有価証券報告書-第153期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/28 16:19
【資料】
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【項目】
151項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
お客様とともに成長するグループとして、誠実な企業風土が育む高いブランド力を磨き上げ、社会にとって有意義な事業活動を通じて企業価値の増大を図ってまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略並びに会社の対処すべき課題
当社グループは、2022年4月、2050年に視座を高めた長期経営計画「Atelier2050」、そしてその通過点となる2027年の姿を示す中期経営計画「Vista2027」をスタートさせました。著しい環境変化のなか、当社は企業理念である「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」に基づき、社会課題の解決と、持続可能な発展を強く意識した企業価値向上により、環境との調和を図りながら、人々の豊かな暮らしと幸せの実現を目指します。
中期経営計画「Vista2027」の前半3ヵ年(2022年度から2024年度)Stage Iでは、最終年度の2024年度数値目標を売上高2,550億円、営業利益585億円と定め、2050年の企業像実現に向け、基本戦略を次の4つと定めました。
1. 事業領域の深掘りとマーケティング力の向上
2. サステナブル経営の推進
3. 価値創造・共創プロセスの強化
4. 現有事業のシェア・利益の拡大
第1の戦略「事業領域の深掘りとマーケティング力の向上」については、2022年4月、生物科学研究所にバイオロジカルグループを立ち上げました。自然界に存在する微生物を利用した農業資材の創出に向け、コア技術の育成に取り組みます。また、情報技術の発展に基づくデータ駆動型研究手法であるMI(マテリアルズインフォマティクス)を活用し、製品開発の迅速化を図ります。2023年4月、企画本部に新設したアニマルケア企画グループでは、動物用外部寄生虫薬のフルララネル原薬に続く動物用医薬品の事業化を検討し、ライフサイエンス事業領域の長期発展を目指します。
第2の戦略「サステナブル経営の推進」については、「地球と人の未来のためにできること」を追求する「日産化学サステナブルアジェンダ」を策定し、持続可能な社会への貢献と自社の持続的成長の両立のため、社会課題解決に貢献する製品やサービスを提供、拡充します。また、気候変動問題の対策に関する組織横断的活動として、深刻化する気候変動に特化する気候変動対策委員会を2022年6月に設置しました。同委員会では、当社グループの事業におけるリスクや機会の洗い出し、分析や評価、それに対する戦略の立案をします。今後も当社グループは、2050年のカーボンニュートラル達成に向け、気候変動関連の諸課題解決に取り組みます。
第3の戦略「価値創造・共創プロセスの強化」については、この実現への取り組みの一環として、2022年に人事制度を刷新しました。今後も、ダイバーシティや女性活躍の推進、人材の確保や育成の仕組みづくりなど、いきいきと働ける職場づくりを行い、人的資本の最大化に注力します。また、デジタル技術・データの最大活用を目標とし、DX(デジタルトランスフォーメーション)基盤の構築を推し進めます。
第4の戦略「現有事業のシェア・利益の拡大」については、殺虫剤「グレーシア」のグローバル展開として、日本、韓国、インドなどのアジア諸国に加え中東やアフリカでの普及を進めます。機能性材料事業において、半導体材料ではリソグラフィー材料に加え、仮貼り合せ材など実装材料の研究開発を強化します。ディスプレイ材料では多様化する市場ニーズを的確に捉え、新たな材料の早期創出に挑戦し続けます。無機コロイドでは、顧客による使用方法の柔軟性を高めたオイル&ガスの採掘効率向上剤「nanoActiv Enhanced」の販売を促進し、シェア拡大を目指します。また、主力製品の供給力の拡充に向けた体制強化として、2023年3月、インド合弁会社において自社創出農薬原体の営業生産を開始したほか、韓国では半導体材料の製造拠点の新設を決定し、2024年の稼働を予定しています。
当社グループは、コーポレート・ガバナンスを「ステークホルダーの持続的かつ中長期的利益実現のために、経営を健全に効率化する仕組み」と捉え、経営意思決定の迅速化、ならびに経営責任および業務執行責任の明確化を図るとともに、独立性の高い社外役員を置く取締役会および監査役会のもと、経営の監視機能、コンプライアンス、リスク管理、内部統制システムの強化を推進しています。これからも、すべてのステークホルダーから信頼される企業グループの実現に総力を挙げて取り組んでまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、株主からの受託資本の運用効率を示す指標である「自己資本当期純利益率(ROE)」、高付加価値企業としての指標となる「売上高営業利益率」を最重要指標と認識し、今後も収益力の一層の強化に向けた事業展開を推進してまいります。
自己資本当期純利益率(ROE)につきましては、2022年4月に始動した中期経営計画「Vista2027」のStageⅠにおいて2022年度以降は18%以上を維持することを目標としており、2023年3月期は達成しております。
なお、2022年4月に始動した中期経営計画「Vista2027」では、重要業績評価指標(KPI)を以下のように定めております。
財務指標(2022年~2027年)
売上高営業利益率20%以上
自己資本当期純利益率(ROE)18%以上
配当性向55%維持
(2021年度44.9%から引き上げ)
総還元性向75%維持

非財務指標(2027年)
日産化学サステナブルアジェンダ
(社会課題解決に貢献する製品・サービスの合計売上高/全体売上高)
55%以上維持
GHG排出量の削減2018年度比30%以上
(2030年度目標を3年前倒し)
社員意識調査の人材育成に関する質問への肯定回答率65%以上
研究所女性総合職比率18%以上

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