有価証券報告書-第95期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 13:10
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和を背景に、企業収益や雇用環境が改善し緩やかな回復基調がみられたものの、米国の政策動向による不確実性や地政学的リスクの高まりなど、景気の先行きは不透明な状況が続きました。
当社グループにおける事業環境は、繊維事業では就労人口の増加等によるユニフォーム業界の堅調な商いに支えられたものの、百貨店を中心とした衣料品の伸び悩みが依然として続いており、厳しい状況で推移しました。一方、不動産活用事業は、二つの大型商業施設が安定した集客力を維持しており、また病院施設の賃貸収入と合わせて営業収益の安定化が図られております。
この結果、当連結会計年度の売上高は83億11百万円(前期比0.1%増)となりました。営業費用は事業別セグメントの概況の② 不動産活用事業に記載のとおり、大型商業施設「イオンモール川口」の賃貸借契約終了の決定により費用が増加したことから、営業損益は前期と比べ9億99百万円損失が増加して1億77百万円の損失となり、経常損益は前期と比べ11億7百万円損失が増加して1億18百万円の損失となりました。親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、特別利益が減少したものの、連結子会社の繰延税金資産の回収可能性の見直し等により前期と比べ8億83百万円損失が増加して59百万円の損失となりました。
事業別セグメントの概況は次のとおりであります。なお、事業別セグメントの売上高及び営業利益又は損失は、セグメント間の内部取引消去前の金額であります。
① 繊維事業
マテリアル部は、輸入原糸販売が産地需要の減少と原料価格高騰により減収となったものの、ポリエステル生地の販売は輸出向けを中心に需要が拡大し、総じて増収となりましたが、経費の増加により減益となりました。
アパレル部は、昨年に引き続きユニフォーム業界全体が安定している中、法人ユニフォームの直需と百貨店の受注は引き続き堅調に推移したものの、スポーツ関連商品は好調だった前期程の受注が得られなかったことから減収減益となりました。
カジュアル部は、新たにキャンプ関連商品及びOEM商品の販売を開始したことから増収となり、営業損失が縮小しました。
刺繍レースを扱うフロリア㈱は、ノベルティ商品の売上が増加したものの、服地及び付属レースの売上が低迷し減収となりました。
この結果、繊維事業の売上高は47億19百万円(前期比3.3%増)となり、営業損失は17百万円改善して1億3百万円となりました。
② 不動産活用事業
「イオンモール川口前川」は、近隣の大型商業施設に比べ「回遊型ショッピング」ができるというお客様の利便性と近隣住民の生活環境にあった専門店選びが評価され、「イオンモール川口」は開設から33年経つものの近隣住民の方が固定客として定着しており、二つの大型商業施設と病院施設を主とする不動産活用事業は安定した収益基盤を維持しております。
なお、「イオンモール川口」の賃貸借契約が平成30年9月30日をもって終了し、賃貸借契約終了後に当該物件の跡地を含む周辺一帯の再開発を予定しております。従って当該物件の残存耐用年数を賃貸借契約が終了する平成30年9月30日までに減価償却が完了するように見直し、減価償却費を営業費用に追加計上しました。また、賃貸借契約終了後に当該物件の解体を前提とした検討を重ねていく中で、建設リサイクル法等に基づく撤去費用を合理的に見積ることが出来るようになりましたので、資産除去債務を計上し、賃貸借契約が終了する平成30年9月30日までに、その撤去費用全額を費用処理します。以上により、「イオンモール川口」に係る費用は従来に比べて10億42百万円増加しております。再開発についてはイオンモール㈱と共同で新たな商業施設としての検討を進めております。
この結果、不動産活用事業の売上高は26億85百万円(前期比0.1%増)、営業損益は10億7百万円損失が増加して1億16百万円の損失となりました。
③ ゴルフ練習場事業
埼玉興業㈱の「川口・黒浜・騎西の各グリーンゴルフ」練習場は、上半期が天候に恵まれて入場者が伸びたことや、ゴルフメーカーのイベント開催に伴う打席のレンタルにより増収増益となりました。
この結果、ゴルフ練習場事業の売上高は9億6百万円(前期比3.4%増)、営業利益は46百万円(前期比64.0%増)となりました。
④ その他の事業
ギフト事業部ディアグリーン課の緑化事業は、観葉植物の新規レンタル契約獲得と慶弔用の花卉ギフト販売に注力し増収増益となりました。
神根サイボー㈱のインテリア施工事業は、大口物件の受注が減少した影響を受け、減収減益となりました。
この結果、その他の事業の売上高は7億8百万円(前期比8.7%減)、営業利益は39百万円(前期比14.7%減)となりました。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、次のとおりであります。
目標とする経営指標目標値当期実績指標を利用する目的
1株当たり当期純利益60円△4.49円株主の皆様に対しての安定配当及び当社グループにおける事業の健全な財務体質を維持することを目的としています。
総資産経常利益率7%△0.4%当社グループが保有する財産の有効活用による収益の確保を目指すことを目的としています。
売上高経常利益率20%△1.4%当社グループでの収益性の向上を目指すことを目的としています。

なお、当連結会計年度における目標値、当期実績の乖離に関する主な理由は、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①経営成績に重要な影響を与えた事項」をご参照ください。
当連結会計年度の「生産、受注及び販売の実績」をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
「生産実績」の金額は、当期製造費用、「商品仕入実績」の金額は、仕入価格で記載しており、それ以外のものは、販売価格によっております。また、セグメント間の取引については、相殺消去しております。なお、金額には消費税等は含まれておりません。
① 生産実績
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
繊維事業417,7300.0
その他の事業
合計417,7300.0

② 商品仕入実績
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)
繊維事業3,601,2164.5
その他の事業11,229△73.7
合計3,612,4453.5

③ 受注実績
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
繊維事業4,995,77112.1440,991182.5
その他の事業281,508△35.314,01525.1
合計5,277,2797.9455,006171.9

④ 販売実績
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
繊維事業4,710,9013.3
不動産活用事業2,415,4620.1
ゴルフ練習場事業906,1773.4
その他の事業278,694△38.3
合計8,311,2350.1

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
イオンモール㈱2,263,54127.32,162,12126.0


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績に重要な影響を与えた事項
当社が賃貸する大型商業施設「イオンモール川口」は平成30年9月30日をもって賃貸借契約が終了します。当該物件は昭和59年4月に竣工し賃貸を開始し、平成2年11月には増築を行い現在までに33年が経過しております。これまで地域の雇用創出や経済活性化に貢献するとともに、当社の安定した収益の一助となってまいりました。今後については、当該物件を取壊し、隣接した周辺一帯に新たに、引き続き地元に寄与できる商業施設の建設を目指してまいります。この開発計画は、イオンモール㈱と共同で進めていくことで合意しており、協議を続ける共に、川口市との開発許可申請に基づいて開発予定地や近隣の整備を進めてきました。当連結会計年度に「イオンモール川口」の賃貸借契約の終了決定を受け、その跡地や遊休資産となっている隣接地を最大限に活用できる様、計画達成に向けてイオンモール㈱との協議を推進してまいります。
当連結会計年度において「イオンモール川口」の契約終了決定により、次の2点の会計上の見積りの変更を実施しました。当該物件は法定耐用年数で減価償却を実施していたため、主となる建物躯体部分の残存耐用年数は17年であり、その残存価額は16億1百万円でありました。この残存価額を契約終了が決定された平成29年9月から契約終了日である平成30年9月までの13ヵ月で減価償却が完了するように見直しております。また、賃貸借契約終了後に当該物件の解体を前提とした検討を重ねていく中で、建設リサイクル法等に基づく撤去費用を合理的に見積ることが出来るようになりましたので、資産除去債務を4億51百万円計上しました。資産除去債務に対応する撤去費用も残存価額と同様に平成30年9月30日までに、その全額を費用計上します。なお、建設リサイクル法等に基づく撤去費用は、実際の解体撤去費用の一部であり、当該物件の解体撤去を完了した際には、資産除去債務の金額を除いた撤去費用が計上されます。
以上の結果、当連結会計年度において「イオンモール川口」に係る費用は従来に比べて10億42百万円増加し、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。また、翌連結会計年度において契約終了となるため、当連結会計年度と同様に損失が計上されます。
② 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
事業等のリスクにおいて、経済状況の変動により発生する為替リスクについては、輸入製品の販売価格を適切に転嫁することを目的として為替予約取引を行っております。為替予約は概ね3カ月程度としており、長期の為替予約は世界経済等の不安定要素により大きく変動する恐れがあるため行いません。
商品等の欠陥に関するリスクは、過去一度も発生していない状況ではあるものの、引き続き商品の管理体制には充分な注意を払ってまいります。
当社の輸入品取扱量は金額ベースで59.8%を占めており、海外のカントリーリスクを回避するためには新たな仕入先を構築する必要があります。しかし、レーヨン糸の様な当社が技術提供を行い品質の良い製品を安定して生産できる海外企業も少ないことから難しい状況となっております。
当社グループの売上高に占めるイオンモール㈱との取引高は、当連結会計年度において26.0%と高い状況です。これは、主に当社がイオンモール㈱に賃貸している2つの大型商業施設の賃貸収入によるものです。当社は、川口市内に2つの大型商業施設を賃貸しており、同一の賃借人だからこそ競業することなく、安定した収益を計上できると考えております。従って、イオンモール㈱との取引関係の強化を引き続き行ってまいります。
上記に関連して、当社は大型商業施設の賃貸に当たりイオンモール㈱から相当額の保証金をお預かりしております。その資金は賃貸物件の建設費に充当しておりますので、災害等に起因する解約の際には、自己資金での保証金の返済が困難になります。これをヘッジするため、当社が保有する物件には災害に対する保険に加入しております。
(3) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億26百万円減少して278億40百万円となりました。これは主に建設リサイクル法に基づく特定建設資材の撤去費用を建物に計上したことや連結子会社の繰延税金資産の回収可能性の見直しにより繰延税金資産が増加したものの、大型商業施設である「イオンモール川口」の賃貸借契約終了が決定したことにより資産の残存価額を加速償却した影響や、その他の資産の減価償却が進んだこと等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ2億24百万円減少して113億4百万円となりました。これは主に前述した建設リサイクル法に基づく特定建設資材の撤去費用に対応する資産除去債務の計上や長期借入金が増加したものの、未払法人税等や長期預り保証金及びその他に含まれる未払債務が減少したこと等によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2百万円減少して165億36百万円となりました。これは主に非支配株主持分が増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等によるものであります。
(4) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ6億2百万円減少して24億34百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は前連結会計年度に比べ4億55百万円減少して3億22百万円となりました。これは主に加速償却により減価償却費が増加したものの、税金等調整前当期純損失の計上やその他に含まれる未払債務の減少等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は前連結会計年度に比べ12億46百万円増加して10億15百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出が増加したことや投資有価証券の売却による収入が減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は前連結会計年度に比べ5億48百万円増加して90百万円となりました。これは主に短期借入金の返済による支出が減少したことや、長期借入れによる収入が増加したこと等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、繊維製品の購入や賃貸等設備の維持管理に係る費用及び販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に設備投資等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、賃貸等設備への設備投資に係る資金調達につきましては、賃借人からの保証金のほか、金融機関からの長期借入を基本としております。

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