有価証券報告書-第189期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)

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2020/02/26 14:17
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ニッケグループは、中長期ビジョン「RN130ビジョン」において、今後10年間の目指す方向性、企業像、経営戦略を再構築し、更なる中長期的な企業価値の向上を目指すことを掲げております。
当連結会計年度は、そのビジョンを具現化するためのフェーズ1と位置付ける「ニッケグループRN130第1次中期経営計画」の最終年度であり、その計画達成と次のフェーズに向けた各種施策の実行を行いました。
結果、第1次中期経営計画の最終年度として掲げた「連結売上高1,200億円以上、連結営業利益90億円以上」を達成するとともに、過去最高の売上高と利益を更新、営業利益は10期連続の増益となりました。
しかしながら、順調に業績を伸ばし、今後の成長への基盤を構築している事業もあれば、掲げた施策の遅れが顕著な事業もあり、足元の状況や事業戦略を鑑みれば、「RN130ビジョン」で掲げた「ありたい姿」への到達にはもう一段のステップアップが必要と考えております。これらの環境認識を踏まえて、2020年度については単年度計画とし、第1次中期経営計画の3ヶ年を検証するとともに「RN130ビジョン」の実現に向けて次の中長期の戦略策定を行う1年間とします。
各事業で取り組む施策は以下のとおりです。
<衣料繊維事業>衣料繊維事業は、国内市場の縮小や原料価格の高止まりなどの外部環境の悪化に加え、海外事業や新規事業の遅れから第1次中期経営計画で掲げた目標から乖離した結果となりました。2020年度においては、「国内利益の最大化・海外成長の最大化」を基本戦略として、今後の経営基盤を確立する年度と位置付け、各種施策に取り組んでまいります。
国内事業では、収益の柱であるユニフォーム分野を中心として、急速に変化する市場においても収益性を確保できる事業構造の確立を進めます。
海外事業では、ターゲット市場や顧客を明確にし、海外における事業基盤の構築を加速させるとともに、進捗の遅れが見られる中国学生服事業の取り組みを軌道に乗せてまいります。
また、コストダウンへの取り組みとして、原料調達の多様化や市場環境の変化にスピーディーに対応できる体制への変革を進めます。
<産業機材事業>産業機材事業は、堅調な産業用資材に加えて、車載電装品他製造ラインのファクトリーオートメーション設備の受注が順調に推移し、第1次中期経営計画の目標を上回ることができました。2020年度においては、海外拡販と国内外の拠点拡充に取り組み、第2次中期経営計画に向けた基盤づくりを進めます。
自動車関連分野では、世界的に生産台数が鈍化傾向となるなかでEV化などの技術革新はビジネスチャンスと捉え、車両用資材やファクトリーオートメーション設備の収益拡大を図ります。
環境関連分野では、各国での環境規制強化による市場拡大が見込まれ、中国での新工場増設や販売拠点の拡充を行い、フィルター等の環境資材の拡販を推進します。
生活関連分野においては、ラケットスポーツなど国内市場が成熟するなかで、独自性とブランド力を強化し、国内でのシェアアップと海外への展開を図ります。
<人とみらい開発事業>人とみらい開発事業は、商業施設リニューアルなど開発事業の安定収益を強化するとともに、キッズや介護・保育など成長事業への積極投資により順調に事業を拡大し、第1次中期経営計画の目標を上回ることができました。2020年度においては、「RN130ビジョン」に掲げる「街づくり」「サービス・施設の魅力アップ」を推進していくための基礎固めの年として、収益は一旦減少するものの今後の成長戦略への各種施策に取り組んでまいります。
不動産事業においては、所有不動産の再開発、遊休地の再開発や低収益事業用地の再々開発、低収益資産の入れ替えなど、資産効率の改善に取り組みます。商業施設運営事業では、更なる施設の魅力アップに向けてその基盤となるインフラの整備に注力します。
今後の成長が見込めるライフサポート分野では、スポーツ分野におけるスクール事業の強化、介護分野では自社所有地での更なる開発やM&Aなどによる事業拡大、保育分野では認可保育園やバイリンガル幼児園などを軌道に乗せ、更なる拡充を図ってまいります。
通信および新規サービス分野では、環境変化の激しい通信分野における事業再編を進めることにより収益性向上を図り、新規分野ではフランチャイズ事業やキッズ事業(屋内型会員制遊園地)での新規出店による拡大に引き続き取り組みます。
<生活流通事業>生活流通事業は、既存事業の収益力向上とM&Aにより安定した事業拡大を続け、第1次中期経営計画の目標を上回ることができました。2020年度においては、既存事業の拡大と深耕、その周辺領域でのM&Aや異業種分野での新規事業の発掘を行い、「RN130ビジョン」に向けた基盤づくりを図ります。また、グループ会社の連携を強化し、商品開発やバリューチェーンの共有、管理機能の共通化など、シナジー効果の創出を目指します。
今後のニッケグループの販売戦略を担うEコマース事業におきましては、グローバル展開も視野に入れた販売体制と物流基盤を構築し、新たな収益の柱に育ててまいります。
グループ全体戦略としては、シナジー効果の創出によるグループ経営の強化、グローバル展開の推進、資本効率を意識した事業運営、チャレンジする人財の育成と成果に報いる人事制度の開発に引き続き取り組みます。また、M&Aにより新規事業の進出・既存事業を強化し、メディカル関連など新たな分野の事業化を図ってまいります。更に、コーポレート・ガバナンスの強化と信頼される企業グループを目指します。
ニッケグループは、経営理念において“未開の分野に目を向け、「高機能商品」「地域No.1サービス」の開発と提供へ挑戦し、みらい生活創造企業を目指す”ことを掲げ、各事業ともにこの「未開の分野」に“情熱と誇りをもってチャレンジ”してまいります。2020年度は単年度計画として、更なる強固な事業基盤の構築と中長期の戦略策定に取り組み、次の中期経営計画において「RN130ビジョン」への道筋を示したいと考えております。
(株式会社の支配に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、最終的に会社の財務および事業の方針の決定を支配するのは株主の皆様であり、株主構成は、資本市場での株式の自由な取引を通じて決まるものと考えています。したがって、会社の経営支配権の移転を伴う株式の買付提案に応じるか否かの最終的な判断は、株主の皆様に委ねられるべきものと認識しています。
しかし、株式の大量取得行為や買付提案の中には、その目的等から当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうなど、当社に回復しがたい損害をもたらすと判断される場合があることが想定され、当社は、このような行為を行う者は当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
したがって、そのような行為に対しては、当社取締役会が原則として何らかの対抗措置を講じることを基本方針としています。
2.基本方針の実現に資する取組みの概要
当社は1896年の創業以来、永年にわたって培った独自の技術力・企画開発力を基盤に、ウールの総合メーカーとして品質の向上や技術開発に努め、我が国の繊維産業の発展に寄与するとともに、“ウールのニッケ”としてこれまで高い評価を得てまいりました。そして今日では、“人と地球に「やさしく、あったかい」企業グループとして、わたしたちは情熱と誇りをもってチャレンジして行きます。”という経営理念の下、「衣料繊維事業」、「産業機材事業」、「人とみらい開発事業」、「生活流通事業」の4つの事業領域すべてを「本業」と位置付け、50社余からなる企業グループとして多種多様な事業を展開しています。
ニッケグループは、中長期ビジョン「ニッケグループRN(リニューアル・ニッケ)130ビジョン」において、今後10年間の目指す方向性、企業像、経営戦略を再構築し、更なる中長期的な企業価値の向上を目指すことを掲げております。当連結会計年度は、そのビジョンを具現化するためのフェーズ1と位置付ける「ニッケグループRN130第1次中期経営計画」の最終年度として、既存事業の収益強化に取り組むと同時に、今後の成長への布石を打ち、結果として当中期経営計画の最終年度として掲げた「連結売上高1,200億円以上、連結営業利益90億円以上、ROE7%以上」を達成するとともに、過去最高の売上高と利益を更新、営業利益は10期連続の増益となりました。引き続き、「RN130ビジョン」の実現に向け、更なる強固な事業基盤の構築と中長期の戦略策定に取り組んでまいります。
また、コーポレート・ガバナンス体制においては、当社はかねてより「監査役会設置会社」として監査役機能を有効に活用していますが、「経営監視の仕組み」と「最適な経営者を選定する仕組み」を強化する観点から、2004年に指名・報酬委員会業務を担う「アドバイザリーボード」(年2回開催)を設置し、2006年から社外取締役を選任するなど、日本企業のなかでもとりわけ早期から、先進的に実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制の構築に向け積極的に取り組んでいます。なお、現在は、取締役会の監督機能をより強化すべく、取締役会の1/3以上を独立性の高い社外取締役としています。
2016年12月に創立120周年を迎えた当社は、伝統を大切にしながらも、立ち止まらずに革新と挑戦を重ねてきました。創業からの継続的な取組みの積重ねを企業価値の源泉としつつ、更に情熱と誇りを持って未開の分野にチャレンジし続け、「みらい生活創造企業」を目指していくことが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の向上に繋がるものと確信しています。そのためには、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様との良好な関係を維持し、中長期的な視点に立って当社グループの各事業を持続的に発展させていくことが必要であると考えています。
3.基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、2018年2月27日開催の第187回定時株主総会にて株主の皆様から承認を受け「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続導入しました。本プランは大規模買付行為に対して一律に対抗措置を発動する趣旨のものではなく、株主の皆様が適切な判断を行うことができるようにするため、株主の皆様に対して、株主共同の利益および企業価値の確保・向上の観点から大規模買付行為を受け入れるかどうかの検討に必要となる大規模買付者からの情報および当社取締役会の評価・意見を提供し、更には株主の皆様に熟慮に必要な時間を確保するものです。
(1) 本プランが対象とする大規模買付行為
当社が発行する株券等について保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付行為
(2) 本プランの概要
①大規模買付ルールの概要
(ⅰ)大規模買付者に対する情報提供の要請
買付行為に先立って、当社取締役会は大規模買付者に対し、株主の皆様の判断および当社取締役会の評価検討のために必要かつ十分な情報(以下「大規模買付情報」といいます。)の提供を要請します。
(ⅱ)取締役会による評価検討
当社取締役会は、大規模買付者による大規模買付情報の提供が完了した後、90日間を上限(対価を現金(円貨)のみとする場合は60日間を上限)とする取締役会評価期間において、提供された大規模買付情報を十分に評価検討し、意見等を取りまとめたうえで株主の皆様に公表します。なお、大規模買付行為は、当該評価期間の経過後にのみ開始されるべきものとします。
②大規模買付行為がなされた場合の対応
(ⅰ)大規模買付ルールが遵守されない場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、当社取締役会は、その責任において企業価値および株主共同の利益の維持・向上を目的として、新株予約権の無償割当てその他法令および当社定款が取締役会の権限として認める措置(以下「対抗措置」といいます。)の発動を決議します。
(ⅱ)大規模買付ルールが遵守された場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、原則として対抗措置の発動を行いません。ただし、当該大規模買付が本プランに定める類型に該当し、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうなど、当社に回復しがたい損害をもたらすものと認められる場合には、当社取締役会は対抗措置を発動する決議をすることがあります。この場合、当社取締役会は、決議に先立ってその判断の合理性および公正性を担保するために、特別委員会に対して対抗措置を講じることの是非を諮問します。特別委員会は当該大規模買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく毀損するものであるか否かについて十分に評価検討し、当社取締役会に対して対抗措置の発動・不発動の勧告を行います。また、特別委員会が、株主の皆様の意思を確認すべき旨を当社取締役会に対して勧告した場合、当社取締役会は、原則として株主意思確認総会での株主投票または書面投票のいずれかを選択して、株主の皆様のご意向を確認します。この結果を受け、当社取締役会は、善管注意義務に従いその責任により特別委員会からの勧告、株主意思確認総会または書面投票の結果を最大限尊重し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点からすみやかに対抗措置を発動するか否かを決議します。
4.前記取組みが基本方針に従い、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
(1) 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本プランは、当社株式等に対する大規模買付行為等がなされた際に、株主の皆様にとって検討に必要となる情報や期間を確保し、あるいは当社取締役会が代替案を提示したり買付者と交渉すること等を可能にすることを目的として導入しています。したがいまして、本プランの目的に反して、株主の利益を向上させる買収を阻害するなど、経営陣の保身を図ることを目的として本プランが利用されることはありません。
(2) 恣意的な対抗措置発動の防止
当社は、対抗措置の発動等を含む本プランの運用に関する決議および勧告を客観的に行うため、独立性の高い社外取締役で構成された「特別委員会」を設置しています。また、本プランは客観的かつ合理的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されているため、当社取締役会による恣意的な発動を防止し透明な運営が行われる仕組みを確保しています。
(3) 株主意思の反映
本プランは、株主総会において株主の皆様による決議に基づき導入したものです。なお、本プランには有効期間を3年間とするサンセット条項を付していますが、その期間内に本プランを廃止する旨の株主総会決議、取締役会決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。また、当社取締役の任期は1年ですの で、取締役の選任を通じて株主の皆様の意思を反映することが可能となっています。このように、本プランはデッ ドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではなく、本プランの導入および廃止には株主の皆様の意思が 十分反映される仕組みとなっています。

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