有価証券報告書-第68期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/19 16:26
【資料】
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【項目】
157項目
② 戦略
1)気候変動に関する戦略については、当社グループにおいて、マテリアリティの1つとして特定されており、詳細な分析が必要と判断し、シナリオ分析を実施しております。分析は当社グループの主事業である飲料事業を対象に、1.5/2℃シナリオ、4℃シナリオの2つのシナリオごとに検討し、それに際して前提としたそれぞれの温度帯の世界観、および参照シナリオは下表の通りです。

シナリオ分析は、2030年および2050年を対象年次として定量分析を実施し、重要リスク・機会を特定しております。主なリスク・機会は下記のとおりです。複数シナリオ下におけるリスクを最小化し、機会を最大化していくためにも、検討した対応策は、経営戦略、中期経営計画「Vision 2030」に反映するとともに、年次計画に落とし込むことで気候変動のリスクの低減・機会の最大化を図っています。
移行リスクとして、カーボンプライシングの導入や省エネ・GHG排出規制、プラスチック関連規制の強化によるコスト増加、さらにお客さまの購買行動の変化に十分に対応できないことによる売上低下、対応が不十分な場合における投資家・金融機関からの評判の低下を、重要度が高いリスクとして特定しています。
これらリスクの対応策として、エネルギー効率の改善や再生可能エネルギーの導入を進めるとともに、プラスチック軽量化の取り組みを推進し、PETボトルの重量削減による資源効率の向上を図っています。さらにPETボトルやアルミ缶の水平リサイクル「ボトルtoボトル」「CAN to CAN」を推進し、100%リサイクルPETの製品や100%リサイクルアルミ素材の製品を展開しています。
物理リスクについては、異常気象による製造効率・製造数量の減少や事業停止などの急性リスク、ならびに原材料調達難や水資源の希少化といった慢性リスクを重要度が高いリスクとして特定しています。急性リスクへの対応策としては、BCP対応の強化に加え、製造拠点、営業・物流拠点およびサプライチェーンにおける風水害リスクの特定と優先順位付けを行い、対応策の強化を進めています。慢性リスクへの対応策としては、調達先の分散化や水資源保全活動に取り組んでいます。
機会として、省エネルギーおよびGHG排出削減に寄与する製品への需要増加、効率的なサプライチェーン構築によるコストおよびGHG排出量の低減、ならびに温暖化に伴う嗜好変化を認識しています。これらを踏まえ、環境に配慮した100%リサイクルPETボトル、ラベルレス製品、100%リサイクルアルミ素材の製品や、熱中症対策および健康飲料製品の展開を行っています。あわせて、製造部門においては、最新技術を搭載した製造機器の導入や、モニタリングを通じた製造プロセスおよび工場設備の継続的な改善を進めています。
移行計画については、再生可能エネルギーのさらなる導入や、サプライヤーエンゲージメントの強化などの施策を推進することで、2030年の削減目標の達成を目指していきます。
2)自然資本に関する戦略については、「持続可能な生物資源の保全」をマテリアリティに位置づけ、TNFD提言に基づき自然関連リスクと機会を評価しています。TNFD推奨のLEAPアプローチを採用し、バリューチェーン全体で潜在的リスクを把握しました。特に水資源に焦点を当て、WRI AQUEDUCTやIBATなどの公開ツールを活用して優先地域を分析し、ERMを含むビジネスレジリエンスプログラムで予防・対応を強化しています。
2023年はシナリオ分析の対象年次を2030年および2050年に拡大、2022年に重要度が低いと判断し、分析の対象外とした項目も対象に含め、定量分析を実施し直し、重要リスク・機会を再特定しました。主なリスク・機会は下記のとおりです。インパクトの開示に際しては、相対的に確度の高い推計ができると捉えたものに対してのみ2030/2050の年次を記載しております。複数シナリオ下におけるリスクを最小化し、機会を最大化していくためにも、検討した対応策は、経営戦略、中期経営計画「Vision 2030」に反映するとともに、年次計画に落とし込むことで気候変動のリスクの低減・機会の最大化を図っています。

重要課題の特定にあたっては、ENCOREで自然への依存と影響を評価し、SBTNリストを参照して主要原材料を選定しました。その結果、水、気候変動、生態系、森林・土地利用、廃棄物の5つを重要課題として特定しました。これらに関連するリスクとして、コスト上昇や供給不安定性が財務に影響する可能性がありますが、現時点で重大な影響は確認されていません。一方で、トレーサビリティ強化や技術開発は、生物多様性保全に寄与する機会となります。

当社は、水を含む5つの重要課題に関連するコスト上昇や供給不安が財務計画へ影響を及ぼす可能性を検討した結果、現時点で事業や戦略に直ちに重大な影響を与えるリスクは確認されませんでした。一方で、トレーサビリティの強化や高度な技術開発、環境配慮型製品の提供を通じて、生物多様性保全に貢献しうる機会も把握しています。
重要度が高い移行リスクとして、森林破壊やプラスチックおよび水資源に関する規制の導入・強化、環境汚染への対応などによる調達コストの上昇、ならびに干ばつ・水質汚染等による原材料供給の不安定化を特定しています。また、環境負荷の低い技術開発や設備投資に伴うコスト増加に加え、水資源利用や生態系への配慮が不十分な場合には、消費者・社会からの批判、ダイベストメントを含む投資家評価の低下や損害賠償の発生などにつながる可能性もあることから、重要なリスクとして認識しています。
物理的リスクとしては、洪水や浸水による有害物質の漏えいや工場停止など、自然災害の増加に伴う影響を、重要度が高いリスクとして特定しています。
一方、機会としては、原材料トレーサビリティの強化等による効率化ソリューションの普及や、国際ガイドラインに沿った戦略構築を通じたESG評価向上を認識しています。さらに、サステナブルファイナンスの活用によるR&D資金調達や、エシカル消費需要の獲得により、収益機会の拡大やブランド価値の向上が見込まれます。
特定した5つの重要課題のうち、当社事業にとって最も重要である「水」を対象にバリューチェーンのロケーション分析を実施し、課題を深掘りしました。ロケーション分析では、水資源の利用と環境中への排水について、公開ツールを用いて調達国や事業拠点の水・生物多様性に関するリスクを評価することで、優先地域を特定しました。バリューチェーン下流においてはリスクが確認されなかったため除外とし、直接操業および上流において分析を実施しました。水に関する詳細分析では、国内17工場の水資源利用を評価した結果、高リスクは確認されませんでしたが、重要生態系に近接する10拠点で水管理強化を検討しています。また、主要原材料であるトウモロコシとサトウキビについて水ストレス地域を評価し、気候変動の影響も考慮しました。さらに、島嶼部でのサトウキビ栽培では肥料や農薬の流出によるサンゴ礁への影響を評価し、保全地域を特定しました。

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