有価証券報告書-第200期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当フジボウグループは、一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球にとってより豊かな未来の創造に貢献し続けることを企業理念としております。IT関連の超精密加工用研磨材を主とした研磨材事業、医薬および機能化学合成製品等の中間体の受託生産を柱とした化学工業品事業、インナーウェアを中心とする製品に重点を置いた繊維事業などに積極的に経営資源を投入し、安定した収益体質の構築を目指しております。
また、健全な企業経営・会計慣行を維持し、透明性の高いキャッシュ・フロー経営を実践しております。
(2)目標とする経営指標
当フジボウグループは、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目的として、利益目標(営業利益、当期純利益)およびROEを、また財務体質の強化を図るため自己資本比率を、それぞれ経営指標としております。
(3)経営環境
フジボウグループは、持株会社である富士紡ホールディングス株式会社と事業子会社から構成され、超精密加工用研磨材・機能性不織布を扱う研磨材事業、ファインケミカル中間体の受託製造を行う化学工業品事業、紡績・テキスタイル・アパレルを中心とする繊維事業、車両・自動車部品等の輸出やプラスチック成形の技術開発、溶剤精製事業などのその他の事業を展開しています。
研磨材事業は、半導体デバイス(CMP)用途、シリコンウエハー用途、ハードディスク用途、液晶ガラス用途など、様々なITデバイスをその製造工程でポリシングする超精密加工用研磨材を主要製品としており、世界中のITデバイス関連企業に販売しております。最先端プロセス、次世代プロセスのITデバイス製造に対応可能な研磨材の開発を、最新の研究機器・検査機器・製造設備で、ユーザーと共同で進めております。当連結会計年度は、半導体デバイス用途(CMP)等は米中貿易摩擦、日韓貿易問題など不透明な経済環境の中、その影響も懸念されましたが、各種センサー用、5G通信用の半導体向けが拡大しました。ハードディスク用途も底堅いデータセンター用サーバー需要により堅調に推移しました。期末時点で一部中国ユーザーの操業停止に伴う納入延期があったものの、各主要ユーザーでBCP対応のための部材積み増しがあり、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による影響は受けませんでした。
化学工業品事業は、長年培った有機合成のノウハウを活かし、大手化学メーカーからの医薬原料、農薬、電材、機能性化学品など有機合成品の中間体の受託製造を行っております。国内有数の化学工業品受託工場を保有し、多種多様な反応に対応できる生産設備で、優れた品質管理と確実な納期対応、高レベルの環境対応、徹底した安全管理のもと、高品質と多品種・小ロットのスピード生産体制で顧客のニーズに応えております。当連結会計年度は、機能化学品および医薬中間体などの受託製造は、中国の環境規制の影響や高い品質を要求される化学工業品において、生産の日本国内回帰の傾向が続いており、農薬用、機能性材料を中心に全ての分野で堅調に推移し、期末時点で新型コロナウイルスの影響により中国からの一部原料入荷遅延があったものの、期を通して柳井工場・武生工場ともにフル稼働となり、売上高・営業利益が過去最高となりました。
繊維事業は、アンダーウエアを中心とする繊維製品および原糸や染色加工など高機能繊維素材の製造・加工・販売を行っております。繊維製品では、原糸紡績から製品縫製までグループ内で一貫して携わる体制で産み出す高品質を武器に、「B.V.D.」、「アサメリー」、「エアメリー」など浸透度の高いブランドで、メンズ・レディース、ハイエンドからローエンドまで幅広く展開する製品を、様々な販売チャネルで消費者に提供しております。繊維素材では、長年培ってきた紡績・加工技術を駆使して開発した高機能素材を、ファッション衣料用途から産業資材用途まで、ユーザーニーズに合わせて提供しております。当連結会計年度は、繊維製品は、インターネットなど新規チャネルでの販売は拡大を続けておりますが、地方百貨店の減少、大手量販店における衣料品売場の縮小、プライベートブランドへの転換の影響を受け、メンズインナー定番品の販売の減少が続きました。そのため、日本国内および中国の縫製工場の縮小・撤退を進め、タイへの生産シフトを進めました。繊維素材では、原材料価格高止まりに対応するための販売価格への転嫁と、採算性の低い商材からの撤退を進めました。しかし、期の終盤にかけて新型コロナウイルスの影響により繊維全般にわたり、急激に需要が減退しました。
その他の事業は、デジタルカメラ・医療機器・自動車用部品の射出成形や金型の設計・制作を行う化成品事業、中米カリブ海地域へ向けて自動車や各種電気・工業製品等の輸出を行う貿易事業などで構成されています。化成品事業では、デジタルカメラや医療機器、自動車に欠かせない高精度のプラスチック射出成形技術で、また、自動車用部品を中心に幅広いサイズの成形機に対応できる金型の設計・制作・メインテナンスで、激しいユーザーニーズの変化に対応しております。当連結会計年度は、デジタルカメラ用部品は減少しましたが、医療機器用部品が堅調に推移し、大分工場新ラインの稼働を開始しました。貿易事業では、1950年代前半から中米カリブ海地域で営業展開し、同地域でその活動は広く認知されており、車両本体および部品やタイヤ等の自動車関連製品、天井扇・換気扇等の電気製品、トラクター・コンバイン等の農業用機械など、現地ニーズに応じた製品を主に三国間貿易で供給しております。当連結会計年度は、中米カリブ海地域向け自動車・農業用機械などの三国間貿易が回復傾向となってきましたが、期末時点で同地域各国の主要都市ロックダウンが行われたため、一部債権に対し引当を行いました。
(4)対処すべき課題
当社は、2017年度から2020年度までを計画期間とする中期経営計画『加速17-20』を実行しております。計画期間の前半2年を更なる拡大のための基盤創りを加速する「変革の加速」ステージ、後半2年は企業価値拡大を加速する「成長の加速」ステージと位置づけ、利益重視に立脚した重点3事業の加速を基本方針とし、①収益性の高い研磨材・化学工業品事業の積極的な拡大②繊維事業の構造改革による収益力向上と反転攻勢③成長加速に向けてのホールディングス機能の強化の3つの基本戦略を、スピード感を持って実行し、当社グループの企業価値拡大を「加速」させてまいります。
後半2年間の「成長の加速」ステージにおいては、主力事業として成長を続ける研磨材事業では、拡大の基盤創りのため、導入・建設を進めてまいりました研究開発設備と台湾新工場を活用し、半導体製造の最先端プロセス・次世代プロセスに対応した超精密加工用研磨材の開発・拡販に取り組むとともに、BCPと今後の受注拡大に対応するため大分新工場の建設を進めております。化学工業品事業では、更なる事業規模拡大のため、既存生産設備のフル稼働体制を構築するとともに、新規設備投資に着手しております。繊維事業では、インターネット販売など新規販売チャネルの開拓・拡大とともに、低採算商材からの撤退と生産体制の改革を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による経営環境の変化が大きく、今一度、抜本的な対策に取り組んでまいります。その他の事業では、医療機器用途など新規商材拡大と金型事業の強化で、化成品事業を重点3事業に続く第4の柱事業として育成すべく基盤整備を進めております。
『加速17-20』最終年度にあたり、新型コロナウイルスが当社経営に与える影響は極めて不透明であり、厳しい事業環境が想定されますが、当社グループの総力をもって課題に対処しながら、3つの基本戦略に基づき企業価値の拡大に取り組んでまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当フジボウグループは、一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球にとってより豊かな未来の創造に貢献し続けることを企業理念としております。IT関連の超精密加工用研磨材を主とした研磨材事業、医薬および機能化学合成製品等の中間体の受託生産を柱とした化学工業品事業、インナーウェアを中心とする製品に重点を置いた繊維事業などに積極的に経営資源を投入し、安定した収益体質の構築を目指しております。
また、健全な企業経営・会計慣行を維持し、透明性の高いキャッシュ・フロー経営を実践しております。
(2)目標とする経営指標
当フジボウグループは、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目的として、利益目標(営業利益、当期純利益)およびROEを、また財務体質の強化を図るため自己資本比率を、それぞれ経営指標としております。
(3)経営環境
フジボウグループは、持株会社である富士紡ホールディングス株式会社と事業子会社から構成され、超精密加工用研磨材・機能性不織布を扱う研磨材事業、ファインケミカル中間体の受託製造を行う化学工業品事業、紡績・テキスタイル・アパレルを中心とする繊維事業、車両・自動車部品等の輸出やプラスチック成形の技術開発、溶剤精製事業などのその他の事業を展開しています。
研磨材事業は、半導体デバイス(CMP)用途、シリコンウエハー用途、ハードディスク用途、液晶ガラス用途など、様々なITデバイスをその製造工程でポリシングする超精密加工用研磨材を主要製品としており、世界中のITデバイス関連企業に販売しております。最先端プロセス、次世代プロセスのITデバイス製造に対応可能な研磨材の開発を、最新の研究機器・検査機器・製造設備で、ユーザーと共同で進めております。当連結会計年度は、半導体デバイス用途(CMP)等は米中貿易摩擦、日韓貿易問題など不透明な経済環境の中、その影響も懸念されましたが、各種センサー用、5G通信用の半導体向けが拡大しました。ハードディスク用途も底堅いデータセンター用サーバー需要により堅調に推移しました。期末時点で一部中国ユーザーの操業停止に伴う納入延期があったものの、各主要ユーザーでBCP対応のための部材積み増しがあり、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による影響は受けませんでした。
化学工業品事業は、長年培った有機合成のノウハウを活かし、大手化学メーカーからの医薬原料、農薬、電材、機能性化学品など有機合成品の中間体の受託製造を行っております。国内有数の化学工業品受託工場を保有し、多種多様な反応に対応できる生産設備で、優れた品質管理と確実な納期対応、高レベルの環境対応、徹底した安全管理のもと、高品質と多品種・小ロットのスピード生産体制で顧客のニーズに応えております。当連結会計年度は、機能化学品および医薬中間体などの受託製造は、中国の環境規制の影響や高い品質を要求される化学工業品において、生産の日本国内回帰の傾向が続いており、農薬用、機能性材料を中心に全ての分野で堅調に推移し、期末時点で新型コロナウイルスの影響により中国からの一部原料入荷遅延があったものの、期を通して柳井工場・武生工場ともにフル稼働となり、売上高・営業利益が過去最高となりました。
繊維事業は、アンダーウエアを中心とする繊維製品および原糸や染色加工など高機能繊維素材の製造・加工・販売を行っております。繊維製品では、原糸紡績から製品縫製までグループ内で一貫して携わる体制で産み出す高品質を武器に、「B.V.D.」、「アサメリー」、「エアメリー」など浸透度の高いブランドで、メンズ・レディース、ハイエンドからローエンドまで幅広く展開する製品を、様々な販売チャネルで消費者に提供しております。繊維素材では、長年培ってきた紡績・加工技術を駆使して開発した高機能素材を、ファッション衣料用途から産業資材用途まで、ユーザーニーズに合わせて提供しております。当連結会計年度は、繊維製品は、インターネットなど新規チャネルでの販売は拡大を続けておりますが、地方百貨店の減少、大手量販店における衣料品売場の縮小、プライベートブランドへの転換の影響を受け、メンズインナー定番品の販売の減少が続きました。そのため、日本国内および中国の縫製工場の縮小・撤退を進め、タイへの生産シフトを進めました。繊維素材では、原材料価格高止まりに対応するための販売価格への転嫁と、採算性の低い商材からの撤退を進めました。しかし、期の終盤にかけて新型コロナウイルスの影響により繊維全般にわたり、急激に需要が減退しました。
その他の事業は、デジタルカメラ・医療機器・自動車用部品の射出成形や金型の設計・制作を行う化成品事業、中米カリブ海地域へ向けて自動車や各種電気・工業製品等の輸出を行う貿易事業などで構成されています。化成品事業では、デジタルカメラや医療機器、自動車に欠かせない高精度のプラスチック射出成形技術で、また、自動車用部品を中心に幅広いサイズの成形機に対応できる金型の設計・制作・メインテナンスで、激しいユーザーニーズの変化に対応しております。当連結会計年度は、デジタルカメラ用部品は減少しましたが、医療機器用部品が堅調に推移し、大分工場新ラインの稼働を開始しました。貿易事業では、1950年代前半から中米カリブ海地域で営業展開し、同地域でその活動は広く認知されており、車両本体および部品やタイヤ等の自動車関連製品、天井扇・換気扇等の電気製品、トラクター・コンバイン等の農業用機械など、現地ニーズに応じた製品を主に三国間貿易で供給しております。当連結会計年度は、中米カリブ海地域向け自動車・農業用機械などの三国間貿易が回復傾向となってきましたが、期末時点で同地域各国の主要都市ロックダウンが行われたため、一部債権に対し引当を行いました。
(4)対処すべき課題
当社は、2017年度から2020年度までを計画期間とする中期経営計画『加速17-20』を実行しております。計画期間の前半2年を更なる拡大のための基盤創りを加速する「変革の加速」ステージ、後半2年は企業価値拡大を加速する「成長の加速」ステージと位置づけ、利益重視に立脚した重点3事業の加速を基本方針とし、①収益性の高い研磨材・化学工業品事業の積極的な拡大②繊維事業の構造改革による収益力向上と反転攻勢③成長加速に向けてのホールディングス機能の強化の3つの基本戦略を、スピード感を持って実行し、当社グループの企業価値拡大を「加速」させてまいります。
後半2年間の「成長の加速」ステージにおいては、主力事業として成長を続ける研磨材事業では、拡大の基盤創りのため、導入・建設を進めてまいりました研究開発設備と台湾新工場を活用し、半導体製造の最先端プロセス・次世代プロセスに対応した超精密加工用研磨材の開発・拡販に取り組むとともに、BCPと今後の受注拡大に対応するため大分新工場の建設を進めております。化学工業品事業では、更なる事業規模拡大のため、既存生産設備のフル稼働体制を構築するとともに、新規設備投資に着手しております。繊維事業では、インターネット販売など新規販売チャネルの開拓・拡大とともに、低採算商材からの撤退と生産体制の改革を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による経営環境の変化が大きく、今一度、抜本的な対策に取り組んでまいります。その他の事業では、医療機器用途など新規商材拡大と金型事業の強化で、化成品事業を重点3事業に続く第4の柱事業として育成すべく基盤整備を進めております。
『加速17-20』最終年度にあたり、新型コロナウイルスが当社経営に与える影響は極めて不透明であり、厳しい事業環境が想定されますが、当社グループの総力をもって課題に対処しながら、3つの基本戦略に基づき企業価値の拡大に取り組んでまいります。