた重要な人権課題への対応状況についてベストプラクティス事例とのギャップ分析を行いました。その結果とバリューチェーンにおける人権課題をもとに優先度が高い取り組み項目を特定し、各部門の行動計画を策定しています。これらの取り組みは国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて進めています。2023年にはアサヒグループの主要事業である3カテゴリー(酒類・飲料・食品)を対象にバリューチェーン全体の包括的な人権リスクの見直しを行い、結果的にこれらの取り組み項目に変更の必要が無いことを確認しました。
〈優先度が高い取り組み項目〉
2024/03/27 15:00- #8 戦略、持続可能な水資源(連結)
アサヒグループは、人と自然のための健全な水環境の実現のため、グローバル共通で「水使用量の削減」「水リスクが大きい流域における課題改善への貢献」という目標を掲げ、取り組みを行っています。
水使用量の削減では、酒類・飲料を製造するグループ自社工場での水使用量原単位ではグローバル全体で3.2m³/kl以下、また、優先流域の主要な生産拠点の水使用量原単位では平均で2.7m³/kl以下を目指し、水使用量の削減のためにさまざまな取り組みを実施しています。水を扱うすべての拠点において、製造設備の洗浄工程における水使用の適正化や用途に応じて同じ水を多段的に利用するカスケード利用など、効率性の向上を追求し、取水・排水においては環境への負荷をできる限り小さくできるよう適切な対応・管理に努め、水使用量原単位目標の達成を目指す生産拠点では水管理計画を策定し、水使用量の削減に取り組んでいます。また生態系保全を考慮し、今後もより環境負荷を低減できる排水方法を検討していきます。
水リスクが大きい流域の課題改善への貢献に向けて、生産拠点とその流域のリスク調査を実施し、リスク低減の対応策を実施しています。水リスクが大きい流域以外の生産拠点においても、今後、現在実施している水源地保全活動の拡大や、ほかの組織との協働などにより、流域課題の改善に貢献していきます。また、アサヒグループの商品は世界中で生産される多種多様な農産物原料を用いているため、それらの水リスクを把握することも不可欠と考え、農産物原料の水リスクの把握と低減に努めています。
2024/03/27 15:00- #9 戦略、気候変動(連結)
<「アサヒカーボンゼロ」への取り組み>アサヒグループは、気候変動への中長期目標「アサヒカーボンゼロ」を設定しています。「アサヒカーボンゼロ」は、2040年にScope1,2及びScope3にてCO2排出量ネットゼロを目指すものであり、2030年にScope1,2において70%削減、Scope3において30%削減を目標とするものです。さらに、Scope1,2は2025年までに40%削減する中間目標を設定しました。また、「Beyondカーボンニュートラル」では、バリューチェーンを超えた社会全体のカーボン排出量削減を目指します。
Scope1,2におけるCO2排出量削減のため、事業場の設備を中心に省エネ化と電化を進め、使用するエネルギー全体における熱および燃料の利用割合を削減します。また2030年までに脱炭素関連施策に500億円以上を投資し、自社内での再エネ化の早期導入完了を目指します。さらに、再生可能エネルギーの活用については、2020年10月に日本国内飲料業界としては初となるRE100に加盟し、2040年までに使用する電力全てを再生可能エネルギーにすることを目指しています。Scope3におけるCO2排出量削減については、全体の80%以上を占める「原料・資材」「輸送(上流・下流)」由来のCO2排出を優先領域と定めて削減を進めます。具体的には、原料・資材においてはアルミ缶・PETボトルなどの容器包装の軽量化やリサイクル素材の活用を推進し、量と質の両面から取り組みを進めます。輸送においては、実証実験中の燃料電池トラックなどCO2排出量の少ない輸送手段を導入します。また、サプライヤーの皆様やパートナーと協働し、バリューチェーンのCO2削減と生態系保全の両立を目指します。
アサヒグループとして、科学的な根拠に基づく脱炭素目標設定の重要性を認識しています。そのため、「アサヒカーボンゼロ」は、SBT(Science Based Targets)イニシアチブと呼ばれる、脱炭素目標が科学的な根拠と整合しているかを認定する国際的なイニシアチブに認定を申請しました。その結果、2030年のScope1,2目標において「1.5℃目標」、Scope3目標において「2℃目標」の認定を取得しています。2040年までにCO2排出量ネットゼロを目指す中長期目標についてもSBTイニシアチブからの認証取得に向けて取り組んでいます。
2024/03/27 15:00- #10 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
したがって、当社グループは、酒類、
飲料製品等の製造・販売を基礎としたRHQの所在地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「欧州」、「オセアニア」、「東南アジア」の4つの事業を報告セグメントにしております。
報告セグメント | 主な製品及びサービス |
日本 | 酒類、飲料、食品、薬品の製造・販売 |
欧州 | 酒類の製造・販売 |
オセアニア | 酒類・飲料の製造・販売 |
東南アジア | 飲料の製造・販売 |
経営陣は、セグメント利益又は損失の測定結果に基づいて、事業セグメントの実績を評価しております。
前年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
2024/03/27 15:00- #11 注記事項-他の企業への関与、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前年度(2022年12月31日)
名称 | 住所 | 所有持分割合(%) |
エノテカ㈱ | 東京都港区 | 100.00(100.00) |
アサヒ飲料㈱ | 東京都墨田区 | 100.00(100.00) |
カルピス㈱ | 東京都墨田区 | 100.00(100.00) |
アサヒ飲料販売㈱ | 東京都台東区 | 100.00(100.00) |
アサヒグループ食品㈱ | 東京都墨田区 | 100.00(100.00) |
(注)所有持分割合の( )内は、間接所有割合を内数で記載しております。
2024/03/27 15:00- #12 注記事項-報告企業、連結財務諸表(IFRS)(連結)
1 報告企業
アサヒグループホールディングス株式会社(以下「当社」という。)は日本に所在する企業であります。当社及び子会社(以下総称して「当社グループ」という。)は、酒類、飲料及び食品の製造・販売等を行っております。
2024/03/27 15:00- #13 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
(1)売上収益の分解とセグメント収益との関連
当社グループは、「日本」、「欧州」、「オセアニア」、「東南アジア」の報告セグメントについて、財・サービスの種類に応じて、「酒類製造・販売」、「飲料製造・販売」、「食品、薬品製造・販売」、「その他」の区分に分解しております。
「その他」の区分に、「日本」では物流事業、外食事業他を含んでおります。
2024/03/27 15:00- #14 略歴、役員の状況(取締役(及び監査役))(連結)
1975年4月 | 当社入社 |
2001年9月 | 当社執行役員 |
2003年3月 | アサヒ飲料株式会社常務取締役企画本部長 |
2006年3月 | 同社専務取締役企画本部長 |
2024/03/27 15:00- #15 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
(1)経営の基本方針
アサヒグループは、純粋持株会社であるアサヒグループホールディングス株式会社のもと、日本、欧州、オセアニア、東南アジアを核として主に酒類、飲料、食品事業を展開しています。
グループ理念「Asahi Group Philosophy(AGP)」に基づき、未来のステークホルダーからも信頼されるグループを目指しています。AGPは、Mission、Vision、Values、Principlesで構成され、グループの使命やありたい姿に加え、受け継がれてきた大切にする価値観とステークホルダーに対する行動指針・約束を掲げています。
2024/03/27 15:00- #16 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
[日本]
日本においては、酒類、飲料、食品事業で主力ブランドの価値向上を軸に成長戦略を推進するとともに、環境変化を捉えた新たな価値提案の強化に取り組みました。また、各事業の収益基盤の強化に加え、事業の枠を超えた日本全体でのシナジーの創出やサステナビリティへの取り組み強化により、持続的な成長に向けた基盤構築を推進しました。
酒類事業では、ビール類において、主力の『アサヒスーパードライ』に加え、『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』や『アサヒ生ビール』のラインアップを拡充するとともに、「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」に関連した広告・販売促進活動を強化しました。また、アルコール分3.5%の『アサヒスーパードライ ドライクリスタル』を発売するなど、新たな価値提案を強化しました。さらに、『アサヒスタイルフリー<生>』や『クリアアサヒ』をリニューアルするなど、主力ブランドの価値向上を図りました。RTD※において、複数の新ブランドを各々エリア限定で発売し、新価値創造に向けた取り組みを強化しました。また、お酒を飲む人と飲まない人が共に楽しめる生活文化の創造を目指し、「スマートドリンキング」の推進に取り組みました。
2024/03/27 15:00