有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:12
【資料】
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【項目】
162項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの経営基本方針は、「顧客重視」「株主重視」「社員・地域重視」を掲げて、豊かな生活に役立つ商品・サービスを提供して地域経済の発展に寄与するとともに、資本効率ならびに収益性を高めて、株主の皆様に報いる企業価値の向上を目指すことが大変重要であると考えております。
(2) 目標とする経営指標
株主の皆様に対しての安定配当及び当社グループにおける事業の健全な財務体質を維持することを目的として「1株当たり当期純利益」を、当社グループが保有する資産の有効活用による収益の確保を目指すことを目的として「総資産経常利益率」を、当社グループでの収益性の向上を目指すことを目的として「売上高経常利益率」を、それぞれ重視した経営を目指しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社は、2020年4月から「3カ年中期経営計画」をスタートしました。その目標は、「繊維事業の黒字化」、安定した収益を生みだす「不動産活用事業のさらなる拡充」、当社グループにおける「その他の事業の収益貢献度の向上」であります。
繊維事業のなかで損失の大きな要因であったメンズカジュアル商品販売は、国内における衣料品の需要回復が見込めないことから2020年3月末日をもって事業を終了しました。生地・原糸販売は、現状の取扱商品に対して需要の落ち込みが続いており、新たな環境配慮型素材を用いた商品により需要回復を目指します。ユニフォーム販売は、百貨店と直需向けの営業体制に分け、営業活動の強化を図ってまいります。キャンプ関連商品は、アウトドア市場が拡大基調にあることから、さらなる販売強化を図るため、2020年4月よりアウトドア部として独立させ、事業拡大に注力します。
不動産活用事業では、埼玉県内に多くの商業施設が点在しているものの、大型商業施設である「イオンモール川口前川」は需要圏内でも最大規模の商業施設であり、人口が密集する住宅地、幹線道路等の近接性に優れており、お客様からも評価されています。このような環境下であっても、競合他社に比べ常に優位性を維持するよう、設備の改修、改善を行い、魅力ある施設の維持に努めてまいります。また、「イオンモール川口」の跡地を含む周辺一帯の再開発については、イオンモール㈱と建物賃貸借基本協定を締結し、新しい大型商業施設「(仮称)イオンモール川口」の建設を進めており、2021年3月竣工を目指しております。
ゴルフ練習場事業は、ゴルフ人口の減少や高齢化に対して、SNSを利用した情報発信やクーポン発行等のきめ細かなサービス向上により、既存顧客の定着化や若者、ジュニアの新規利用者の増加を図ってまいります。またキャッシュレス化を進めるなど、利用しやすい施設を目指してまいります。
その他の事業では、ディアグリーン課の緑化事業は、当社独自の環境にやさしい自動給水システムによる観葉植物のレンタルを中心に、オフィス等の環境改善に役立つ事業を展開してまいります。インテリア施工事業は、一般施工件数を増加させ事業の安定化を推進します。
以上のような各事業の計画を実現させるため、経営理念の「お客様によろこばれる商品の提供」を事業の基本として、「株主の皆様に報いる企業価値の向上」への取り組みをさらに推進します。また、「働き方改革関連法」の施行にともない労働時間法制の見直しを推進させ、社員が実感できる「魅力ある職場づくり」に取り組んでまいります。
当社グループは、業容の拡充による企業価値の向上を第一義として、社会的責任を全うする観点から内部統制システムを充実させ、企業組織の活性化と社員一人ひとりの法令遵守に意を用いて、内外の信頼と評価をさらに高めてまいります。
本報告書作成日時点において、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない状況であり、当社グループの事業に与える影響の範囲や金額等並びに取引先における状況等に対して調査中であることから、経営戦略等の見直しは行っておりません。