有価証券報告書-第66期(2023/01/01-2023/12/31)
② 戦略
当社グループのリスク分析において、気候変動は重要な課題の1つとして特定されております。気候変動に対してはより詳細な分析が必要と判断し、2022年よりシナリオ分析を実施しております。分析は当社グループの主事業である飲料事業を対象に、1.5/2℃シナリオ、4℃シナリオの2つのシナリオごとに検討し、それに際して前提としたそれぞれの温度帯の世界観、および参照シナリオは下表のとおりです。
2023年はシナリオ分析の対象年次を2030年および2050年に拡大、2022年に重要度が低いと判断し、分析の対象外とした項目も対象に含め、定量分析を実施し直し、重要リスク・機会を再特定しました。主なリスク・機会は下記のとおりです。インパクトの開示に際しては、相対的に確度の高い推計ができると捉えたものに対してのみ2030/2050の年次を記載しております。複数シナリオ下におけるリスクを最小化し、機会を最大化していくためにも、今回検討した対応策は、経営戦略、中期経営計画に反映するとともに、年次計画に落とし込むことで気候変動のリスクの低減・機会の最大化を図ります。
移行リスク
物理リスク
機会
*インパクトの閾値:高:100億円以上、中:10-100億円、低:10億円未満
当社グループのリスク分析において、気候変動は重要な課題の1つとして特定されております。気候変動に対してはより詳細な分析が必要と判断し、2022年よりシナリオ分析を実施しております。分析は当社グループの主事業である飲料事業を対象に、1.5/2℃シナリオ、4℃シナリオの2つのシナリオごとに検討し、それに際して前提としたそれぞれの温度帯の世界観、および参照シナリオは下表のとおりです。
| 1.5/2℃ | 4℃ | |
| 世界観 | 気候変動対応が進み、規制等の移行リスクが高まる 脱炭素社会への移行に伴う社会変化が、事業に影響を及ぼす可能性が高い社会 | 気候変動対応が停滞し、自然災害など物理リスクが高まる 温度上昇等の気候変動が、事業に影響を及ぼす可能性が高い社会 |
| 参照シナリオ | IEA:NXE,SDSIPCC:RCP 1.9, 2.6, 4.5 | IEA:STEPS IPCC:RCP 8.5 |
2023年はシナリオ分析の対象年次を2030年および2050年に拡大、2022年に重要度が低いと判断し、分析の対象外とした項目も対象に含め、定量分析を実施し直し、重要リスク・機会を再特定しました。主なリスク・機会は下記のとおりです。インパクトの開示に際しては、相対的に確度の高い推計ができると捉えたものに対してのみ2030/2050の年次を記載しております。複数シナリオ下におけるリスクを最小化し、機会を最大化していくためにも、今回検討した対応策は、経営戦略、中期経営計画に反映するとともに、年次計画に落とし込むことで気候変動のリスクの低減・機会の最大化を図ります。
移行リスク
| 重要度が高い移行リスク | 主なリスク・機会の詳細 | インパクト | 発現時期 | 対応策 |
| カーボンプライシング導入によるコスト増 | ■炭素税導入、および排出量取引制度の強化等によるコスト増加 | 中 2030年 2050年 | 中・長 | ■リサイクル材の積極採用、軽量化の推進 |
| ■サプライヤーにおける炭素税の価格転嫁によるコスト増加 | ■容器/パッケージ軽量化等による原材料使用量の削減 | |||
| 省エネ・GHG排出などの規制強化によるコスト増 | ■省エネ・再エネに向けた設備投資等によるコスト増加 | 中 | 中・長 | ■再生エネルギー導入による外部供給電力への依存減 ■代替原材料活用への転換(日本コカ・コーラと連携) ■積載効率、配送ルート見直し、次世代自動車の採用拡大、グリーンガス等への燃料検討 |
| ■サプライヤーの生産コスト増加に伴う、調達コストの増加 | ||||
| お客さまの行動変化への対応が不十分な場合の売上低下 | ■小売店等からの棚落ちや顧客離反による売上高の減少 | 中 | 短・中 | ■持続可能な調達に則った商品の拡充 |
| ■環境に配慮した商品の促進(例:100%リサイクルPET/ラベルレス) | ||||
| プラスチック関連の規制強化によるコスト増 | ■リサイクルPET樹脂などの調達コストの増加 | 中 | 中・長 | ■代替材料活用への転換、リサイクル材の積極活用 |
| ■容器軽量化の促進 | ||||
| 対応が不十分なことによる投資家・金融機関からの評判低下 | ■対応が不十分な場合の株価の低下・資金調達コストの増加 | 低 | 短・中 | ■SBT認定取得やRE100への参画(検討中) ■TCFD・TNFDなどを踏まえた積極的かつ継続的な情報開示・対外発信 |
物理リスク
| 重要度が高い物理リスク | 主なリスク・機会の詳細 | インパクト | 発現時期 | 対応策 |
| 異常気象による製造効率・製造数量減少 | ■水質悪化による品質維持コスト増 | 低 | 中・長 | ■BCP対応の強化 |
| ■病気などのリスク上昇による対応コスト増 | ||||
| 異常気象による事業停止 | 工場などの自社拠点が風水害に起因する操業停止により生じる、復旧・販売逸失の影響 | 中 | 短・中 | ■製造拠点、営業/物流拠点、およびサプライチェーンにおける風水害リスクの特定、および優先順位付け、対応策の強化 |
| 水原材料の希少化 | ■水価格の高騰による調達コストの増加 | 低 | 中・長 | ■WURの向上 |
| ■渇水による工場の操業停止による対応コスト・販売逸失額 | ■S&OI対応の強化 | |||
| 原材料の調達リスク | 農作物など原材料の調達コストの増加 | 中 | 短・中 | ■調達先の分散化 ■サプライヤーとの協業(農法の開発等) |
機会
| 重要度が高い機会 | 主なリスク・機会の詳細 | インパクト | 発現時期 | 主な対応策(構想中も含む) |
| 省エネ・GHG削減に寄与する製品へのお客さまの需要増加 | ■環境に配慮した原材料やパッケージによる売上の増加 | 中 | 中・長 | ■環境に配慮した商品(例:100%リサイクルPET/ラベルレス/リユース/パッケージレス)の開発・促進 |
| 効率的なサプライチェーンによるコストおよびGHG排出量の低減 | ■再エネ・省エネ設備(施設、ロジスティクスなど)導入による電力コストやGHG排出量の削減 | 中 | 中・長 | ■最新技術を搭載した製造機器の導入、モニタリングによる製造プロセスや工場設備の継続的な改善 |
| ■水使用量の削減によるコスト低減 | ■水源涵養力向上のさらなる促進 | |||
| 温暖化に伴うお客さまの嗜好変化 | ■熱中症対策や健康飲料の売上増加 | 低 | 中・長 | ■熱中症対策や健康飲料商品の開発・展開 |
*インパクトの閾値:高:100億円以上、中:10-100億円、低:10億円未満