有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 16:09
【資料】
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【項目】
182項目
①戦略
人的資本の強化において、優秀な人財の獲得と個々の人財の能力最大化は、生産性向上やイノベーション創出を通じて収益力強化や新規事業の拡大といった機会の実現に直結します。一方で、採用競争力の低下や人財流出、コンプライアンス違反の発生は、人材基盤の毀損や企業価値の低下を招くリスクとなります。
当社グループは、サステナビリティに関する重要課題を解決し、世の中に求められる企業として存続していくためには「人」が重要であると考え、「企業の力の源泉は人財(人的資本)にあり」という大原則のもと、人財育成方針である「王子グループ人財理念」を掲げ、この理念を体現する人財の「確保」「成長」「活躍」の三本柱を人財戦略として、重点的に取り組むことで経営戦略の実現を目指しています。
王子グループ人財理念
高い倫理観
経営理念・パーパス(存在意義)・経営戦略の理解と実践
変革意識と挑戦
自己研鑽と組織の成長・進化への貢献
世界を意識した行動
この人財戦略に取り組むための前提となるものは、「コンプライアンス・安全・環境の徹底」、「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」、「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」であり、この3つの基盤が、社内環境整備方針となります。
3つの基盤をしっかりと整えた上で、「王子グループ人財理念」を体現する人財の「確保」「成長」「活躍」を人財戦略の三本柱として取り組み、持続的な企業価値の向上を目指していきます。
具体的な取組は以下のとおりです。
「コンプライアンス・安全・環境の徹底」
当社グループは、「国連グローバル・コンパクト」の人権、労働、環境、腐敗防止の原則を織り込み、2004年に「王子グループ企業行動憲章」及びこの憲章の行動指針である「王子グループ行動規範」を制定し2020年度にSDGs等の社会環境及び、経営理念を反映させて改訂し、より時代の要求に即した内容としました。
企業行動憲章・行動規範の改廃は取締役会の決議事項であり、取締役会の関与の下、活動の規範として、グループ拠点のある各国の言語に翻訳され、グループに属するすべての役員及び従業員に周知しています。すべての役員及び従業員は、この企業行動憲章と行動規範を正しく理解し、実践することに努め、もし、反する行為を行っている場合、もしくは違反が疑われる場合は、速やかに上司あるいは会社・職場のコンプライアンス担当窓口、またはコンプライアンスホットライン(グループ内部通報)窓口に通報、相談することとしています。
当社グループ全体にわたるコンプライアンス意識の醸成のために、国内外のグループ各社では、コンプライアンス責任者、コンプライアンス推進リーダーが推進活動の中心となり、半期ごとのコンプライアンス会議を実施するなど、コンプライアンス活動を推進しています。
「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」
当社グループでは、すべての役員及び従業員に対して、経営理念、パーパス(存在意義)、人財理念など、核となるものについては、共通の価値観を求めています。さらに、当社グループは、人種、国籍、民族、出身地、思想信条、価値観、宗教、年齢、性別、性的指向、性自認、障がい、社会的身分、社内的地位等に関わらず、従業員一人ひとりの多様な価値観、発想、能力を最大限に活用し互いに成長することで企業の競争力強化に結びつく個人・組織の活性化向け「インクルージョン&ダイバーシティ」を推進しています。なお、「人権の尊重」に関する戦略、指標及び目標については「(3)各サステナビリティに関する重要課題に向けた戦略、指標及び目標」において記載しています。
「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」
・公正な処遇
価値創造の源泉となる人財を活用し、経営理念・パーパス(存在意義)を実践し、経営戦略(長期ビジョンを含む)に沿った課題を確実に遂行するため、「役割期待」及び「成果」を基準とする実力主義に基づく人事制度として、「役割等級制度」を適正に運用し、従業員一人ひとりが、その保有する能力を通じて発揮した役割の大きさに応じて処遇しています。
・ワークライフマネジメント
高年齢者にも会社生活で培った知識、技術、技能を存分に発揮し意欲をもって働けるよう、国内主要グループ会社にて、「65歳定年制」を導入しています。また、一定の条件を満たす従業員を対象に、原則67歳までの再雇用制度を導入しています。
・エンゲージメントの向上
「人財育成、グループ内公募制度」
人財育成を進めるため、グローバル人財育成やDXリテラシー教育、管理職育成等の研修プログラムを実施しています。また、従業員の意思にもとづく自律的なキャリア形成を促進し、意欲の高い人財の適正配置、有効活用により、事業の強化、組織の活性化、従業員のエンゲージメント向上を図ることを目的として、2022年度から国内グループ会社正規従業員を対象として公募制度を実施しています。
「エンゲージメントサーベイの実施」
実態を把握・分析し改善を図るため2024年度よりエンゲージメントサーベイを拡充し、各職場にフィードバックしています。特にやりがい(仕事)と長期就労意欲(組織)に対する回答結果に着目し、スコアの低い職場への改善策の立案・実施や、労働環境の改善など、スコアの向上に向けて継続的に取組を進めています。
「タウンホールミーティングの実施」
経営理念をはじめとした経営方針、事業戦略を浸透させ、さらに現場の生の声を聞く(取り入れる)ことにより双方のコミュニケーションを深め、事業運営の意思統一、組織の一体感や風通しの良い職場の醸成、従業員のエンゲージメント向上を図ることを目的にタウンホールミーティング(経営陣と従業員の直接対話)を2024年度から実施しています。2024年度、2025年度ともに、約1,200名の従業員と対話を図りました。
「組織知への転換」
従業員の保有するスキルとレベルを正確に把握し、それに基づいた最適な人財配置と育成を実現するため、2025年度より「スキルマップ」の整備を開始しました。職種とスキル・レベルの組み合わせにより、約3,000種類に分類しています。
一過性もしくは暗黙知となっている社内の情報・ノウハウ、社外の有用なコンテンツを集めた社内プラットフォームを構築し、「Oji Library」として情報共有やリスキリングなどに活用し、組織知への転換を図っています。また、グループ全体で価値創造型営業への意識改革を促進し、グループ全体で営業力を強化するために国内外のグループ会社で大きな成果を上げた営業事案を表彰(営業表彰)することを通じて、広くグループ内でナレッジ(「営業の型」)を共有しています。
②ガバナンス及びリスク管理に関する補足説明
サステナビリティ推進委員会において、当社グループを横断した安全・環境・人権・インクルージョン&ダイバーシティ等の推進方針・目標の共有を行っています。
また、2020年10月に「王子グループ健康宣言」を制定し、当社代表取締役 社長執行役員CEOを最高健康責任者とし、健康の確保に取り組んでいます。
③指標及び目標
人的資本の強化の取組に関する指標及び目標、実績は下表のとおりです。
なお、連結会社の事業内容や事業規模が異なり、統一した開示が困難であるため一部の指標及び目標については、共通の取組を実施している範囲の会社で開示しています。
a コンプライアンス・安全・環境の徹底
指標モニタリングの対象目標実績備考
コンプライアンス会議参加率当社及び国内会社参加率100%98.6%※1
死亡・重篤災害当社グループ
(連結全体)
0件国内1件
海外1件
※2
労働災害度数率の減少当社グループ
(連結全体)
2030年に2018年
(0.89)比50%削減
0.77※3

b 人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ
指標モニタリングの対象目標実績備考
人権教育・研修への参加率教育・研修実施事業所参加率100%88.1%※4
男性の育児休業等取得率当社及び国内19社100%102.6%※5
障がい者雇用率当社及び国内67社2.5%グループ適用
6社2.55%
※6
グループ68社
2.36%
※6


c 人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)
指標モニタリングの対象目標実績備考
総労働時間当社及び国内本社
地区26社
1,850時間1,841.1時間※7
女性管理職比率当社及び国内19社8.5%5.7%※5
新卒採用女性総合職比率王子マネジメントオフィス㈱一括採用(スポーツ採用者除く)事務職、研究職
50%
事務職、研究職47.2%※8

※1 2025年10月1日から2026年3月31日までの対象期間
集計範囲:国内グループ会社153社
※2 重篤災害は被災者の身体障害等級が1-3級に該当した災害です。
2025年1月1日から2025年12月31日までの対象期間
※3 労働災害度数率は、当社及び連結子会社の従業員と臨時・正規外従業員の延べ総労働時間と労働災害発生件数を用いて算出しています。
2025年1月1日から2025年12月31日までの対象期間
※4 2026年3月30日から2026年5月22日までの対象期間 総受講者2,547名(対象25社)を対象に実施
※5 集計範囲:2025年4月集計開始時従業員数301名以上の国内グループ会社14社と従業員数301名未満で王子マネジメントオフィス㈱一括採用(新卒総合職)対象の国内グループ6社
2025年度(2025年4月1日から2026年3月31日までの対象期間)
※6 目標:法定雇用率達成 2025年6月1日時点
実績:2025年6月1日時点
グループ適用6社:王子ホールディングス㈱、王子ネピア㈱、王子イメージングメディア㈱、王子製紙㈱、王子マネジメントオフィス㈱、王子クリーンメイト㈱を対象に集計
グループ68社:2025年度の法定雇用率2.5%において1名以上の障がい者の雇用義務のある従業員40名以上の会社(国内グループ適用6社を含む)
※7 2025年度(2025年4月1日から2026年3月31日までの対象期間)
※8 実績:2026年4月1日入社
当社グループ主要会社の新卒採用総合職は、優秀人財の確保や業務効率化の観点より、王子マネジメントオフィス㈱にて一括採用しています。

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