半期報告書-第80期(2026/01/01-2026/12/31)
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績に関する分析
(単位:百万円)
当中間連結累計期間(2026年1月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、中東情勢や米国の政策動向による影響、中国景気の減速、インフレ圧力の増大等により、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」実現に向けて、第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しております。これまで培ってきた当社グループの強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、各事業が一体となって事業間シナジーを生み出すことで、既存事業の成長と領域拡張に取り組んでおります。当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しておりますが、事業環境や顧客ニーズの変化に柔軟に対応することで、引き続き強い競争力を発揮できているものと考えております。
売上高は、ファニチャー事業における日本での案件獲得の進捗やビジネスサプライ流通事業におけるプラットフォーム型購買管理システム「べんりねっと」の拡大、ステーショナリー事業における海外事業の成長等により、前年同期比9.1%増の2,020億円となりました。売上総利益は、増収による効果により、前年同期比8.7%増の822億円となった一方で、ビジネスサプライ流通事業において大規模なセールを実施したことによる一時的な収益性の低下等により、売上総利益率は、前年同期比0.2ポイント減の40.7%となりました。事業領域拡大のために戦略的な経費支出や体制強化等を行った結果、販売費及び一般管理費は、前年同期比9.0%増の632億円、売上高販管費率は、前年同期並みの31.3%となりました。
以上により、営業利益は、前年同期比7.6%増の190億円となりました。経常利益は、為替差益の計上等により、前年同期比17.1%増の204億円、親会社株主に帰属する中間純利益は、固定資産売却益及び投資有価証券売却益の減少等による影響を経常増益が吸収し、前年同期比6.4%増の146億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
・ファニチャー事業
ファニチャー事業は、日本において働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国本土や香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用し、海外事業の成長を推進することで、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
当中間期は、日本では新築オフィス移転需要及びリニューアル需要が旺盛な中、顧客の戦略課題に対応したワークスタイル提案の強化や業務プロセスの効率化等に取り組むことで、売上高の拡大や収益性の改善が進みました。海外では、中国等で景気減速の影響が継続しているものの、Kokuyo Workplace India Limitedの新規連結影響が増収増益に寄与いたしました。グローバル・ケイパビリティ・センター(注)の拡大等によりインドのオフィス需要の拡大が進む中、大型案件の獲得が進み、計画以上の業績進捗となっております。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比10.1%増の1,011億円となりました。営業利益は、前年同期比10.3%増の183億円となりました。
(注)グローバル・ケイパビリティ・センターとは、多国籍企業が自社のIT、財務、研究開発等の業務を集約・
高度化するために設置する戦略的拠点のこと。
・ビジネスサプライ流通事業
ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
当中間期は、「べんりねっと」の利用が順調に進捗しました。また、「カウネット」においても、利便性向上に伴うデジタル購買の定着によりECサイト経由の売上高が拡大するなど、「カウネット・べんりねっと」を合わせた流通総額は大きく成長いたしました。一方で、業界内における一時的な競争環境の変化への対応(大規模セールの
実施等)や将来成長に向けた投資負担の増加などにより、利益面では一時的な影響を受けました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比8.1%増の574億円となりました。営業利益は、前年同期比12.0%減の23億円となりました。
・ステーショナリー事業
ステーショナリー事業は、提供価値の中心を“まなびかた”に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
当中間期は、日本では文具とメソッドを掛け合わせた“まなびレシピ”によるまなびかた提案と、それに沿った商品を投入するCampusブランド戦略が順調に推移し、BtoC向けが拡大いたしました。中国では、景気減速による厳しい市場環境が継続しているものの、これまでに確立してきたブランドポジションを背景に需要を確実に獲得いたしました。女子中高生をターゲットとした戦略が奏功し、新製品の継続上市や店舗開拓、ECの拡大により好調に推移し、事業成長を牽引いたしました。一方で、インドでは競争激化の影響を受けました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比8.7%増の465億円となりました。営業利益は、前年同期比10.0%増の44億円となりました。
・インテリアリテール事業
インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
当中間期は、前年度に発生した大型BtoB案件の反動減があったものの、接客力・提案力の強化や年始に実施したセール等の販促施策等による店舗の増収及びECの拡大(OMOの進展)によりこれをカバーいたしました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比0.2%増の117億円となりました。営業利益は、前年同期比12.4%増の4億円となりました。
(2)財政状態に関する分析
当中間連結会計期間末の総資産は3,461億円となり、前連結会計年度末に比べ88億円減少しました。
流動資産は2,294億円となり、前連結会計年度末に比べ134億円減少しました。主な要因として、現金及び現金同等物が124億円、受取手形、売掛金及び契約資産が55億円、それぞれ減少したためであります。
固定資産は1,167億円となり、前連結会計年度末に比べ46億円増加しました。主な要因として、新本社移転や東北IDCの構築等により有形固定資産が41億円増加したためであります。
当中間連結会計期間末の負債は877億円となり、前連結会計年度末に比べ118億円減少しました。主な要因として、賞与引当金が48億円、未払法人税等が26億円、それぞれ増加した一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」への対応等により支払手形及び買掛金が183億円減少したためであります。
当中間連結会計期間末の純資産は2,584億円となり、前連結会計年度末に比べ29億円増加しました。主な要因として、利益剰余金が90億円、繰延ヘッジ損益が6億円、為替換算調整勘定が6億円、それぞれ増加した一方、自己株式の取得等により自己株式が74億円増加(純資産は減少)したためであります。
(3)キャッシュ・フローの状況に関する分析
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は981億円であり、前連結会計年度末に比べ124億円の資金減となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動により獲得した資金は118億円(前年同期比32億円の収入増)となりました。これは、主として税金等調整前中間純利益を211億円計上したこと、売上債権の減少59億円、賞与引当金の増加48億円、減価償却費44億円等の非資金損益の調整等による資金の増加があった一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」への対応による影響を含む仕入債務の減少186億円、法人税等の支払額38億円等の資金の減少、営業活動によるキャッシュ・フローに算入されない投資有価証券売却益10億円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動により支出した資金は85億円(前年同期比65億円の支出増)となりました。これは、主として投資有価証券の売却による収入16億円の資金収入等があった一方、設備投資による支出100億円の資金支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動により支出した資金は161億円(前年同期比56億円の支出増)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出75億円、配当金の支払額55億円、自己株式取得のための預託金の増加24億円の資金支出等があったことによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2030年に向けた「長期ビジョンCCC2030」において、サステナブルな長期視点での経営をおこなっていくための経営モデルとして「森林経営モデル」を掲げ、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を 「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で、豊かな生き方を創造する企業となるべく取り組んでおります。
これまで当社グループでは、圧倒的な顧客起点で少し先のワクワクする未来を提案し、ライブオフィスや直営店、Webコミュニティなどを活用して社員と顧客が具体的にワクワク・共感し、モノだけでなくコト視点でワクワクする新たな体験価値を生む、「ワクワク価値創出サイクル」を強みとして事業を発展させてまいりました。2025年12月期からは、「長期ビジョンCCC2030」達成に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しており、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めております。これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張を進めることで、様々な顧客ニーズに応えながら持続的に成長する売上高5,000億円規模の多様な事業の集合体(森林)へと変化することを目指してまいります。
また、昨年に創業から120周年を迎え、当社グループの提供価値を国内だけではなく、グローバルに展開していくことを視野に、大幅なリブランディングを実施しております。ロゴを含むコーポレートアイデンティティをリニューアルすることに加え、自律協働社会の実現を目指す当社グループの新しいコーポレートメッセージとして「好奇心を人生に」を掲げております。
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」の概要につきましては、以下としております。
1.概要
①キャッシュ・フローを重視したフレームワーク
中長期的な利益成長と企業価値向上に向け、キャッシュ・フロー(≒EBITDA)を重視したフレームワークを設定いたしました。本フレームワークと「森林経営モデル」に基づき、2030年アジアNo.1、長期的なグローバルNo.1を目指すとともに、企業価値の最大化を図ってまいります。
②体験価値拡張戦略
「ワクワク価値創出サイクル」の強みを活かし、体験価値拡張戦略を実行してまいります。
戦略と規律ある投資を実行し、日本・海外における既存事業強化による成長とM&Aによるインオーガニック成長を通じた、EBITDAの持続的成長を追求いたします。
③経営基盤の強化
人材やナレッジの充実等により事業成長の再現性を高める経営基盤を強化することで、リスク(資本コスト)を低減するとともに中長期的な観点でも持続的成長を目指してまいります。
2.目標とする経営指標
2027年度を最終年度とする第4次中期経営計画の目標数値として、売上高4,300億円、海外売上高比率20%、EBITDA430億円、自己資本当期純利益率(ROE)9%以上の達成を目指します。
(単位:億円)
(注)EBITDAは、営業利益+減価償却費+のれん償却額+その他償却額で算出
前連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関する損益について、営業外損益に表示する方法から売上高及び売上原価に表示する方法に変更したため、2024年12月期に係る売上高及びEBITDA、営業利益については、当該表示方法の変更を遡って適用した組替え後の数値となっております。
3.事業戦略
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における各事業の戦略の概要は下記のとおりです。
①ファニチャー事業
ファニチャー事業は、日本において働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国本土や香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用し、海外事業の成長を推進することで、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
②ビジネスサプライ流通事業
ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
③ステーショナリー事業
ステーショナリー事業は、提供価値の中心を“まなびかた”に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
④インテリアリテール事業
インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
4.財務戦略/資本政策
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における財務戦略及び資本政策のサマリーは下記のとおりです。
①バランスシートマネジメント
EBITDAの成長と資本効率を両立しつつ、2027年9%以上、2030年10%以上のROE目標の達成に向けて、政策保有株式のさらなる売却を含む非事業資産売却や資本構成の改善等を推進してまいります。
②キャピタルアロケーション
第4次中期経営計画期間に創出するキャッシュ・フローと手元現金、非事業資産の売却を基に、成長戦略の実現に向けて、890億円(成長投資700億円、定常投資190億円)を投資しつつ、640億円(連結配当性向50%、自己株式取得350億円)の株主還元を実施いたします。
③株主還元
株主還元方針を以下のとおりといたします。
配当については、原則として年間配当金(特別配当等を除きます。以下同じ。)が前年度の年間配当金を下回らない(いわゆる累進配当)こととし、第4次中期経営計画期間中の連結配当性向50%を目安として算出することを基本方針といたします。ただし、連結配当性向の適用に際し、一過性の損益については、その性質を勘案してこれを除外することがあります。
また、第4次中期経営計画期間累計で総額350億円の自己株式取得を行うとともに、取得した自己株式については、発行済株式総数の2%を超える部分を原則として随時消却する方針です。
以上の経営方針に基づき、当社グループにおける持続的成長の獲得を目指してまいります。
会社の支配に関する基本方針については、当中間連結会計期間において重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は800百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 経営成績に関する分析
(単位:百万円)
| 2025年12月期 中間期 | 2026年12月期 中間期 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 185,207 | 202,070 | +9.1 |
| 営業利益 | 17,690 | 19,035 | +7.6 |
| 経常利益 | 17,443 | 20,427 | +17.1 |
| 親会社株主に帰属する 中間純利益 | 13,810 | 14,695 | +6.4 |
当中間連結累計期間(2026年1月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、中東情勢や米国の政策動向による影響、中国景気の減速、インフレ圧力の増大等により、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」実現に向けて、第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しております。これまで培ってきた当社グループの強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、各事業が一体となって事業間シナジーを生み出すことで、既存事業の成長と領域拡張に取り組んでおります。当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しておりますが、事業環境や顧客ニーズの変化に柔軟に対応することで、引き続き強い競争力を発揮できているものと考えております。
売上高は、ファニチャー事業における日本での案件獲得の進捗やビジネスサプライ流通事業におけるプラットフォーム型購買管理システム「べんりねっと」の拡大、ステーショナリー事業における海外事業の成長等により、前年同期比9.1%増の2,020億円となりました。売上総利益は、増収による効果により、前年同期比8.7%増の822億円となった一方で、ビジネスサプライ流通事業において大規模なセールを実施したことによる一時的な収益性の低下等により、売上総利益率は、前年同期比0.2ポイント減の40.7%となりました。事業領域拡大のために戦略的な経費支出や体制強化等を行った結果、販売費及び一般管理費は、前年同期比9.0%増の632億円、売上高販管費率は、前年同期並みの31.3%となりました。
以上により、営業利益は、前年同期比7.6%増の190億円となりました。経常利益は、為替差益の計上等により、前年同期比17.1%増の204億円、親会社株主に帰属する中間純利益は、固定資産売却益及び投資有価証券売却益の減少等による影響を経常増益が吸収し、前年同期比6.4%増の146億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
・ファニチャー事業
ファニチャー事業は、日本において働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国本土や香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用し、海外事業の成長を推進することで、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
当中間期は、日本では新築オフィス移転需要及びリニューアル需要が旺盛な中、顧客の戦略課題に対応したワークスタイル提案の強化や業務プロセスの効率化等に取り組むことで、売上高の拡大や収益性の改善が進みました。海外では、中国等で景気減速の影響が継続しているものの、Kokuyo Workplace India Limitedの新規連結影響が増収増益に寄与いたしました。グローバル・ケイパビリティ・センター(注)の拡大等によりインドのオフィス需要の拡大が進む中、大型案件の獲得が進み、計画以上の業績進捗となっております。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比10.1%増の1,011億円となりました。営業利益は、前年同期比10.3%増の183億円となりました。
(注)グローバル・ケイパビリティ・センターとは、多国籍企業が自社のIT、財務、研究開発等の業務を集約・
高度化するために設置する戦略的拠点のこと。
・ビジネスサプライ流通事業
ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
当中間期は、「べんりねっと」の利用が順調に進捗しました。また、「カウネット」においても、利便性向上に伴うデジタル購買の定着によりECサイト経由の売上高が拡大するなど、「カウネット・べんりねっと」を合わせた流通総額は大きく成長いたしました。一方で、業界内における一時的な競争環境の変化への対応(大規模セールの
実施等)や将来成長に向けた投資負担の増加などにより、利益面では一時的な影響を受けました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比8.1%増の574億円となりました。営業利益は、前年同期比12.0%減の23億円となりました。
・ステーショナリー事業
ステーショナリー事業は、提供価値の中心を“まなびかた”に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
当中間期は、日本では文具とメソッドを掛け合わせた“まなびレシピ”によるまなびかた提案と、それに沿った商品を投入するCampusブランド戦略が順調に推移し、BtoC向けが拡大いたしました。中国では、景気減速による厳しい市場環境が継続しているものの、これまでに確立してきたブランドポジションを背景に需要を確実に獲得いたしました。女子中高生をターゲットとした戦略が奏功し、新製品の継続上市や店舗開拓、ECの拡大により好調に推移し、事業成長を牽引いたしました。一方で、インドでは競争激化の影響を受けました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比8.7%増の465億円となりました。営業利益は、前年同期比10.0%増の44億円となりました。
・インテリアリテール事業
インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
当中間期は、前年度に発生した大型BtoB案件の反動減があったものの、接客力・提案力の強化や年始に実施したセール等の販促施策等による店舗の増収及びECの拡大(OMOの進展)によりこれをカバーいたしました。
このような状況のもと、売上高は、前年同期比0.2%増の117億円となりました。営業利益は、前年同期比12.4%増の4億円となりました。
(2)財政状態に関する分析
当中間連結会計期間末の総資産は3,461億円となり、前連結会計年度末に比べ88億円減少しました。
流動資産は2,294億円となり、前連結会計年度末に比べ134億円減少しました。主な要因として、現金及び現金同等物が124億円、受取手形、売掛金及び契約資産が55億円、それぞれ減少したためであります。
固定資産は1,167億円となり、前連結会計年度末に比べ46億円増加しました。主な要因として、新本社移転や東北IDCの構築等により有形固定資産が41億円増加したためであります。
当中間連結会計期間末の負債は877億円となり、前連結会計年度末に比べ118億円減少しました。主な要因として、賞与引当金が48億円、未払法人税等が26億円、それぞれ増加した一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」への対応等により支払手形及び買掛金が183億円減少したためであります。
当中間連結会計期間末の純資産は2,584億円となり、前連結会計年度末に比べ29億円増加しました。主な要因として、利益剰余金が90億円、繰延ヘッジ損益が6億円、為替換算調整勘定が6億円、それぞれ増加した一方、自己株式の取得等により自己株式が74億円増加(純資産は減少)したためであります。
(3)キャッシュ・フローの状況に関する分析
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は981億円であり、前連結会計年度末に比べ124億円の資金減となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動により獲得した資金は118億円(前年同期比32億円の収入増)となりました。これは、主として税金等調整前中間純利益を211億円計上したこと、売上債権の減少59億円、賞与引当金の増加48億円、減価償却費44億円等の非資金損益の調整等による資金の増加があった一方、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」への対応による影響を含む仕入債務の減少186億円、法人税等の支払額38億円等の資金の減少、営業活動によるキャッシュ・フローに算入されない投資有価証券売却益10億円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動により支出した資金は85億円(前年同期比65億円の支出増)となりました。これは、主として投資有価証券の売却による収入16億円の資金収入等があった一方、設備投資による支出100億円の資金支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動により支出した資金は161億円(前年同期比56億円の支出増)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出75億円、配当金の支払額55億円、自己株式取得のための預託金の増加24億円の資金支出等があったことによるものであります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2030年に向けた「長期ビジョンCCC2030」において、サステナブルな長期視点での経営をおこなっていくための経営モデルとして「森林経営モデル」を掲げ、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を 「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で、豊かな生き方を創造する企業となるべく取り組んでおります。
これまで当社グループでは、圧倒的な顧客起点で少し先のワクワクする未来を提案し、ライブオフィスや直営店、Webコミュニティなどを活用して社員と顧客が具体的にワクワク・共感し、モノだけでなくコト視点でワクワクする新たな体験価値を生む、「ワクワク価値創出サイクル」を強みとして事業を発展させてまいりました。2025年12月期からは、「長期ビジョンCCC2030」達成に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しており、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めております。これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張を進めることで、様々な顧客ニーズに応えながら持続的に成長する売上高5,000億円規模の多様な事業の集合体(森林)へと変化することを目指してまいります。
また、昨年に創業から120周年を迎え、当社グループの提供価値を国内だけではなく、グローバルに展開していくことを視野に、大幅なリブランディングを実施しております。ロゴを含むコーポレートアイデンティティをリニューアルすることに加え、自律協働社会の実現を目指す当社グループの新しいコーポレートメッセージとして「好奇心を人生に」を掲げております。
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」の概要につきましては、以下としております。
1.概要
①キャッシュ・フローを重視したフレームワーク
中長期的な利益成長と企業価値向上に向け、キャッシュ・フロー(≒EBITDA)を重視したフレームワークを設定いたしました。本フレームワークと「森林経営モデル」に基づき、2030年アジアNo.1、長期的なグローバルNo.1を目指すとともに、企業価値の最大化を図ってまいります。
②体験価値拡張戦略
「ワクワク価値創出サイクル」の強みを活かし、体験価値拡張戦略を実行してまいります。
戦略と規律ある投資を実行し、日本・海外における既存事業強化による成長とM&Aによるインオーガニック成長を通じた、EBITDAの持続的成長を追求いたします。
③経営基盤の強化
人材やナレッジの充実等により事業成長の再現性を高める経営基盤を強化することで、リスク(資本コスト)を低減するとともに中長期的な観点でも持続的成長を目指してまいります。
2.目標とする経営指標
2027年度を最終年度とする第4次中期経営計画の目標数値として、売上高4,300億円、海外売上高比率20%、EBITDA430億円、自己資本当期純利益率(ROE)9%以上の達成を目指します。
(単位:億円)
| 2024年12月期 | 2027年12月期 | |||
| 実績 | 目標 | 2024年12月期比 | ||
| 主要財務目標 | 売上高 | 3,388 | 4,300 | +26.9% |
| 海外売上高比率 | 13% | 20% | +7pt | |
| EBITDA (率) | 314 (9.3%) | 430 (10%) | +36.5% (+0.7pt) | |
| ROE | 8.5% | 9%~ | +0.5pt | |
| 参考 | 営業利益 (率) | 225 (6.6%) | 約300 (約7%) | +33.1% (+0.4pt) |
(注)EBITDAは、営業利益+減価償却費+のれん償却額+その他償却額で算出
前連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関する損益について、営業外損益に表示する方法から売上高及び売上原価に表示する方法に変更したため、2024年12月期に係る売上高及びEBITDA、営業利益については、当該表示方法の変更を遡って適用した組替え後の数値となっております。
3.事業戦略
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における各事業の戦略の概要は下記のとおりです。
①ファニチャー事業
ファニチャー事業は、日本において働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国本土や香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用し、海外事業の成長を推進することで、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
②ビジネスサプライ流通事業
ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
③ステーショナリー事業
ステーショナリー事業は、提供価値の中心を“まなびかた”に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
④インテリアリテール事業
インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
4.財務戦略/資本政策
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における財務戦略及び資本政策のサマリーは下記のとおりです。
①バランスシートマネジメント
EBITDAの成長と資本効率を両立しつつ、2027年9%以上、2030年10%以上のROE目標の達成に向けて、政策保有株式のさらなる売却を含む非事業資産売却や資本構成の改善等を推進してまいります。
②キャピタルアロケーション
第4次中期経営計画期間に創出するキャッシュ・フローと手元現金、非事業資産の売却を基に、成長戦略の実現に向けて、890億円(成長投資700億円、定常投資190億円)を投資しつつ、640億円(連結配当性向50%、自己株式取得350億円)の株主還元を実施いたします。
③株主還元
株主還元方針を以下のとおりといたします。
配当については、原則として年間配当金(特別配当等を除きます。以下同じ。)が前年度の年間配当金を下回らない(いわゆる累進配当)こととし、第4次中期経営計画期間中の連結配当性向50%を目安として算出することを基本方針といたします。ただし、連結配当性向の適用に際し、一過性の損益については、その性質を勘案してこれを除外することがあります。
また、第4次中期経営計画期間累計で総額350億円の自己株式取得を行うとともに、取得した自己株式については、発行済株式総数の2%を超える部分を原則として随時消却する方針です。
以上の経営方針に基づき、当社グループにおける持続的成長の獲得を目指してまいります。
会社の支配に関する基本方針については、当中間連結会計期間において重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は800百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。