訂正有価証券報告書-第19期(2020/01/01-2020/12/31)

【提出】
2025/12/24 10:28
【資料】
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【項目】
153項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
1.会社の経営の基本方針
当社グループは「暮らしと社会の明日を紡ぐトーア紡」を経営理念とし、トーア紡クオリティの追求と新しい
価値の創造、環境負荷の低減に積極的に取り組むことを通じて、モノづくりの伝統を未来へつなげることを基本
方針としております。
そして社会に貢献し、必要な存在として認められる企業集団となり、常に自らも成長・発展し続ける「暮らし
と社会の明日を紡ぐ企業」として、事業の永続性を確かなものとする努力をしております。
2.経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(1)目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
経営環境の変化の速度が増す中、当社グループでは各事業会社が自主性・迅速性を持って、それぞれの事業
特性に応じた戦略を立案し遂行する力をさらに高め、競争力の強化と収益力の向上に取り組み、継続的な事業
の発展に努めます。
また、グループの全社的な経営戦略として下記項目を掲げております。
1.事業ポートフォリオの最適化
環境変化に適応した事業構造のリバランスを推し進め、最適なポートフォリオを構築することで効率経営
を目指します。
2.中国・東南アジアを中心とする海外事業展開による業容拡大
生産・供給拠点としての海外サプライチェーンの充実を図るとともに、それらの各拠点を有効活用するこ
とで、市場としての視点に軸足を置いた事業活動を、新領域も視野に入れて展開してまいります。
3.収益性および資本効率の向上
選択と集中を意識した事業運営により、成長分野への重点的な人財・資金等の資源配分を実践すること
で、最大限の効果が享受できる好循環を実現します。
4.DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
デジタル技術を活用した業務改善を進める中で、より効率的な業務プロセスへの変革と組織改革を推進
し、競争上の優位性へとつなげてまいります。
5.SDGsへの取り組み
既に確立しているウール製品のリサイクルシステムを始め、持続可能かつ環境に配慮したモノづくり、事
業活動をより一層充実させ、社会貢献、社会責任を果たしていくことで、企業価値の更なる向上に努めてま
いります。
以上の施策により、強固な経営基盤の確立を目指します。
令和3年12月期の当社グループ目標値を次のように設定しております。
売上高 15,000百万円
営業利益 350百万円
経常利益 300百万円
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルスの感染再拡大の影響により国内景気は沈滞し、また世界的にも未だ収束の兆しが見えない
ことから、国内経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
そのような環境下、当社グループは5つの事業を中心としてグループ全体の企業価値の向上を優先課題とし、各事業分野において以下の取り組みを進めてまいります。
・衣料事業
ニューノーマル時代を迎え、在宅勤務が一般化するなどライフスタイルが大きく変化し、ビジネススーツやビ
ジネスユニフォーム市場が一気に冷え込みました。
このような環境の中、以下の3つの重点施策を進めていきます。
1.コスト削減
国内外の適地生産体制の見直し、および物流の合理化を進めます。またDX技術の積極的な活用により、生
産性の向上および事務処理の効率化を図るなど、コスト削減を徹底していきます。
2.開発の強化
抗菌・抗ウイルス素材やサステナブル素材など高付加価値商品の開発を強化し、収益性の向上を図ります。
また、ファッション衣料繊維に依存した商品構成からヘルスケア分野の素材開発を展開することで、収益の安
定化を図ります。
3.スクール部門の強化
収益力拡大に向け、グループのニット製品製造子会社および制服縫製子会社と連携した総合的な取り組みに
よるシェア拡大、および周辺商材の開発による拡販を進めていきます。
・インテリア産業資材事業
インテリア産業資材事業は以下の3つの戦略を推し進めていきます。
1.生産の効率化
新規商材の立ち上げのため、既存設備の改修、改造および工程の見える化、デジタル化による生産の効率化
を進めていきます。中国子会社においても、既存設備の改修および改造により効率よく稼働させることで、現
地ローカルメーカーとの競争に対処して新規商材の受注を目指します。
2.品質へのプライド・ものづくりへのこだわり
原着ポリプロファイバーの展示会用需要があまり見込めないため、高機能綿・ショートカット・細番化商材
の開発および販売を目指します。また、すべての分野で、次期商材の受注獲得のための新規開発を進めていき
ます。
3.環境に配慮したものづくり
導入済みの環境に配慮した排水処理設備の適切な運用と更新を実施するとともに、工場で使用するエネルギ
ーの低炭素排出へのシフトを実現し、環境負荷低減を推し進めます。
また、リサイクル事業では、産官学共同研究による「リサイクル炭素繊維の連続繊維化および製布化」に取
り組んでおり、リサイクルカーボンファイバーの高付加価値製品化に繋げていきます。
・エレクトロニクス事業
昨年度は、一時売上が大幅に落込みましたが、当社の半導体(トライアック)が人口呼吸器等の医療機器に採
用されたこと等により、後半は回復基調となりました。今年度に入り、産業機器関連、5G・IT機器関連、ロ
ボット関連の需要回復を受けて、主力の電動工具コントローラーやパワー半導体の受注は前年同期比大幅増とな
っています。一方で、急激な需要増による半導体部品不足は深刻化しており、生産・販売への影響が懸念されま
す。そのため、納入先への代替品の承認提案、仕入先との長期契約等による部品確保を喫緊の課題として対処し
ていきます。
また、中国の生産工場のリモートによる管理を徹底することにより、生産・品質管理体制を高めていきます。
さらに、持続的な成長に向け以下の新規商材への取組みを強化していきます。
1.省力化・ロボット関連
昨年度に販売開始した電子棚札は、機種を増やして売上げ増を目指します。また、減速機は、本年度中に量
産開始しロボットメーカーへの営業を行います。
2.衛生関連
ウイルス対策用フィルターの製造販売、深紫外線LEDを使用したウイルス対策製品の開発、販売を行いま
す。
3.環境関連
水だけで金型・金属素材・ゴム素材・ガラス素材の洗浄を可能にしたマイクロバブル洗浄機の販売を行いま
す。
・ファインケミカル事業
ウィズコロナ時代のなかで、先行き不透明な事業環境を乗り越え将来の成長軌道を確かなものとするために、以下の3つの戦略を推進していきます。
1.社会のデジタル化の加速や次世代通信規格5Gの普及により市場の拡大が見込まれる電子材料分野では、基板材料・放熱材料向け・付加価値の高いフォトレジスト材料向けの拡販強化に努めます。
2.新型コロナウイルスの感染拡大は、従来のオフィス環境や医療分野の市場に大きな変化をもたらしています
が、これを「新たな成長の機会」と捉え、成長が見込まれる新規材料の開発ならびに営業活動を積極的に進め
ていきます。また当期堅調に推移した基礎化粧品原料は、引き続き生産の効率化を進め収益性向上に努めてい
きます。
3.世界的な脱炭素のうねりと相まって、これまで以上に環境保護をはじめとする社会課題への対応の重要性
が浮き彫りになっています。化学工業である当部門では、かねてより環境にやさしい製造技術の確立と既存製
品の製法改良に着手していますが、今後は量産対応に向けさらにスピードアップさせていきます。
・不動産事業
事業部全体として、資産の有効活用をより促進し、安定収益の確保を目指します。事務所賃貸については、設
備のリニューアルを行うことでオフィス環境の満足度を高め、魅力あるオフィスを提供していきます。経年によ
り資産価値が低下している商業施設については、計画的に修繕し、付加価値を高めることで稼働率と収益性の向上に努めます。また、「SDGs(持続可能な開発目標)」を意識した資産の活用を促進し、環境負荷低減への貢献を図ります。
これらの取り組みとともに、「企業の果たす社会的責任」の一環として、「人」・「暮らし」・「環境」の心地
よい調和を求めてまいります。
また、法令順守や危機管理を一層徹底するため、「トーア紡グループ企業行動憲章」のさらなる定着と実践を推
進し、より実効性のある内部統制の整備、運用に取り組んでまいります。
(3)新型コロナウイルス感染症の今後の見通し
新型コロナウイルス感染症の今後の収束時期を予測する事は困難ですが、令和3年12月期第2四半期まではその
影響が継続し、第3四半期以降は徐々に緩和され、令和4年以降に収束すると見込んでおります。しかしながら今後も予断を許さない状況が続くと予想されるため、その動向を注視してまいります。

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