有価証券報告書-第26期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 13:56
【資料】
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【項目】
117項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、良質で魅力ある専門コンテンツをベースに、デジタル技術を活用した次世代パブリッシングモデルを実現、それらの活動を通して、知恵と感動のある豊かな社会の実現に貢献していきたいと考えております。
IT・音楽・デザイン・山岳自然・モバイルサービス等の専門分野ごとの個性的なメディアブランドによる雑誌・書籍等の出版を中心に、電子出版、Webメディア、SNS、イベント・セミナー等、「紙・デジタル・リアル」の多面的な展開により、読者やユーザーに対し「実体験に基づいた、臨場感ある魅力的なコンテンツ」を届け、共通体験の場を増やしていくことを目指します。
また、これまで培ってきたパブリッシングモデルやメディア技術、マーケティング手法をコンテンツパートナーに提供するプラットフォーム事業を展開することで、ユーザーとの「知恵と感動の共有の輪」を広げていきます。
これらのビジョン実現のため、専門分野ごとの比較的小規模の事業会社と、財務・経営管理及びインキュベーション機能を集約した持株会社によるグループ経営によって、個々の事業会社の魅力とともに、相互連携によるグループ全体の企業価値を高めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、安定的な収益力の確保と成長基盤の構築に取組み、連結営業利益及び営業キャッシュ・フローの着実な拡大を目標としております。
(3) 経営環境
当連結会計年度の経済情勢は、2017年初頭に発足した米国新政権の政治停滞、英国のEU離脱交渉の難航、そして朝鮮半島の軍事的な緊張の高まり等、国際情勢が大きく揺れ動く中、日本経済は、好調な企業業績や雇用環境の改善に伴う消費拡大等により安定的な成長が続き、「いざなぎ景気」を超え戦後2番目に長い景気拡大期となりました。
一方、当社グループを取り巻く出版業界におきましては、電子出版市場は順調に規模を拡大してきているものの、雑誌販売の大幅減少を中心とした紙の出版物販売額が13年連続で減少し、1996年のピーク時から販売額が半減する等、日本経済の好景気と対照的に大変厳しい事業環境となっております。
(4) 経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、出版メディア事業を中心とした既存コンテンツ事業において堅実かつ着実な利益成長により安定した収益基盤を確保するとともに、中期的な視野で新しい収益事業の創出に取り組むことで事業ポートフォリオの構造転換を進め、新たな成長基盤を構築することを中期経営課題として掲げております。
このような中、当連結会計年度の状況といたしましては、出版メディア事業は雑誌事業等の低減傾向が継続したものの書籍及び季節商品の販売の増加で増収となり、加えて新規収益モデルの開発に向け取り組みを強化していた事業領域において、楽器マーケットプレイス「デジマート」及びコンテンツホルダー向けのアプリサービスの企画開発・運営等のプラットフォーム事業が順調に拡大した他、企業や自治体向けのソリューションサービスの拡大により受託制作案件が増加、またIT分野のビジネス向けメディア事業でイベント・セミナーを中心に事業規模が拡大したこと等により増収基調を維持し、営業利益ベースで黒字に転換いたしました。
上記のとおり当連結会計年度は目標に対し一定の成果があったものの、近年発生した出版取次の経営破たんや当連結会計年度において社会的にも話題となった物流コストの上昇等を背景に、出版事業を取り巻く販売・流通環境は厳しさを増しております。
このような状況を踏まえ、事業ポートフォリオの構造転換に向けた一層の取り組み強化が必要であることを再認識し、下記に記載いたしますテーマにおいて、付加価値の高い自社コンテンツを出版・デジタル・リアルの多面的に展開し、新たな収益モデル及び販売チャネルの開発に取り組んでまいります。
① 既存コンテンツ事業の競争力・収益力の強化
・出版・電子出版事業
各専門領域において、専門コンテンツとしての競争力強化と隣接分野への拡大を進め、付加価値の高いコンテンツ資産の創出に取り組みます。また、出版メディア事業における販売・流通環境の変化を踏まえ、編集・製造における生産性の向上、販売チャネルの開発に取り組むとともに、コスト上昇局面にある物流効率の改善を図り、収益力の向上を図ります。
また、電子出版においては、他社との協業も含め、多様化する販売手法に対応したデジタルファーストタイトル及び販売チャネルの開発を強化いたします。
・ネットメディア・サービス事業
主力のデジタル総合ニュースサービス「Impress Watch」においては、仮想通貨やブロックチェーン関連等、将来性の高い新規コンテンツ領域におけるメディア開発に取り組むとともに、複合的な企画提案によるクライアントニーズの掘り起こし、アドテクノロジーを活用した広告価値の最大化を図ります。また、拡大基調にある音楽、山岳自然分野のネットメディアを中心に、媒体力の強化及び広告メニュー等の商品開発を進め、売上規模の拡大に取り組みます。
・イベント・セミナー事業
イベント・セミナーを中心に事業規模が拡大しているIT分野のビジネス向けメディア事業において、IoT市場の拡大に伴いカバーする産業分野の拡大を進めるとともに、新規イベント企画の強化、運営体制の合理化に取り組みます。また、同分野における人材教育のニーズの高まりの流れを受け、最新のデジタルテクノロジーに関連したスキル習得講座等の拡大を図ります。
② ソリューション事業の強化
各専門分野において強みのあるコンテンツ事業の編集・制作力を活かし、企業の製品・サービスのプロモーションや自治体の観光PR等のニーズに対し、従来の販促物等の受託制作にとどまらないソリューションサービスの拡大に取り組みます。
また、アジア市場向けのSP受託事業のノウハウも活用し、拡大するインバウンド向けのプロモーションニーズに対応したメディア及びソリューションサービスの開発に取り組み、従来の国内を対象としたコンテンツ事業で築いたノウハウの海外展開により、新たな収益モデルの創出を図ります。
③ プラットフォーム事業の拡大
同事業は、コンテンツホルダー向けにマーケティングプラットフォームの提供を行う事業として定義し、強化事業領域と位置づけ、事業規模の拡大に取り組んでおります。
中でも、拡大基調にあるスマートフォンを中心としたアプリサービスの企画開発・運営事業、楽器マーケットプレイス「デジマート」を中心に、事業規模の拡大を図ります。
また、当連結会計年度より本格的にサービスを開始し、登録者数を拡大しつつある個人を中心とした著者向けのPOD出版・流通サービスについて、登録者数の拡大とサービスメニューの拡充を図り、コンテンツ事業とは異なる新たな収益モデルの開発を強化いたします。

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