有価証券報告書-第91期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 13:56
【資料】
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【項目】
124項目

対処すべき課題

今後のわが国経済は、東日本大震災からの復旧・復興が進む一方で、円安による原材料高やエネルギーコストの上昇、消費税率の引き上げに伴う消費の反動減等が見込まれるなど、景気の先行き不透明感が残るものの、デフレ脱却に向けての金融緩和や、財政・経済対策により、景気は緩やかな回復基調で推移すると思われます。
このような状況下で、今年4月に新たにスタートした「3カ年中期営業計画」の目標は、「繊維事業の黒字確保」と安定した収益を生みだす「不動産活用事業のさらなる拡充」と、当社グループにおける「その他の事業の収益貢献度の向上」であります。
新計画の初年度は、繊維事業の中核であります原糸販売とユニフォームやスポーツ関連商品の販売利益は、引き続き安定した黒字の確保を目指します。
また、メンズカジュアル商品の百貨店販売の利益を改善するため、デザイナーブランド「ユミカツラ」と自社企画の「ミュゼ ジョワイユ」に、新しい自社企画ブランド「ディレツィオーネ」と「モーダ リネガ」を加えて4つのブランドを展開して、多様化する顧客ニーズに応えてまいります。また販売地域については、40余りの常設百貨店に首都圏の都市型百貨店を開拓して、売上高の増加と利益改善に取り組み、「繊維事業の黒字化奪回」を実現します。
不動産活用事業は、大型商業施設の一つである「イオンモール川口」の契約期間更新に伴う再開発の準備を進めて、収益基盤を拡充することが大きな課題であります。二つの商業施設について競合他社に比べて常に優位を維持することで、約4,500人の雇用を確保しており、当社グループの地域密着型の事業展開が、地域社会への大きな貢献活動であると考えております。不動産活用事業の拡充に向けて、本社敷地内に新たに「急性期病院施設」を建設して賃貸することを計画しております。また、ゴルフ練習場事業は、隣接の「イオンモール川口」の集客力やグループスポーツ事業との相乗効果を活かして、収益の改善を図ります。引き続き未活用不動産の活用方針を決定して、不動産活用事業を充実してまいります。
その他の事業では、ギフト事業部営業課の慶弔ギフト品販売は、信頼の高いサービスの提供、顧客管理業務の充実などをさらに推進して安定した収益基盤を確立いたします。ディアグリーン課の緑化事業は、当社独自の環境にやさしい自動給水システムによる植木鉢や貯水タンクを使用して、観葉植物のレンタル事業を中心にオフィスの環境改善に役立つ事業を展開していきます。インテリア施工事業は、一般工事件数を増加させ事業の安定化を推進します。
以上のような各事業の計画を実現させるため、引き続き新卒採用によるフレッシュな人材確保と、社員の能力開発に資する「教育研修制度」を運用して、活躍できる人材の育成に注力いたします。
当社グループは、業容の拡充による企業価値の向上を第一義として、社会的責任を全うする観点から内部統制システムを充実させ、企業組織の活性化と社員一人ひとりの法令遵守に意を用いて、内外の信頼と評価をさらに高めてまいります。