有価証券報告書-第113期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 13:57
【資料】
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【項目】
172項目
4.重要な会計上の見積りおよび判断
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、マネジメントは、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定の設定を行うことが義務付けられています。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直されます。会計上の見積りの見直しによる影響は、その見積りを見直した会計期間と将来の会計期間において認識されます。
当社グループの連結財務諸表の作成に重要な影響を与える見積りおよび仮定は以下のとおりです。
(1)棚卸資産の正味実現可能価額
棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から完成までに要する見積原価および見積販売費用を控除して算定しています。また、長期滞留と識別した棚卸資産については、その正味実現可能価額を見積もっています。
当該見積りは、将来の不確実な市場環境の変動等に影響を受ける可能性があり、前提とした状況が変化した場合、正味実現可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
前連結会計年度において、フッ化ビニリデン樹脂事業に係る棚卸資産の評価減を売上原価として1,907百万円計上しています。これは、リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復が想定よりも遅れていることにより、棚卸資産の正味実現可能価額が低下したためです。
関連する内容については、「9.棚卸資産」に記載しています。
(2)有形固定資産の耐用年数
有形固定資産の耐用年数は、土地等の償却を行わない資産を除き、各資産でそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行っています。
これらの見積りの仮定については、経営者の最善の見積りと判断により決定していますが、将来の技術革新等による設備の陳腐化や用途変更が発生し、現在の見積耐用年数を見直す必要がある場合、減価償却費の発生額等が異なる可能性があります。
関連する内容については、「10.有形固定資産」に記載しています。
(3)非金融資産の回収可能価額
棚卸資産および繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産は、報告期間の期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損テストの回収可能価額の算定において、将来キャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定しています。見積りは、経営者の最善の見積りと判断により実施していますが、将来の不確実な市場環境の変動等により、回収可能価額の算定結果が異なる可能性があります。
前連結会計年度において機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞に起因し、その主な用途である車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復が想定よりも遅れていることから、当該事業に係る有形固定資産等74,859百万円について、減損損失の認識の要否を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、回収可能価額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識していません。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、顧客から入手した情報や将来の市場見通し等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.9%です。
当連結会計年度において、機能製品事業セグメントに属するフッ化ビニリデン樹脂事業について、EV(電気自動車)市場の停滞が継続し、フッ化ビニリデン樹脂の主な用途となる車載用リチウムイオン二次電池用バインダーの需要回復に想定以上の時間がかかる見通しとなったことから、将来収益計画を見直し、当該事業に係る固定資産85,704百万円について、減損損失の認識の要否を検討しました。
当該資金生成単位の回収可能価額と帳簿価額を比較した結果、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失33,996百万円を計上しています。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、顧客から入手した情報や将来の市場見通し等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.3%です。
また、化学製品事業セグメントにおけるクレメジン(慢性腎不全用剤)製造設備について、新規治療薬の台頭による球形吸着炭市場の縮小および毎年の薬価引き下げによる収益性の低下がみられたことから、当該製造設備について減損損失の認識の要否を検討した結果、帳簿価額全額2,504百万円の減損損失を計上しています。当該回収可能価額は使用価値を用いています。使用価値は、事業計画を基礎として見積もった将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、その主要な仮定は、販売数量、販売価格および割引率です。将来の販売数量、販売価格は、将来の市場見通しや薬価水準等を基に設定しています。割引率は、選定した複数の類似会社のベータ値を反映した加重平均資本コストとして算定しており、使用した割引率は7.8%です。
関連する内容については、「12.非金融資産の減損」に記載しています。
(4)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除および繰越欠損金について、それらを利用できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識しています。課税所得は、事業計画に基づき課税所得の発生時期および金額を見積もっています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等により、実際に発生した課税所得の時期および金額が見積りと異なった場合、繰延税金資産の回収可能性の評価が異なる可能性があります。
関連する内容については、「14.法人所得税」に記載しています。
(5)確定給付制度の債務
確定給付制度に関連する確定給付負債(資産)の純額は、確定給付制度債務の現在価値から制度資産の公正価値を控除して算定しています。確定給付制度債務の現在価値および関連する当期勤務費用ならびに過去勤務費用を、独立した年金数理人が予測単位積増方式により数理計算上の仮定に基づいて毎期算定しています。数理計算上の仮定には、割引率、退職率および死亡率等の様々な変数についての見積りおよび判断が求められます。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した、給付金が支払われる通貨建ての優良社債の期末日時点の市場利回りに基づき算定しています。
当該年金数理計算の前提条件および見積りは、将来の不確実な経済環境や社会情勢等の変動によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、確定給付制度債務の測定額に修正を生じさせる可能性があります。
関連する内容については、「19.従業員給付」に記載しています。
(6)引当金の認識
当社グループは、過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を有しており、当該債務を決済するために経済的便益を有する資源の流出が必要となる可能性が高く、かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
当該見積りは、予想しえない事象の発生や状況の変化により影響を受ける可能性があり、実際の支払額が見積りと異なった場合に、翌年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
関連する内容については、「18.引当金」に記載しています。
(7)非上場株式の公正価値
その他の金融資産に含まれる非上場株式の公正価値は、定期的に発行体の財政状態等を把握し、主に類似会社の市場価格に基づく評価方法またはその他の適切な評価方法により、評価倍率等の観察可能でないインプットを利用して測定しています。
当該見積りは、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、公正価値評価が変動する可能性があります。
関連する内容については、「23.金融商品」に記載しています。
また、マネジメントが会計方針を適用する過程で行った判断は以下のとおりです。
・連結範囲の決定 (3.重要性がある会計方針(1))
・金融商品の区分 (3.重要性がある会計方針(11)、23.金融商品)

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