有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)
④ 指標と目標
当社グループは、短期を2025年度(中期経営計画2025の設定年度)、中期を2030年度、長期を2050年度ととらえ、指標と目標を設定し、進捗管理を行ってきました。このたび、新たな中期経営計画の策定にあたり、事業環境の変化や中長期的な脱炭素戦略との整合を踏まえ、中期の区切りを2035年度とし、新たに目標を設定しました。
a)気候関連の指標
当社グループはこれまで、中期経営計画2025においてGHG排出量(Scope 1、2)を単体および連結生産子会社における主要な管理指標として測定・管理してきました。これらの指標について、2030年度に2019年度比で30%の削減、2050年度にはカーボンニュートラルを達成することを目標としてきましたが、このたび新たに、2035年度において2019年度比60%削減の目標を設定しました。
また、全執行役員の役員報酬算定時に、当社が特定したマテリアリティのうち、気候変動対応を含む関連項目を評価指標として組み込み、その貢献度に基づく評価を行っています。これにより、戦略目標の達成に向けた役割および責任を明確化しています。
GHG排出量(Scope 1、2) 中長期削減目標

当社グループは、サプライチェーン全体のカーボンニュートラルの実現を目指し、Scope 3についても、排出量削減目標を設定しています。当社グループのScope 3排出量は、カテゴリー1(購入した製品・サービス)、カテゴリー3(燃料およびエネルギー関連活動)、カテゴリー4(輸送、配送(上流))が全体の90%以上を占めています。これら三つのカテゴリーの排出量総量について、2030年度までに10%削減(2022年度比)を目標としてきましたが、このたび2035年度までに2022年度比30%削減という新たな目標を設定しました。目標達成に向けて、製品設計の見直しや物流の最適化、事業ポートフォリオ転換に加え、サプライチェーンエンゲージメント活動のさらなる強化に取り組んでまいります。
なお、これらの削減目標は、以下の前提に依存しています。
・低炭素エネルギーの調達可能性
・技術革新(CCUS、燃料転換等)の進展
・カーボンプライシング等の政策動向
したがって、これらの前提に変化が生じた場合、目標達成時期または施策内容が変動する可能性があります。
GHG排出量 (Scope 3) 中長期削減目標 (カテゴリー1、3、4)

その他、気候変動に関連する重要な目標は下記のとおりです。
・SBT(Science Based Targets)への対応
当社グループは、SBT認定の取得を視野に入れ、要件改定の動向等にも留意しつつ、認定取得の可能性について引き続き検討を進めています。
・エネルギーに関する目標
当社グループは、2030年度に燃料起源GHG排出量のうち自家発電由来のGHG排出量を2019年度比で50%削減することを努力目標として設定しています。この目標の達成に向け、自家発電における非化石燃料(バイオマス、アンモニア)への転換を検討・推進してきました。再生可能エネルギーおよびアンモニアの使用量合計を30%にすることを目指しています。
バイオマスについては段階的に使用量を増やしていく方針で、これまで使用してきたPKS(パーム椰子殻)に加え、2025年10月からは木質ペレットの混焼を開始しました。一方、アンモニアについては、2030年度までの混焼開始を目指し、2023年度より検討を進めてきましたが、当初想定していた政策支援獲得や市場環境を含む前提条件に変化が生じたこと等を踏まえ、現時点では2030年度までの導入開始は見送る判断としています。なお、アンモニアの燃料利用は、国および地域において引き続き重要な検討テーマと位置付けられており、当社としても、今後の政策動向、技術進展および事業環境等を踏まえつつ、引き続き検討してまいります。なお、このことにより、現時点での2030年度目標は未達の見込みとなっております。
2025年度におけるグループ全体での再生可能エネルギーの比率は4.6%でした。
再生可能エネルギーの実績と目標
(再生可能エネルギー由来として、バイオマス・太陽光発電/アンモニアによる発電分を集計

・インターナルカーボンプライシング(ICP)の導入に関する指標(取り組み)
当社グループは、GHG排出量削減策の促進を目的として、2019年度より投資案件の評価基準にICPを導入しています。当初は、欧州連合域内排出量取引制度(EU-ETS)の取引価格を参考に、3,700円/t-CO2に設定していましたが、GHG排出量削減への取組強化のため、2022年度より10,000円/t-CO2に引き上げました。これにより短中期的に脱炭素に向けた活動を推進していきます。
b)Scope 1、2、3のGHG排出量
下表は、GHG排出量(Scope 1、2、3)の推移を表したものです。2025年度は、バイオマス混焼や積極的な省エネルギー活動により、GHG排出量(Scope 1、2)は基準年度2019年度比で17%削減しました。また、GHG排出量(Scope 3)は、基準年度2022年度比で6%削減しました。
GHG排出量(Scope 1、2、3)の推移

・GXリーグ
当社は、2022年度に経済産業省が公表した「GXリーグ基本構想」への賛同を表明し、2023年度より本格稼働したGXリーグに参画しています。GXリーグでは、同リーグが定める基準に基づきGHG排出量削減目標の設定が求められていることから、当社は、GHGプロトコルに準拠して設定したGHG排出量削減目標とは別に、単体および国内連結生産子会社のScope 1について目標を定めています。なお、GXリーグで使用するデータは、基準年度や排出量算定方法がGHGプロトコルに基づくものとは一部異なりますが、元となる活動データは共通であり、削減目標についても整合性を確保しています。Scope 1の2023~2025年度3か年合計値は、1,681.3万トンとなり、GXリーグ内で設定した自主目標(1,834.6万トン)を達成しました。
なお、GXリーグは2026年度から新しい枠組みとなり、当社はGXフューチャー・コンソーシアムと排出量取引(GX-ETS)に参画し、それぞれについて活動いたします。
トクヤマグループのGHG排出量(GXリーグ登録数値)

c)目標およびその目標に対するパフォーマンス
当社グループは、燃料起源GHG排出量の削減と共に、原料起源GHG排出量の削減や革新的技術の開発を通じてカーボンニュートラルの実現を目指しています。下図は、2030年度、2035年度および2050年度に向けたGHG排出量削減の内訳と、多様なアプローチを示したものです。
GHG排出量削減を着実に進めることは企業としての重要な責務である一方、当社製品が社会において使用されることによるGHG排出量削減への貢献も、重要な役割であると認識しています。今後も、革新的技術の開発を通じて、世界全体のカーボンニュートラル実現に貢献していきます。
なお、バイオマス混焼の実施ならびに事業ポートフォリオの変化を含む構造的要因により、2030年度のGHG排出量削減目標については達成見込みとなっています。
GHG排出量(Scope 1、2)の中長期削減目標

当社グループは、短期を2025年度(中期経営計画2025の設定年度)、中期を2030年度、長期を2050年度ととらえ、指標と目標を設定し、進捗管理を行ってきました。このたび、新たな中期経営計画の策定にあたり、事業環境の変化や中長期的な脱炭素戦略との整合を踏まえ、中期の区切りを2035年度とし、新たに目標を設定しました。
a)気候関連の指標
当社グループはこれまで、中期経営計画2025においてGHG排出量(Scope 1、2)を単体および連結生産子会社における主要な管理指標として測定・管理してきました。これらの指標について、2030年度に2019年度比で30%の削減、2050年度にはカーボンニュートラルを達成することを目標としてきましたが、このたび新たに、2035年度において2019年度比60%削減の目標を設定しました。
また、全執行役員の役員報酬算定時に、当社が特定したマテリアリティのうち、気候変動対応を含む関連項目を評価指標として組み込み、その貢献度に基づく評価を行っています。これにより、戦略目標の達成に向けた役割および責任を明確化しています。
GHG排出量(Scope 1、2) 中長期削減目標

当社グループは、サプライチェーン全体のカーボンニュートラルの実現を目指し、Scope 3についても、排出量削減目標を設定しています。当社グループのScope 3排出量は、カテゴリー1(購入した製品・サービス)、カテゴリー3(燃料およびエネルギー関連活動)、カテゴリー4(輸送、配送(上流))が全体の90%以上を占めています。これら三つのカテゴリーの排出量総量について、2030年度までに10%削減(2022年度比)を目標としてきましたが、このたび2035年度までに2022年度比30%削減という新たな目標を設定しました。目標達成に向けて、製品設計の見直しや物流の最適化、事業ポートフォリオ転換に加え、サプライチェーンエンゲージメント活動のさらなる強化に取り組んでまいります。
なお、これらの削減目標は、以下の前提に依存しています。
・低炭素エネルギーの調達可能性
・技術革新(CCUS、燃料転換等)の進展
・カーボンプライシング等の政策動向
したがって、これらの前提に変化が生じた場合、目標達成時期または施策内容が変動する可能性があります。
GHG排出量 (Scope 3) 中長期削減目標 (カテゴリー1、3、4)

その他、気候変動に関連する重要な目標は下記のとおりです。
・SBT(Science Based Targets)への対応
当社グループは、SBT認定の取得を視野に入れ、要件改定の動向等にも留意しつつ、認定取得の可能性について引き続き検討を進めています。
・エネルギーに関する目標
当社グループは、2030年度に燃料起源GHG排出量のうち自家発電由来のGHG排出量を2019年度比で50%削減することを努力目標として設定しています。この目標の達成に向け、自家発電における非化石燃料(バイオマス、アンモニア)への転換を検討・推進してきました。再生可能エネルギーおよびアンモニアの使用量合計を30%にすることを目指しています。
バイオマスについては段階的に使用量を増やしていく方針で、これまで使用してきたPKS(パーム椰子殻)に加え、2025年10月からは木質ペレットの混焼を開始しました。一方、アンモニアについては、2030年度までの混焼開始を目指し、2023年度より検討を進めてきましたが、当初想定していた政策支援獲得や市場環境を含む前提条件に変化が生じたこと等を踏まえ、現時点では2030年度までの導入開始は見送る判断としています。なお、アンモニアの燃料利用は、国および地域において引き続き重要な検討テーマと位置付けられており、当社としても、今後の政策動向、技術進展および事業環境等を踏まえつつ、引き続き検討してまいります。なお、このことにより、現時点での2030年度目標は未達の見込みとなっております。
2025年度におけるグループ全体での再生可能エネルギーの比率は4.6%でした。
再生可能エネルギーの実績と目標
(再生可能エネルギー由来として、バイオマス・太陽光発電/アンモニアによる発電分を集計

・インターナルカーボンプライシング(ICP)の導入に関する指標(取り組み)
当社グループは、GHG排出量削減策の促進を目的として、2019年度より投資案件の評価基準にICPを導入しています。当初は、欧州連合域内排出量取引制度(EU-ETS)の取引価格を参考に、3,700円/t-CO2に設定していましたが、GHG排出量削減への取組強化のため、2022年度より10,000円/t-CO2に引き上げました。これにより短中期的に脱炭素に向けた活動を推進していきます。
b)Scope 1、2、3のGHG排出量
下表は、GHG排出量(Scope 1、2、3)の推移を表したものです。2025年度は、バイオマス混焼や積極的な省エネルギー活動により、GHG排出量(Scope 1、2)は基準年度2019年度比で17%削減しました。また、GHG排出量(Scope 3)は、基準年度2022年度比で6%削減しました。
GHG排出量(Scope 1、2、3)の推移

・GXリーグ
当社は、2022年度に経済産業省が公表した「GXリーグ基本構想」への賛同を表明し、2023年度より本格稼働したGXリーグに参画しています。GXリーグでは、同リーグが定める基準に基づきGHG排出量削減目標の設定が求められていることから、当社は、GHGプロトコルに準拠して設定したGHG排出量削減目標とは別に、単体および国内連結生産子会社のScope 1について目標を定めています。なお、GXリーグで使用するデータは、基準年度や排出量算定方法がGHGプロトコルに基づくものとは一部異なりますが、元となる活動データは共通であり、削減目標についても整合性を確保しています。Scope 1の2023~2025年度3か年合計値は、1,681.3万トンとなり、GXリーグ内で設定した自主目標(1,834.6万トン)を達成しました。
なお、GXリーグは2026年度から新しい枠組みとなり、当社はGXフューチャー・コンソーシアムと排出量取引(GX-ETS)に参画し、それぞれについて活動いたします。
トクヤマグループのGHG排出量(GXリーグ登録数値)

c)目標およびその目標に対するパフォーマンス
当社グループは、燃料起源GHG排出量の削減と共に、原料起源GHG排出量の削減や革新的技術の開発を通じてカーボンニュートラルの実現を目指しています。下図は、2030年度、2035年度および2050年度に向けたGHG排出量削減の内訳と、多様なアプローチを示したものです。
GHG排出量削減を着実に進めることは企業としての重要な責務である一方、当社製品が社会において使用されることによるGHG排出量削減への貢献も、重要な役割であると認識しています。今後も、革新的技術の開発を通じて、世界全体のカーボンニュートラル実現に貢献していきます。
なお、バイオマス混焼の実施ならびに事業ポートフォリオの変化を含む構造的要因により、2030年度のGHG排出量削減目標については達成見込みとなっています。
GHG排出量(Scope 1、2)の中長期削減目標
