四半期報告書-第70期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

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2018/02/09 14:05
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文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成29年4月1日~平成29年12月31日)の国内景気は、緩やかな回復基調とともに雇用情勢の改善傾向が続きました。しかしながら、実質所得は依然伸び悩んでおり、社会保障に対する将来不安を背景とした節約志向が続くなど、消費の回復は緩慢なものとなりました。国内のレディスインナー市場も同様に、訪日外国人(インバウンド)消費によって大きな落ち込みは回避できたものの、個人消費の回復は鈍く、また量販店等の閉店も引き続いたことから厳しい状況となりました。一方で海外の市場は、米国では個人消費が底堅く推移、ヨーロッパでは英国のEU離脱を巡って不透明感は根強いもののユーロ圏の雇用環境は改善が持続、欧米の消費者マインドの堅調さに目立った変化は見られませんでした。中国では1人当たり可処分所得の高伸長が続くなど、良好な所得環境を背景にした実質小売売上高の好調な推移が見られました。
このような環境において、当社グループは中期経営計画で掲げる目標の達成に向けて、引き続き事業構造の整備と強化を進めております。国内事業においては、営業体制の再編と強化、生産性の向上、卸売事業とのシナジーを発揮するオムニチャネルサービスの具体化や、在庫効率を高めるための基幹IT整備、ブランドや商品グループの見直しによる採算性の向上に着手しております。海外事業においては、欧米やアジア地域間の事業連携、ECへの対応力の強化、中国やASEANの商品供給拠点における品質・コスト競争力の向上に対する取り組みを続けております。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、国内は卸売事業の苦戦が続いたことから前年同期を2%下回る結果となりました。海外はECを通じた販売が好調に推移したほか、欧米と中国の既存店も堅調で前年同期を8%上回りました。他方、ピーチ・ジョン事業、その他事業は減収となり、連結売上高合計は前年同期に比べ0.4%の微減となりました。
連結営業利益は前年同期に比べ17%の増加となりました。国内の販管費抑制や海外の増収効果のほか、第1四半期連結会計期間に子会社の工場用地退去に伴う補償金収入を計上したこと、また前年同期に発生したフランス子会社の清算手続に伴う一時的な費用影響がなくなったことから、収益を大きく改善しました。
連結税引前四半期純利益は、前年の第1四半期連結会計期間に固定資産(土地)売却益を計上したため、その反動から前年同期を下回り10%の減少となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間の主要な為替換算レートは、1米ドル=111.70円、1英ポンド=145.75円、 1中国元=16.47円です。
・売上高1,484億16百万円(前年同期比 0.4%減)
・営業利益130億56百万円(前年同期比 16.8%増)
・税引前四半期純利益148億33百万円(前年同期比 10.3%減)
・当社株主に帰属する四半期純利益98億68百万円(前年同期比 18.3%減)

オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
① ワコール事業(国内)
㈱ワコールでは、当期から従前のワコールブランド事業本部、ウイングブランド事業本部を改組し、「ワコール」ブランド商品の企画開発と、主に百貨店と専門店チャネルへの卸売事業を担当する「ワコールブランド事業本部」、および「ウイング」ブランド商品の企画開発と、主に量販店への卸売事業を担当する「チェーンストア事業本部」に再編しました。
ワコールブランド事業本部とチェーンストア事業本部を合わせた卸売事業を中心とする売上高は、前年同期に比べ2%下回りました。百貨店における店頭ベースの販売額は、訪日外国人消費によって東京、大阪圏では大きく拡大した一方、関東、東日本の地方都市では低調に推移したことが響いて前年同期並みにとどまりました。 また、量販店における店頭ベースの販売額は、「ワコール」と「ウイング」の両ブランドを効果的に展開する「Dual W (デュアルダブル)」売場への改装を積極的に進め、主力店では堅調な伸びを達成し、同時に市場シェアを拡大しましたが、メンズインナーウェアの不振、地方店舗の閉鎖影響を受けた結果、前年同期並みとなりました。快適性を訴求したブラジャー「GOCOCi(ゴコチ)」は、発売から1年半を過ぎてなお高い伸長が続いておりますが、気温の降下とともに売上全体に対する寄与率は低下しました。
小売事業本部の売上高は前年同期に比べ微増にとどまりました。直営店を横断展開するブラジャー「BRAGENIC(ブラジェニック)」は安定的な主力商品に育っております。主力の直営店「AMPHI(アンフィ)」では割引販売を縮小する一方、顧客会員の獲得を通じたロイヤルティの高い愛用者の拡大に努めたほか、品番数の削減や不採算店の閉鎖を進めるなど、事業収益性の向上を優先して進めております。
ウエルネス事業部の売上高は、主力ブランドの「CW-X(シーダブリュ-エックス)」が一部のスポーツ量販店との取り引きを中止した影響などから苦戦し、前年同期比2%の減少となりました。
WEB販売事業部(旧称・通信販売事業部)の売上高は、ウェブストア事業では、小売事業本部と連動し休眠顧客の掘り起こしを進めたほか、「ミニマイザー」などニッチ商品に焦点をあてた市場開拓が利用者数の拡大につながり、前年同期比14%の増加となりました。一方カタログ事業では、冬号においても利用者、購買客数ともに漸減傾向が続いた結果、事業部全体では前年同期比1%の微増となりました。
㈱Ai(アイ)の売上高は、主力の水着事業では、短期販売員の確保が困難になるなかで最盛期の季節型店舗数を縮小した影響から前年同期を4%下回りました。また下着事業も不採算店の閉鎖等により14%の減少と振るわず、全体では前年同期に比べ6%の減少となりました。
以上、当該セグメントの売上高は前年同期に比べ2%減少する結果となりました。
営業利益は、IT環境の整備費用や健康保険料の料率変更に伴う費用、退職給付費用の増加に加え、㈱Aiの営業損失の拡大が響きましたが、卸売事業組織の再編による経営効率の向上、小売事業における収益性強化に向けた取り組みを進めることによって吸収しました。合わせて第1四半期連結会計期間に、子会社の工場用地退去に伴う補償金収入を計上したことを受けて前年同期比17%の増加となりました。
・売上高891億81百万円(前年同期比 2.0%減)
・営業利益84億43百万円(前年同期比 16.6%増)

② ワコール事業(海外)
ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、秋冬シーズンの新製品売上が前期実績に及ばず、店頭ベースの販売高は伸び率が鈍化しました。加えて一部百貨店やEC専業の得意先における在庫調整やハリケーン被害による流通の停滞が響き、当第3四半期連結会計期間では前年同期比3%の減少となりました。しかしながら、自社EC、他社ECを通した販売(小売ベース)が、上半期から引き続き高い伸びを示して全体をけん引していることや、「ワコール」ブランドの取扱い百貨店の店舗数の増加に伴った初回納品が第1四半期連結会計期間にあったことから、当第3四半期連結累計期間では前年同期比5%の増加となりました。
現地通貨ベースの営業利益は、建値販売比率の向上や自社ECによる売上構成比の増加、売上増加に伴う製造間接費比率の降下に伴って、売上利益率が上昇し上半期の実績に大きく寄与しました。当第3四半期連結会計期間に売上が減速したものの、自社ECの販売強化に向けたリスティング広告やサイト改編費用などの投下を継続した結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益は前年同期に比べ18%の増加となりました。
ワコールヨーロッパの現地通貨(英ポンド)ベースの売上高は、フランスでは清算したブランドの売上が消失した影響から前年同期を下回りましたが、主軸の英国、米国をはじめ、各国での販売は順調に推移しました。英米の両国では高級下着を専業とする他社ECでの販売が好調に推移しました。北欧やドイツ、オーストラリアでは水着が好調で高い伸びを示したほか、ユーロ圏では対英ポンド安による売上の嵩上げも寄与しました。下着では豊満体型女性向けブランド「elomi(エロミ)」が前年同期比23%の増加と高成長を続け、水着では「FANTASIE(ファンタジー)」が26%の増加、「Freya(フレヤ)」が18%の増加と好調に推移した結果、全体では前年同期比4%の増加となりました。
営業利益は、前年同期に計上したフランス子会社の清算手続に伴う一時的な費用影響がなくなったこと、加えて自社EC改編時期の延期に伴った販管費の抑制もあって、計画を上回る収益の改善となりました。
中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、消費者のファッション感度の高まりに相まって、第1四半期連結会計期間の春節や婦人節といった需要期には特設売場を開設、購買客数が増加しました。また第2、第3四半期連結会計期間では、他社ECによる販路の拡大や販促イベントを積極的に実施しました。これらの結果、「ワコール」ブランドは前年同期を11%上回り、また「ピーチ・ジョン」ブランドも「谷間見せないストラップレス」ブラがヒットするなど、着実な愛用者の拡がりから59%の増加と大きく伸び、全体でも前年同期に比べ11%の増加となりました。
現地通貨ベースの営業利益は、採算性の低い売場からの撤退を進めたほか、改装計画の延期などによって販管費抑制を行い収益性の向上に努め、前年同期比29%の増加となりました。
以上、邦貨に換算後の当該セグメントの売上高は前年同期比8%、営業利益は38%、ともに増加する結果となりました。
・売上高393億40百万円(前年同期比 8.2%増)
・営業利益39億33百万円(前年同期比 37.9%増)

③ ピーチ・ジョン事業
国内の売上高は、店舗事業ではプレミアム感ある演出を施した「SALON (サロン) by ピーチ・ジョン」が新規出店による上乗せ効果もあって前年同期比36%増加と大きく伸びましたが、「ピーチ・ジョン」は前年同期にヒットした「ミラクルヌーディブラ」の販売実績を補い切れず前年同期並みにとどまりました。また、他社ECを中心とする外販事業でも同様に、今期の秋冬キャンペーン「ギフトブラ」の不調が響いて第3四半期連結会計期間に減速した結果、前年同期並みとなりました。通販事業では購買単価の上昇が見られましたが、話題性に欠けたことなどから自社ECへの訪問客数が落ち込み、前年同期比14%の減少となりました。海外の売上高は、平成29年5月に営業を始めた台湾では、店舗、自社ECともに計画を大きく上回っており、とりわけ自社ECでは売上計画の2倍となりました。この結果、当該セグメント全体の売上高は前年同期を4%下回る結果となりました。
営業利益は、減収ながらも国内のインナーウェアの建値販売比率が向上し売上利益率が改善したことや広告宣伝費等を削減したこと、また中国事業の売上拡大を受けて収益性の向上が進んだことから、前年同期並みの結果となりました。
・売上高80億98百万円(前年同期比 4.2%減)
・営業利益5億12百万円(前年同期比 0.2%減)

④ その他
㈱ルシアンの売上高は、アート・ホビー事業ではソーイング生地が低調でしたが、刺しゅう等の手芸用品はC2C市場の拡がりを背景に堅調で前年同期並みとなりました。しかしながら、主力のインナー事業で大手量販店向けPBの受注減少を受けて前年同期に比べ14%減少したことをはじめ、マテリアル事業では服飾レースの需要の減少が響き18%の減少と苦戦、またアパレル事業は量販店向けPB事業の撤退とテレビ通販の販売不振の影響を受けて55%の減少と大きく落ち込みました。この結果、全体では前年同期を19%下回りました。
営業利益は、販管費の抑制に努めましたが、減収に伴って売上利益額が落ち込み前年同期比89%の減少となりました。
㈱七彩の売上高は、衣料品業界の景況感に改善が見られず、百貨店をはじめとした得意先からの大口受注が減少、低調に推移しました。レンタル事業では当第3四半期連結会計期間に入り、百貨店等の特設売場向け短期物件の需要に持ち直しが見られて前年同期並みとなりましたが、物販事業、工事事業では前年同期に大型受注があった反動もあり、それぞれ9%の減少、10%の減少と苦戦しました。この結果、全体では前年同期に比べ8%の減少となりました。
営業利益は、レンタル事業の原価率改善と工事事業の売上比率減少に伴って売上利益率が改善した結果、前年同期の営業損失(赤字)から黒字に転じました。
以上の結果から、当該セグメントの売上高は前年同期比11%の減少、営業利益は70%の減少となりました。
・売上高117億97百万円(前年同期比 10.6%減)
・営業利益1億68百万円(前年同期比 70.3%減)

(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して23億32百万円減少し、316億63百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、四半期純利益99億13百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、139億23百万円の収入(前年同期に比し28億28百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増加や有形固定資産の取得などにより、46億52百万円の支出(前年同期に比し34億74百万円の支出増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や自己株式の取得などにより、119億67百万円の支出(前年同期に比し31億93百万円の支出増)となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。
なお、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針につきましては、四半期報告書提出日(平成30年2月9日)において以下のように定めております。
イ 基本方針の内容
当社は、昭和24年の創立以来、「女性に美しくなってもらう」こと、「女性が美しくなることをお手伝いする」こと、「女性の“美しくありたい”という願いの実現に役立つ」ことを事業の目的とし、「世界のワコール」の実現を目標とした50年におよぶ長期経営計画に基づき、国内の女性インナーウェア市場の開拓から海外市場への進出、事業の確立に取り組んでまいりました。そして今日、女性インナーウェアのリーディング・カンパニーとして、国内外の多くの消費者から広く支持される企業ブランド「ワコール」を築き上げるに至っております。
当社の企業価値の源泉は、主に、(ⅰ)インティメートアパレル市場において長年にわたって培ってきた圧倒的な市場ポジショニングとブランド力、(ⅱ)中長期的視野に立った人間科学研究の成果に基礎を置く高機能・高付加価値、そして魅力ある商品の開発力、(ⅲ)優れた製品品質とそれを支える技術陣、高い生産性と優秀な縫製技術を有した世界的な生産・供給体制、(ⅳ)当社と顧客をつなぐ様々な販売チャネルの取引先との密接な人的関係に支えられた信頼関係、(ⅴ)充実した商品教育を受け豊富な販売経験を有する当社のビューティーアドバイザーが直接顧客に接し販売することによりもたらされる顧客からの信頼、(ⅵ)リマンマ事業・ピンクリボン活動といった社会貢献活動の推進等を通じて築き上げられた社会からの評価等にあり、これら「ワコールの強み」が中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。従って、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、これらの点を十分に理解し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を中長期的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社株式について大量取得がなされる場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。しかしながら、株式の大量取得の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
こうした事情に鑑み、当社は、当社株式に対する買付が行われた際に、買付に応じるべきか否かを当社株主が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、当社株主のために買付者と交渉を行うこと等を可能とすることで、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付行為を抑止できる体制を平時において整えておくことが必要不可欠と考えております。
ロ 取組みの具体的な内容
・会社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
(企業価値向上のための取組み)
当社は、更なる企業価値の向上に向けた中長期的戦略を実行するために平成17年に持株会社体制に移行し、中期経営計画や各年度の経営方針の下、国内及び海外での事業拡大をM&Aの実施も含めて推進するとともに、収益性の改善に努め、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に取り組んでまいりました。
当社は、今後も引き続き、上記イ記載の当社の「企業価値の源泉」である「ワコールの強み」に磨きをかけ、当社の目標である「女性に美しくなってもらう」こと、「女性が美しくなることをお手伝いする」こと、「女性の“美しくありたい”という願いの実現に役立つ」ことを念頭において、揺るぎのない企業ブランド「ワコール」を築き上げていきます。
平成29年3月期をスタートとする中期経営計画においても中期方針として、(1)国内事業の収益性向上(2)海外事業の更なる成長(3)各社連携によるグループシナジーの発揮と競争力の強化(4)グループ経営基盤の整備(5)新規事業への挑戦を掲げて企業価値の向上に取り組んでいきます。
(コーポレート・ガバナンスの強化に対する取組み)
当社グループは、「株主」「顧客」をはじめとするすべてのステークホルダーの視点から、企業経営の透明性を高め、公正性、独立性を確保することを通じて企業価値の持続的な向上を図ることをコーポレート・ガバナンスの基本的な方針、目的としております。当社では、コーポレート・ガバナンスの強化に向けて、以下に示すとおりの機関、体制を整備し、全社をあげて取り組んでおります。
当社の取締役会は、現在、取締役7名で構成され、経営方針、経営戦略等の重要な業務に関する事項や法令、定款で定められた事項の決定を行っております。この取締役7名のうち、3名は独立性の高い社外取締役とし、行政・経営・文化芸術に関する深い経験と知識に基づいて、客観的立場からの助言・指導を受けています。また、取締役の任期は1年間とし、当社経営陣の株主に対する経営責任を一層明確化しております。さらに、取締役に対する指名・昇格・報酬については、社外取締役をメンバーに含む「役員人事報酬諮問委員会」を設置し、透明性と公平性の高い運営を行っております。
当社は監査役制度を採用し、当社の監査役会は、現在、監査役5名で構成され、うち3名は社外監査役で構成し、経営に関する監視、監督機能を果たしております。
なお、当社は、上記社外取締役3名及び社外監査役3名全員を、独立役員と指定して東京証券取引所に届け出ております。
当社グループの中核事業会社である㈱ワコールにおいては、経営の監督と執行の分離を図るため、執行役員制を導入しており、その他のグループ内各社を含めて、「グループ会社管理規程」「グループ経理規程」を設け、グループ内各社は両規程に基づいた事業運営を行っております。
また、当社では、当社の取締役及び監査役で構成する「グループ経営会議」を設置し、中核事業会社である㈱ワコールの取締役・監査役及び常務執行役員で構成される「ワコール最高経営会議」との共催で、グループ経営戦略やその他の主要な経営課題に関する事項の検討、及び当社の取締役会での審議事項の事前審査を行っております。
さらに、「グループ経営会議」の傘下に、「四半期業績確認会」を設置し、当社取締役・監査役及び当社グループの中核事業会社である㈱ワコールの取締役・監査役・執行役員が出席して、各事業会社・事業部門の四半期ごとの業績の確認を行っており、同じく「グループ経営会議」の傘下に設置する「グループ戦略会議」においては、「グループ経営会議」の出席者に加えて国内・海外の主要事業会社の責任者が参加し、経営課題の共有と重要事項の検討を行っております。
この他に、全社委員会として、「企業倫理・リスク管理委員会」及びその傘下に「コンプライアンス委員会」「品質保証審議会」「事故災害対策委員会」「環境委員会」を設置し、各分野ごとの企業価値の向上及び損失の危機に関する対応に備えており、それぞれの活動状況については適宜当社取締役会において報告がなされております。
・基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、平成27年6月26日開催の定時株主総会において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の基本方針を決定し、同日開催の当社取締役会において具体的な対応策(以下「本プラン」といいます。)を決定しこれを更新(これらは平成18年6月29日新規導入)しました。
本プランは、当社の株券等に対する買付若しくはこれに類似する行為又はその提案(以下「買付等」といいます。)が行われた際、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために、買付等を行う者(以下「買付者等」といいます。)と協議・交渉等を行うこと等を可能とするものであり、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付等を阻止し、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
本プランは、(ⅰ)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付、又は(ⅱ)当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する買付等を対象とします。
当社の株券等について買付等が行われる場合、当該買付等に係る買付者等には、買付等の内容の検討に必要な情報及び当該買付者等が買付等に際して本プランに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した書面の提出を求めます。その後、買付者等から提出された情報、当社取締役会からの意見や根拠資料、当該買付等に対する代替案(もしあれば)等が、当社の業務執行を行う経営陣から独立した3名の委員から構成される独立委員会に提供され、その評価、検討を経るものとします。独立委員会は、必要に応じて、外部専門家等の助言を独自に得た上、買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討、買付者等との交渉、株主に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、(A)買付者等が本プランに規定する手続を遵守しなかった場合、又は(B)買付者等の買付等の内容の検討、買付者等との協議・交渉等の結果、当該買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等である等、本プランに定める要件のいずれかに該当し、かつ、新株予約権の無償割当てを実施することが相当と認められる場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。当社取締役会は、この勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施を決議し、別途定められる割当期日における当社の最終の株主名簿に記載又は記録された当社以外の株主に対し、その保有する当社株式1株につき新株予約権2個を上限として別途定められる割合で、新株予約権を無償で割り当てます。また、独立委員会は、買付者等による買付等が上記(A)又は(B)のいずれかに該当すると判断する場合でも、新株予約権の無償割当てを実施することについて株主総会の決議を得ることが相当であると判断するときは、当社取締役会に対してその旨勧告することができます。この場合、当社取締役会は、原則として、実務上可能な限り最短の期間で株主総会が開催できるように速やかに株主総会を招集し、新株予約権無償割当ての実施に関する議案を付議します。
上記の新株予約権は、1円を下限とし、当社株式1株の時価の2分の1の金額を上限とする金額の範囲内で、当社取締役会又は株主総会が新株予約権無償割当ての決議において定める金額を払い込むことにより、原則として当社株式1株を取得することができるものですが、買付者等一定の者(以下「非適格者」といいます。)による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が非適格者以外の者から当社株式と引換えに当該新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されており、当社がかかる条項に基づく取得をする場合、新株予約権1個と引換えに、原則として当社株式1株が交付されます。
当社取締役会は、上記新株予約権の無償割当ての実施又は不実施等に関する取締役会決議又は株主総会決議が行われた場合速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。
本プランの有効期間は、本買収防衛策基本方針の有効期間と同様に、平成27年6月26日開催の定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとなります。ただし、かかる有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本買収防衛策基本方針を変更又は廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランは、速やかに変更後の本買収防衛策基本方針に従うよう変更又は廃止されることとなります。また、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。
株主の皆様には、新株予約権無償割当てが実施されない限り、直接具体的な影響が生じることはありません。他方、本プランに従い新株予約権無償割当てが実施された場合、株主の皆様が新株予約権行使の手続を行わないとその保有する当社株式全体の価値が希釈化される場合があります(ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、保有する当社株式全体の価値の経済的な希釈化は生じません。)。
ハ 上記ロの取組みに対する取締役会の判断及びその判断に係る理由
本プランは、上記ロ記載のとおり、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものであり、上記イ記載の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、有効期間が約3年間と定められた上、取締役会の決議により又は株主総会における本買収防衛策基本方針の廃止の決議の結果、いつでも廃止できるとされるなど株主意思を重視するものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されこれが充足されなければ新株予約権の無償割当ては実施されないものとしていること、独立性の高い社外者によって構成される独立委員会が設置されており、本プランによる新株予約権無償割当ての実施に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家の助言を得ることができるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、高度の合理性を有し、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の金額は、5億83百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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