有価証券報告書-第44期(平成31年3月1日-令和2年2月29日)

【提出】
2020/05/28 15:06
【資料】
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【項目】
148項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「おいしくて安全、安心な商品を消費者にお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」を経営理念とし、
① 安全でおいしい製品を作るための品質管理
② 地球環境に配慮した企業経営
③ 従業員のモラルアップと安全・健康を第一とした職場づくり
を経営の方針としております。
この方針に則り、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-B並びに環境管理の国際規格であるISO14001を取得してまいりました。また、人事制度、教育制度等の充実を図り、従業員教育に力を注いでまいりました。
今後ともこの方針を基に企業活動を行うことで、「安全・安心」な食品の提供という、食品会社の基本姿勢を貫き、消費者からの信頼獲得と社会への貢献を果たしてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、継続的な成長を実現するため、連結売上高、連結営業利益を目標とする経営指標としております。その目標を実現するため、全国の製造・販売拠点の活用や積極的な新製品開発による売上高拡大、コスト削減及び業務効率化による利益拡大に取り組んでまいります。
中期経営計画の最終年度である2023年2月期は連結売上高45,700百万円、連結営業利益2,083百万円を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、中長期的な取り組みとして次の諸施策を推進してまいります。
① 全国の製造・販売拠点の活用による売上拡大
当社グループの強みである北海道から九州までの製造・販売拠点を活用し、日本全国に同じ味・同じ品質の浅漬、キムチ、惣菜等を販売していくことで、得意先の信頼を獲得し、売上高の拡大を図ります。また、販売情報や商品情報等を共有し、グループ力を活かした組織的な営業活動を進めてまいります。更に、グループ力を最大限に発揮するために物流体制や管理部門の強化を行ってまいります。
② 「安全・安心」を徹底した製品づくり
浅漬やキムチ、惣菜等の自社製品に関しては、国産原料による製品展開を基本とし、安定的な原料の調達と品質向上のため、契約栽培の取り組みを進めております。また、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-Bの仕組みを活用し、品質・衛生管理レベルの更なる向上を図るとともに、フードディフェンスの取り組みを強化してまいります。
③ 長期的展望に立った新製品の開発
従来の概念に捉われない、消費者・得意先の多様なニーズに合った新製品開発を行います。また、浅漬等におけるブランド戦略、価格戦略に則り、ナショナルブランド商品の開発・育成を行います。更に、既存製品以外の新たなカテゴリーの製品開発にも積極的に取り組んでまいります。
④ 新規事業の展開
当社は、浅漬、キムチ、惣菜等の製造・販売を行う食品製造業として成長してまいりました。今後も成長を続けていくため、当社独自のピーネ12乳酸菌を活用した商品及び本格的な漬物を販売するEC事業並びに外食事業及び小売事業などの新規事業に取り組み、新たな事業の柱として育成してまいります。
⑤ 自ら考え、自ら行動できる人材の育成
市場のニーズを的確に捉え、迅速に対応するためには、全従業員が目的意識を共有し、成長することが必要です。そのために、目標管理制度の実施、教育プログラムの充実、自己啓発の支援等の人事諸制度の改善を行い、従業員のスキルアップや積極性の向上を図り、「自ら考え、自ら行動できる人材」の育成を行ってまいります。
(4)会社の対処すべき課題
消費者の低価格志向や健康志向は依然として継続しているなかで、販売競争は更に厳しいものとなり、また、消費者の安全・安心への関心の高さから食品安全への取り組みやフードディフェンスの強化が必要になる等、食品業界を取り巻く環境は一段と厳しくなっております。
このような状況のもと、当社グループは以下のことに取り組んでまいります。
① 全国の製造・販売拠点の活用による売上拡大
全国に製品を供給できる漬物メーカーとして、当社のグループの力を最大限に活用し、製品開発、営業、広告宣伝活動等を積極的に行い、新規取引先の開拓と既存得意先の深耕を図ります。特に、㈱ピックルスコーポレーション西日本の佐賀工場及び㈱手柄食品により生産体制が強化された西日本エリアの売上拡大に積極的に取り組んでまいります。
② コスト削減の推進
原料野菜の契約栽培の拡大、資材調達方法の見直し、省力化機械の導入及び生産・物流体制の見直し等によるコスト削減を進めてまいります。
③ 食の安全・安心の追求
お客様に安心して食べていただける製品づくりを行うため、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-Bを活用し、各事業所における品質・衛生管理レベルの維持・改善を図るとともに、意図的な異物混入等を防ぐため、フードディフェンスの取り組みを強化してまいります。
④ 新規事業の確立
当社独自のピーネ12乳酸菌を活用した商品及び本格的な漬物を販売するEC事業並びに外食事業及び小売事業などの新規事業に取り組み、収益拡大につなげてまいります。
⑤ 教育プログラムの活用と人材育成の強化
将来にわたって成長力、収益力のある企業体質を確立するために、優秀な人材の採用・育成が不可欠と考えております。そのため、目標管理制度、教育プログラムを活用すると共に、福利厚生制度や人事制度などの充実に努めてまいります。
⑥ 社会貢献・環境保全活動
社会貢献については、収益の一部を社会に還元したいとの考えに基づき、純利益の1%を年間寄付総額の目途に、震災遺児の支援団体や環境保全団体などへの寄付を継続してまいります。環境保全活動は、ISO14001を活用し、廃棄物の発生抑制及び減量化並びに省エネルギー活動などに取り組んでまいります。