有価証券報告書-第104期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 9:55
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当期のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費にも持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかながら回復基調が続いた。一方海外経済は、欧米では地域格差があるなかで緩やかに景気回復が続いたものの、米国の政策に関する不確実性の高まり、中国をはじめアジア新興国等の経済動向など、先行きの不透明な状況が続いた。
このような状況のもとで、当期の当社グループの売上高は988億5千7百万円(前期比13.6%増)、営業利益は105億4千1百万円(前期比42.4%増)、経常利益は100億6百万円(前期比58.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は57億3千9百万円(前期比43.0%増)となった。
なお、平成26年3月期より、当社グループの業績をより適切に管理・開示するために、順次、海外連結子会社の会計年度終了日を12月31日から連結会計年度と同じ3月31日へ変更していることに伴い、前期には1社、当期にも1社が1月1日から翌年3月31日までの15ヶ月間の実績を連結した。
これらの海外連結子会社にかかる連結期間差異の影響を除いた当期業績は、前期比で売上高は93億9千7百万円増(10.8%増)、営業利益は30億3千3百万円増(41.0%増)、経常利益は35億7千1百万円増(56.5%増)となった。
セグメントの業績は次のとおりである。
<化学品セグメント>当セグメントでは、売上高は179億8千5百万円(前期比3.3%減)、営業利益は19億4千7百万円(前期比24.0%減)と減収減益となった。これは微粒子ポリマーなどの販売数量が増加したものの、国内連結子会社において一部の転売事業を終了したことなどによる影響である。なお、当セグメントでの海外連結子会社にかかる決算期変更の影響は軽微である。
<吸水性樹脂セグメント>当セグメントでは、売上高は657億7千8百万円(前期比24.1%増)、営業利益は76億9千9百万円(前期比88.4%増)と増収増益となった。なお、当セグメントで海外連結子会社の決算期変更に係る影響を除き、前期と比較すると、売上高は104億1千4百万円増(19.7%増)、営業利益は35億6百万円増(85.9%増)である。これは、原油価格の下落による製品価格軟化があるなかで、東南アジア、中国等の新興国向けの販売数量が増加したことによるものである。
<ガス・エンジニアリングセグメント>当セグメントでは、売上高は150億9千3百万円(前期比1.9%減)、営業利益は8億7千8百万円(前期比19.5%増)と減収増益となった。これは、海外においてエレクトロニクスガスの販売数量が減少した一方で工業薬品等の販売数量が増加したことによるものである。なお、当セグメントでの海外連結子会社にかかる決算期変更の影響は軽微である。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、40億8千3百万円増加し、184億1百万円となった。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、147億6千3百万円(前期比24億2千7百万円の増加)となった。主な内訳は、税金等調整前当期純利益が86億5千7百万円、減価償却費が60億1千6百万円、法人税等の支払額が24億6千6百万円などである。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、27億1千7百万円(前期比100億2千4百万円の減少)となった。主な内訳は、固定資産の取得による支出28億8千3百万円などである。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、74億6千万円(前期比68億2百万円の増加)となった。主な内訳は、短期借入金の純減額が58億4千万円、配当金の支払による支出が10億3千4百万円などである。