当期における世界経済は、供給制約の解消やインフレ率上昇の鈍化の傾向が見られるものの、地政学リスクは依然高まったままで基調的な物価上昇圧力は根強く、欧米を中心に金融引き締めが継続しており、その回復ペースは鈍化しております。そのような状況下、中国においては不動産市況の停滞の影響もありゼロコロナ政策解除後の景気回復は緩慢なペースにとどまっています。欧州においては物価高や利上げによる金融引き締めが景気を下押しする状況が継続しております。その他の地域においては、堅調な内需に支えられ景気は回復基調もしくは持ち直しの動きが見られました。わが国経済は、持続的な物価上昇や海外経済の回復ペースの鈍化などの影響を受けつつも、経済活動の正常化を背景に内需を中心に緩やかに持ち直しております。
当社グループの当連結会計年度における売上高は5,622億77百万円(前期比10.5%増)となりました。営業利益は、人件費等の固定費の増加があったものの、原価低減や販売価格の改善などに取り組んだ結果、515億95百万円(前期比60.8%増)となりました。経常利益は超インフレ会計による正味貨幣持高に係る損失の計上があったものの、持分法による投資利益の増加や為替差益などにより、576億85百万円(前期比43.4%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益やインドの土地売却や本社事務所の売却に伴う固定資産売却益を計上したことなどにより、671億9百万円(前期比166.4%増)となりました。
各セグメントの状況は次のとおりであります。
2024/06/28 9:03