訂正有価証券報告書-第118期(平成28年10月1日-平成29年9月30日)

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2018/07/24 15:57
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有報資料

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益の回復を背景に雇用情勢が改善し、個人消費が持ち直すなど緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、景気の先行きは中国を始めとするアジア新興国の経済の下振れリスク、米国新政権や国政選挙後の欧州各国の経済政策に関する不確実性などから依然不透明な状況にあります。
農業を取り巻く環境は、世界的な人口増加や新興国の経済発展を背景とした農産物需要の増加から農業生産は引き続き伸長するものと考えられます。これに伴い世界の農薬市場は、平成26年には564億ドルへと、5年間でその規模が約1.5倍となる大きな成長を遂げました。しかしながら、ここ数年は、世界最大の市場であるブラジル市場が病害虫の小発生や過年度の流通在庫の滞留に加え経済環境の悪化から縮小するなど、世界の農薬需要は低迷が続いております。当社の主要な販売地域に目を転じますと、北米は安定した気候や棉の作付面積の拡大もあり、農薬市場は堅調に推移しております。その一方で、インドなどアジアの一部地域では、雨季の降水量が例年より少なかったことなどから、市場は弱含みの状況にあります。
国内農業においては、政府が「農業競争力強化プログラム」を掲げ、農業従事者の所得向上を目指していますが、その高齢化や後継者不足の深刻化、耕作放棄地の増加などの構造的課題の解決は進んでいません。なお、同プログラムでは農業資材価格引き下げのための施策が検討されており、国内農薬事業への影響を注視する必要があると考えております。なお、国内農薬市場は流通市場における在庫圧縮の進展もあり、ほぼ横ばいで推移しております。
このような状況下、当社グループは中期経営計画「Advance to Growing Global 2018(AGG2018)グローバル企業への前進」に取り組み、自社開発品目を中心とした普及拡販と海外事業の拡大を目指しました。当連結会計年度における当社グループの売上高は、前連結会計年度末に連結子会社化したブラジルのSipcam Nichino Brasil S.A.の業績を含めたこともあり、600億33百万円、前年同期に比べ93億91百万円(18.5%)の増収となりました。これらの結果、海外事業が当社グループ全体の売上高の過半を超えました。利益面においてはノウハウ技術料収入が大きく減少したことなどから、営業利益は34億96百万円、前年同期に比べ9億29百万円(21.0%)の減益、経常利益は35億97百万円、前年同期に比べ2億67百万円(6.9%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては品目買収した除草剤「オルトスルファムロン」の のれんの減損損失を計上しましたが、前期に比し特別損失の計上額が減少したことなどから17億17百万円、前年同期に比べ6億82百万円(65.9%)の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
① 農薬事業
国内農薬販売では、てんさい用除草剤「ビートアップ」の販売を開始し、品目ポートフォリオの拡充を図るとともに、水稲用殺菌剤「ブイゲット」などの主力自社開発品目の普及拡販に努めました。また、農薬原体販売では、園芸用殺虫剤「フェニックス」など主力品目の販社への販売が好調に推移しました。加えて製造受託売上が増加したことなどから国内販売全体の売上高は前期を上回りました。
海外農薬販売では、米州ならびにアジア地域の販売が好調に推移しました。品目別では北米の棉作分野で害虫の発生が多かったことから、Nichino America,Inc.の主力品目である殺虫剤「アプロード」の売上高が伸長しました。さらに、Sipcam Nichino Brasil S.A.の業績を含めたこともあり、米州での販売が海外事業の最も大きなウェイトを占めることとなりました。また、アジアでは過去2年連続の干ばつの影響を受けたインドのHyderabad Chemical Pvt.Ltd.の業績が大きく回復しました。これらの結果、海外販売全体の売上高は前期を上回りました。また、殺ダニ剤「ダニコング」は本年3月に韓国において製剤登録を取得し、販売を開始しました。
なお、ノウハウ技術料収入は、技術導出先の主要販売地域での害虫の小発生の影響などから同導出先の売上高が伸び悩み、前期を下回りました。
以上の結果、農薬事業の売上高は542億83百万円、前年同期に比べ96億52百万円(21.6%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は27億82百万円、前年同期に比べ4億60百万円(14.2%)の減益となりました。
② 農薬以外の化学品事業
化学品事業では、緑化薬剤分野において新規品目の販売開始もあり、売上高が伸長しました。また、シロアリ薬剤分野は株式会社アグリマートとの協働による販売戦略が奏功し、売上高は前期を上回りました。医薬品事業では、外用抗真菌剤「ルリコナゾール」の足白癬分野での販売が好調に推移しました。一方、爪白癬分野では販社の過年度の流通在庫の影響などから売上高が伸び悩みました。
以上の結果、農薬以外の化学品事業の売上高は38億39百万円、前年同期に比べ3億76百万円(8.9%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は11億77百万円、前年同期に比べ4億17百万円(26.2%)の減益となりました。
③ その他
緑化造園工事事業では、主要受託先である官公庁からの発注案件の減少、小型化など依然厳しい状況が続いております。このような環境下、情報収集や積算提案に努め、中小型物件の受注に注力した結果、売上高は微増となりました。スポーツ施設運営では、ゴルフ練習場の設備老朽化に伴い株式会社ニチノーレックが平成29年6月30日付で解散したことから、売上高は前期を下回りました。また、分析事業では、主力の食品分野は輸入食品分析の回復などにより受注が増加したものの、環境分野での受注量の減少などもあり業績が伸び悩みました。
以上の結果、その他の売上高は19億9百万円、前年同期に比べ1億14百万円(6.4%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は3億64百万円、前年同期に比べ27百万円(7.1%)の減益となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ35億1百万円減少し、当連結会計年度末は101億28百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、25億15百万円となりました。これは税金等調整前当期純利益29億12百万円、減価償却費14億20百万円による資金の増加があった一方、売上債権の増加額10億83百万円による資金の減少があったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、4億41百万円となりました。これは有形固定資産の取得による支出7億85百万円があった一方、投資有価証券の売却による収入3億61百万円があったことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、59億32百万円となりました。これは長期借入れによる収入19億24百万円があった一方、長期借入金の返済による支出33億36百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出28億74百万円、配当金の支払額10億2百万円があったことが主な要因であります。

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