有価証券報告書-第107期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費にも持ち直しの動きが見られ、設備投資も増加した。海外経済も総じて緩やかな景気回復が続いたが、第4四半期会計期間には新型コロナウイルス感染症の国内外における感染拡大などの影響により、先行きが懸念される状況となった。
このような状況のもとで、当期の当社グループの売上高は997億1百万円(前期比9.1%減)、営業利益は77億7千5百万円(前期比14.3%減)、経常利益は68億6千6百万円(前期比20.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億8千5百万円(前期比609.1%増)となった。
また、1株当たり当期純利益は310.74円、ROEは6.7%となった。
当連結会計年度末の総資産は受取手形及び売掛金、有形固定資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ55億1千8百万円減少し1,002億6千1百万円となった。負債は借入金を返済したことなどにより、前連結会計年度末に比べ62億4千6百万円減少し335億3千万円となった。純資産(非支配株主持分を含む)は、前連結会計年度末に比べ7億2千8百万円増加し667億3千万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ4.0ポイント上昇し64.1%となった。
セグメントの業績は次のとおりである。
<機能化学品セグメント>当セグメントでは、売上高は184億4千6百万円(前期比1.0%減)、営業利益は19億9千1百万円(前期比7.0%減)となった。営業利益については、研究開発費の増加などにより減益となった。
<吸水性樹脂セグメント>当セグメントでは、売上高は658億9千4百万円(前期比11.4%減)、営業利益は35億4千4百万円(前期比27.9%減)と減収減益となった。これは、販売数量の減少に加え、中国市場において販売価格の下落と人民元安の影響を受けたことなどによるものである。
<ガス・エンジニアリングセグメント>当セグメントでは、売上高は153億6千1百万円(前期比7.6%減)、営業利益は22億2千8百万円(前期比11.1%増)と減収増益となりました。売上高は、エレクトロニクスガスなどの販売数量が減少したことにより減収となったが、営業利益は、エンジニアリング事業の利益率が改善したことなどにより増益となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、14億9千1百万円増加し、142億7千9百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、107億6千7百万円(前期比58億9千7百万円の増加)となった。主な内訳は、税金等調整前当期純利益が64億3千7百万円、減価償却費が54億3千万円、法人税等の支払額が23億8百万円などである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、38億3千8百万円(前期比44億4千2百万円の減少)となった。主な内訳は、固定資産の取得による支出38億8千万円などである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、55億6千4百万円(前期比20億5百万円の増加)となった。主な内訳は、長期借入金の返済による支出が50億円、短期借入金の純増額が9億6千2百万円、配当金の支払による支出が13億7千8百万円などである。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 金額は、販売価格によっている。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3 セグメント間の取引については相殺消去している。
ロ. 受注実績
当連結会計年度における「ガス・エンジニアリング」のうち、エンジニアリングの受注実績は次のとおりである。なお、エンジニアリングを除く製品については、見込み生産を行っている。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 セグメント間の取引については相殺消去している。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 セグメント間の取引については相殺消去している。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画などに基づき見積りを行っている事項があり、主な事項は次のとおりであるが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合がある。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっているが、将来の課税所得の見積り額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額され、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づいて算出しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性がある。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による重要な会計上の見積りに対する影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載している。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ55億1千8百万円減少し、1,002億6千1百万円となった。主な要因は売掛金および有形固定資産の減少によるものである。売掛金は売上高の減少や人民元安の影響に加え、前連結会計年度末が休日であったことによるものである。また、有形固定資産は減価償却による減少に加え、円高の進行により海外子会社の資産の円換算額が減少したことによるものである。
(負債の部)
負債は、前連結会計年度に比べ62億4千6百万円減少し、335億3千万円となった。主な要因は買掛金の減少および借入金の返済によるものである。買掛金の減少は主に前連結会計年度末が休日であったことによるものである。
(純資産の部)
純資産(非支配株主持分を含む)は、円高の影響による為替換算調整勘定の減少や退職給付信託として拠出している株式の時価下落による退職給付に係る調整累計額の減少があったものの、株主資本の増加により、前連結会計年度末に比べ、7億2千8百万円増加し、667億3千万円となった。また、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ4.0ポイント上昇し、64.1%となった。
(経営指標)
1株当たり純資産額は利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ49.96円増加し、4,659.35円となった。
ロ. 経営成績の分析
(売上高および営業利益)
売上高は、前連結会計年度に比べ99億3千3百万円(9.1%)減少し、997億1百万円となった。また、営業利益は77億7千5百万円となり、前連結会計年度に比べ12億9千6百万円(14.3%)減少した。これは主に、吸水性樹脂において販売数量の減少に加え、中国市場において販売価格の下落と人民元安の影響を受けたことなどによるものである。
なお、2018年秋から取り組んでいる製造プロセスの改善、生産体制の再構築、サプライチェーンの合理化については技術的には8割程度具体化しており、2020年3月期の営業利益には約5億円の合理化効果が含まれている。
(経常利益)
経常利益は68億6千6百万円となり、前連結会計年度に比べ17億6千9百万円(20.5%)減少した。これは主に、営業利益の減益に加え、為替相場の変動の影響により親会社及び海外子会社の外貨建債権債務などに係る為替差損が11億2千万円発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ4億2千1百万円の損となったものである。
なお、当社の海外子会社に対する円建ての貸付について、2019年9月末に現地通貨への借換えを実施し、為替リスクの低減を図った。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は64億3千7百万円となり、前連結会計年度に比べ18億7千3百万円(41.0%)増加した。特別損失については、前連結会計年度に、ヨーロッパの子会社における固定資産の減損損失40億円を計上している。当連結会計年度の減損損失は、姫路工場において、吸水性樹脂の合理化プロジェクトの一環として実施した生産体制の再構築に伴い、生産を休止した固定資産に係る減損損失である。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は42億8千5百万円となり、前連結会計年度に比べ36億8千1百万円(609.1%)増加した。これは主に、前連結会計年度において、ヨーロッパの子会社における減損損失計上に加え、繰延税金資産を約11億円取り崩したことによるものである。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は20億5千5百万円となり、税金等調整前当期純利益64億3千7百万円に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は31.9%となった。
(経営指標)
1株当たり当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益が増益となったことから、前連結会計年度に比べ266.92円増加し310.74円となった。またROEは、前連結会計年度に比べ5.8ポイント増加し6.7%となった。
2023年3月期を最終年度とする中期経営計画に対する2020年3月期の実績は下記のとおりである。
ハ. キャッシュ・フローの分析
営業活動による資金の増加は税金等調整前当期純利益や減価償却費の影響により107億6千7百万円となった。固定資産取得等の投資活動による資金の減少は38億3千8百万円となり営業活動による資金の増加を下回った。また、それに加え長期借入金の返済等、財務活動による資金の減少も55億6千4百万円となり、この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、142億7千9百万円と前期比14億9千1百万円の増加となった。
ニ. 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものである。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は148億5千2百万円となっている。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は153億6千6百万円となっている。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりである。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期のわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費にも持ち直しの動きが見られ、設備投資も増加した。海外経済も総じて緩やかな景気回復が続いたが、第4四半期会計期間には新型コロナウイルス感染症の国内外における感染拡大などの影響により、先行きが懸念される状況となった。
このような状況のもとで、当期の当社グループの売上高は997億1百万円(前期比9.1%減)、営業利益は77億7千5百万円(前期比14.3%減)、経常利益は68億6千6百万円(前期比20.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億8千5百万円(前期比609.1%増)となった。
また、1株当たり当期純利益は310.74円、ROEは6.7%となった。
当連結会計年度末の総資産は受取手形及び売掛金、有形固定資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ55億1千8百万円減少し1,002億6千1百万円となった。負債は借入金を返済したことなどにより、前連結会計年度末に比べ62億4千6百万円減少し335億3千万円となった。純資産(非支配株主持分を含む)は、前連結会計年度末に比べ7億2千8百万円増加し667億3千万円となり、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ4.0ポイント上昇し64.1%となった。
セグメントの業績は次のとおりである。
<機能化学品セグメント>当セグメントでは、売上高は184億4千6百万円(前期比1.0%減)、営業利益は19億9千1百万円(前期比7.0%減)となった。営業利益については、研究開発費の増加などにより減益となった。
<吸水性樹脂セグメント>当セグメントでは、売上高は658億9千4百万円(前期比11.4%減)、営業利益は35億4千4百万円(前期比27.9%減)と減収減益となった。これは、販売数量の減少に加え、中国市場において販売価格の下落と人民元安の影響を受けたことなどによるものである。
<ガス・エンジニアリングセグメント>当セグメントでは、売上高は153億6千1百万円(前期比7.6%減)、営業利益は22億2千8百万円(前期比11.1%増)と減収増益となりました。売上高は、エレクトロニクスガスなどの販売数量が減少したことにより減収となったが、営業利益は、エンジニアリング事業の利益率が改善したことなどにより増益となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、14億9千1百万円増加し、142億7千9百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金の増加は、107億6千7百万円(前期比58億9千7百万円の増加)となった。主な内訳は、税金等調整前当期純利益が64億3千7百万円、減価償却費が54億3千万円、法人税等の支払額が23億8百万円などである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動による資金の減少は、38億3千8百万円(前期比44億4千2百万円の減少)となった。主な内訳は、固定資産の取得による支出38億8千万円などである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動による資金の減少は、55億6千4百万円(前期比20億5百万円の増加)となった。主な内訳は、長期借入金の返済による支出が50億円、短期借入金の純増額が9億6千2百万円、配当金の支払による支出が13億7千8百万円などである。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 機能化学品 | 18,391 | +1.6 |
| 吸水性樹脂 | 64,560 | △13.4 |
| ガス・エンジニアリング | 14,347 | △2.9 |
| 合計 | 97,299 | △9.4 |
(注) 1 金額は、販売価格によっている。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3 セグメント間の取引については相殺消去している。
ロ. 受注実績
当連結会計年度における「ガス・エンジニアリング」のうち、エンジニアリングの受注実績は次のとおりである。なお、エンジニアリングを除く製品については、見込み生産を行っている。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前期比(%) | 受注残高(百万円) | 前期比(%) |
| ガス・エンジニアリング | 2,985 | △12.9 | 2,848 | △1.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 セグメント間の取引については相殺消去している。
ハ. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 機能化学品 | 18,446 | △1.0 |
| 吸水性樹脂 | 65,894 | △11.4 |
| ガス・エンジニアリング | 15,361 | △7.6 |
| 合計 | 99,701 | △9.1 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 セグメント間の取引については相殺消去している。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 广州伊藤忠商事有限公司 | 14,225 | 13.0 | 12,752 | 12.8 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループにおける過去の実績や現時点での将来計画などに基づき見積りを行っている事項があり、主な事項は次のとおりであるが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合がある。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を判断するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっているが、将来の課税所得の見積り額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額され、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の回収可能価額について、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づいて算出しているが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性がある。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による重要な会計上の見積りに対する影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載している。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ55億1千8百万円減少し、1,002億6千1百万円となった。主な要因は売掛金および有形固定資産の減少によるものである。売掛金は売上高の減少や人民元安の影響に加え、前連結会計年度末が休日であったことによるものである。また、有形固定資産は減価償却による減少に加え、円高の進行により海外子会社の資産の円換算額が減少したことによるものである。
(負債の部)
負債は、前連結会計年度に比べ62億4千6百万円減少し、335億3千万円となった。主な要因は買掛金の減少および借入金の返済によるものである。買掛金の減少は主に前連結会計年度末が休日であったことによるものである。
(純資産の部)
純資産(非支配株主持分を含む)は、円高の影響による為替換算調整勘定の減少や退職給付信託として拠出している株式の時価下落による退職給付に係る調整累計額の減少があったものの、株主資本の増加により、前連結会計年度末に比べ、7億2千8百万円増加し、667億3千万円となった。また、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ4.0ポイント上昇し、64.1%となった。
(経営指標)
1株当たり純資産額は利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ49.96円増加し、4,659.35円となった。
ロ. 経営成績の分析
(売上高および営業利益)
売上高は、前連結会計年度に比べ99億3千3百万円(9.1%)減少し、997億1百万円となった。また、営業利益は77億7千5百万円となり、前連結会計年度に比べ12億9千6百万円(14.3%)減少した。これは主に、吸水性樹脂において販売数量の減少に加え、中国市場において販売価格の下落と人民元安の影響を受けたことなどによるものである。
なお、2018年秋から取り組んでいる製造プロセスの改善、生産体制の再構築、サプライチェーンの合理化については技術的には8割程度具体化しており、2020年3月期の営業利益には約5億円の合理化効果が含まれている。
(経常利益)
経常利益は68億6千6百万円となり、前連結会計年度に比べ17億6千9百万円(20.5%)減少した。これは主に、営業利益の減益に加え、為替相場の変動の影響により親会社及び海外子会社の外貨建債権債務などに係る為替差損が11億2千万円発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ4億2千1百万円の損となったものである。
なお、当社の海外子会社に対する円建ての貸付について、2019年9月末に現地通貨への借換えを実施し、為替リスクの低減を図った。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は64億3千7百万円となり、前連結会計年度に比べ18億7千3百万円(41.0%)増加した。特別損失については、前連結会計年度に、ヨーロッパの子会社における固定資産の減損損失40億円を計上している。当連結会計年度の減損損失は、姫路工場において、吸水性樹脂の合理化プロジェクトの一環として実施した生産体制の再構築に伴い、生産を休止した固定資産に係る減損損失である。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は42億8千5百万円となり、前連結会計年度に比べ36億8千1百万円(609.1%)増加した。これは主に、前連結会計年度において、ヨーロッパの子会社における減損損失計上に加え、繰延税金資産を約11億円取り崩したことによるものである。
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額は20億5千5百万円となり、税金等調整前当期純利益64億3千7百万円に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は31.9%となった。
(経営指標)
1株当たり当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益が増益となったことから、前連結会計年度に比べ266.92円増加し310.74円となった。またROEは、前連結会計年度に比べ5.8ポイント増加し6.7%となった。
2023年3月期を最終年度とする中期経営計画に対する2020年3月期の実績は下記のとおりである。
| 2020年3月期実績 | 2023年3月期目標 | |
| 売上高 (百万円) | 99,701 | 120,000 |
| 営業利益 (百万円) | 7,775 | 8,000 |
| ROE (%) | 6.7 | 8.5 |
ハ. キャッシュ・フローの分析
営業活動による資金の増加は税金等調整前当期純利益や減価償却費の影響により107億6千7百万円となった。固定資産取得等の投資活動による資金の減少は38億3千8百万円となり営業活動による資金の増加を下回った。また、それに加え長期借入金の返済等、財務活動による資金の減少も55億6千4百万円となり、この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、142億7千9百万円と前期比14億9千1百万円の増加となった。
ニ. 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものである。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は148億5千2百万円となっている。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は153億6千6百万円となっている。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりである。