有価証券報告書-第112期(2024/04/01-2025/03/31)
②戦略
気候変動が当社に及ぼす影響を把握するため、国際エネルギー機関(IEA)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した長期シナリオ(IEA NZE2050、IPCC AR6、SR1.5、SSP5-8.5等)を参考に、温暖化の進行が「+4℃」と「+1.5℃」の社会におけるリスクと機会を抽出・分析しました。主要なリスクと機会が当社グループに与える影響の大きさとそれらへの対応は以下のとおりです。
<水ストレスの把握と対策>将来にわたって良質な水を安定的に確保し続けることができるかどうかは、化学メーカーである当社グループの持続可能性に大きな影響を与えます。当社グループは、生産拠点毎の水リスクを把握し、適応策を講じていくことが重要と考えています。
WRI Aqueduct※1にSSP5-8.5シナリオ※2を適用し、当社グループの全生産拠点について水リスクに晒される可能性を評価しました。水ストレス(水不足)の評価については以下表1のとおりです。
また急性リスクについては、沿岸地域に立地するいくつかの施設で高潮による浸水が顕在化する可能性が抽出されたことから、嵩上げや耐水壁設置などの対策を講じ、重要設備の浸水リスクを最小化することにしました。
※1世界資源研究所(WRI)による、水リスクに関する評価ツール
※2気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による、化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しないGHG最大排出量シナリオ
表1. 水ストレス(水不足)評価
気候変動が当社に及ぼす影響を把握するため、国際エネルギー機関(IEA)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した長期シナリオ(IEA NZE2050、IPCC AR6、SR1.5、SSP5-8.5等)を参考に、温暖化の進行が「+4℃」と「+1.5℃」の社会におけるリスクと機会を抽出・分析しました。主要なリスクと機会が当社グループに与える影響の大きさとそれらへの対応は以下のとおりです。
| 物理リスク(+4℃の世界):中長期~長期 | |||
| 社会の変化 | 主要なリスク | 影響 | 主な対応 |
| 気象現象の激甚化 (大雨、熱帯低気圧など) | ・浸水リスク(洪水、高潮・高波など)による事業活動の停滞 ✓生産拠点の長期停止 ✓サプライチェーンの寸断 | 中 | ・BCP対策の継続的強化 ✓重要拠点の浸水対策強化 ✓サプライチェーン強靭化 |
| 気温上昇 渇水、水質悪化 | ・作業環境の悪化による生産性の低下 ・渇水、水質悪化による操業度の低下 | 中 | ・作業環境の継続的改善 ・水ストレスの把握と対策 |
| 移行リスク(+1.5℃の世界):短中期~中長期 | |||
| 社会の変化 | 主要なリスク | 影響 | 主な対応 |
| 政策・規制強化 | ・NDC目標の引き上げによる関連設備投資、技術開発投資の大幅な増加 ・炭素価格の引き上げなど新たな政策・規制の導入に伴う、コスト負担の増加 | 大 | ・GHG排出削減の推進 ✓省エネルギー、プロセス効率化、CO2分離回収、エネルギー転換など |
| 技術革新 | ・エネルギーコストの大幅な上昇 ・原材料の脱石油由来に係る大幅な価格上昇 | 大 | ・エネルギー消費、マテリアル消費の最小化 ✓吸水性樹脂プロセス合理化、リサイクル技術開発 ✓CCU(分離・回収したCO2を利用する技術)等カーボンリサイクル技術開発 |
| 市場変化 | ・環境負荷低減の要求増大 ・新たな競争軸をもった新規参入者の出現 | 大 | ・製品毎のカーボンフットプリント削減 ・環境貢献製品の開発 |
| 機会(+1.5℃への抑制):中期~中長期 | |||
| 社会の変化 | 主要な機会 | 影響 | 主な対応 |
| エネルギー効率の向上 | ・エネルギー関連材料の需要増加 | 大 | ・電池材料、半導体材料の開発 |
| 資源循環型社会への移行 | ・ガス分離回収ニーズの拡大 ・リサイクル製品など環境負荷低減に貢献する製品の需要拡大 | 大 | ・PSAの高性能化と事業拡大 ・リサイクル技術の開発 |
<水ストレスの把握と対策>将来にわたって良質な水を安定的に確保し続けることができるかどうかは、化学メーカーである当社グループの持続可能性に大きな影響を与えます。当社グループは、生産拠点毎の水リスクを把握し、適応策を講じていくことが重要と考えています。
WRI Aqueduct※1にSSP5-8.5シナリオ※2を適用し、当社グループの全生産拠点について水リスクに晒される可能性を評価しました。水ストレス(水不足)の評価については以下表1のとおりです。
また急性リスクについては、沿岸地域に立地するいくつかの施設で高潮による浸水が顕在化する可能性が抽出されたことから、嵩上げや耐水壁設置などの対策を講じ、重要設備の浸水リスクを最小化することにしました。
※1世界資源研究所(WRI)による、水リスクに関する評価ツール
※2気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による、化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しないGHG最大排出量シナリオ
表1. 水ストレス(水不足)評価
| 会社名 | 生産拠点 | ベースライン (現状) | 将来予測 2050年 (SSP5-8.5) |
| 住友精化株式会社 | 姫路工場 | 低~中 | 低~中 |
| 住友精化株式会社 | 別府工場 | 低~中 | 低~中 |
| 住友精化株式会社 | 千葉工場 | 中~高 | 中~高 |
| 住精科技(揚州)有限公司 | 揚州工場 | 低 | 低 |
| 台湾住精科技(股)有限公司 | 彰濱工場 | 低~中 | 低~中 |
| スミトモ セイカ ヨーロッパ S.A./N.V. | アルケマ社 (製造委託先・フランス) | 中~高 | 高 |
| スミトモ セイカ ポリマーズ コリア カンパニー リミテッド | 麗水工場 | 高 | 中~高 |
| 住精ケミカル株式会社 | 長安工場 | 中~高 | 中~高 |
| 住精ケミカル株式会社 | 坡州工場 | 低~中 | 中~高 |
| スミトモ セイカ シンガポール プライベート リミテッド | シンガポール工場 | 低 | 低 |