有価証券報告書-第85期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「真(ほんとう)においしいものをつくる~身体にも心にも未来にも~」を企業理念とし、「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」を目標に掲げております。
また、①素材本来の味を活かす本物の美味しさを提供する「無添加調理」の技術、②自社の社員の目で確認した安全と美味しさの源である「厳選素材」、③原材料の履歴情報を開示する「品質保証番号」、の3つの原則を基本に活動してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益力の改善を行い株主はもちろんのこと、すべてのステークホルダーにご満足いただけることを考え、経営戦略・経営計画に基づいて利益を生み出し企業価値の増加を図るよう努めております。近年ROEの考え方を導入する社会的要請も踏まえ、様々な経営指標を勘案しながら利益体質の強化、純資産の効率的活用を行っていく所存です。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかな回復の動きが見られました。しかしながら、資源・エネルギー価格の高騰等にともなう物価高により生活コスト全般が上昇し、これを背景に消費者の節約・低価格志向が継続しており、依然として厳しい事業環境状況が続いております。
このような環境の中、当社では中期経営計画(2022年度-2026年度)において、ISHII VISION2030「農と食卓をつなぎ、子育てを応援する企業に」を掲げ、「子育て」をはじめとする様々なお客様の生活シーンを支え、ライフスタイル変革につながる食サービスの最大化と着実な実行に向けた取り組みを推進しております。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループがこれまで培ってきた安心安全で美味しい食を提供するための無添加調理技術・履歴管理システムを基盤に、消費者と生産者をつなげる活動を通して、「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」ことを目指して活動してまいります。
① 日本の各地域の生産者や行政等との連携を深化・拡大し、地域食材を活かした旬の季節商品の開発を行ってまいります。
② 消費者のライフスタイルの変化を捉え、消費者が抱える食生活の課題を解決する商品の開発を行ってまいります。
③ 不採算商品や低利益率商品の終売やリニューアルを進めるとともに、当社と理念を共有する販売チャネルとの関係を強化し、利益率の改善を行ってまいります。
④ 生産設備やシステムに対して機械化・自動化・省力化への投資を進めることで、生産性を向上してまいります。
⑤ 持続可能な社会の実現のために、様々な新技術を取り入れ、「省資源」、「省エネルギー」、「廃棄物の削減」に努めてまいります。
(5)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
(3)の経営環境のもと、当社グループの対処すべき課題は次のとおりであります。
① 持続可能な「地域と旬」モデルへの転換と提供価値の向上
「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」を経営目標に掲げ、日本の各地域の生産者や行政と連携して、単なる食材調達ではなく商品開発から共創し、当社と理念を共有するパートナー企業を通した販売により、関係者全員が一体となって地域活性に繋げる「地域と旬」の取組みを経営の中心に位置づけております。
地域商品は「産地から食卓へ」というメッセージのもとでパッケージをリニューアルし、当社が目指す持続可能な循環モデルを体現するカテゴリとしてブランディングを刷新しました。「地域と旬」の発端となった山梨県大月市、昨年度包括連携協定を締結した北海道訓子府町では当社との取組みの中でそれぞれ会社が設立され、商品開発だけでない共創も進んでおります。
また、継続する食料品の値上げや多様な働き方の実現、さらには自然災害への日常的な備えなど「食」に対する課題や消費者の意識は刻々と変化しております。当社はこうした変化をいち早く捉え、常温商品を中心に特に子育て世代の課題解決に繋がる商品を開発し、多様なライフスタイルに寄り添う新たな価値創造にスピード感を持って取り組んでまいります。
② 原材料調達、物流等各種コスト増への対応
依然として続く原材料など製造コストの高騰に加え、猛暑など気候変動による不作や地政学リスクの顕在化により、安定調達の確保そのものについても対応しなければならない経済環境にあります。このような中で、当社は生産者との強固な関係構築に注力します。平時からの信頼関係により、双方の利益が確保される柔軟な取引や有事における供給確保を可能にし、強靭なサプライチェーンを確立します。また、物流・製造面では配送網の見直しや効率的な生産計画への移行によりコスト抑制を図ります。なお、自助努力で吸収しきれない原価高騰に対しては、適切なタイミングで価格改定を実施できる体制を整備します。
③ 生産体制の抜本的見直しとIT技術の活用
従業員の高齢化や多様な働き方の実現及び設備の老朽化への対応として、生産設備・システム・人財に対して適切な投資を行ってまいります。
「残業ありき」の生産体制を改める意識改革を経営主導で推進し、製販一体となった効率的な生産計画の作成・実行、ロボット化・自動化投資により残業時間の削減や生産性の向上が進んでおります。
また、刷新した基幹システムが活用フェーズに入り、各部署での生成AIの積極的かつ革新的な取組みも相まって、業務の属人化解消や生産データの蓄積及び活用事例が生まれています。
④ ブランディング・マーケティング活動の強化
当社の”ファン”と社員が交流する機会を継続的に創出すべく、各工場での工場見学や子会社の㈱ダイレクトイシイが運営するECでの直販チャネルを通じた相互コミュニケーションを積極的に展開しております。各営業所においても地域のイベント等に参画し、新規ファンの創出及びブランド価値の向上を全従業員で実施しております。加えて、子育てや地域活性といった様々な文脈を「食」を通じたライフスタイルの提案により伝えることで当社の総合的なブランディングやマーケティングを行ってまいります。
⑤ サステナブルな経営の実現と環境負荷の軽減
当社は、環境・社会貢献・労働環境等サステナビリティをめぐる課題への対応は企業理念の実現及び経営戦略の実行と同一と捉えております。それらに関するリスク、機会及び目標は認証取得している各ISOの運用において管理されています。また、自然エネルギーへの切り替え、環境負荷を抑えた持続可能な生産体制構築、新素材LIMEXを利用した脱プラスチックへの取組みを積極的に進め、環境に配慮したサプライチェーンの構築を推進します。
⑥ 人財確保・多様化の推進
当社は、安全・安心でおいしい商品を継続的に提供していくためには、製造・販売・管理など、それぞれの現場を支える多様な人財の確保・定着と、一人ひとりが能力を発揮できる職場環境の整備が重要であると認識しております。
この認識のもと、デジタルツールの活用による業務効率化および生産性向上を進めるとともに、現場における改善活動や創意工夫を促進し、従業員が主体的に能力を発揮できる環境整備に取り組んでまいります。また、継続的な給与水準の底上げ、教育・育成機会の拡充等を通じて、人財への投資を積極的に推進し、安心して長く働き続けられる基盤づくりを進めてまいります。
加えて、正社員・パート契約者といった雇用形態の違いに加え、性別、年齢、国籍、障がいの有無、経験や価値観の違いなど、多様な背景を持つ従業員が、それぞれの強みを活かして働くことができる環境づくりを推進してまいります。働き方の多様化・柔軟化に対応するため、制度の改定・創設を進めるとともに、長期休暇、育児・介護等に関する休暇を取得しやすい職場風土の醸成にも取り組んでまいります。
これらの取り組みにより、従業員一人ひとりが自分らしく力を発揮し、当社のものづくりとお客様への価値提供を支える組織づくりを推進してまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスおよび内部統制の強化
変化する時代やビジネス環境に合わせて事業が進化する中、上場企業に求められるガバナンスや会計基準、労働環境法令も高度化しており、バックオフィス部門もそれに伴う変革が求められております。このような中、古い制度や社内規程の刷新や属人化解消やペーパーレスを実現する業務の再構築、内部統制も含めたバックオフィス体制の抜本的な整備を推進しております。数値管理の高度化と業務の可視化による内部統制の強化を徹底し、市場やステークホルダーから深く信頼される健全な経営基盤を確立してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「真(ほんとう)においしいものをつくる~身体にも心にも未来にも~」を企業理念とし、「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」を目標に掲げております。
また、①素材本来の味を活かす本物の美味しさを提供する「無添加調理」の技術、②自社の社員の目で確認した安全と美味しさの源である「厳選素材」、③原材料の履歴情報を開示する「品質保証番号」、の3つの原則を基本に活動してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、収益力の改善を行い株主はもちろんのこと、すべてのステークホルダーにご満足いただけることを考え、経営戦略・経営計画に基づいて利益を生み出し企業価値の増加を図るよう努めております。近年ROEの考え方を導入する社会的要請も踏まえ、様々な経営指標を勘案しながら利益体質の強化、純資産の効率的活用を行っていく所存です。
(3)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかな回復の動きが見られました。しかしながら、資源・エネルギー価格の高騰等にともなう物価高により生活コスト全般が上昇し、これを背景に消費者の節約・低価格志向が継続しており、依然として厳しい事業環境状況が続いております。
このような環境の中、当社では中期経営計画(2022年度-2026年度)において、ISHII VISION2030「農と食卓をつなぎ、子育てを応援する企業に」を掲げ、「子育て」をはじめとする様々なお客様の生活シーンを支え、ライフスタイル変革につながる食サービスの最大化と着実な実行に向けた取り組みを推進しております。
(4)中長期的な会社の経営戦略
当社グループがこれまで培ってきた安心安全で美味しい食を提供するための無添加調理技術・履歴管理システムを基盤に、消費者と生産者をつなげる活動を通して、「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」ことを目指して活動してまいります。
① 日本の各地域の生産者や行政等との連携を深化・拡大し、地域食材を活かした旬の季節商品の開発を行ってまいります。
② 消費者のライフスタイルの変化を捉え、消費者が抱える食生活の課題を解決する商品の開発を行ってまいります。
③ 不採算商品や低利益率商品の終売やリニューアルを進めるとともに、当社と理念を共有する販売チャネルとの関係を強化し、利益率の改善を行ってまいります。
④ 生産設備やシステムに対して機械化・自動化・省力化への投資を進めることで、生産性を向上してまいります。
⑤ 持続可能な社会の実現のために、様々な新技術を取り入れ、「省資源」、「省エネルギー」、「廃棄物の削減」に努めてまいります。
(5)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
(3)の経営環境のもと、当社グループの対処すべき課題は次のとおりであります。
① 持続可能な「地域と旬」モデルへの転換と提供価値の向上
「日本一、生産者と地域に貢献する食品会社になる」を経営目標に掲げ、日本の各地域の生産者や行政と連携して、単なる食材調達ではなく商品開発から共創し、当社と理念を共有するパートナー企業を通した販売により、関係者全員が一体となって地域活性に繋げる「地域と旬」の取組みを経営の中心に位置づけております。
地域商品は「産地から食卓へ」というメッセージのもとでパッケージをリニューアルし、当社が目指す持続可能な循環モデルを体現するカテゴリとしてブランディングを刷新しました。「地域と旬」の発端となった山梨県大月市、昨年度包括連携協定を締結した北海道訓子府町では当社との取組みの中でそれぞれ会社が設立され、商品開発だけでない共創も進んでおります。
また、継続する食料品の値上げや多様な働き方の実現、さらには自然災害への日常的な備えなど「食」に対する課題や消費者の意識は刻々と変化しております。当社はこうした変化をいち早く捉え、常温商品を中心に特に子育て世代の課題解決に繋がる商品を開発し、多様なライフスタイルに寄り添う新たな価値創造にスピード感を持って取り組んでまいります。
② 原材料調達、物流等各種コスト増への対応
依然として続く原材料など製造コストの高騰に加え、猛暑など気候変動による不作や地政学リスクの顕在化により、安定調達の確保そのものについても対応しなければならない経済環境にあります。このような中で、当社は生産者との強固な関係構築に注力します。平時からの信頼関係により、双方の利益が確保される柔軟な取引や有事における供給確保を可能にし、強靭なサプライチェーンを確立します。また、物流・製造面では配送網の見直しや効率的な生産計画への移行によりコスト抑制を図ります。なお、自助努力で吸収しきれない原価高騰に対しては、適切なタイミングで価格改定を実施できる体制を整備します。
③ 生産体制の抜本的見直しとIT技術の活用
従業員の高齢化や多様な働き方の実現及び設備の老朽化への対応として、生産設備・システム・人財に対して適切な投資を行ってまいります。
「残業ありき」の生産体制を改める意識改革を経営主導で推進し、製販一体となった効率的な生産計画の作成・実行、ロボット化・自動化投資により残業時間の削減や生産性の向上が進んでおります。
また、刷新した基幹システムが活用フェーズに入り、各部署での生成AIの積極的かつ革新的な取組みも相まって、業務の属人化解消や生産データの蓄積及び活用事例が生まれています。
④ ブランディング・マーケティング活動の強化
当社の”ファン”と社員が交流する機会を継続的に創出すべく、各工場での工場見学や子会社の㈱ダイレクトイシイが運営するECでの直販チャネルを通じた相互コミュニケーションを積極的に展開しております。各営業所においても地域のイベント等に参画し、新規ファンの創出及びブランド価値の向上を全従業員で実施しております。加えて、子育てや地域活性といった様々な文脈を「食」を通じたライフスタイルの提案により伝えることで当社の総合的なブランディングやマーケティングを行ってまいります。
⑤ サステナブルな経営の実現と環境負荷の軽減
当社は、環境・社会貢献・労働環境等サステナビリティをめぐる課題への対応は企業理念の実現及び経営戦略の実行と同一と捉えております。それらに関するリスク、機会及び目標は認証取得している各ISOの運用において管理されています。また、自然エネルギーへの切り替え、環境負荷を抑えた持続可能な生産体制構築、新素材LIMEXを利用した脱プラスチックへの取組みを積極的に進め、環境に配慮したサプライチェーンの構築を推進します。
⑥ 人財確保・多様化の推進
当社は、安全・安心でおいしい商品を継続的に提供していくためには、製造・販売・管理など、それぞれの現場を支える多様な人財の確保・定着と、一人ひとりが能力を発揮できる職場環境の整備が重要であると認識しております。
この認識のもと、デジタルツールの活用による業務効率化および生産性向上を進めるとともに、現場における改善活動や創意工夫を促進し、従業員が主体的に能力を発揮できる環境整備に取り組んでまいります。また、継続的な給与水準の底上げ、教育・育成機会の拡充等を通じて、人財への投資を積極的に推進し、安心して長く働き続けられる基盤づくりを進めてまいります。
加えて、正社員・パート契約者といった雇用形態の違いに加え、性別、年齢、国籍、障がいの有無、経験や価値観の違いなど、多様な背景を持つ従業員が、それぞれの強みを活かして働くことができる環境づくりを推進してまいります。働き方の多様化・柔軟化に対応するため、制度の改定・創設を進めるとともに、長期休暇、育児・介護等に関する休暇を取得しやすい職場風土の醸成にも取り組んでまいります。
これらの取り組みにより、従業員一人ひとりが自分らしく力を発揮し、当社のものづくりとお客様への価値提供を支える組織づくりを推進してまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスおよび内部統制の強化
変化する時代やビジネス環境に合わせて事業が進化する中、上場企業に求められるガバナンスや会計基準、労働環境法令も高度化しており、バックオフィス部門もそれに伴う変革が求められております。このような中、古い制度や社内規程の刷新や属人化解消やペーパーレスを実現する業務の再構築、内部統制も含めたバックオフィス体制の抜本的な整備を推進しております。数値管理の高度化と業務の可視化による内部統制の強化を徹底し、市場やステークホルダーから深く信頼される健全な経営基盤を確立してまいります。