有価証券報告書-第125期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 13:59
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)は世界全体が新型コロナウィルス感染症に翻弄された一年でした。我が国経済においても、4~6月期は、感染症の世界的流行を受けて1回目の緊急事態宣言が出されました。このため経済活動は大きく制限され、四半期実質GDPは過去最大のマイナス成長となりました。6月以降、財輸出が復調に転じたのに始まり、製造業を中心に回復傾向となり、個人消費も上昇に向かって、7~9月期、10~12月期とプラス成長が続きましたが、次第に回復のペースが鈍化しました。感染症の流行はその後も収束せず、1月に2回目の緊急事態宣言が出されるに至り、1~3月期は再びマイナス成長となりました。その結果、当連結会計年度の実質GDPは戦後最大の落込み幅を記録し、2年連続のマイナス成長となりました。
企業部門を見ると、鉱工業生産指数は2020年2月から5月まで前月比で大幅な減少が続きました。6月に上昇に転じて以降、月により上下はするものの概ね回復基調となっています。生産回復を牽引したのは輸出です。4~6月期の落ち込みが一番大きかった分、7~9月期以降の立ち直りも大きく、特にいち早く感染を抑え込んだ中国・アジア向けを中心に、電子部品・デバイス、資本財や輸送機械の輸出が急回復しました。四半期単位の鉱工業生産指数は1~3月期まで3四半期連続で増産となりました。しかし、2021年3月になってもコロナ前の水準には戻っていません。
このように製造業の回復が貢献して、全産業ベースの企業収益は、7~9月期、10~12月期と売上高、経常利益とも増加しました。しかし、1~3月期は、製造業は増収でも、緊急事態宣言の再発出で個人向けサービス業などは再び厳しい状況となって、二極化が鮮明になっています。
企業の設備投資は、ソフトウェア投資が下支えするものの、景気の変調を受けて計画の先送りを余儀なくされていましたが、業績の回復が顕著な製造業を中心に再開の動きとなり、10~12月期に持ち直しましたが、1~3月期は再び減少しました。
個人消費は、4~6月期の落込みからその後は自粛ムードの緩和でプラスに転じましたが、景気の退潮を受けた雇用所得環境の悪化、感染再拡大の懸念が重石となって緩慢な回復にとどまり、1~3月期は緊急事態宣言再発出の影響が大きく3四半期ぶりに減少に転じました。
総じて当連結会計年度の我が国経済は、大きく落ち込んだ後、製造業を中心に回復途上にありますが、期中に需要が十分に戻るまでに至りませんでした。感染症流行の波はその後も繰り返されており、いまだに収束が見通せておりません。経済活動が正常化して、需要がコロナ前の水準に戻るにはまだ時間を要すると思われます。
当社グループの主要事業は、国内の素材産業や農産物の生産動向に大きく影響される産業用包装資材の製造・販売です。当連結会計年度の当社グループは、感染症流行による景気変調、生産減少の影響を免れることができず、年度を通じて売上数量は前年同期比マイナスで推移しました。しかし、7~9月期以降製造業全般が回復に向かったため、当社グループの売上高も期初に危惧したほどには落ち込むことはありませんでした。また、原材料費や経費の抑制で一定水準の利益は確保しましたが、売上高、利益とも前期から減少する結果となりました。
連結売上高は19,938百万円で前期比1,496百万円の減収でした。損益では、営業利益1,170百万円(前期比191百万円の減益)、経常利益1,321百万円(同183百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益901百万円(同134百万円の減益)となりました。
当社単独では売上高14,932百万円(前期比871百万円の減収)、営業利益612百万円(同106百万円の減益)、経常利益835百万円(同98百万円の減益)、当期純利益588百万円(同62百万円の減益)でした。
当社グループの最近3年間におけるセグメント別の業績推移は、下表のとおりであります。
回 次第123期第124期第125期
決 算 年 月2019年3月期2020年3月期2021年3月期
項 目金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
金額(千円)百分比
(%)
前期比
(%)
売 上 高21,819,120100.0+5.021,434,868100.0-1.819,938,449100.0-7.0
重包装袋13,679,00062.7+1.713,451,25762.8-1.712,396,94362.2-7.8
フィルム製品3,941,17318.1+7.83,862,27618.0-2.03,590,83918.0-7.0
コンテナー2,048,7509.4+19.91,887,3818.8-7.91,797,5769.0-4.8
不動産賃貸263,0761.2-0.0258,1351.2-1.9260,6761.3+ 1.0
その他1,887,1198.6+11.61,975,8179.2+4.71,892,4139.5-4.2
営業利益1,522,6147.0+9.31,361,8236.4-10.61,170,2095.9-14.1
経常利益1,669,1297.6+9.71,505,1747.0-9.81,321,6006.6-12.2
親会社株主に帰属する当期純利益1,154,7355.3+12.51,035,5774.8-10.3901,0174.5-13.0

この結果、当連結会計年度末の当社グループの総資産は27,826百万円で、前連結会計年度末に比べて2,421百万円増加しました。主な増加要因は現金及び預金340百万円、有形固定資産448百万円、投資有価証券1,854百万円および退職給付に係る資産233百万円です。主な減少要因は受取手形及び売掛金355百万円およびたな卸資産129百万円です。
負債合計は8,766百万円で、前連結会計年度末に比べ262百万円増加しました。主な増加要因は繰延税金負債667百万円およびその他流動負債103百万円、主な減少要因は支払手形及び買掛金227百万円、電子記録債務198百万円および退職給付に係る負債143百万円です。
純資産合計は19,059百万円で、前連結会計年度末に比べて2,159百万円増加しています。主な増加要因は利益剰余金732百万円、その他有価証券評価差額金1,274百万円および退職給付に係る調整累計額284百万円です。主な減少要因は為替換算調整勘定154百万円です。
連結子会社の概況は次のとおりであります。
タイ昭和パックス㈱は会計期間が1~12月です。第2四半期連結累計期間(1~6月)までは顧客の在庫積み増しで前年同期比微増でしたが、第3四半期(7~9月)はその反動で出荷が大幅に減少、第4四半期(10~12月)は自動車生産の急回復でやや復調しましたが、通年では減収減益でした。九州紙工㈱は、コメの作況不良、工業生産、外食産業の停滞で売上が減少、減収減益でした。㈱ネスコは減収でしたが、高採算商品の取引が一部復活して増益となりました。山陰製袋工業㈱、山陰パック㈲の二社は会計期間が1~12月で、米麦袋、一般袋とも減少して減収減益でした。
セグメントの業績は次のとおりであります。
○重包装袋
重包装袋セグメントの主力製品であるクラフト紙袋の当連結会計年度の業界全体の出荷数量(ゴミ袋を除く)は前期に対し6.0%の減少となりました。セメントや石灰の鉱産物用途、米麦、製粉、砂糖や塩の食糧・食品用途、化学薬品、合成樹脂の工業品用途、すべての用途で前期比マイナスでした。
当社のクラフト紙袋の売上数量(ゴミ袋を除く)は前期比で5.5%の減少でした。製粉用途が増加したほかは、主力の合成樹脂用途や化学薬品用途を含め、ほとんどの用途で減少しました。
ポリエチレン重袋の売上数量は主要な用途である肥料用の不振が続き、前期から16.7%の大幅減少、中型袋は年度を通じて微減でした。
タイ昭和パックス㈱のクラフト紙袋は、前述の通り、7~12月が減少して年間売上数量は前期比8.7%の減少に終わりました。九州紙工㈱は米袋が減少、セメント、冷凍魚向けを除き一般袋も減少して、総売上数量は前期比△3.3%となりました。山陰製袋工業㈱は顧客の生産減少で、総売上数量は前期比△7.5%でした。
重包装袋の主原料であるクラフト原紙の価格は、大きな変動はなく弱含みで推移しました。
当セグメントの連結売上高は12,396百万円で、前期に対して1,054百万円の減収になりました。
○フィルム製品
当連結会計年度における低密度ポリエチレンフィルム製品の業界の出荷数量は、前期比で産業用、農業用ともに減少しました。
当社のフィルム製品の売上数量は、産業用は前期比で7.1%の減少、農業用は3.4%の減少で、合計では5.8%の減少となりました。産業用では、発泡フィルム、熱収縮フィルム「エスタイト」、農業用ではサクランボ用フィルムが数量を伸ばしましたが、その他の用途は全般に伸びませんでした。原材料であるポリエチレン樹脂とポリスチレン樹脂は、ナフサ価格の変動を受けて一旦値下がりしましたが、その後に反転し、元の水準以上に値上がりしつつあります。
当セグメントの連結売上高は3,590百万円で、前期に対して271百万円の減収でした。
○コンテナー
粒状内容物のバルク輸送用ワンウェイ・フレコンは、業界の出荷量は、国内生産品と海外生産品の合計で、前年同期から微増となりました。ともに飼料、合成樹脂用途が前期より増加、食品用途が減少し、海外生産品の化学工業品用途が増加しました。海外からの輸入の全体量は前期から僅かに減少しました。
当社のワンウェイ・フレコン「エルコン」の売上数量は、4~9月は前期の失注分を一部取り戻して増加、10~3月は減少し、累計では前期比3.3%の増加でした。大型ドライコンテナー用インナーバッグ「バルコン」、液体輸送用コンテナーライナー「エスタンク」は前期から増加しましたが、液体輸送用1,000ℓポリエチレンバッグ「エスキューブ」は減少となりました。
当セグメントの連結売上高は1,797百万円で、前期に対して89百万円の減収でした。
○不動産賃貸
賃貸用不動産の契約内容に大きな変動はありません。当セグメントの連結売上高は260百万円で、前期から2百万円の増収でした。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて351百万円増加の7,123百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,509百万円(前期比324百万円の収入増)となりました。この主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,307百万円、減価償却費506百万円、売上債権の減少315百万円、仕入債務の減少391百万円および法人税等の支払373百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は868百万円(同392百万円の支出増)となりました。この主な内訳は、有形固定資産の取得による支出816百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は218百万円(同427百万円の支出減)となりました。この主な内訳は、配当金支払による支出168百万円です。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)11,384,902△ 9.8
フィルム製品(千円)2,665,426△ 7.6
コンテナー(千円)234,835△ 14.6
合計14,285,164△ 9.4

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)722,161△ 10.0
フィルム製品(千円)1,006,4234.9
コンテナー(千円)1,337,5790.6
その他(千円)1,391,636△ 3.6
合計4,457,801△ 1.7

(注)1.金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
重包装袋(千円)12,424,356△ 7.3744,8673.8
フィルム製品(千円)3,613,608△ 4.7182,88514.2
コンテナー(千円)1,822,357△ 1.6215,16413.0
合計17,860,321△ 6.21,142,9177.0

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
重包装袋(千円)12,396,943△ 7.8
フィルム製品(千円)3,590,839△ 7.0
コンテナー(千円)1,797,576△ 4.8
不動産賃貸(千円)260,6761.0
その他(千円)1,892,413△ 4.2
合計19,938,449△ 7.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。
当社グループの自己資本比率は当連結会計年度末で66.2%となっており、財政状態については大きな懸念はないものと認識しております。今後も、中長期的な成長のために、設備投資や研究開発等に必要な資金を投じつつ、安定した配当を実施、着実に利益を上げて健全な財政状態を保って企業価値の向上に努めてまいります。
2)経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」のとおりでした。目標とする経営指標としては1株当たり当期純利益、株主資本利益率を重視しておりますが、当連結会計年度は減益となった結果、いずれも前連結会計年度を下回りました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
なお、当社グループの資金需要は、原材料費、人件費、運賃などの経費、設備投資及び配当などが主なものです。その財源としては自己資金や外部資金を有効に活用しており、調達に不安はありません。設備投資については、通常の維持更新は原則として減価償却費の範囲内で行うこととしておりますが、重要かつ緊急を要するもの、及び新規導入や製造環境改善を含む戦略的な投資はその範囲にこだわらずに実行しております。当連結会計年度の設備投資額は1,049百万円ですが、この資金はすべて自己資金によりました。
また、次期以降も資金の使途に変動はなく、設備投資額が増えてもキャッシュ・フロー上の懸念はないものと認識しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
・たな卸資産の評価
当社グループの商品及び製品の評価に際して市場の需給変化に基づく正味売却価額の下落や経済的な劣化により、評価が変動する可能性があります。
なお、重要なものについては、連結財務諸表および財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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