- #1 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
当社グループは、「カーボンニュートラルへの取り組み」をマテリアリティと設定し「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」のもと、2050年度までのカーボンニュートラルの実現を目指して、当社グループからのCO₂排出量削減と、製品を通じたCO₂排出量削減の両面から、気候変動の緩和に取り組んでいます。
当社グループのCO₂排出量削減に向けて、いわき事業所の石炭火力発電所におけるCO₂フリー燃料の活用、生産技術革新による省エネ化、各事業所やグループ会社におけるCO₂フリー電力の活用拡大、大規模設備・機器の更新時の高効率化等を計画に沿って進めていきます。また、製品・技術を通じたCO₂排出量削減への貢献として、フッ化ビニリデン樹脂やPPS樹脂等の機能樹脂の環境負荷低減を目指した性能向上および技術開発、更なる高機能素材の市場投入を目指した研究開発を進めています。特に、ガソリン車よりもCO₂排出量が削減となる電気自動車の車載用リチウムイオン電池バインダー向けフッ化ビニリデン樹脂の供給体制の整備を行った上で増産し、フッ化ビニリデン樹脂を含む機能製品事業の売上収益を2022年度約830億円から約2倍の増収である2030年度1,700億円にすることを目指しています。
投資計画としては、2030年度までに生産におけるCO₂削減対策、廃棄物低減対策等に累計約100億円の設備投資を計画しています。CO₂排出削減の投資に当たっては、将来のリスク・機会に基づいて判断していきます。また、カーボンニュートラル実現のための技術基盤の確立として、フッ化ビニリデン樹脂、PPS樹脂等のEV向けの機能樹脂の性能向上と環境負荷・製造コスト低減の技術開発を行っていきます。また、性能・コストで差別化したSiC繊維を市場投入し、航空宇宙産業分野へ参入するための、研究開発を進めています。2030年までに研究開発、新事業投資の総額300億円の範囲の一部で、これらの開発を進めていきます。
2025/06/25 14:22- #2 主要な販売費及び一般管理費
※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目および金額ならびにおおよその割合は、次のとおりです。
| 前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日) | 当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) |
| 賞与引当金繰入額 | 446 | 百万円 | 373 | 百万円 |
| 研究開発費 | 6,349 | 百万円 | 6,367 | 百万円 |
| 減価償却費 | 811 | 百万円 | 1,149 | 百万円 |
2025/06/25 14:22- #3 事業の内容
当企業集団の事業に係わる位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
① 機能製品事業
・当社は、機能樹脂、炭素製品の製造・販売を行っています。
2025/06/25 14:22- #4 事業等のリスク
炭素製品:高温炉用断熱材向けの炭素繊維を製造・販売していますが、シリコンウェハの生産・販売動向等により事業活動への影響が生じる可能性があります。
上記製品を含め機能製品事業は、主に自動車、電気・電子分野での用途へ展開しているため、米国第二次トランプ政権の関税政策の影響等を受けた顧客の生産活動動向が、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
化学製品事業
2025/06/25 14:22- #5 従業員の状況(連結)
2025年3月31日現在
| セグメントの名称 | 従業員数(名) |
| 機能製品事業 | 840 |
| 化学製品事業 | 237 |
(注)1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数です。
2 従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇用人員です。
2025/06/25 14:22- #6 株式の保有状況(連結)
特定投資株式
| 銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
| 株式数(株) | 株式数(株) |
| 貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
| 日油㈱ | 1,913,100 | 2,733,000 | 機能製品事業セグメントにおける機能樹脂分野等の購買取引先であり、同社株式は、主として取引関係等の円滑化のために保有しています。当事業年度において一部を売却したため、株式数が減少しています。 | 有 |
| 3,864 | 5,699 |
| 日本酸素ホールディングス㈱ | 648,900 | 927,000 | 機能製品事業セグメントにおける機能樹脂分野等の購買取引先であり、同社株式は、主として取引関係等の円滑化のために保有しています。当事業年度において一部を売却したため、株式数が減少しています。 | 有 |
| 2,929 | 4,401 |
| 銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
| 株式数(株) | 株式数(株) |
| 貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
| 大日精化工業㈱ | 97,000 | 97,000 | 機能製品事業セグメントにおける機能樹脂分野等の販売取引先であり、同社株式は、主として取引関係等の円滑化のために保有しています。 | 無(注)7 |
| 291 | 289 |
| 51 | 60 |
| ㈱日本ピグメントホールディングス | 10,800 | 10,800 | 機能製品事業セグメントにおける機能樹脂分野等の購買取引先であり、同社株式は、主として取引関係等の円滑化のために保有しています。 | 有 |
| 33 | 32 |
(注) 1 銘柄ごとの定量的な保有効果については、記載が困難であるため記載していません。保有の合理性については、2024年5月17日開催の取締役会で検証しています。
2 ㈱みずほフィナンシャルグループは当社の株式を保有していませんが、子会社の㈱みずほ銀行、みずほ信託銀行㈱、みずほ証券㈱は当社の株式を保有しています。
2025/06/25 14:22- #7 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
事業セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社グループでは、製品・サービス別の事業部および子会社を置き、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、事業セグメントの基礎としています。
開示にあたっては、製品・サービスの内容、市場等の類似性に基づき、複数の事業セグメントを集約し、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つのセグメントに区分しています。
各セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりです。
2025/06/25 14:22- #8 注記事項-売上収益、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社グループでは、製品・サービス別の事業部および子会社を置き、国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、事業セグメントの基礎としています。
開示にあたっては、製品・サービスの内容、市場等の類似性に基づき、複数の事業セグメントを集約し、「機能製品事業」「化学製品事業」「樹脂製品事業」「建設関連事業」「その他関連事業」の5つのセグメントに区分しています。
機能製品、化学製品、樹脂製品の販売については、主に製品の引渡時に顧客が当該製品に対する支配を獲得し、履行義務が充足されると判断しており、主に製品の引渡時に収益を認識しています。なお、製品の販売から生じる収益は、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート等を控除した金額で測定しています。対価については、履行義務の充足時点から概ね3ヶ月以内に支払いを受けています。重要な金融要素が含まれているものはありません。
2025/06/25 14:22- #9 注記事項-減損損失、連結財務諸表(IFRS)(連結)
中国江蘇省常熟市におけるフッ化ビニリデン樹脂製造設備の増強計画中止の判断に伴い、当該増強設備について処分見込価額まで減額し、その減少額(1,578百万円)は「その他の費用」に含めて計上しています。
| (単位:百万円) |
| 関連するセグメント | 用途 | 場所 | 種類 | 金額 |
| 機能製品事業 | 製造設備 | 中華人民共和国江蘇省常熟市 | 建設仮勘定 | 1,279 |
| | | その他 | 298 |
(減損損失戻入益)
前連結会計年度に減損損失を認識した熱収縮多層フィルムの製造設備のうち、売却が見込まれる設備については回収可能価額の増加が見込まれたため、その増加額は減損損失を計上しなかった場合の帳簿価額を上限に、減損損失戻入益として「その他の収益」に含めて計上しています。
2025/06/25 14:22- #10 注記事項-無形資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
- 研究開発費
前連結会計年度および当連結会計年度における費用として認識した研究開発支出の合計額は、それぞれ6,856百万円および6,806百万円です。2025/06/25 14:22 - #11 注記事項-重要な会計上の見積り及び判断、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度において減損損失および減損損失戻入益を計上しており、当該回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値により測定しています。公正価値は減損損失については処分見込価額、減損損失戻入益については不動産鑑定評価等に基づいて算定しています。当該公正価値のヒエラルキーはレベル3に分類されています。関連する内容については、「13.非金融資産の減損」に記載しています。
当連結会計年度において機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞に起因し、その主な用途である車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復が想定よりも遅れていることから、当該事業に係る有形固定資産および無形資産74,859百万円について、減損損失の認識の要否を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、回収可能価額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識していません。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、顧客から入手した情報や将来の市場見通し等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.9%です。
2025/06/25 14:22- #12 略歴、役員の状況(取締役(及び監査役))(連結)
| 1985年 4月 | 当社入社 |
| 2016年 6月 | 同社代表取締役社長 |
| 2019年 4月 | 当社執行役員 高機能製品事業部長 |
| 2023年 4月 | 当社常務執行役員 高機能製品事業部長 |
| 2023年 6月 | 当社取締役常務執行役員 高機能製品事業部長 |
| 2023年10月 | 当社取締役常務執行役員 事業部門管掌、高機能製品事業部長 |
| 2025年 4月 | 当社取締役副社長 企画経理本部長、管理本部長、生産革新プロジェクト統括マネージャー、カーボンニュートラルプロジェクト統括マネージャー |
| 2025年 5月 | 当社取締役副社長 企画経理本部長、管理本部長、高機能製品事業部長、生産革新プロジェクト統括マネージャー、カーボンニュートラルプロジェクト統括マネージャー(現任) |
2025/06/25 14:22- #13 研究開発活動
また、「クレハグループ中長期経営計画『未来創造への挑戦』」の最重要施策の一つである技術立社の再興に向けた取組みの中で、優秀な人財の確保、情報収集能力の強化、外部研究機関との協創・協業、およびマーケティングと研究開発の一体化を実現するための施策の一つとして、東京研究所の開設を行い、活動を開始しています。本研究所は実験設備も兼ね備えた施設であるのみならず、都内に立地し利便性にも優れています。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は6,806百万円です。
その概要は次のとおりです。
2025/06/25 14:22- #14 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
化学製品事業
農薬は、ウクライナ情勢による穀物市場価格高騰の影響を見越した在庫確保の動きにより世界的に農薬の需要が旺盛であった状況から、在庫調整局面に入っています。当連結会計年度は、顧客での在庫調整により、販売数量は減少し、新剤の研究開発費等の増加もあり営業利益も減少しました。工業薬品は、苛性ソーダの販売数量減少等により減収減益となりました。
樹脂製品事業
2025/06/25 14:22- #15 設備投資等の概要
セグメントごとの設備投資について示すと次のとおりです。
機能製品事業では、フッ化ビニリデン樹脂製造関連設備(当社)およびPPS樹脂製造関連設備(当社)等38,182百万円の設備投資を実施しました。
化学製品事業では、工業薬品製造関連設備(当社)等1,016百万円の設備投資を実施しました。
2025/06/25 14:22