有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:12
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【項目】
162項目
(1) 経営成績の状況等の概要
(ア)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府・日銀による経済政策を背景に、企業収益や雇用・所得環境が改善し緩やかな回復基調がみられたものの、米中貿易摩擦や消費税増税の影響などにより、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。さらに2020年に入ってからは新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による経済活動の停滞が見られる状況となっております。
当社グループにおける事業環境は、繊維事業では上期まではユニフォーム業界の堅調な商いに支えられていましたが、ここに来て需要に翳りがみえ、また百貨店を中心とした衣料品の伸び悩みも依然として続いており、厳しい状況で推移しました。不動産活用事業は、大型商業施設「イオンモール川口」が2018年9月に賃貸借契約を終了した影響から賃貸収入が減少しました。一方、その他の賃貸物件である「イオンモール川口前川」や病院施設等からの安定した賃貸収入を維持しており、営業収益の安定化が図られております。
この結果、当連結会計年度の売上高は7,601百万円(前期比9.9%減)となりました。営業利益は716百万円(前期は91百万円の営業損失)となり、経常利益は711百万円(前期は34百万円の経常利益)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は65百万円(前期は79百万円の同純損失)となりました。この主な要因は、不動産活用事業において固定資産除却損を計上したこと及び、ゴルフ練習場事業が新型コロナウイルス感染症の影響により、次期以降、営業自粛による減益を見込んだことから、繰延税金資産の回収可能性を見直しし、繰延税金資産を取り崩したことによるものであります。
事業別セグメントの概況は次のとおりであります。なお、事業別セグメントの売上高及び営業利益又は損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
① 繊維事業
マテリアル部は、生地販売が衣料品の国内需要の落ち込みにより、また原糸販売が産地の生産調整により需要が減少し、減収減益となりました。
アパレル部は、上期まで順調に推移した法人ユニフォームの直需とスポーツ関連商品の受注が下期は低調となり、減収減益となりました。
カジュアル部は、キャンプ関連商品がアウトドア市場の拡大により需要が増加して増収となり、またメンズカジュアル商品が不採算店舗の撤退を進めたことから費用が減少し、営業損失が縮小しました。
刺繍レースを扱うフロリア㈱は、新規販売先との取引が増加したものの、服地及び付属レースの需要が減少したことから減収となり、営業損失は増加しました。
この結果、繊維事業の売上高は4,422百万円(前期比11.6%減)となり、営業損失は72百万円(前期は41百万円の営業損失)となりました。
② 不動産活用事業
不動産活用事業は、2018年9月に「イオンモール川口」の賃貸借契約が終了したことから、減収となりましたが、前期に実施していた加速償却による多額の費用計上がなくなった影響から増益となりました。「イオンモール川口前川」は、近隣の大型商業施設に比べ回遊型ショッピングができるというお客様の利便性と近隣住民の生活環境にあった専門店選びが評価されており、さらに埼玉県内の医療体制の充実を目的とした病院施設を賃貸することにより不動産活用事業は安定した収益基盤を維持しております。なお、「イオンモール川口」は、2019年9月に解体が完了し、当連結会計年度に解体撤去費用664百万円を特別損失に計上しております。また、未活用不動産であった2箇所に新たな建物等を建築し、賃貸を開始しております。さらに、不足している産婦人科を誘致し地域に貢献するとともに安定収益を維持するために「かわぐちレディースクリニック」の賃貸を、2020年4月に開始しました。
この結果、不動産活用事業の売上高は2,258百万円(前期比8.8%減)、営業利益は696百万円(前期は141百万円の営業損失)となりました。
③ ゴルフ練習場事業
埼玉興業㈱が営む川口・黒浜・騎西の各グリーンゴルフ練習場のうち、最大規模の川口グリーンゴルフ練習場において、SNSを利用した情報発信やサービスの向上に注力したことにより入場者が増加し、消費税率の引き上げによる影響も少なく増収となりました。また、当期は、前期のような設備更新工事による多額な費用計上がなく、増益となりました。
この結果、ゴルフ練習場事業の売上高は894百万円(前期比2.6%増)、営業利益は80百万円(前期比9.9%増)となりました。
④ その他の事業
ディアグリーン課の緑化事業は、観葉植物の新規レンタル契約獲得とギフト品販売の受注増加により増収となり、また経費が削減され営業損失は減少しました。
神根サイボー㈱のインテリア施工事業は、一般住宅施工が増えたことや、大口物件の受注もあり増収増益となりました。
この結果、その他の事業の売上高は571百万円(前期比21.0%増)、営業利益は33百万円(前期比93.0%増)となりました。
(イ)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,060百万円増加して27,351百万円となりました。これは主に現金及び預金や投資有価証券が減少したものの、賃貸目的の設備の竣工による建物及び構築物の増加や、新しい大型商業施設等の建設着工に伴う建設仮勘定の増加等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ1,591百万円増加して11,769百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金や流動負債の資産除去債務、1年内返還予定の預り保証金が減少したものの、建設のための資金需要が増した影響で長期借入金が増加したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ531百万円減少して15,582百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上やその他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものであります。
(ウ)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ224百万円減少して1,557百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は前連結会計年度に比べ46百万円減少して738百万円となりました。これは主に固定資産除却損の計上による増加や売上債権が減少したものの、減価償却費が大幅に減少したことや仕入債務が減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は前連結会計年度に比べ2,864百万円増加して3,443百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入が増加したものの、有形固定資産の取得による支出や、固定資産の除却による支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は前連結会計年度に比べ3,338百万円増加して2,480百万円となりました。これは主に長期借入れによる収入が増加したこと等によるものであります。
(エ)生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の実績」をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
「生産実績」の金額は、当期製造費用、「商品仕入実績」の金額は、仕入価格で記載しており、それ以外のものは、販売価格によっております。また、セグメント間の取引については、相殺消去しております。なお、金額には消費税等は含まれておりません。
① 生産実績
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
繊維事業423,841△19.3
その他の事業
合計423,841△19.3

② 商品仕入実績
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)
繊維事業3,224,398△10.8
その他の事業12,4055.0
合計3,236,803△10.7

③ 受注実績
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
繊維事業4,460,029△9.7432,11412.0
その他の事業305,350△17.821,6232.4
合計4,765,379△10.3453,73711.5

④ 販売実績
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
繊維事業4,413,719△11.7
不動産活用事業1,987,981△9.9
ゴルフ練習場事業894,5302.6
その他の事業304,842△16.3
合計7,601,074△9.9

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
イオンモール㈱1,971,26523.41,700,03722.4
キャンパルジャパン㈱519,8986.2769,17510.1


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、前期に比べ9.9%減少して7,601百万円となりました。繊維事業では、アウトドア市場が活発な状況が続いたことでキャンプ関連商品は増収となりましたが、全体的には、前期に比べ国内衣料品需要が低迷している状況から減収となりました。このような状況下で、メンズカジュアル商品の回復は厳しく事業継続は困難であると判断し、2020年3月末の事業終了に向けて在庫の処分を進めてまいりました。この結果、繊維事業の売上高は前期に比べ11.6%減少しました。不動産活用事業は、2018年9月に「イオンモール川口」の賃貸借契約が終了したことから、前期には含まれていた6ヵ月分の賃貸収入が、当期はなくなったため、前期に比べ8.8%減少しました。ゴルフ練習場事業は、SNSを利用した情報発信やサービスの向上に努め、来場者が増え前期に比べ2.6%増加しました。その他の事業は、緑化事業が胡蝶蘭等の花卉ギフト品の注文が増え、またインテリア施工事業は大口工事の受注を獲得したことから、前期に比べ21.0%増加しました。
売上原価は前期に比べ21.8%減少して5,501百万円、販売費及び一般管理費は7.6%減少して1,383百万円となりました。売上原価は前期に「イオンモール川口」の加速償却により減価償却費を追加計上していましたが、この影響が当期はなくなったことが主な減少要因であります。販売費及び一般管費理は、前述した通りメンズカジュアル商品販売の撤退決定に伴い前期から引き続き百貨店に係る経費が減少したこと等によるものであります。
営業利益は716百万円(前期は91百万円の営業損失)となりました。繊維事業は減収の影響から損失が増加しました。不動産活用事業は減価償却費が前期に比べ大幅に減少し増益となりました。また、当期は保有する土地のさらなる有効活用を目的に新たな賃貸施設を建設し賃貸を開始しました。ゴルフ練習場事業は入場者が増加したことから増益となりました。その他の事業は、主にインテリア施工事業の受注増加により増益となりました。
経常利益は711百万円(前期は34百万円の経常利益)となりました。これは主に、営業利益が大幅に増加したものの、補助金収入がなくなり営業外収益が減少し、固定資産除却損や貸倒引当金繰入額の増加により営業外費用も増加したこと等によるものであります。
特別損失は、「イオンモール川口」の解体撤去が2019年9月に完了したことで、その費用664百万円を固定資産除却損として計上し、また保有する投資信託1銘柄に対して投資有価証券評価損13百万円を計上しました。
親会社株主に帰属する当期純損失は65百万円(前期は79百万円の同純損失)となりました。これは主に連結子会社が繰延税金資産の回収可能性の見直しを行い、繰延税金資産を取り崩したことから、法人税等調整額が増加した影響によるものであります。
当社が進めている「(仮称)イオンモール川口」については、次のような状況です。
当社は、イオンモール㈱との間で大型商業施設の建物賃貸借基本協定を締結し、大型商業施設「(仮称)イオンモール川口」の着工を既に行っております。当該物件の当社負担額は14,000百万円、引渡し予定は2021年3月であり、現在順調に建設が進んでおります。
当期は、「イオンモール川口」の解体撤去費用や「(仮称)イオンモール川口」の着工等による支出に充てるため、借入金が大幅に増加しました。次期には竣工を予定しており、有形固定資産及び借入金が増加する見込みです。また、前々期、前期と「イオンモール川口」の加速償却により減価償却費が増加し、当期には、その解体撤去費用を計上したことで3期連続して最終損失を計上するに至りました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「イオンモール川口」の賃貸収入がなくなったものの、営業活動によるキャッシュ・フローは安定的な資金を獲得できています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは「(仮称)イオンモール川口」の着工や、新たに賃貸物件3棟を竣工したこと等から、有形固定資産の取得として2,670,369千円を支出し、さらに「イオンモール川口」等の解体撤去として1,010,702千円の支出を行いました。この支出を賄うため、新たに長期借入れにより3,300,000千円の資金を調達しました。
なお、当社が開発を進めている「(仮称)イオンモール川口」の建設資金については、賃借人からの保証金のほか、銀行からの借入により賄う予定であります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、繊維製品の購入や賃貸等設備の維持管理に係る費用及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に設備投資等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、賃貸等設備への設備投資に係る資金調達につきましては、賃借人からの保証金のほか、金融機関からの長期借入を基本としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に当たって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて行っております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4会計方針に関する事項及び(追加情報)」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。当連結会計年度の「1株当たり当期純損失」は、前期比1円8銭改善して4円94銭となり、「総資産経常利益率」は前期比2.6ポイント増加して2.7%となり、「売上高経常利益率」は前期比9.0ポイント増加して9.4%となりました。各指標が前期に比べ改善している主な理由につきましては、前述しております「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」をご参照ください。

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