有価証券報告書-第96期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 14:18
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161項目
(1) 経営成績の状況等の概要
(ア)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・財政政策を背景に、企業収益や雇用・所得環境が改善し緩やかな回復基調がみられたものの、海外では米中両国の貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題が世界経済に影響を及ぼす懸念材料となり、景気の先行きは不透明な状況が続きました。
当社グループにおける事業環境は、繊維事業では就労人口の増加等によるユニフォーム業界の堅調な商いに支えられたものの、百貨店を中心とした衣料品の伸び悩みが依然として続いており、厳しい状況で推移しました。不動産活用事業は、当社の賃貸物件である大型商業施設「イオンモール川口」につきまして2017年9月から賃貸借契約が終了した2018年9月までの期間で、建物等の残存価額2,052百万円を減価償却が完了する様に加速償却した影響から費用が増加しました。これにより前連結会計年度と同様に、同事業の損益は例年に比べ大きく減少しております。一方、その他の賃貸物件であるイオンモール川口前川や病院施設等からの安定した賃貸収入を維持しており、営業収益の安定化が図られております。
この結果、当連結会計年度の売上高は8,438百万円(前期比1.5%増)となりました。営業損益は前期と比べ85百万円損失が改善して91百万円の損失となり、経常損益は前期と比べ153百万円損失が改善して34百万円の利益となりました。親会社株主に帰属する当期純損益につきましては前期と比べ19百万円損失が増加して79百万円の損失となりました。
事業別セグメントの概況は次のとおりであります。なお、事業別セグメントの売上高及び営業利益又は損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
① 繊維事業
マテリアル部の原糸販売は、ニット産地での生地の生産調整により売上が減少しましたが、ポリエステル及びリネン生地は生機を中心に販売が伸びたことから、総じて増収となりました。一方、仕入れ価格の上昇により減益となりました。
アパレル部は、昨年に引き続きユニフォーム業界が安定している中、法人ユニフォームの直需と百貨店からの新規物件受注により増収増益となりました。
カジュアル部は、キャンプ関連商品及びOEM商品の販売が伸び増収となり、また不採算店舗の撤退を進めたことから費用が減少し、営業損失が縮小しました。
刺繍レースを扱うフロリア㈱は、服地レースは新規先や資材向けの売上が伸びた一方、付属レースの売上が減少したことから総じて減収となり営業損失が増加しました。
この結果、繊維事業の売上高は5,005百万円(前期比6.1%増)となり、営業損失は62百万円改善して41百万円の損失となりました。
② 不動産活用事業
「イオンモール川口前川」は、近隣の大型商業施設に比べ「回遊型ショッピング」ができるというお客様の利便性と近隣住民の生活環境にあった専門店選びが評価されており、さらに隣接地に病院施設を賃貸することにより不動産活用事業は安定した収益基盤を維持しております。
「イオンモール川口」は、イオンモール㈱からの申し出により、建物の老朽化及び設備状況や施設運用状況などの協議を重ね総合的に判断し、開店から34年が経過した2018年8月31日にお客様に惜しまれつつ閉店し、同年9月30日に賃貸借契約が終了しました。これにより当該物件の残存耐用年数を賃貸借契約が終了する9月30日までに減価償却が完了するように見直し、建物等の残存価額及び資産除去債務に対応する撤去費用を加速償却しました。以上により、「イオンモール川口」に係る費用は従来に比べて877百万円増加しております。再開発については当該跡地を含む周辺一帯をイオンモール㈱と共同で新たな商業施設としての検討を進めております。
この結果、不動産活用事業の売上高は2,475百万円(前期比7.8%減)、営業損失は24百万円増加して141百万円の損失となりました。
③ ゴルフ練習場事業
埼玉興業㈱が営む「川口・黒浜・騎西の各グリーンゴルフ」練習場は夏の猛暑や、川口グリーンゴルフ練習場において打席設備の一新や稼働システムの更新を進めている影響から、入場者が減少し減収となりましたが、費用の削減効果が表れて増益となりました。
この結果、ゴルフ練習場事業の売上高は871百万円(前期比3.8%減)、営業利益は73百万円(前期比57.3%増)となりました。
④ その他の事業
ギフト事業部は、観葉植物の新規レンタル契約獲得と慶弔用のギフト販売に注力し増収となりました。一方で経費を削減し営業損失が縮小しました。
神根サイボー㈱のインテリア施工事業は、一般住宅施工は増えたものの、大口物件の受注の減少を埋めることができず、減収減益となりました。
この結果、その他の事業の売上高は472百万円(前期比33.3%減)、営業利益は17百万円(前期比55.7%減)となりました。
(イ)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,550百万円減少して26,290百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が増加したものの、現金及び預金の減少や、大型商業施設である「イオンモール川口」の賃貸借契約終了が決定したことにより建物等の残存価額を加速償却した影響や、その他の資産の減価償却が進んだことによる有形固定資産の減少等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,126百万円減少して10,177百万円となりました。これは主に長短の預り保証金や長期借入金が減少したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ423百万円減少して16,113百万円となりました。これは主に非支配株主持分が増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上やその他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものであります。
(ウ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ652百万円減少して1,782百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は前連結会計年度に比べ461百万円増加して784百万円となりました。これは主に売上債権が増加したものの、たな卸資産の減少や仕入債務の増加、法人税等の支払額の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は前連結会計年度に比べ436百万円減少して578百万円となりました。これは主に有価証券の売却による収入の減少や固定資産の除却による支出が増加したものの、有形固定資産や投資有価証券の取得による支出が減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は前連結会計年度に比べ948百万円増加して857百万円となりました。これは主に長期借入れによる収入がなかったことによるものであります。
(エ)生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の実績」をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
「生産実績」の金額は、当期製造費用、「商品仕入実績」の金額は、仕入価格で記載しており、それ以外のものは、販売価格によっております。また、セグメント間の取引については、相殺消去しております。なお、金額には消費税等は含まれておりません。
① 生産実績
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
繊維事業524,96225.7
その他の事業
合計524,96225.7

② 商品仕入実績
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)
繊維事業3,612,8100.3
その他の事業11,8105.2
合計3,624,6200.3

③ 受注実績
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
繊維事業4,941,702△1.1385,804△12.5
その他の事業371,35231.921,11550.7
合計5,313,0540.7406,920△10.6

④ 販売実績
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
繊維事業4,996,8896.1
不動産活用事業2,205,633△8.7
ゴルフ練習場事業871,749△3.8
その他の事業364,25130.7
合計8,438,5241.5

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
イオンモール㈱2,162,12126.01,971,26523.4


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前期に比べ1.5%増加して8,438百万円となりました。繊維事業において、マテリアル部では原糸販売が取引先の在庫調整の影響から受注が減少したものの生地販売が生機の拡販により、アパレル部ではユニフォームの更新やスポーツ関連商品が堅調に推移し、またカジュアル部では個人消費の伸び悩みからカジュアル品販売を縮小する一方で、キャンプ関連商品やOEM商品の受注に注力し、それぞれ増収となりました。刺繍レースでは、服地レースが伸びましたが、付属レースは受注を減らし減収となりました。この結果、繊維事業の売上高は前期に比べ6.1%増加しました。不動産活用事業は、2018年9月に賃貸物件であるイオンモール川口の賃貸借契約が終了したことから前期に比べ7.8%減少しました。ゴルフ練習場事業は、夏の天候不順や打席の設備更新工事を行った影響から来場者が伸びずに前期に比べ3.8%減少しました。その他の事業は、緑化事業が観葉植物レンタルの取扱量を増やしたものの、インテリア施工事業は大口の工事が減少したことから、前期に比べ33.3%減少しました。
売上原価は前期に比べ1.5%増加して7,033百万円、販売費及び一般管理費は4.0%減少して1,497百万円となりました。売上原価は主に繊維事業の売上の増加に伴い増加し、販売費及び一般管費理費はカジュアル部の不採算店舗の撤退により経費が減少したことによるものであります。
なお、2018年9月に賃貸借契約が終了したイオンモール川口の跡地は、イオンモール㈱と共同で新たな大型商業施設のオープンを目指しており、イオンモール川口の建物等は2017年9月に賃貸借契約終了後に処分する方針を決定しました。この結果、当該物件の残存価額2,052百万円は2017年9月から2018年9月までの13ヵ月で減価償却が完了する様に加速償却を行いました。この影響から前期及び当期において、不動産活用事業に係る売上原価が大幅に増加しております。
営業損失は前期に比べ85百万円改善して91百万円となりました。繊維事業はアパレル部及びマテリアル部が引き続き安定した収益を計上できる体制を確立しており、カジュアル部においてもキャンプ関連商品やOEM商品の受注を増やし、また不採算店舗からの撤退により費用圧縮に努めており前期に比べ収益が改善の傾向を見せております。不動産活用事業は、前述した大型商業施設の賃貸借契約終了による収入減や加速償却の影響から減益となりました。ゴルフ練習場事業は入場者が減少したものの費用削減効果により増益となりました。その他の事業は、主にインテリア施工事業の受注減少により減益となりました。
経常損益は前期に比べ153百万円改善して34百万円の利益となりました。これは主に、営業損失の計上や受取利息及び配当金、持分法投資利益の減少があったものの、補助金収入の受取や営業外費用の減少等によるものであります。
特別損失は、保有する債券2銘柄に対して投資有価証券評価損10百万円、当社が所有するイオンモール川口の解体撤去費用の一部50百万円を固定資産除却損として計上しました。なお、当該物件は2019年9月に解体工事が完了する予定であり、これにより次期の第2四半期において、解体撤去費用640百万円を特別損失に計上する見込みです。
親会社株主に帰属する当期純損失は、前期に比べ19百万円増加して79百万円となりました。これは主に法人税等の納税額が減少したものの、前期に子会社が一時差異に対する回収可能性の見直しを行い、税効果会計を適用したことから、法人税等調整額が多額にマイナスとなった影響によるものであります。
当社が進めているイオンモール川口の再開発計画については、次の様に考えております。
当社が賃貸する大型商業施設「イオンモール川口」が2018年9月30日をもって賃貸借契約が終了しました。当該物件は1984年4月に竣工し賃貸を開始し、1990年11月には増築を行い34年が経過しました。これまで地域の雇用創出や経済活性化に貢献するとともに、当社の安定した収益の一助となってまいりました。今後については、隣接した周辺一帯に新たに、引き続き地元に寄与できる商業施設の建設を目指してまいります。この開発計画は、イオンモール㈱と共同で進めていくことで合意しており、協議を続けておりますが、最大の問題点は、東京オリンピック決定後の建設資材価格の高騰に伴い採算性が厳しい状況が続いていることであります。しかし、「イオンモール川口」の賃貸借契約が終了し、その跡地や遊休資産となっている隣接地を最大限に活用できる様、計画達成に向けてイオンモール㈱との協議を推進してまいります。また、現在、イオンモール川口の建物等の解体撤去を進めており、イオンモール㈱との協議が合意に至った際には、直ちに建築を開始できる様に開発地の整備を進めております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、繊維製品の購入や賃貸等設備の維持管理に係る費用及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に設備投資等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、賃貸等設備への設備投資に係る資金調達につきましては、賃借人からの保証金のほか、金融機関からの長期借入を基本としております。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。当連結会計年度の「1株当たり当期純利益」は、前期比1円53銭減少して△6円20銭となり、「総資産経常利益率」は前期比0.5ポイント増加して0.1%となり、「売上高経常利益率」は前期比1.8ポイント増加して0.4%となりました。各指標が例年に比べ低下している主な理由につきましては、前述しております「②当連結会計年度の経営成績等に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。

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