有価証券報告書-第72期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の減速等を背景に外需が弱いものの、雇用・所得環境の改善等により、内需を中心に緩やかに回復しましたが、新型コロナウイルス感染症が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
このような状況の中、当社グループは「Smiles for All.すべては、笑顔のために。」という企業スローガンの下で「食を通じて社会に貢献する」「お客様に安全で安心な食品とサービスを提供する」ことを責務と考え取り組むとともに、厳しい販売競争に対応するため、より一層のコスト削減並びに積極的な営業活動を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は416,031百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は28,348百万円(前年同期比19.8%増)、経常利益は31,350百万円(前年同期比19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23,379百万円(前年同期比26.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度の為替換算レートは108.81円/米ドル(前連結会計年度は、111.00円/米ドル)であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 水産食品事業
水産食品事業は、主力商品の鮭鱒・魚卵等における市況変動の影響や国内外の近海魚の漁獲不良による魚価高騰が見られる中、コンビニエンスストアや量販店向けに適正価格での販売に努めましたが、競争の激化もあり販売数量が減少しました。その結果、売上高は29,862百万円(前年同期比0.5%減)、セグメント損失は671百万円(前年同期はセグメント利益158百万円)となりました。
② 海外即席麺事業
海外即席麺事業は、米国では大手得意先の店舗毎に実施した特売に加え、既存取引先への定期的な特売や新規得意先への販売もあり、主力商品の袋麺「Ramen」シリーズ、カップ麺「Instant Lunch」シリーズが好調に推移し、増収となりました。メキシコでは主力商品のカップ麺が堅調な動きだったことに加え、販売強化している袋麺が好調に推移し、増収となりました。その結果、売上高は88,992百万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益は、人件費等の増加はありましたが、販売数量の増加、販売促進費の抑制、物流費の削減、主原料単価安による原材料費の減少等により12,193百万円(前年同期比27.2%増)となりました。
③ 国内即席麺事業
国内即席麺事業は、生産・供給コストが上昇する中で、お客様にご満足いただける品質の商品を安定的にお届けするため、2019年6月より価格改定を実施いたしました。このような状況の中、カップ麺では「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」等の和風シリーズ、「麺づくり」シリーズ、「MARUCHAN QTTA」シリーズ、「ごつ盛り」シリーズ、袋麺では「マルちゃん正麺」シリーズを中心に、様々なプロモーション、新商品投入等需要喚起に努めたことにより、増収となりました。その結果、売上高は133,302百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は、人件費等の増加はありましたが、売上高の増加や販売促進費の抑制により11,084百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
④ 低温食品事業
低温食品事業は、生産・供給コストが上昇する中で、お客様にご満足いただける品質の商品を安定的にお届けするため、2019年4月より価格改定を実施いたしました。このような状況の中、生麺では消費税増税後の節約志向の高まりから3食タイプのラーメン・うどんカテゴリーが好調に推移し、期間限定商品の発売や消費者キャンペーン等を実施した「マルちゃん焼そば3人前」シリーズを中心に販売を伸ばしました。また、今期から全国に販売エリアを拡大した水でほぐすだけの「つるやか」シリーズ、野菜がおいしく食べられる「パリパリ無限」シリーズが大きく伸長したことにより、増収となりました。チルド・冷凍食品類では主力商品のしゅうまい、ライスバーガーが価格改定後の販売数量の減少により、減収となりました。その結果、売上高は72,293百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は、人件費、物流費等の増加はありましたが、売上高の増加により5,587百万円(前年同期比23.0%増)となりました。
⑤ 加工食品事業
加工食品事業は、米飯やフリーズドライ商品では市場拡大を捉えるべく生産能力の向上に努めております。米飯では無菌米飯の「あったかごはん」シリーズと「ふっくら赤飯」等の味付米飯シリーズ、フリーズドライ商品では5食入り袋スープ「素材のチカラ」シリーズ等の主力商品の販促企画に加え、新商品の投入にも努めました。その結果、売上高は24,184百万円(前年同期比6.7%増)、セグメント損失は、新工場稼働に伴う減価償却費等の増加、原材料価格上昇により1,307百万円(前年同期はセグメント損失977百万円)となりました。
⑥ 冷蔵事業
冷蔵事業は、2019年1月に埼玉杉戸物流センター及び神戸物流センターが稼働したことによる庫腹量の増加効果に加え、冷凍食品を中心とした取り扱いや通関・運送等の付帯業務の取り扱いが堅調に推移しました。その結果、売上高は20,530百万円(前年同期比11.2%増)、セグメント利益は、新冷蔵庫稼働に伴う減価償却費、人件費等の増加により1,262百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
⑦ その他
その他は、主に弁当・惣菜事業であります。売上高は46,866百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は872百万円(前年同期比41.3%減)となりました。
また、当連結会計年度における経営成績の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 為替変動の影響
前連結会計年度からの為替レートの変動により、当連結会計年度の売上高は1,791百万円の減少、営業利益は211百万円の減少と試算されます。ただし、この試算は、当連結会計年度の外貨建の売上高、売上原価、販売費及び一般管理費を前連結会計年度末の直物為替相場により円貨に換算して算出したものであり、為替変動に対応した販売価格の変更の影響は考慮されておりません。
② 売上高
連結売上高は、前連結会計年度に比べ3.7%増収の416,031百万円となりました。これは主に、海外即席麺事業、国内即席麺事業等が増収となったことによるものであります。
③ 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、原材料価格の高騰等の影響により、前連結会計年度に比べ2.8%増加し、261,911百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、販売促進費が増加したこと等から前連結会計年度に比べ2.5%増加し、125,771百万円となりました。
④ 営業利益
営業利益は、上記のとおり、売上高が増加した結果、前連結会計年度に比べ19.8%増益の28,348百万円となりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は、受取利息が増加したこと等から前連結会計年度に比べ10.2%増加し、3,548百万円となりました。
営業外費用は、貸倒引当金繰入額の減少により雑損失が減少したこと等から前連結会計年度に比べ23.4%減少し、546百万円となりました。
⑥ 特別損益
特別利益は、固定資産売却益が増加したこと等から前連結会計年度に比べ67.2%増加し、1,901百万円となりました。
特別損失は、関係会社株式評価損の減少によりその他特別損失が減少したこと等から前連結会計年度に比べ53.5%減少し、651百万円となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ26.8%増益の23,379百万円となりました。
これにより、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の180.54円に対し、当連結会計年度は228.92円となりました。
(2) 財政状態の状況
当社グループの当連結会計年度末における総資産は402,608百万円で、前連結会計年度末に比べ12,418百万円(3.2%)増加しました。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ12,333百万円(6.1%)増加し、215,632百万円となりました。これは主に、有価証券が9,000百万円、商品及び製品が5,570百万円減少しましたが、現金及び預金が26,474百万円増加したことによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べ84百万円(0.0%)増加し、186,976百万円となりました。これは主に、投資有価証券が3,390百万円減少しましたが、機械装置及び運搬具が1,921百万円、建設仮勘定が1,511百万円増加したことによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,785百万円(5.2%)増加し、56,656百万円となりました。これは主に、未払法人税等が2,646百万円増加したことによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べ632百万円(2.2%)減少し、27,958百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が1,291百万円減少したことによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ10,265百万円(3.3%)増加し、317,994百万円となりました。これは主に、利益剰余金が15,209百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ20,110百万円増加し、43,396百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ16,664百万円増加し、47,692百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加し、たな卸資産の減少により資金が増加したことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ8,903百万円減少し、18,454百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2,749百万円増加し、8,912百万円となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当社製品は主として見込生産によって製造されております。
3 受注生産を行っている主な連結子会社は、㈱フレッシュダイナー、ミツワデイリー㈱、㈱シマヤであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を売上高、営業利益としており、3ヵ年中期経営計画の最終年度である2022年3月期において、売上高4,500億円、営業利益315億円を目指しております。3ヵ年中期経営計画の1年目である2020年3月期の達成・進捗状況は次のとおりであります。
売上高は計画比40億円減の4,160億円、営業利益は計画比13億円増の283億円となりました。
水産食品事業では市況に合わせた在庫評価実施により計画以上の減益となりましたが、海外即席麺事業、国内即席麺事業、低温食品事業では最高売上高を更新し、営業利益は上方修正した計画を達成しました。また、加工食品事業、冷蔵事業では新設備の稼働が貢献したことにより、最高売上高を更新し、営業利益は減価償却費の増加もありましたが、計画通りの着地となりました。
なお、国内即席麺事業等では新型コロナウイルス感染症の拡大により、在宅勤務や備蓄需要等の影響から一時的に売上高が増加しましたが、これらが当社グループの経営成績等に与えた影響は軽微であります。
また、3ヵ年中期経営計画の当連結会計年度における達成・進捗状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
① 売上高
② 営業利益
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、3ヵ年中期経営計画において、営業キャッシュ・フローは3ヵ年合計で1,150億円を計画しており、資金調達の方法につきましては、これらの自己資金を充当する予定であります。
この資金の使途につきましては、3ヵ年合計で約240億円以上の株主還元、約300億円の更新投資、約370億円の成長投資等に使用する予定であります。
なお、セグメント別の成長投資の考え方は次のとおりであります。
① 水産食品事業
加工度を高めた水産食品投入に向けた投資を行うとともに、バリューチェーン効率化等により資産(在庫)を圧縮します。
② 海外即席麺事業
需要増に応じた増産体制と人件費・物流費上昇に対する最適生産体制構築に向けた投資を行います。
③ 国内即席麺事業
新たなる食文化創造に向けた新ライン投入と生産・物流効率向上を見据えた投資を行います。
④ 低温食品事業
生麺の安定供給・生産・物流効率向上を目的とした投資、冷凍麺の需要拡大に対応した能力増強投資を検討します。
⑤ 加工食品事業
米飯、フリーズドライの商品供給能力向上を目的とした投資を行います。
⑥ 冷蔵事業
物流型冷蔵庫の需要増に対応した設備の増強と環境に配慮した自然冷媒への切り替えを目的とした投資を行います。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を与える見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。当社グループが認識している重要な会計上の見積りは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループの会計上の見積りに与える影響は軽微と判断しております。
固定資産の減損会計における将来キャッシュ・フロー
固定資産の減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報、当社グループが用いている内部の情報(予算等)などを参考にした一定の仮定を織り込んで作成した事業計画や資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。これらの見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、海外経済の減速等を背景に外需が弱いものの、雇用・所得環境の改善等により、内需を中心に緩やかに回復しましたが、新型コロナウイルス感染症が内外経済を下振れさせるリスクに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
このような状況の中、当社グループは「Smiles for All.すべては、笑顔のために。」という企業スローガンの下で「食を通じて社会に貢献する」「お客様に安全で安心な食品とサービスを提供する」ことを責務と考え取り組むとともに、厳しい販売競争に対応するため、より一層のコスト削減並びに積極的な営業活動を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は416,031百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は28,348百万円(前年同期比19.8%増)、経常利益は31,350百万円(前年同期比19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23,379百万円(前年同期比26.8%増)となりました。
なお、当連結会計年度の為替換算レートは108.81円/米ドル(前連結会計年度は、111.00円/米ドル)であります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 水産食品事業
水産食品事業は、主力商品の鮭鱒・魚卵等における市況変動の影響や国内外の近海魚の漁獲不良による魚価高騰が見られる中、コンビニエンスストアや量販店向けに適正価格での販売に努めましたが、競争の激化もあり販売数量が減少しました。その結果、売上高は29,862百万円(前年同期比0.5%減)、セグメント損失は671百万円(前年同期はセグメント利益158百万円)となりました。
② 海外即席麺事業
海外即席麺事業は、米国では大手得意先の店舗毎に実施した特売に加え、既存取引先への定期的な特売や新規得意先への販売もあり、主力商品の袋麺「Ramen」シリーズ、カップ麺「Instant Lunch」シリーズが好調に推移し、増収となりました。メキシコでは主力商品のカップ麺が堅調な動きだったことに加え、販売強化している袋麺が好調に推移し、増収となりました。その結果、売上高は88,992百万円(前年同期比6.2%増)、セグメント利益は、人件費等の増加はありましたが、販売数量の増加、販売促進費の抑制、物流費の削減、主原料単価安による原材料費の減少等により12,193百万円(前年同期比27.2%増)となりました。
③ 国内即席麺事業
国内即席麺事業は、生産・供給コストが上昇する中で、お客様にご満足いただける品質の商品を安定的にお届けするため、2019年6月より価格改定を実施いたしました。このような状況の中、カップ麺では「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」等の和風シリーズ、「麺づくり」シリーズ、「MARUCHAN QTTA」シリーズ、「ごつ盛り」シリーズ、袋麺では「マルちゃん正麺」シリーズを中心に、様々なプロモーション、新商品投入等需要喚起に努めたことにより、増収となりました。その結果、売上高は133,302百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は、人件費等の増加はありましたが、売上高の増加や販売促進費の抑制により11,084百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
④ 低温食品事業
低温食品事業は、生産・供給コストが上昇する中で、お客様にご満足いただける品質の商品を安定的にお届けするため、2019年4月より価格改定を実施いたしました。このような状況の中、生麺では消費税増税後の節約志向の高まりから3食タイプのラーメン・うどんカテゴリーが好調に推移し、期間限定商品の発売や消費者キャンペーン等を実施した「マルちゃん焼そば3人前」シリーズを中心に販売を伸ばしました。また、今期から全国に販売エリアを拡大した水でほぐすだけの「つるやか」シリーズ、野菜がおいしく食べられる「パリパリ無限」シリーズが大きく伸長したことにより、増収となりました。チルド・冷凍食品類では主力商品のしゅうまい、ライスバーガーが価格改定後の販売数量の減少により、減収となりました。その結果、売上高は72,293百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は、人件費、物流費等の増加はありましたが、売上高の増加により5,587百万円(前年同期比23.0%増)となりました。
⑤ 加工食品事業
加工食品事業は、米飯やフリーズドライ商品では市場拡大を捉えるべく生産能力の向上に努めております。米飯では無菌米飯の「あったかごはん」シリーズと「ふっくら赤飯」等の味付米飯シリーズ、フリーズドライ商品では5食入り袋スープ「素材のチカラ」シリーズ等の主力商品の販促企画に加え、新商品の投入にも努めました。その結果、売上高は24,184百万円(前年同期比6.7%増)、セグメント損失は、新工場稼働に伴う減価償却費等の増加、原材料価格上昇により1,307百万円(前年同期はセグメント損失977百万円)となりました。
⑥ 冷蔵事業
冷蔵事業は、2019年1月に埼玉杉戸物流センター及び神戸物流センターが稼働したことによる庫腹量の増加効果に加え、冷凍食品を中心とした取り扱いや通関・運送等の付帯業務の取り扱いが堅調に推移しました。その結果、売上高は20,530百万円(前年同期比11.2%増)、セグメント利益は、新冷蔵庫稼働に伴う減価償却費、人件費等の増加により1,262百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
⑦ その他
その他は、主に弁当・惣菜事業であります。売上高は46,866百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は872百万円(前年同期比41.3%減)となりました。
また、当連結会計年度における経営成績の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 為替変動の影響
前連結会計年度からの為替レートの変動により、当連結会計年度の売上高は1,791百万円の減少、営業利益は211百万円の減少と試算されます。ただし、この試算は、当連結会計年度の外貨建の売上高、売上原価、販売費及び一般管理費を前連結会計年度末の直物為替相場により円貨に換算して算出したものであり、為替変動に対応した販売価格の変更の影響は考慮されておりません。
② 売上高
連結売上高は、前連結会計年度に比べ3.7%増収の416,031百万円となりました。これは主に、海外即席麺事業、国内即席麺事業等が増収となったことによるものであります。
③ 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、原材料価格の高騰等の影響により、前連結会計年度に比べ2.8%増加し、261,911百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、販売促進費が増加したこと等から前連結会計年度に比べ2.5%増加し、125,771百万円となりました。
④ 営業利益
営業利益は、上記のとおり、売上高が増加した結果、前連結会計年度に比べ19.8%増益の28,348百万円となりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は、受取利息が増加したこと等から前連結会計年度に比べ10.2%増加し、3,548百万円となりました。
営業外費用は、貸倒引当金繰入額の減少により雑損失が減少したこと等から前連結会計年度に比べ23.4%減少し、546百万円となりました。
⑥ 特別損益
特別利益は、固定資産売却益が増加したこと等から前連結会計年度に比べ67.2%増加し、1,901百万円となりました。
特別損失は、関係会社株式評価損の減少によりその他特別損失が減少したこと等から前連結会計年度に比べ53.5%減少し、651百万円となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ26.8%増益の23,379百万円となりました。
これにより、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の180.54円に対し、当連結会計年度は228.92円となりました。
(2) 財政状態の状況
当社グループの当連結会計年度末における総資産は402,608百万円で、前連結会計年度末に比べ12,418百万円(3.2%)増加しました。
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ12,333百万円(6.1%)増加し、215,632百万円となりました。これは主に、有価証券が9,000百万円、商品及び製品が5,570百万円減少しましたが、現金及び預金が26,474百万円増加したことによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べ84百万円(0.0%)増加し、186,976百万円となりました。これは主に、投資有価証券が3,390百万円減少しましたが、機械装置及び運搬具が1,921百万円、建設仮勘定が1,511百万円増加したことによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,785百万円(5.2%)増加し、56,656百万円となりました。これは主に、未払法人税等が2,646百万円増加したことによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べ632百万円(2.2%)減少し、27,958百万円となりました。これは主に、繰延税金負債が1,291百万円減少したことによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ10,265百万円(3.3%)増加し、317,994百万円となりました。これは主に、利益剰余金が15,209百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ20,110百万円増加し、43,396百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ16,664百万円増加し、47,692百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加し、たな卸資産の減少により資金が増加したことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ8,903百万円減少し、18,454百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ2,749百万円増加し、8,912百万円となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したことによるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水産食品事業 | 10,044 | 104.61 |
| 海外即席麺事業 | 75,104 | 105.26 |
| 国内即席麺事業 | 103,408 | 102.16 |
| 低温食品事業 | 46,820 | 103.93 |
| 加工食品事業 | 24,070 | 104.54 |
| その他 | 39,331 | 93.58 |
| 合計 | 298,780 | 102.22 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| その他 | 32,393 | 94.24 | 0 | 14.07 |
| 合計 | 32,393 | 94.24 | 0 | 14.07 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当社製品は主として見込生産によって製造されております。
3 受注生産を行っている主な連結子会社は、㈱フレッシュダイナー、ミツワデイリー㈱、㈱シマヤであります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 水産食品事業 | 29,862 | 99.55 |
| 海外即席麺事業 | 88,992 | 106.21 |
| 国内即席麺事業 | 133,302 | 104.49 |
| 低温食品事業 | 72,293 | 104.49 |
| 加工食品事業 | 24,184 | 106.69 |
| 冷蔵事業 | 20,530 | 111.20 |
| その他 | 46,866 | 94.81 |
| 合計 | 416,031 | 103.73 |
(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 三井物産㈱ | 100,570 | 25.08 | 109,068 | 26.22 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を売上高、営業利益としており、3ヵ年中期経営計画の最終年度である2022年3月期において、売上高4,500億円、営業利益315億円を目指しております。3ヵ年中期経営計画の1年目である2020年3月期の達成・進捗状況は次のとおりであります。
売上高は計画比40億円減の4,160億円、営業利益は計画比13億円増の283億円となりました。
水産食品事業では市況に合わせた在庫評価実施により計画以上の減益となりましたが、海外即席麺事業、国内即席麺事業、低温食品事業では最高売上高を更新し、営業利益は上方修正した計画を達成しました。また、加工食品事業、冷蔵事業では新設備の稼働が貢献したことにより、最高売上高を更新し、営業利益は減価償却費の増加もありましたが、計画通りの着地となりました。
なお、国内即席麺事業等では新型コロナウイルス感染症の拡大により、在宅勤務や備蓄需要等の影響から一時的に売上高が増加しましたが、これらが当社グループの経営成績等に与えた影響は軽微であります。
また、3ヵ年中期経営計画の当連結会計年度における達成・進捗状況をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
① 売上高
| セグメントの名称 | 2020年3月期計画(億円) | 2020年3月期実績(億円) | 2020年3月期計画比(億円) |
| 水産食品事業 | 338 | 299 | △39 |
| 海外即席麺事業 | 888 | 890 | 2 |
| 国内即席麺事業 | 1,312 | 1,333 | 21 |
| 低温食品事業 | 722 | 723 | 1 |
| 加工食品事業 | 248 | 242 | △6 |
| 冷蔵事業 | 202 | 205 | 3 |
| その他 | 490 | 468 | △22 |
| 合計 | 4,200 | 4,160 | △40 |
② 営業利益
| セグメントの名称 | 2020年3月期計画(億円) | 2020年3月期実績(億円) | 2020年3月期計画比(億円) |
| 水産食品事業 | 0 | △7 | △7 |
| 海外即席麺事業 | 111 | 122 | 11 |
| 国内即席麺事業 | 100 | 111 | 11 |
| 低温食品事業 | 56 | 56 | 0 |
| 加工食品事業 | △13 | △13 | 0 |
| 冷蔵事業 | 12 | 13 | 1 |
| その他 | 10 | 9 | △1 |
| 調整額 | △6 | △8 | △2 |
| 合計 | 270 | 283 | 13 |
(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、3ヵ年中期経営計画において、営業キャッシュ・フローは3ヵ年合計で1,150億円を計画しており、資金調達の方法につきましては、これらの自己資金を充当する予定であります。
この資金の使途につきましては、3ヵ年合計で約240億円以上の株主還元、約300億円の更新投資、約370億円の成長投資等に使用する予定であります。
なお、セグメント別の成長投資の考え方は次のとおりであります。
① 水産食品事業
加工度を高めた水産食品投入に向けた投資を行うとともに、バリューチェーン効率化等により資産(在庫)を圧縮します。
② 海外即席麺事業
需要増に応じた増産体制と人件費・物流費上昇に対する最適生産体制構築に向けた投資を行います。
③ 国内即席麺事業
新たなる食文化創造に向けた新ライン投入と生産・物流効率向上を見据えた投資を行います。
④ 低温食品事業
生麺の安定供給・生産・物流効率向上を目的とした投資、冷凍麺の需要拡大に対応した能力増強投資を検討します。
⑤ 加工食品事業
米飯、フリーズドライの商品供給能力向上を目的とした投資を行います。
⑥ 冷蔵事業
物流型冷蔵庫の需要増に対応した設備の増強と環境に配慮した自然冷媒への切り替えを目的とした投資を行います。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を与える見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。当社グループが認識している重要な会計上の見積りは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社グループの会計上の見積りに与える影響は軽微と判断しております。
固定資産の減損会計における将来キャッシュ・フロー
固定資産の減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報、当社グループが用いている内部の情報(予算等)などを参考にした一定の仮定を織り込んで作成した事業計画や資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画等を考慮し見積っております。これらの見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。