有価証券報告書-第119期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 13:11
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【項目】
121項目

(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「化学の革新を通して、幸せを実現し、社会に貢献する」を企業理念に掲げ、この理念を実現し企業価値を継続的に向上させるため、経営環境の変化に迅速に対応し、公正で透明性の高い企業経営を行ってまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
国内経済においては、円高の定着や株価下落などが成長ペースの減速要因となりうるものの、堅調な輸出などを背景とした企業収益は底堅く、雇用・所得環境も引き続き改善が見込まれることから、景気は緩やかに拡大すると予想されます。世界経済においても、拡張的な財政政策による米国の景気拡大が見込まれるなど、先進国を中心に成長が続くことが期待されます。しかし、中東地域等における地政学リスクの高まりや国際的に深刻化する貿易摩擦の影響、米欧の金融政策正常化に伴う新興国市場からの資本流出など、世界経済は引き続き下振れリスクを内在しており、その先行きは依然見通しづらい状況となっております。
当社グループを取り巻く事業環境につきましては、原燃料価格や海外製品市況の変動、アジアを中心とした新興国の景気動向等に注意が必要であり、環境変化に対して迅速かつ柔軟な対応が肝要であると考えております。
このような状況の下、当社グループは、「平成28年度~平成30年度 中期経営計画」に掲げた目標を達成すべく、外部環境の変化に耐えられる事業ポートフォリオの構築と安全・安定運転の持続を実現し、より戦略的かつ効率的なグループ経営を展開してまいります。
[平成28年度~平成30年度 中期経営計画の概要]
当社は、平成28年5月24日に、平成30年度を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を公表いたしました。当該計画の概要につきましては以下のとおりです。
1. 経営方針
1.1 基本方針
□ ハイブリッド経営の深化
・ コモディティとスペシャリティの両軸をバランス良く強化
・ コモディティ : 現有能力で競争力・収益力を強化
・ スペシャリティ: 成長事業へ拡大投資、R&D・M&Aによる事業領域の拡充
□ 財務基盤の維持・強化
・ 成長投資を機動的に実行できる盤石な財務基盤を構築
□ 安全改革の推進
・ 安全・安定運転技術の確立
・ トラブル・異常現象の撲滅
1.2 事業の位置付け
□ コモディティ
・ 経営の基盤となるキャッシュフローと利益を確保
・ 競争力の高いユーティリティ・基礎原料を自社製品へ供給
・ 外部環境で損益変動も、基礎素材ゆえに需要は底堅い
□ スペシャリティ
・ 成長のドライバーとして利益拡大
・ 継続的開発により高利益率を維持
・ 開発から収益事業となるまでのリードタイムは10年以上

1.3 数値目標
(億円)
平成30年度目標
売上高7,500
営業利益
営業利益率
850
10%以上
ROE10%以上

注)売上高は下記前提での参考値
前提ドル110円/$
ユーロ120円/€
ナフサ40,000円/kl

2. 投資の方針
2.1 基本方針
□ コモディティ
・ 安定供給力と競争力の維持・強化のため、更新・効率化投資を集中的に実施
□ スペシャリティ
・ 成長事業へ拡大投資
・ R&D *1、M&A *2による事業領域の拡充
*1 大学・ベンチャー企業との連携含む *2 特にバイオサイエンス事業
2.2 主な投資計画 (億円)
⦅主な設備投資⦆
・ ハイシリカゼオライト 能力増強
・ ジルコニア能力増強
・ トヨパール(分離精製剤)能力増強
・ フィリピン子会社でのPVC能力増強
・ 機能性ポリマー・機能性ウレタン能力増強
・ 発電設備の効率化
平成28年度~平成30年度累計計画
設備投資成長 5001,300
その他 800
M&A等300 *1
1,600

*1 M&A、研究ファンド投資など

3. 研究開発の方針
□ 重点3分野「ライフサイエンス」「電子材料」「環境・エネルギー」の研究開発を加速
・ 産学官連携の強化
・ 研究ファンド投資による技術情報収集力の強化
・ M&Aの実施


4. 財務基盤強化の方向性
□ 自己資本比率
・ 自己資本比率は50%以上を目標とする
□ 有利子負債
・ 有利子負債は引き続き圧縮に努める
5. 株主還元の方針
□ 安定配当の継続が基本
□ 配当は期間業績・フリーCF・将来の事業展開等を総合的に勘案して決定
□ 中長期的には、配当性向30%を目指す
≪注意事項≫
本計画は、公表時点で入手可能な情報に基づき策定したものです。従いまして、今後の国内外の経済情勢や予測不可能な要素等により、実際の業績は計画値と大幅に異なる可能性があります。
[中期経営計画の進捗]
3ヶ年中期経営計画の2年目にあたる平成29年度は、前年度に続きコモディティ事業(石油化学及びクロル・アルカリ事業)が収益を牽引し、営業利益が過去最高の1,305億円となり、中計最終年度の利益目標850億円を大幅に上回る結果となりました。平成29年度は営業利益率が15.9%、ROEが19.6%まで上昇し、経営指標についても目標を大きく上回っております。
コモディティ事業では、需給の引き締まりを背景に、ウレタン原料等の海外市況が大幅に上昇し、平成29年度は営業利益が前年度を211億円上回る891億円となりました。平成30年度は原燃料価格の上昇や海外市況の軟化が予想されますが、中期経営計画で掲げた諸施策を着実に実行し、目標を上回る利益の達成を目指してまいります。
スペシャリティ事業(機能商品事業)では、中期経営計画に沿って成長事業の生産能力増強を進めたこともあり、平成29年度については償却費負担の増加等により営業利益が前年度比微減の338億円となりました。平成30年度は原料価格の上昇等による利幅の縮小が懸念されますが、機能の差別化・高付加価値化を推進し、戦略製品の拡販を実現することで、中期経営計画で掲げた利益目標の達成を目指してまいります。
投資活動については、中期経営計画の方針に沿って設備の能力増強・競争力強化を実行しており、3ヶ年累計の設備投資額は当初計画を150億円程度上回る1,450億円強となる見込みです。また、M&Aについては、バイオサイエンス関連を中心に情報の収集・精査を進めておりますが、時間的な制約は設けることなく、リスクとシナジーを慎重に見極め、実施の可否を判断してまいります。
研究活動については、南陽・四日市両事業所で研究棟の建替えを進めており、また高性能な研究開発用装置を導入するなどして、ハード面からも研究開発の加速に取り組んでおります。ソフト面では、研究ファンドへの投資等を通じて、先端技術やM&Aに関する情報の収集を強化しております。
営業利益及び営業利益率 (億円)
平成28年度実績平成29年度実績平成30年度目標
コモディティ67915.4%89117.5%3808.6%
スペシャリティ35320.1%33818.1%40021.7%
その他786.2%756.0%705.6%
合計1,11215.0%1,30515.9%85011.3%

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