有価証券報告書-第110期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 11:21
【資料】
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【項目】
161項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(経営の基本方針)
当社及び当社の関係会社(以下、総称して「当社グループ」といいます。)は、“ものづくりで築くより良い未来” 「セントラル硝子グループは、ものづくりを通じて、真に豊かな社会の実現に貢献します。」を基本理念としており、また、新たに、従来の「基本方針」を改定して、「独創的な素材・技術によりサステナブルな社会の実現に寄与する」をパーパスとして定義しました。
当社グループが創業当時から企業活動の中心に据えております「ものづくり」は、誠実を基本姿勢とした、研究開発、製造、販売等の企業活動全般を意味しており、今後の更なる飛躍に向けても、すべての基礎になるものと考えております。
各事業活動においては、伸ばすべき事業に経営資源を投入し、その事業基盤の強化を図るとともに、当社が保有する独創的な技術を通じて、高機能、高付加価値製品分野の拡充を図ります。また、環境対応・省エネルギー化の推進や、グローバルな事業展開による収益力の向上に注力し、安定した財務体質のもと企業価値を増大させることを常に目指し続けてまいります。
これらの方針のもと、経営全般にわたり効率性を高め企業体質の変革を図るとともに、研究開発力の強化と成長事業への経営資源の重点的な投入を行い、グループ企業力の強化に努めてまいります。
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とした中期計画を2022年5月に開示し、また、2024年5月10日に長期ビジョン「VISION 2030」を公表し、2030年のありたい姿や、その実現のための事業戦略等を示しました。
それぞれの概要は以下の通りです。
①長期ビジョン「VISION 2030」
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②中期経営計画(2022~2024年)
<基本方針>1.事業基盤の強化と独創的な技術を通じて新たな成長へ
(1)成長基調への回帰
・伸ばすべき事業へ経営資源を集中、収益事業モデルの確立と成長市場への事業展開を加速
・化成品事業は、これまでの投資成果を回収、更なる将来への投資の継続
・ガラス事業は構造改革を仕上げ、収益事業へ再生
・その他の事業は収益力を更に高め、フリーキャッシュフローを最大化
(2)将来の成長を担保する研究開発の強化を継続
(3)全従業員が品質意識を高め、ステークホルダーへ安心と信頼を提供
2.健全な財務基盤の維持
(1)株主還元、投資、財務規律のバランスが取れたキャッシュフローの配分
3.地球環境への貢献
(1)温室効果ガス排出量削減
(2)環境負荷低減に貢献する製品、技術の提供
③中期経営計画(最終年度)の経営目標
2024年度 目標値
営業利益140億円
営業利益率8%
ROE12%
株主総還元性向30%以上
株主資本配当率(DOE)3.6%

(経営環境及び対処すべき課題)
今後の見通しにつきましては、ロシアのウクライナ侵攻、中東情勢などの地政学リスクや各国の金融政策の変更がもたらす、原燃材料価格、為替相場や景気動向への影響など、当社グループを取り巻く環境は今後も不透明な状況が続くものと思われます。
当社グループといたしましては、生産販売体制の強化と原価低減の推進など経営全般にわたる効率化を継続して進め、中期経営計画で基本方針としている研究開発及び技術開発の強化と成長分野へ経営資源を重点的に投入することにより、グループ企業力の強化に努めてまいります。
また、2024年5月10日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取組みについて」を策定しました。PBR改善につながる取組みを着実に実行することで、PBR1倍超の早期実現と中長期的な企業価値向上に努めてまいります。