有価証券報告書-第127期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/12 11:17
【資料】
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【項目】
181項目
(3) 気候変動対応(TCFD)
TCFD提言に基づき、2℃未満および4℃シナリオを用いたシナリオ分析を実施しています。
主なリスクとして、カーボンプライシングの導入によるコスト増加等の「移行リスク」や、異常気象による農地面積の減少等の「物理的リスク」を特定しています。一方で、気候変動に伴う病害虫の増加等による農薬需要の拡大や、環境調和型製品の需要増加を「機会」と捉え、総合的な作物保護の観点から農業生産性の向上に貢献していきます。
※気候変動および自然資本に関するガバナンス体制とリスク管理のプロセスについては、前述の「(2)①ガバナンス及びリスク管理」に記載のとおり統合的に管理しています。
主要なリスクや機会
当社グループでは、「2030年のありたい姿」の実現に影響を及ぼす、気候変動に関連するリスクや機会について、2℃未満シナリオや4℃シナリオを参照し、シナリオ分析を行っております。主要なリスクや機会は、以下の通りです。
●リスク ●機会
影響度 極大:50億円超 大:5~50億円 中:0.5~5億円 小:0.5億円未満 (影響度の判断基準は売上高を基本とする)

リスク/機会リスク/機会の内容影響度
(2030年)
参照シナリオリスク低減/機会活用に向けた対策

●カーボンプライシングの導入脱炭素社会の実現に向け、炭素税等のカーボンプライシングの導入が進み、財務的な負担が増加する恐れがあります。2℃未満シナリオ
(IEA持続可能な開発シナリオ)
再生可能エネルギーへの転換やバイオ燃料の使用等を通じた中長期な計画に基づく総合的なGHG排出量の削減に取り組んでいます。
●原材料の高騰脱炭素に向けたエネルギー政策の変化によって、エネルギー需要やエネルギー供給の量が変化し、原材料の価格やエネルギーコストが高騰し、調達が困難となる可能性があります。2℃超シナリオ
(IEA公表政策シナリオ)
原材料ソースの複数化によるリスク低減策やエネルギー消費の少ない生産設備への更新のほか、各国の省エネ関連施策の的確な把握・解析を通じて、サプライチェーン全体の観点から協働やパートナーシップの高度化に取り組んでいます。
●エネルギーコストの増加
●炭素集約製品への需要減少●脱炭素製品への需要拡大顧客や販売パートナーからの環境配慮要請の高まりに伴い、多量の温室効果ガス排出を伴い製造された製品へのニーズが減少する可能性があります。
一方、少ない温室効果ガス排出で製造された製品へのニーズが増加する可能性があります。
-製造工程における合理化や革新的な製造技術の開発・導入検討を進めているほか、製造工程において少ない炭素排出量が期待できる生物農薬等の製品ラインナップに取り組んでいきます。
●先進的取組による顧客からの評判向上脱炭素に向けた取り組みや、充実した情報開示が顧客から評価され、評判が向上する可能性があります。-気候変動と農業や事業特性との直接的な関係性を踏まえて、的確な将来予測と中長期的な研究開発視点に基づく技術革新への取り組みを加速させ、適正な情報発信に取り組んでいきます。
●投資家からのESG評価の向上当社グループの炭素効率性の高さが投資家から評価され、ESG投資における評価が向上する可能性があります。-化学業界の中でも高いレベルにある当社グループの炭素効率性を維持・向上させるとともに、GHG削減策を含めたCSR優先課題への取り組み等に関して、積極的なESG経営の情報発信に取り組んでいきます。

●農地面積減少による需要減少気候変動等の影響により農地面積が減少し、農薬需要が減少する可能性があります。2℃未満シナリオ
(IPCC SSP1)
4℃シナリオ
(IPCC SSP3)
化学農薬に加え、新たに生物農薬・バイオスティミュラント等の作物保護資材分野への事業展開やIT技術を駆使したスマート農業の促進を通じて、総合的な作物保護の観点から農地保全および農業生産性の向上に貢献していきます。
●農作物生産量の増加による需要増加世界的な人口の増加により、農作物の需要や生産量が増加し、収量増加に必要な農薬需要が増加する可能性があります。極大
●病害虫増加等による需要増加気温の上昇等により、病害虫や雑草による被害が増加し、農薬需要が増加する可能性があります。4℃シナリオ
(IPCC SSP3)
農業生産現場に立脚したデータ・ドリブンなマーケティング戦略の構築を進めており、病害虫・雑草の発生や被害の変化、それに伴う現場ニーズの変化を迅速・的確に捉えることで生産者ニーズに合致した製品やサービスの提供に取り組んでいます。


当社グループは、低炭素社会への取り組みとしてCO2排出量を前年比で削減、2030年にグループ全体(この項において「日本農薬及び製造拠点を有する国内外の連結子会社」を指します。)において2020年比23%削減(Scope1+2)、2050年にインドを除くグループ全体でカーボンニュートラル、2070年にグループ全体でカーボンニュートラルを目指すという目標を立てて活動を継続しています。2026年3月期におけるGHG排出量は、全体として前年度比で約5%の削減となりました。これは、国内外製造拠点における省エネルギー施策や再生可能エネルギー電力の活用を推進した効果によるものであり、特にNichino India Pvt. Ltd.が削減に寄与しました。また、国内外の非製造連結子会社を新たに算定範囲に加えた上での実績となっています。
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