有価証券報告書-第123期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 13:35
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)における我が国経済は、実質GDPが、4~6月に2四半期ぶりにプラス成長となった後、相次いだ自然災害の影響で7~9月期は大幅なマイナス成長となりました。災害の影響が一巡して10~12月期はプラス成長に復帰し、1~3月期も引き続きプラスとなりましたが、輸出が弱含んだほか、内需も伸びずで、力強さに欠ける展開になりました。
当連結会計年度中の世界経済を見ますと、米国経済は減税効果もあって堅調に推移しましたが、年度末にかけて減速の兆しも見えてきました。中国では米中貿易摩擦や過剰債務への対応などで投資が冷え込んで景気が減速、その影響がアジア諸国や英国のEU離脱問題を抱える欧州の一部にも及んで、世界経済は徐々に減速の気配が強まりつつあります。
日本経済の企業部門は、外需は弱い状態が続きましたが、堅調な内需に支えられて売上高は10~12月期まで5四半期連続で増加しています。しかし、経常利益は、4~6月期に大きく増えた反動に、原油値上がり等による変動費の増加が加わって、依然高水準は維持しているものの7~9月期、10~12月期と2四半期連続で減少しました。
設備投資は、老朽化した設備の維持更新や深刻化する人手不足に対応するための合理化・省力化投資のニーズが強く増加基調で推移しましたが、外需の低迷を受けて足元では慎重さを増しています。
個人消費は、歴史的低水準にある失業率、増加傾向が続く実質賃金という堅調な雇用・所得環境を背景に、緩やかな回復が続きました。
ただ、年度後半になって、世界経済、特に中国を中心としたアジア経済の需要の減少が目立ち始めて我が国の輸出を下押しし、一方で堅調な内需と原油高で輸入が増加したため、2018年暦年の貿易収支は赤字となりました。
2019年に入り輸出がさらに減速したため、景気悪化の観測が出てきていますが、一方で、中国経済が政府の景気下支え策効果で持ち直して外需が上向くことを期待、国内では企業の設備投資が前向きなスタンスは変わっておらず、雇用・所得環境も堅調なことから、先行きで景気が大きく腰折れする可能性は小さいとの見方もあります。
当社グループの主要事業は、国内の素材産業や農産物の生産動向に大きく影響される産業用包装資材の製造・販売です。当連結会計年度の当社グループは、国内の素材産業の生産がおおむね順調だったこと、原材料値上がりの影響の抑制に努めたこと、海外事業の好調が続いたこと、営業外収支が良化し特別損失が減少したことで、前期比で増収増益の結果となりました。
連結売上高は21,819百万円で前期比1,048百万円の増収でした。損益では、営業利益1,522百万円(前期比129百万円の増益)、経常利益1,669百万円(同147百万円の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益1,154百万円(同128百万円の増益)となりました。
当社単独では売上高16,280百万円(前期比783百万円の増収)、営業利益793百万円(同62百万円の増益)、経常利益1,005百万円(同71百万円の増益)、当期純利益705百万円(同66百万円の増益)でした。
当社グループの最近3年間におけるセグメント別の業績推移は、下表のとおりであります。
回 次第121期第122期第123期
決 算 年 月2017年3月期2018年3月期2019年3月期
項 目金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
売 上 高19,990,185100.0-0.420,771,046100.0+3.921,819,120100.0+5.0
重包装袋13,035,95665.2+1.213,451,19064.8+3.213,679,00062.7+1.7
フィルム製品3,451,12217.3-4.73,657,50717.6+6.03,941,17318.1+7.8
コンテナー1,738,8988.7-9.51,708,5978.2-1.72,048,7509.4+19.9
不動産賃貸263,2851.3+3.4263,1851.3-0.0263,0761.2-0.0
その他1,500,9227.5+7.51,690,5658.1+12.61,887,1198.6+11.6
営業利益1,195,0916.0+8.81,393,3346.7+16.61,522,6147.0+9.3
経常利益1,298,7886.5+10.11,521,4807.3+17.11,669,1297.6+9.7
親会社株主に帰属する当期純利益868,4224.3+5.31,026,2044.9+18.21,154,7355.3+12.5

この結果、当連結会計年度末の当社グループの総資産は26,222百万円で、前連結会計年度末に比べて239百万円増加しました。主な増加要因は現金及び預金909百万円、受取手形及び売掛金245百万円および電子記録債権113百万円、主な減少要因は有形固定資産250百万円および投資有価証券671百万円です。
負債合計は10,078百万円で、前連結会計年度末に比べ132百万円減少しました。主な増加要因は支払手形及び買掛金398百万円および電子記録債務114百万円、主な減少要因は短期借入金610百万円および繰延税金負債299百万円です。
純資産合計は16,143百万円で、前連結会計年度末に比べて371百万円増加しています。主な増加要因は利益剰余金994百万円、主な減少要因はその他有価証券評価差額金475百万円および退職給付に係る調整累計額173百万円です。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
連結子会社の概況は次のとおりであります。
タイ昭和パックス㈱は会計期間が1-12月ですが、受注・製造ともに好調が続き6期連続でクラフト紙袋の販売数量を伸ばしました。九州紙工㈱は米麦袋、一般袋ともに数量を伸ばして増収増益でした。㈱ネスコは各種商材の取引を拡大して増収でしたが、高採算商品の売上が減少し減益でした。山陰製袋工業㈱、山陰パック㈲の二社は会計期間が1-12月で、米袋の数量は前期から若干減少しましたが、一般袋の受注を大きく増やして増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
○重包装袋
重包装袋セグメントの主力製品であるクラフト紙袋の当連結会計年度の業界全体の出荷数量(ゴミ袋を除く)は前期に対し0.7%の減少となりました。米麦袋は米の集荷包装形態の変化による減少が、幅は縮小したものの当年度も続いて、前期比△2.3%でした。このほか、砂糖・甘味用途が5.1%の大幅減少、合成樹脂、農水産物、飼料等の用途も減少しました。増加は、その他食品、その他鉱産物、澱粉、肥料等の用途でした。
その中で、当社のクラフト紙袋の売上数量(ゴミ袋を除く)は前期比で△0.2%の微減でした。業界と同様に、米麦袋と主力の合成樹脂が減少しましたが、化学薬品、製粉、砂糖・甘味、その他鉱産物等の増加で補いました。
ポリエチレン重袋の売上数量は4.7%減少、中型袋も2.5%減少しました。
タイ昭和パックス㈱のクラフト紙袋は、国内、輸出ともに順調で、今期も売上数量を7.7%伸ばしました。九州紙工㈱は主力の米袋のほか、一般袋の受注を大きく増やし、売上数量は前期比+7.7%でした。山陰製袋工業は米袋の数量を僅かに減らしましたが、既存・新規取引先からの一般袋の注文を積極的に取込み、売上数量を前期比で4.5%伸ばしました。
なお、当連結会計年度中、主たる原材料であるクラフト紙が夏場以降に大きく値上がりして業界の損益に大きく影響、当社グループもその対応に苦慮しました。
当セグメントの連結売上高は13,679百万円で、前期に対して227百万円の増収になりました。
○フィルム製品
当連結会計年度における低密度ポリエチレンフィルム製品の業界の出荷数量は、産業用、農業用、いずれも前期比で増加しました。
その中で当社のフィルム製品の売上数量は、産業用は前期比で7.0%の増加、農業用は3.3%の増加で、合計では5.6%の増加となりました。産業用では、マスキングフィルム用のHQFや、発泡フィルム、アスベスト隔離シート等が伸びました。農業用では昨年不振だった沖縄向け農業フィルムが少し回復したほか、牧草フィルム、強化ポリエチレンフィルム等が伸びました。原材料であるポリエチレン樹脂とポリスチレン樹脂は、価格が変動し、年度前半は上昇しましたが、終盤は値下がり傾向となりました。
当セグメントの連結売上高は3,941百万円で、前期に対して283百万円の増収でした。
○コンテナー
粒状内容物のバルク輸送用ワンウェイ・フレコンの業界の出荷量は、国内生産品、海外生産品ともに窯業土石品、食品、飼料用途が前期より増加、合成樹脂用途が減少し、全体ではやや減少した見込みです。しかし海外からの輸入の全体量は前期比で増加しています。
当社のワンウェイ・フレコンの売上数量は、前期の失注分を取戻して22.5%の大幅増加となりました。大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」は前期比減少となりました。液体輸送用は、1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」が順調に数量を伸ばし、液体輸送用コンテナーライナー「エスタンク」も年度後半に数量を伸ばして通期では増加となりました。
当セグメントの連結売上高は2,048百万円で、前期に対して340百万円の増収でした。
○不動産賃貸
賃貸用不動産の内容に大きな変動はありません。当セグメントの連結売上高は263百万円で、前期から横ばいでした。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて910百万円増加の6,643百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,932百万円(前期比65百万円の収入減)となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,660百万円、減価償却費554百万円および法人税等の支払445百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は337百万円(同165百万円の支出減)となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出321百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は678百万円(同57百万円の支出増)となりました。この主な内訳は、短期借入金の純減による支出495百万円および配当金支払による支出159百万円です。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)12,594,3361.9
フィルム製品(千円)2,975,01112.2
コンテナー(千円)350,401△8.6
合計15,919,7493.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)830,2213.2
フィルム製品(千円)966,2786.3
コンテナー(千円)1,392,08633.3
その他(千円)1,349,50310.6
合計4,538,08914.1

(注)1.金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
重包装袋(千円)13,785,6022.2772,30216.0
フィルム製品(千円)4,036,9569.7231,17470.7
コンテナー(千円)2,086,04516.6226,60519.7
合計19,908,6045.01,230,08224.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)13,679,0001.7
フィルム製品(千円)3,941,1737.8
コンテナー(千円)2,048,75019.9
不動産賃貸(千円)263,076△0.0
その他(千円)1,887,11911.6
合計21,819,1205.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
退職給付に係る資産および負債
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で使用される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが存在しております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。
当社グループの自己資本比率は当連結会計年度末時点で59.5%となっており、現状、財政状態につきましては大きな懸念はないものと認識しております。来期以降も、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保の充実を図るとともに、研究開発、設備投資および安定的な配当等により、企業価値の向上に努めてまいります。
2)経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりでした。目標とする経営指標としては1株当たり当期純利益、株主資本利益率を重視しておりますが、当連結会計年度はいずれも前連結会計年度を上回っております。
3)キャッシュ・フロー(資本の財源及び資金の流動性)の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
なお、当連結会計年度は311百万円の設備投資を行っておりますが、その資金の調達源は主に自己資金となっております。また、来期以降も設備投資等を行ってまいりますが、その資金の調達源を自己資金とした場合においても、現状、キャッシュ・フローについて大きな懸念はないものと認識しております。

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