有価証券報告書-第121期(令和1年10月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/08/05 13:47
【資料】
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【項目】
161項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、安全で安定的な食の確保に寄与する優れた農薬をはじめ、医薬、動物薬などの製品を国内外の市場に提供することにより、豊かな生活を守ることを使命として事業を進めております。また、豊かな緑と環境を守ることを目指して緑化造園事業、農薬残留分析などにも取り組んでおります。当社グループは、「研究開発型企業」として技術革新を進め、安全性の高い、環境に配慮した優れた新製品を創出し、価値の創造を図っております。今後もさらに強固な収益体質への転換を図り、事業競争力のある企業グループを目指し、業績の向上に努め、公正で活力のある事業活動を通じて社会的責任を果たし、社会に貢献することを企業理念としております。
当社グループの中核事業である農薬事業を取り巻く環境は、世界的な人口増加や新興国の経済発展などを背景とした食料需要の拡大から、グローバルな農薬市場は拡大傾向にあります。一方、国内では、農業従事者の高齢化、後継者不足の深刻化による耕作面積の減少、政府による農業資材費低減方針などを背景に、農薬市場は漸減傾向が継続するものと考えられます。また、創薬難度の高まりと農薬登録要件の増加により、新規薬剤開発コストが増大し、開発期間も長期化しております。さらに、各国の農薬登録制度における要件の厳格化、ジェネリック農薬との価格競争、原材料費や委託製造費の高騰、異常気象による農作物への影響など当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しさを増しております。
なお、今後の見通しにつきましては、国内外ともに新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の終息が見通せず、企業収益や雇用環境などの悪化により世界経済の減速が懸念されます。当社グループの中核事業である農薬事業は、食料安定化供給を支える農業生産の根幹に関わるビジネスであるため、他の業種に比し影響は限定的であると考えられますが、生産、調達などへの直接的な影響や農業を取り巻く環境変化による間接的な影響が想定されます。
このような事業環境下、グループビジョン「Nichino Group-Growing Global 世界で戦える優良企業へ」のもと、当社グループは中期経営計画「Ensuring Growing Global 2021(EGG2021)グローインググローバルを確実に!」の2年目となる当連結会計年度において、ターゲット市場における重点剤の登録申請と開発推進、パイプラインの充実化、インドにおける製販体制強化、スマート農業への対応、業務改革・働き方改革の推進など、事業基盤の強化に一定の成果を上げることができました。また、株式会社ADEKAとの資本業務提携によるシナジーを早期に創出し発揮するべく活動を推進してきました。
当社グループは、引き続きこれまで実施した出資や買収案件の収益への貢献を最大化していくと同時に、さらなる成長戦略の遂行により業容の拡大を図り、目標売上高1千億円を目指してまいります。
[日農グループビジョン]
「Nichino Group-Growing Global 世界で戦える優良企業へ」
・作物保護や生活環境改善など、これまで農薬化学事業で培ってきた技術をさらに高めることにより人類の未来に貢献するグループを目指します。
・2021年度には売上高1千億円を達成し、継続的な創薬で社会に貢献するために、将来安定的事業推進とプレゼンスが確保できる多国籍大手4社に次ぐ売上高2千億円規模の研究開発型企業を目指します。
[中期経営計画(2019年9月期~2021年3月期)]「Ensuring Growing Global 2021 (EGG2021) グローインググローバルを確実に!」
数値計画
2021年3月期
計画(最終年度)
連結売上高763億円
(目標売上高1,000億円)
営業利益47億円
海外売上高440億円
海外売上高比率58%

(注) 本資料に記載されている計画値および業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
基本方針
当社は、「新規農薬などの新たな価値を継続的に提供することによって社会に貢献する」という理念のもと、「収益性の向上」、「グループ力強化」を2本柱として、これまで実施した成長戦略の収益貢献を加速し、グローインググローバルを確固たるものにする基盤強化を行います。さらに、M&Aや提携、品目買収などの「事業拡大への取り組み」を継続し事業規模を拡大します。
Ⅰ 収益性の向上
「利益率の改善」、「マーケティング・販売力強化」、「創薬・製品開発力強化」、「生産性向上といきいきワクワク働ける環境づくり」
Ⅱ グループ力強化
「グローバル体制の強化」、「グループ機能の最大化」
具体的には、以下に掲げる施策を着実に推進してまいります。
・利益率の改善
調達コスト削減と農薬原体の製造法や製造場所の最適化により、製造コスト低減を推進し、利益性を高めます。加えて販売価格・条件の見直しによる利益確保と、販管費の適正化による利益性の改善を推進します。
・マーケティング・販売力強化
海外グループ企業とともに、海外での評価体制や登録取得体制を充実させるなどグローバルな研究開発体制を強化し、自社製品の最速・最大化を目指します。また、当社製品の特長と、市場ニーズとのマッチングを行い、新規市場を開拓します。さらに、国内販売については、農薬の使用者である農業法人や農家との接点を増やすとともに、新規IT技術を活用した農業用アプリの開発等を通じたマーケティング強化を図ります。
・創薬・製品開発力強化
当社保有農薬原体や製品の収益性を精査し、利益性の低い製品の整理を推進します。また、投資基準を厳格化し、効率的な新規開発を追求します。グローバル研究体制強化、探索・開発方法の改善による、創薬力の質的向上・量的拡大を目指します。さらに、最先端の科学技術を創薬研究に取り込むことにより、研究開発力を向上させ、創薬頻度向上を目指すとともに、新剤を継続して創出します。
・生産性向上といきいきワクワク働ける環境づくり
これまで脈々と受け継がれてきた業務内容を抜本的に見直す業務改革を推進しております。業務改革によって得られた余力を活用し、働き方改革を実現します。さらに多様な価値観を受容する企業風土を醸成し、ダイバーシティーを推進し、企業価値向上につなげます。在宅勤務制度や短時間勤務制度などの利用促進を図り、全従業員が成長を実感できる施策を導入していくことにより、いきいきワクワク働ける職場環境を作ります。
・グローバル体制の強化
経営戦略を各子会社と共有するとともに、グローバル経営戦略の更なる深化を行います。ガバナンス体制を強化するとともに、グループ企業間での人材交流を促進します。グループ内キャッシュフロー管理体制を構築し、効率的な資金繰りを推進します。
・グループ機能の最大化
研究開発機能を有する子会社との研究開発業務の効率的な分担や、グローバル調達、製造システムを構築するとともに、グローバルでの適切な在庫配置を推進します。さらに海外子会社等の販売機能の有効活用を推進し、売上増加につなげます。
当社グループは、これまで農薬化学事業で培ってきた技術をさらに高め、新規農・医・動物薬など先進技術を継続的に提供し、農業生産や健康的な生活を支え社会に貢献します。人類の未来に貢献する企業グループを目指し、研究開発型企業として法令遵守のもと社会的責任を果たすべく企業活動を展開してまいります。

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