有価証券報告書-第38期(2022/01/01-2022/12/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
本項においては、当年度、当年度末並びに前事業年度及び当事業年度に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、提出日現在の事項を記載しております。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社グループの経営理念である「4Sモデル」、即ち、「お客様を中心として、株主、従業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者の満足度を高めていく」ことの追求に向けた、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みととらえております。
当社は、当社グループのコーポレート・ガバナンスの充実が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上につながり、当社グループを取り巻くステークホルダー、ひいては経済・社会全体の発展にも貢献するとの認識のもと、「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」を定めております。
当社は、今後も当社グループのコーポレート・ガバナンスを経営上の重要課題の一つと位置付け、不断の改善に努め、その充実を図ってまいります。
「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」https://www.jti.co.jp/investors/strategy/governance/index.html
② コーポレート・ガバナンス体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、独立・公正な立場である監査役会が取締役及び執行役員の職務執行を適切に監査することにより、客観性及び中立性を確保した経営の監督機能を強化しております。監査役会による監督体制のもと、取締役会のスリム化や執行役員制度導入による権限委譲を通じた業務執行の迅速化を図るとともに、任意の仕組みとして外部委員を主要な構成員とするJTグループコンプライアンス委員会、委員全員が執行役員を兼務しない取締役かつその過半数を独立社外取締役で構成する人事・報酬諮問委員会を設置し、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。
また、2019年3月20日に社外取締役及び社外監査役を各1名増員し、2022年3月23日より社外取締役を更に1名増員する等、コーポレ―ト・ガバナンスの充実及び経営の透明性・客観性の向上を継続的に図っております。
このような取組みを通じて、当社においては、業務執行及び監督に係るコーポレート・ガバナンス体制が有効に機能していると認識していることから、現状の体制を選択しております。
取締役会は、原則毎月1回の開催に加え、必要に応じ機動的に開催し、法令で定められた事項及び重要事項の決定を行うとともに、業務執行を監督し、取締役から業務執行状況の報告を受けております。会長は代表権を持たない取締役として経営の監督に専念するとともに、取締役会の議長を務めております。また、当社は、監督機能の強化及び経営の透明性の観点から中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上に寄与する資質を備えた独立社外取締役を取締役の3分の1以上選任することとしています。取締役会は、取締役会規程において取締役会付議事項を定めるほか、迅速な意思決定及び高品質な業務執行を実現する観点から、経営上の重要事項について社内の責任権限に関する規程(以下、「責任権限規程」という)による明確な意思決定プロセスを定めるとともに、執行役員制度のもと、各執行役員に対して全社経営戦略に基づく適切な権限の委譲を行っております。なお、当年度の取締役会の開催回数は13回となっており、このうち10回の取締役会には全取締役が出席、3回の取締役会には岩井取締役を除く全取締役が出席しております。上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条及び当社定款第24条第4項の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が1回ありました。
また、当社は、取締役会が備えるべきスキルの考え方を定め、各取締役及び監査役が有する知識・経験のうち、それらの発揮を特に期待する分野を一覧化したスキル・マトリックスを策定し、開示しております。
「スキル・マトリックス」https://www.jti.co.jp/corporate/outline/officer/index.html
人事・報酬諮問委員会は、従来の経営人財成長支援会議及び報酬諮問委員会の機能を統合し設置した取締役会の任意の諮問機関です。本委員会は、経営幹部候補者群の成長支援(後継者計画を含む)、取締役・監査役候補者の選定及び役付取締役・執行役員を兼務する取締役の解職についての審議、並びに取締役・執行役員の報酬に関する事項についての審議を経て取締役会への答申等を行います。取締役会はその内容に則って、役員人事や役員報酬について審議することで、もって取締役会の意思決定における客観性と透明性をより一層高め、取締役会の監督機能の充実を図ります。本委員会は、独立性・客観性を担保するため、委員全員が執行役員を兼務しない取締役かつその過半数を独立社外取締役で構成しております。独立社外取締役を委員長として、計6名の委員がおり、年に1回以上開催することとしております。なお、当年度の人事・報酬諮問委員会の開催回数は7回となっており、このうち6回の委員会には全委員が出席、1回の委員会には岩井委員を除く全委員が出席しております。
JTグループコンプライアンス委員会は、取締役会に直結する機関として、従業員のコンプライアンスへの意識の醸成及び徹底を図るため、年度コンプライアンス実践計画の実施状況、コンプライアンス関連規程・行動規範の制定・変更等、JTグループ全体のコンプライアンスに係る事項について審議を行います。JTグループコンプライアンス委員会は、外部委員を主要な構成員とし、取締役会長が委員長を務めております。また、コンプライアンス担当執行役員を定め法務・コンプライアンス統括部を所管させ、これにより当社グループ横断的な体制の整備・推進及び問題点の把握に努めております。当社及び子会社の各コンプライアンス推進部門(当社においては法務・コンプライアンス統括部、子会社においてはそれに相当する部署等)は、行動規範を解説した「JTグループ行動規範」等を、当社の取締役及び従業員並びに子会社の取締役等及び従業員(以下、取締役等及び従業員を総称して「役職員」という)に配布するとともに、その役職員を対象に各種研修等を通じて教育啓発活動を行うことによってコンプライアンスの実効性の向上に努めております。なお、当年度のJTグループコンプライアンス委員会の開催回数は3回となっており、すべての回に全委員が出席しております。
当社は、監査役制度を採用しており、当社監査役(以下、「監査役」とし、「監査役会」、「監査役室」及び「監査役室長」も当社のそれを意味するものとする)は株主の負託を受けた独立の機関として、取締役会その他の重要な会議に出席して発言を行うほか、積極的に事業拠点の視察を行う等、能動的に権限を行使するとともに、社外監査役や常勤監査役の職務の特性に応じ、客観的な立場から適切に監査を行っております。監査役は、取締役及び執行役員の職務の執行を監査することにより、会社の健全かつ持続的な成長と社会的信用の維持向上に努めております。
監査役会は、必要の都度、随時開催することとしており、経営・法律・財務・会計等の豊富な経験を有する者から構成されるものとしております。常勤監査役の柏倉 秀亮氏は、これまで当社経理部長、たばこ事業本部M&S管理部長、財務副責任者、当社子会社の株式会社JTビジネスコムの代表取締役社長等を歴任し、企業経営や事業開発、財務会計、国内外における事業運営等に関する豊富な経験と幅広い識見を、常勤監査役の橋本 努氏は、これまで当社監査部長を務め、国内外における監査を通じて培われたリスクマネジメントや情報セキュリティ等に関する豊富な経験と幅広い識見を有しており、当該2名は2023年3月24日開催の第38回定時株主総会により選任されております。なお、当年度の監査役会の開催回数は15回となっており、すべての回に全監査役が出席しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の整備の状況を模式図で示すと以下のとおりとなります。

提出日現在、当社のコーポレート・ガバナンス体制の構成員は以下のとおりとなります。
(※1) 社外取締役
(※2) 常勤社外監査役
(※3) 社外監査役
③ 内部統制システム、リスク管理体制及び子会社の業務の適正を確保するための体制の整備の状況
当社は、従前から、コンプライアンス、内部監査、リスクマネジメント等の取組みを通じて当社及び当社グループの内部統制システム等の運用を図り、また、監査役による監査の実効性の確保に向けた取組みを行うことで、会社法及び会社法施行規則に基づき求められる体制を構築してきました。今後も現行の体制を継続的に随時見直し、適正な業務執行のための企業体制の維持・向上に努めてまいります。なお、外国子会社については、設立国の法令に準拠しつつ、原則として以下の子会社に関する規定に準じて必要な体制の構築及び運用を行っております。
・当社及び子会社の役職員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
内部通報体制については、当社及び子会社は、その従業員等が法令違反の疑義がある行為等を発見した場合に備え、相談・通報窓口を設置しています。相談・通報を受けた各コンプライアンス推進部門はその内容を調査し、必要な措置を講ずるとともに、再発防止策を実施することとしております。また、当社は、法務・コンプライアンス統括部が対応する相談・通報窓口とは別に、当社監査役が対応する、業務執行ラインから独立性を有した相談・通報窓口を設置しています。相談・通報を受けた当社監査役はその内容を調査し、当社は必要な措置及び再発防止策を実施します。当社は、当社グループに係る重要な問題についてはJTグループコンプライアンス委員会に付議し、審議を求め、又は報告することとしております。
反社会的勢力排除に向けた体制については、当社及び子会社は、反社会的勢力とは断固として対決し、不当な要求には応じず、一切の関係を遮断することとしております。当社グループとしての対応統括部署を当社コーポレートガバナンス部と定め、警察当局、関係団体、弁護士等と連携し、情報収集・共有を図り、組織的な対応を実施しております。また、反社会的勢力への関与を禁止し、当社及び子会社の役職員に周知徹底するとともに、これら役職員に対して適宜研修等を行うことにより、反社会的勢力排除に向けた啓発活動を継続的に実施しております。
財務報告の信頼性を確保するための体制については、当社は、金融商品取引法等に基づき、当社グループの財務報告に係る内部統制システムを整備・運用するとともに、これを評価・報告する体制を適正な人員配置のもとに構築し、もって財務報告の信頼性の維持向上を図っております。
・当社取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、株主総会及び取締役会の議事録については、法令に基づき適切に管理保存を行っております。また、重要な業務執行や契約の締結等の意思決定に係る情報については、責任権限規程に基づき責任部署及び保存管理責任を明らかにし、その意思決定手続・調達・経理処理上の管理に関する規程を定め、その保存管理を行っております。
・子会社取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、子会社に対し、当該子会社を所管する当社担当部署へ重要な情報を定期的に報告させております。
・当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、金融・財務リスクに対しては、当社グループに係る指針・規程・マニュアルを定めるとともに、四半期ごとに財務責任者を通じて社長及び取締役会に報告を行っております。その他のリスクについては、責任権限規程により定められた部門ごとの責任権限に基づき、責任部署が事務局となって各種委員会等を設置して適切に管理を行っております。
当社はこれら当社グループに影響を及ぼす可能性があるすべてのリスクを統合的に把握し、管理しております。当該リスク管理は、リスクマネジメント推進責任者が統括しており、リスクマネジメント推進責任者は重要リスクを決定し、社長に報告しております。また各執行役員が中心となって重要リスクに係る対応策を立案し、リスクマネジメント推進責任者及び社長に報告の上、推進・実行しており、対応策の進捗状況も同様に報告しております。リスクマネジメントプロセスについては「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」をご参照ください。
当社監査部は、各子会社の内部監査機能と連携しつつ、業務執行組織から独立した客観的な視点で、重要性とリスクを考慮して当社グループにおける社内管理体制等を検討・評価し、社長に対して報告・提言を行うとともに取締役会に対して報告を行っております。
当社は、有事に備え、危機管理及び災害対策について対応マニュアルを定め、危機や災害の発生時には緊急プロジェクト体制を立ち上げ、経営トップの指揮のもと、関係部門及び子会社との緊密な連携により、迅速・適切に対処することができる体制を整えております。また、対処した事案等とその内容については、適時適切に取締役会に報告を行っております。
・当社取締役及び子会社取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社取締役会は、原則毎月1回の開催に加え、必要に応じ機動的に開催し、法令で定められた事項及び重要事項の決定を行うとともに、業務執行を監督しております。なお、当社取締役会は、当社取締役から3ヶ月に1回以上、業務執行の状況の報告を受けております。また、当社取締役会に付議する事項のほか、業務全般に亘る経営方針及び基本計画に関する事項等を中心とする経営上の重要事項については、責任権限規程により、明確な意思決定プロセスを定め、迅速な意思決定及び高品質な業務執行を実現することができる体制としております。当社は執行役員制度を導入しており、当社取締役会が任命する執行役員は、当社取締役会の決定する全社経営戦略等に基づき、各々の領域において委譲された権限のもと、適切に業務執行を行っております。組織及び職制については、組織職制規程により基本事項を定めるとともに、業務分担ガイダンスにより各部門の役割を明確に示し、業務の効率性・柔軟性に資する運営を行っております。
当社は、当社グループに適用される規程及び指針等の策定等を通じて、当社グループにおける効率的な業務執行体制を構築しております。
・当社及び当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社グループは、「心の豊かさを、もっと。」をJT Group Purposeとして定め、当社グループ内で共有しております。グループマネジメントについては、当社は、当社グループに共通する機能・規程等を定義し、グループマネジメントを行うことにより、当社グループ全体最適を図っております。また、コンプライアンス体制(通報体制を含む)、内部監査体制、財務管理体制等については子会社と連携を図り、整備しております。
・監査役がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合における当該従業員に関する事項
当社は、監査役の職務を補助する組織として、監査役室を置いております。監査役室には必要な人員を配置(当年度末現在5名)し、必要に応じ監査役会と協議の上、人員配置体制の見直しを行っております。
・監査役室所属の従業員の当社取締役からの独立性に関する事項及び監査役の当該従業員に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査役室長の評価は監査役会が行い、その他の監査役室所属従業員の評価は、監査役会の助言のもと監査役室長が行っております。なお、監査役室所属の従業員の異動・懲戒にあたっては、監査役会と事前に協議を行うこととしております。
また、監査役室所属の従業員は、監査役の指揮命令に従ってその職務を補助するものとし、当該従業員には当社の業務執行に係る役職を兼務させないこととしております。
・当社及び子会社の役職員又は子会社役職員から報告を受けた者が、監査役会又は監査役に報告するための体制
当社及び子会社の役職員は、計算書類等、不正又は法令若しくは定款に違反する重大な事実を発見した場合における当該事実その他の会社の経営に関する重要な事項等について、監査役会に報告を行うこととしております。また、当社及び子会社の役職員は、監査役から重要な文書の閲覧、実地調査、報告を求められたときは、迅速かつ適切に対応することとしております。
なお、法務・コンプライアンス統括部は、監査役に対して、当社グループに係る内部通報の状況について定期的な報告を行うとともに、必要に応じて適宜報告を行っております。
・監査役に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、内部通報における相談・通報を理由として、相談・通報者に対していかなる不利な取扱いも行わないことについて、当社グループでの周知徹底を行っております。
・監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役が当社に対して会社法第388条に基づく費用の前払等の請求をしたときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理することとしております。
また、当社は、監査役の監査に係る諸費用については、監査の実効性を担保すべく予算を設定しております。監査役の監査に係る諸費用のうち予算を超えた部分についても、当該費用が職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、当社が負担することとしております。
・その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、当社取締役会その他の当社の重要な会議に出席することができることとしております。また、当社監査部及び法務・コンプライアンス統括部は、監査役との間で情報交換を行い、連携をとっております。
④ コーポレート・ガバナンスに関するその他の事項
・取締役会の実効性評価
当社は、取締役会の実効性について、毎年、全取締役及び全監査役が取締役会の運営体制・監督機能、株主・投資家との対話等の観点から記名アンケートによる自己評価を実施するとともに、必要に応じて取締役会事務局が評価結果の補完を目的とした個別ヒアリングを実施した上で、結果を取りまとめております。自己評価結果については、取締役会において評価・分析を実施し、取締役会の更なる実効性向上につなげております。
2022年度は、下記要領でアンケートを実施いたしました。
なお、アンケート作成・結果分析にあたっては、客観性の担保と実効性評価の更なる改善を目的に、外部機関による助言を受けております。
- アンケート作成期間 :2022年9月~11月
- 評価対象期間 :2022年(2022年1月~2022年12月)
- 回答期間 :2022年11月25日~2022年12月9日
- 対象者 :取締役・監査役計15名
- 概要 :各設問に対する評価(5段階)および自由記載への記入
- 取締役会での協議 :2023年2月22日
主な評価項目は、以下のとおりです。
1.取締役会の役割・機能・構成 (6問)
2.取締役会の運営 (8問)
3.監査機関との連携及びリスク管理 (3問)
4.株主・投資家との関係 (3問)
5.任意の委員会 (2問)
6.議論・共有を強化すべき課題 (1問)
評価項目についても見直しを実施し、継続的に確認を図るべきである項目に加え、2021年度の課題とした事項に対する改善を確認するような質問の設計としております。
2021年度に係る実効性評価で抽出された課題について、2022年度は以下の取組みを行ってまいりました。
2022年度に係る実効性評価でも、2021年度から引き続き各評価項目について概ね良好な結果が得られ、当社取締役会の実効性が向上し、有効に機能していることを確認しております。特に、取締役会として目指すべき姿である「4Sモデル」が準拠すべき指針として浸透していることは、当社取締役会の強みであると考えられます。また、2021年度からの改善という観点では、執行との意見交換や事業理解の向上のため、中長期戦略や主要施策の進捗等の情報共有を強化したことが、特に高く評価をされました。
継続的な実効性向上に資するべく、2023年度以降は、新たに抽出された以下の課題への対応を中心に取組んでまいります。
今後も引き続き、上記取組みを含め、更なる実効性向上に資する必要な改善を実施してまいります。
・上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
上場子会社における独立性の確保及び少数株主の利益を適切に保護することが、当社及び上場子会社の企業価値向上にとって必要不可欠であるとの考えのもと、上場企業として適切なガバナンス体制の構築に努めております。当社は意思決定に係る社内規程として全社的な責任権限規程を定めておりますが、上場子会社においては選択的に当該規程を適用し、権限上の自由を与えることで、上場子会社としての独立性を担保しております。なお、当社の連結子会社である鳥居薬品は東京証券取引所に上場しております。2020年3月26日の同社株主総会において、取締役の過半数を独立社外取締役で構成する取締役会体制への移行が決議され、独立社外取締役を有効に活用した実効的なガバナンス体制の一層の強化を進めております。
・後継者育成の仕組み
当社は、当社グループのこれからの経営を担う次世代経営人財の継続的な輩出と、その候補者群の質的・量的拡充が、特に重要な課題の一つと認識しています。
グローバルベースで活躍する高い能力・資質を持ったリーダーを継続的に輩出するために、社長を筆頭に経営陣自らが経営幹部候補人財を選出し、成長支援に深く関与することを前提として、人事・報酬諮問委員会において、独立社外取締役及び外部機関等の社外の知見を参考にしつつ、経営幹部候補者群の育成状況、後継者計画及び計画策定プロセスの充実を図っています。
また、グループ企業の従業員も対象とする公募や、執行役員をはじめとしたトップマネジメント層による推薦等を通じて、階層別に将来的な経営幹部候補人財を選出し、経営人財プールの拡充を図っています。選出された人財に対しては、外部機関による客観性のある評価や経営陣による定期的な議論を踏まえた育成計画を作成し、多種多様かつチャレンジングな業務経験等を通じた育成を行っています。
・責任一部免除及び責任限定契約
当社は取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮することができるよう、かつ社内外を問わず広く適任者を得られるよう、会社法で定める範囲内で取締役及び監査役の責任を免除することができる旨の規定並びに会社法で定める範囲内で取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役の責任を予め限定する契約を締結することができる旨の規定を定款で定めております。なお、提出日現在において取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役との間でかかる責任を限定する契約を締結しております。
・補償契約
当社は、取締役及び監査役の全員と、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。ただし、同項第2号の損失を補償するためには、確定判決又は裁判上の和解の成立(これらと同等の手続的保障があると当社が認めるものを含む。)を前提とすることや、当社の人事・報酬諮問委員会の審議を経た上で取締役会にて決議するものとすることにより、被補償者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
・役員等賠償責任保険契約
当社は、取締役、監査役及び執行役員の全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険により被保険者が負担することになる第三者訴訟、株主代表訴訟及び会社訴訟において発生する争訟費用及び損害賠償金を塡補することとしており、当該保険契約の保険料は全額当社が負担しております。ただし、被保険者の犯罪行為や、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に関する当該被保険者自身の損害などは塡補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
・取締役の定数
当社の取締役は、15名以内とする旨定款に定めております。
・取締役候補者の選定等
取締役候補者については、社長が策定した候補者案を人事・報酬諮問委員会において審議の上、その内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、取締役会の決議により決定する旨「JTコーポ―レートガバナンス・ポリシー」に定めております。また、当社は、取締役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
監査役候補者については、社長が策定した候補者案を人事・報酬諮問委員会において審議の上、その内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、監査役会の事前の同意を得た上で、取締役会から独立した立場での適切な職務執行が期待できる者を取締役会の決議により決定する旨「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」に定めております。また、当社は、監査役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
役付取締役及び執行役員を兼務する取締役の解職にあたっては、求められる資質を満たさない場合・職務遂行が困難になった場合に、解職に該当しない取締役が人事・報酬諮問委員会に対して解職議案の審議を求め、委員会は審議の内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、取締役会の決議により決定する旨「JTコーポ―レートガバナンス・ポリシー」に定めております。なお、取締役の解任決議要件について、会社法と異なる定款の定めはありません。
また、取締役候補者の選任議案を株主総会に付議する際に個々の候補者を選定した理由を開示し、役付取締役及び執行役員を兼務する取締役の解職を取締役会が決議した際には解職した理由を開示します。
・株主総会決議事項を取締役会で決議できることとしている事項
(自己株式の取得)
当社は、事業環境の変化に対応した機動的な経営を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨定款に定めております。
(中間配当)
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって中間配当を支払うことができる旨定款に定めております。
・株主総会の特別決議要件
当社は、特別決議の定足数を緩和することにより株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
・会社と特定の株主の間で利益が相反するおそれがある取引を行う場合に株主(当該取引の当事者である株主を除く)の利益が害されることを防止するための措置
当社は、当社と主要な株主との通例的でない取引の承認については、取締役会の決議によらなければならないこととしております。
本項においては、当年度、当年度末並びに前事業年度及び当事業年度に関する事項が含まれておりますが、別段の表示が無い限り、提出日現在の事項を記載しております。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社グループの経営理念である「4Sモデル」、即ち、「お客様を中心として、株主、従業員、社会の4者に対する責任を高い次元でバランスよく果たし、4者の満足度を高めていく」ことの追求に向けた、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みととらえております。
当社は、当社グループのコーポレート・ガバナンスの充実が、当社グループの中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上につながり、当社グループを取り巻くステークホルダー、ひいては経済・社会全体の発展にも貢献するとの認識のもと、「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」を定めております。
当社は、今後も当社グループのコーポレート・ガバナンスを経営上の重要課題の一つと位置付け、不断の改善に努め、その充実を図ってまいります。
「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」https://www.jti.co.jp/investors/strategy/governance/index.html
② コーポレート・ガバナンス体制の概要及び当該体制を採用する理由
当社は、監査役会設置会社として、独立・公正な立場である監査役会が取締役及び執行役員の職務執行を適切に監査することにより、客観性及び中立性を確保した経営の監督機能を強化しております。監査役会による監督体制のもと、取締役会のスリム化や執行役員制度導入による権限委譲を通じた業務執行の迅速化を図るとともに、任意の仕組みとして外部委員を主要な構成員とするJTグループコンプライアンス委員会、委員全員が執行役員を兼務しない取締役かつその過半数を独立社外取締役で構成する人事・報酬諮問委員会を設置し、実効性のあるコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。
また、2019年3月20日に社外取締役及び社外監査役を各1名増員し、2022年3月23日より社外取締役を更に1名増員する等、コーポレ―ト・ガバナンスの充実及び経営の透明性・客観性の向上を継続的に図っております。
このような取組みを通じて、当社においては、業務執行及び監督に係るコーポレート・ガバナンス体制が有効に機能していると認識していることから、現状の体制を選択しております。
取締役会は、原則毎月1回の開催に加え、必要に応じ機動的に開催し、法令で定められた事項及び重要事項の決定を行うとともに、業務執行を監督し、取締役から業務執行状況の報告を受けております。会長は代表権を持たない取締役として経営の監督に専念するとともに、取締役会の議長を務めております。また、当社は、監督機能の強化及び経営の透明性の観点から中長期に亘る持続的な利益成長と企業価値の向上に寄与する資質を備えた独立社外取締役を取締役の3分の1以上選任することとしています。取締役会は、取締役会規程において取締役会付議事項を定めるほか、迅速な意思決定及び高品質な業務執行を実現する観点から、経営上の重要事項について社内の責任権限に関する規程(以下、「責任権限規程」という)による明確な意思決定プロセスを定めるとともに、執行役員制度のもと、各執行役員に対して全社経営戦略に基づく適切な権限の委譲を行っております。なお、当年度の取締役会の開催回数は13回となっており、このうち10回の取締役会には全取締役が出席、3回の取締役会には岩井取締役を除く全取締役が出席しております。上記の取締役会の開催回数のほか、会社法第370条及び当社定款第24条第4項の規定に基づき、取締役会決議があったものとみなす書面決議が1回ありました。
また、当社は、取締役会が備えるべきスキルの考え方を定め、各取締役及び監査役が有する知識・経験のうち、それらの発揮を特に期待する分野を一覧化したスキル・マトリックスを策定し、開示しております。
「スキル・マトリックス」https://www.jti.co.jp/corporate/outline/officer/index.html
人事・報酬諮問委員会は、従来の経営人財成長支援会議及び報酬諮問委員会の機能を統合し設置した取締役会の任意の諮問機関です。本委員会は、経営幹部候補者群の成長支援(後継者計画を含む)、取締役・監査役候補者の選定及び役付取締役・執行役員を兼務する取締役の解職についての審議、並びに取締役・執行役員の報酬に関する事項についての審議を経て取締役会への答申等を行います。取締役会はその内容に則って、役員人事や役員報酬について審議することで、もって取締役会の意思決定における客観性と透明性をより一層高め、取締役会の監督機能の充実を図ります。本委員会は、独立性・客観性を担保するため、委員全員が執行役員を兼務しない取締役かつその過半数を独立社外取締役で構成しております。独立社外取締役を委員長として、計6名の委員がおり、年に1回以上開催することとしております。なお、当年度の人事・報酬諮問委員会の開催回数は7回となっており、このうち6回の委員会には全委員が出席、1回の委員会には岩井委員を除く全委員が出席しております。
JTグループコンプライアンス委員会は、取締役会に直結する機関として、従業員のコンプライアンスへの意識の醸成及び徹底を図るため、年度コンプライアンス実践計画の実施状況、コンプライアンス関連規程・行動規範の制定・変更等、JTグループ全体のコンプライアンスに係る事項について審議を行います。JTグループコンプライアンス委員会は、外部委員を主要な構成員とし、取締役会長が委員長を務めております。また、コンプライアンス担当執行役員を定め法務・コンプライアンス統括部を所管させ、これにより当社グループ横断的な体制の整備・推進及び問題点の把握に努めております。当社及び子会社の各コンプライアンス推進部門(当社においては法務・コンプライアンス統括部、子会社においてはそれに相当する部署等)は、行動規範を解説した「JTグループ行動規範」等を、当社の取締役及び従業員並びに子会社の取締役等及び従業員(以下、取締役等及び従業員を総称して「役職員」という)に配布するとともに、その役職員を対象に各種研修等を通じて教育啓発活動を行うことによってコンプライアンスの実効性の向上に努めております。なお、当年度のJTグループコンプライアンス委員会の開催回数は3回となっており、すべての回に全委員が出席しております。
当社は、監査役制度を採用しており、当社監査役(以下、「監査役」とし、「監査役会」、「監査役室」及び「監査役室長」も当社のそれを意味するものとする)は株主の負託を受けた独立の機関として、取締役会その他の重要な会議に出席して発言を行うほか、積極的に事業拠点の視察を行う等、能動的に権限を行使するとともに、社外監査役や常勤監査役の職務の特性に応じ、客観的な立場から適切に監査を行っております。監査役は、取締役及び執行役員の職務の執行を監査することにより、会社の健全かつ持続的な成長と社会的信用の維持向上に努めております。
監査役会は、必要の都度、随時開催することとしており、経営・法律・財務・会計等の豊富な経験を有する者から構成されるものとしております。常勤監査役の柏倉 秀亮氏は、これまで当社経理部長、たばこ事業本部M&S管理部長、財務副責任者、当社子会社の株式会社JTビジネスコムの代表取締役社長等を歴任し、企業経営や事業開発、財務会計、国内外における事業運営等に関する豊富な経験と幅広い識見を、常勤監査役の橋本 努氏は、これまで当社監査部長を務め、国内外における監査を通じて培われたリスクマネジメントや情報セキュリティ等に関する豊富な経験と幅広い識見を有しており、当該2名は2023年3月24日開催の第38回定時株主総会により選任されております。なお、当年度の監査役会の開催回数は15回となっており、すべての回に全監査役が出席しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の整備の状況を模式図で示すと以下のとおりとなります。

提出日現在、当社のコーポレート・ガバナンス体制の構成員は以下のとおりとなります。
| 設置機関名 | 構成員 |
| 取締役会 | 議長 :取締役会長 岩井 睦雄 構成員:岡本 薫明、寺畠 正道、廣渡 清栄、中野 恵、幸田 真音(※1)、長嶋 由紀子(※1)、木寺 昌人(※1)、庄司 哲也(※1) |
| 監査役会 | 議長 :常勤監査役 柏倉 秀亮 構成員:橋本 努、谷内 繁(※2)、稲田 伸夫(※3)、山科 裕子(※3) |
| 人事・報酬諮問委員会 | 委員長:社外取締役 幸田 真音 構成員:岩井 睦雄、岡本 薫明、長嶋 由紀子、木寺 昌人、庄司 哲也 |
| JTグループコンプライアンス委員会 | 委員長:取締役会長 岩井 睦雄 構成員:岡本 薫明、他外部委員3名 |
(※1) 社外取締役
(※2) 常勤社外監査役
(※3) 社外監査役
③ 内部統制システム、リスク管理体制及び子会社の業務の適正を確保するための体制の整備の状況
当社は、従前から、コンプライアンス、内部監査、リスクマネジメント等の取組みを通じて当社及び当社グループの内部統制システム等の運用を図り、また、監査役による監査の実効性の確保に向けた取組みを行うことで、会社法及び会社法施行規則に基づき求められる体制を構築してきました。今後も現行の体制を継続的に随時見直し、適正な業務執行のための企業体制の維持・向上に努めてまいります。なお、外国子会社については、設立国の法令に準拠しつつ、原則として以下の子会社に関する規定に準じて必要な体制の構築及び運用を行っております。
・当社及び子会社の役職員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
内部通報体制については、当社及び子会社は、その従業員等が法令違反の疑義がある行為等を発見した場合に備え、相談・通報窓口を設置しています。相談・通報を受けた各コンプライアンス推進部門はその内容を調査し、必要な措置を講ずるとともに、再発防止策を実施することとしております。また、当社は、法務・コンプライアンス統括部が対応する相談・通報窓口とは別に、当社監査役が対応する、業務執行ラインから独立性を有した相談・通報窓口を設置しています。相談・通報を受けた当社監査役はその内容を調査し、当社は必要な措置及び再発防止策を実施します。当社は、当社グループに係る重要な問題についてはJTグループコンプライアンス委員会に付議し、審議を求め、又は報告することとしております。
反社会的勢力排除に向けた体制については、当社及び子会社は、反社会的勢力とは断固として対決し、不当な要求には応じず、一切の関係を遮断することとしております。当社グループとしての対応統括部署を当社コーポレートガバナンス部と定め、警察当局、関係団体、弁護士等と連携し、情報収集・共有を図り、組織的な対応を実施しております。また、反社会的勢力への関与を禁止し、当社及び子会社の役職員に周知徹底するとともに、これら役職員に対して適宜研修等を行うことにより、反社会的勢力排除に向けた啓発活動を継続的に実施しております。
財務報告の信頼性を確保するための体制については、当社は、金融商品取引法等に基づき、当社グループの財務報告に係る内部統制システムを整備・運用するとともに、これを評価・報告する体制を適正な人員配置のもとに構築し、もって財務報告の信頼性の維持向上を図っております。
・当社取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、株主総会及び取締役会の議事録については、法令に基づき適切に管理保存を行っております。また、重要な業務執行や契約の締結等の意思決定に係る情報については、責任権限規程に基づき責任部署及び保存管理責任を明らかにし、その意思決定手続・調達・経理処理上の管理に関する規程を定め、その保存管理を行っております。
・子会社取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
当社は、子会社に対し、当該子会社を所管する当社担当部署へ重要な情報を定期的に報告させております。
・当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、金融・財務リスクに対しては、当社グループに係る指針・規程・マニュアルを定めるとともに、四半期ごとに財務責任者を通じて社長及び取締役会に報告を行っております。その他のリスクについては、責任権限規程により定められた部門ごとの責任権限に基づき、責任部署が事務局となって各種委員会等を設置して適切に管理を行っております。
当社はこれら当社グループに影響を及ぼす可能性があるすべてのリスクを統合的に把握し、管理しております。当該リスク管理は、リスクマネジメント推進責任者が統括しており、リスクマネジメント推進責任者は重要リスクを決定し、社長に報告しております。また各執行役員が中心となって重要リスクに係る対応策を立案し、リスクマネジメント推進責任者及び社長に報告の上、推進・実行しており、対応策の進捗状況も同様に報告しております。リスクマネジメントプロセスについては「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」をご参照ください。
当社監査部は、各子会社の内部監査機能と連携しつつ、業務執行組織から独立した客観的な視点で、重要性とリスクを考慮して当社グループにおける社内管理体制等を検討・評価し、社長に対して報告・提言を行うとともに取締役会に対して報告を行っております。
当社は、有事に備え、危機管理及び災害対策について対応マニュアルを定め、危機や災害の発生時には緊急プロジェクト体制を立ち上げ、経営トップの指揮のもと、関係部門及び子会社との緊密な連携により、迅速・適切に対処することができる体制を整えております。また、対処した事案等とその内容については、適時適切に取締役会に報告を行っております。
・当社取締役及び子会社取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社取締役会は、原則毎月1回の開催に加え、必要に応じ機動的に開催し、法令で定められた事項及び重要事項の決定を行うとともに、業務執行を監督しております。なお、当社取締役会は、当社取締役から3ヶ月に1回以上、業務執行の状況の報告を受けております。また、当社取締役会に付議する事項のほか、業務全般に亘る経営方針及び基本計画に関する事項等を中心とする経営上の重要事項については、責任権限規程により、明確な意思決定プロセスを定め、迅速な意思決定及び高品質な業務執行を実現することができる体制としております。当社は執行役員制度を導入しており、当社取締役会が任命する執行役員は、当社取締役会の決定する全社経営戦略等に基づき、各々の領域において委譲された権限のもと、適切に業務執行を行っております。組織及び職制については、組織職制規程により基本事項を定めるとともに、業務分担ガイダンスにより各部門の役割を明確に示し、業務の効率性・柔軟性に資する運営を行っております。
当社は、当社グループに適用される規程及び指針等の策定等を通じて、当社グループにおける効率的な業務執行体制を構築しております。
・当社及び当社グループにおける業務の適正を確保するための体制
当社グループは、「心の豊かさを、もっと。」をJT Group Purposeとして定め、当社グループ内で共有しております。グループマネジメントについては、当社は、当社グループに共通する機能・規程等を定義し、グループマネジメントを行うことにより、当社グループ全体最適を図っております。また、コンプライアンス体制(通報体制を含む)、内部監査体制、財務管理体制等については子会社と連携を図り、整備しております。
・監査役がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合における当該従業員に関する事項
当社は、監査役の職務を補助する組織として、監査役室を置いております。監査役室には必要な人員を配置(当年度末現在5名)し、必要に応じ監査役会と協議の上、人員配置体制の見直しを行っております。
・監査役室所属の従業員の当社取締役からの独立性に関する事項及び監査役の当該従業員に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査役室長の評価は監査役会が行い、その他の監査役室所属従業員の評価は、監査役会の助言のもと監査役室長が行っております。なお、監査役室所属の従業員の異動・懲戒にあたっては、監査役会と事前に協議を行うこととしております。
また、監査役室所属の従業員は、監査役の指揮命令に従ってその職務を補助するものとし、当該従業員には当社の業務執行に係る役職を兼務させないこととしております。
・当社及び子会社の役職員又は子会社役職員から報告を受けた者が、監査役会又は監査役に報告するための体制
当社及び子会社の役職員は、計算書類等、不正又は法令若しくは定款に違反する重大な事実を発見した場合における当該事実その他の会社の経営に関する重要な事項等について、監査役会に報告を行うこととしております。また、当社及び子会社の役職員は、監査役から重要な文書の閲覧、実地調査、報告を求められたときは、迅速かつ適切に対応することとしております。
なお、法務・コンプライアンス統括部は、監査役に対して、当社グループに係る内部通報の状況について定期的な報告を行うとともに、必要に応じて適宜報告を行っております。
・監査役に報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社は、内部通報における相談・通報を理由として、相談・通報者に対していかなる不利な取扱いも行わないことについて、当社グループでの周知徹底を行っております。
・監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査役が当社に対して会社法第388条に基づく費用の前払等の請求をしたときは、当該請求に係る費用又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理することとしております。
また、当社は、監査役の監査に係る諸費用については、監査の実効性を担保すべく予算を設定しております。監査役の監査に係る諸費用のうち予算を超えた部分についても、当該費用が職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、当社が負担することとしております。
・その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査役は、当社取締役会その他の当社の重要な会議に出席することができることとしております。また、当社監査部及び法務・コンプライアンス統括部は、監査役との間で情報交換を行い、連携をとっております。
④ コーポレート・ガバナンスに関するその他の事項
・取締役会の実効性評価
当社は、取締役会の実効性について、毎年、全取締役及び全監査役が取締役会の運営体制・監督機能、株主・投資家との対話等の観点から記名アンケートによる自己評価を実施するとともに、必要に応じて取締役会事務局が評価結果の補完を目的とした個別ヒアリングを実施した上で、結果を取りまとめております。自己評価結果については、取締役会において評価・分析を実施し、取締役会の更なる実効性向上につなげております。
2022年度は、下記要領でアンケートを実施いたしました。
なお、アンケート作成・結果分析にあたっては、客観性の担保と実効性評価の更なる改善を目的に、外部機関による助言を受けております。
- アンケート作成期間 :2022年9月~11月
- 評価対象期間 :2022年(2022年1月~2022年12月)
- 回答期間 :2022年11月25日~2022年12月9日
- 対象者 :取締役・監査役計15名
- 概要 :各設問に対する評価(5段階)および自由記載への記入
- 取締役会での協議 :2023年2月22日
主な評価項目は、以下のとおりです。
1.取締役会の役割・機能・構成 (6問)
2.取締役会の運営 (8問)
3.監査機関との連携及びリスク管理 (3問)
4.株主・投資家との関係 (3問)
5.任意の委員会 (2問)
6.議論・共有を強化すべき課題 (1問)
評価項目についても見直しを実施し、継続的に確認を図るべきである項目に加え、2021年度の課題とした事項に対する改善を確認するような質問の設計としております。
2021年度に係る実効性評価で抽出された課題について、2022年度は以下の取組みを行ってまいりました。
| 主な課題 | 取組みの内容 |
| ・審議、議論の更なる質の向上に向けた取組み ・長期視点の議論の充実 | ・取締役会運営の継続的な改善 ・中長期戦略等の議論機会の更なる拡充 ・主要施策等の進捗報告及び情報共有の更なる拡充 |
2022年度に係る実効性評価でも、2021年度から引き続き各評価項目について概ね良好な結果が得られ、当社取締役会の実効性が向上し、有効に機能していることを確認しております。特に、取締役会として目指すべき姿である「4Sモデル」が準拠すべき指針として浸透していることは、当社取締役会の強みであると考えられます。また、2021年度からの改善という観点では、執行との意見交換や事業理解の向上のため、中長期戦略や主要施策の進捗等の情報共有を強化したことが、特に高く評価をされました。
継続的な実効性向上に資するべく、2023年度以降は、新たに抽出された以下の課題への対応を中心に取組んでまいります。
| 主な課題 | 今後の改善の方針 |
| ・取締役会の更なる監督機能強化 ・取締役会の効果・効率的な運営強化 | ・中長期戦略や主要課題、任意の委員会における議論状況等の共有機会の更なる充実 ・議事進行の円滑化等、取締役会運営の継続的な改善 |
今後も引き続き、上記取組みを含め、更なる実効性向上に資する必要な改善を実施してまいります。
・上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
上場子会社における独立性の確保及び少数株主の利益を適切に保護することが、当社及び上場子会社の企業価値向上にとって必要不可欠であるとの考えのもと、上場企業として適切なガバナンス体制の構築に努めております。当社は意思決定に係る社内規程として全社的な責任権限規程を定めておりますが、上場子会社においては選択的に当該規程を適用し、権限上の自由を与えることで、上場子会社としての独立性を担保しております。なお、当社の連結子会社である鳥居薬品は東京証券取引所に上場しております。2020年3月26日の同社株主総会において、取締役の過半数を独立社外取締役で構成する取締役会体制への移行が決議され、独立社外取締役を有効に活用した実効的なガバナンス体制の一層の強化を進めております。
・後継者育成の仕組み
当社は、当社グループのこれからの経営を担う次世代経営人財の継続的な輩出と、その候補者群の質的・量的拡充が、特に重要な課題の一つと認識しています。
グローバルベースで活躍する高い能力・資質を持ったリーダーを継続的に輩出するために、社長を筆頭に経営陣自らが経営幹部候補人財を選出し、成長支援に深く関与することを前提として、人事・報酬諮問委員会において、独立社外取締役及び外部機関等の社外の知見を参考にしつつ、経営幹部候補者群の育成状況、後継者計画及び計画策定プロセスの充実を図っています。
また、グループ企業の従業員も対象とする公募や、執行役員をはじめとしたトップマネジメント層による推薦等を通じて、階層別に将来的な経営幹部候補人財を選出し、経営人財プールの拡充を図っています。選出された人財に対しては、外部機関による客観性のある評価や経営陣による定期的な議論を踏まえた育成計画を作成し、多種多様かつチャレンジングな業務経験等を通じた育成を行っています。
・責任一部免除及び責任限定契約
当社は取締役及び監査役が期待される役割を十分に発揮することができるよう、かつ社内外を問わず広く適任者を得られるよう、会社法で定める範囲内で取締役及び監査役の責任を免除することができる旨の規定並びに会社法で定める範囲内で取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役の責任を予め限定する契約を締結することができる旨の規定を定款で定めております。なお、提出日現在において取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役との間でかかる責任を限定する契約を締結しております。
・補償契約
当社は、取締役及び監査役の全員と、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしております。ただし、同項第2号の損失を補償するためには、確定判決又は裁判上の和解の成立(これらと同等の手続的保障があると当社が認めるものを含む。)を前提とすることや、当社の人事・報酬諮問委員会の審議を経た上で取締役会にて決議するものとすることにより、被補償者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
・役員等賠償責任保険契約
当社は、取締役、監査役及び執行役員の全員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険により被保険者が負担することになる第三者訴訟、株主代表訴訟及び会社訴訟において発生する争訟費用及び損害賠償金を塡補することとしており、当該保険契約の保険料は全額当社が負担しております。ただし、被保険者の犯罪行為や、法令に違反することを被保険者が認識しながら行った行為に関する当該被保険者自身の損害などは塡補の対象外とすることにより、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
・取締役の定数
当社の取締役は、15名以内とする旨定款に定めております。
・取締役候補者の選定等
取締役候補者については、社長が策定した候補者案を人事・報酬諮問委員会において審議の上、その内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、取締役会の決議により決定する旨「JTコーポ―レートガバナンス・ポリシー」に定めております。また、当社は、取締役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
監査役候補者については、社長が策定した候補者案を人事・報酬諮問委員会において審議の上、その内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、監査役会の事前の同意を得た上で、取締役会から独立した立場での適切な職務執行が期待できる者を取締役会の決議により決定する旨「JTコーポレートガバナンス・ポリシー」に定めております。また、当社は、監査役の選任決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
役付取締役及び執行役員を兼務する取締役の解職にあたっては、求められる資質を満たさない場合・職務遂行が困難になった場合に、解職に該当しない取締役が人事・報酬諮問委員会に対して解職議案の審議を求め、委員会は審議の内容・結果を取締役会に向けて答申することにより、独立社外取締役から適切な助言を得る機会を確保した後、取締役会の決議により決定する旨「JTコーポ―レートガバナンス・ポリシー」に定めております。なお、取締役の解任決議要件について、会社法と異なる定款の定めはありません。
また、取締役候補者の選任議案を株主総会に付議する際に個々の候補者を選定した理由を開示し、役付取締役及び執行役員を兼務する取締役の解職を取締役会が決議した際には解職した理由を開示します。
・株主総会決議事項を取締役会で決議できることとしている事項
(自己株式の取得)
当社は、事業環境の変化に対応した機動的な経営を遂行するため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨定款に定めております。
(中間配当)
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって中間配当を支払うことができる旨定款に定めております。
・株主総会の特別決議要件
当社は、特別決議の定足数を緩和することにより株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。
・会社と特定の株主の間で利益が相反するおそれがある取引を行う場合に株主(当該取引の当事者である株主を除く)の利益が害されることを防止するための措置
当社は、当社と主要な株主との通例的でない取引の承認については、取締役会の決議によらなければならないこととしております。