| 新型コロナウイルス感染症 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大してから約3年が経過し、ワクチン接種の普及や治療薬の上市および、ウイルスの弱毒化により、現時点での重症化リスクは大きく低減されています。一方、新たな変異ウイルスの発生により感染が拡大した場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性は少なからずあります。例えば、研究開発活動においては臨床試験での治験参加者の登録や試験の進行が遅延する可能性、生産活動においては仕入先を含めた工場の操業停止や物流遅延などサプライチェーンに影響が生じて製品の安定供給に支障をきたす可能性、販売活動においてはMRが医療関係者に適時適切な情報収集・提供ができなくなる可能性などがあります。当社ではCOVID-19感染拡大に関する対処法を本社、各地域・事業所で構築しており、各国の子会社と連携しながら正確な情報を収集し、従業員の安全確保に努めるとともに、事業活動に対する影響を最小限に留めて参ります。また、当社グループの各工場においては、日頃より製品の安定供給を図るために必要な在庫量を確保しており、あらかじめ定められた事業継続計画(BCP)に基づく体制整備・運用を実施しています。 |
| 気候変動 | 気候変動は、企業活動に影響を与える重要な課題であると認識しています。当社グループは、2019年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、当提言が推奨する気候シナリオ分析を行い、結果を2020年度に開示しました。2022年度には、気候変動に関連するリスク・機会が当社グループに及ぼしうる影響の再評価のため、複数の気候シナリオを考慮した分析を再度実施しました。その結果、物理的リスクとして、気候変動に伴う感染症リスク増加により医薬品アクセス維持・向上のために必要な投資・コストが増加する可能性があるほか、自然災害により生産活動の停滞や資産・従業員への被害が生じる可能性を再認識しました。これらのリスクに対して、熱帯感染症に対する医薬品の開発や蔓延地域への医薬品供給による医薬品アクセスの維持・向上に努めているほか、生産拠点のバックアップ体制導入や製品・原料の在庫確保、生産拠点・倉庫における自然災害リスクの確認と予防策の実施といった対策を講じています。移行リスクでは、温室効果ガス排出削減ならびにその開示が不十分な場合のステークホルダーズからの信頼性低下や、炭素税価格上昇に伴うエネルギーコスト・調達品価格上昇のリスクを再確認しました。また、温室効果ガス排出削減のための追加的な設備投資や、包装材等を温室効果ガス排出量の少ない製品に切り替えるために追加的なコストが発生する可能性をリスクとして認識しました。これらのリスクに対しては、カーボンニュートラル達成に向けたロードマップに則り、2030年を目標年とするRE100の前倒し達成を視野に入れた再生可能エネルギー電力の積極的導入、インターナル・カーボンプライシングの導入による温室効果ガス削減投資の推進、一部製品の包装容器でのバイオプラスチック採用やその他製品での低環境負荷包材導入検討といった対策を講じています。また、2022年度末には現在のSBT2℃目標からSBT1.5℃目標への変更申請を完了しています。これらのリスクに関する当社グループへの財務影響と対策状況は、「第2 サステナビリティに関する考え方及び取り組み (2)サステナビリティに関する「戦略」と「指標と目標」③ 気候変動に関する取り組み」に記載しています。 |
| のれんや無形資産の減損 | 当社グループは、企業買収や製品・開発品の導入を通じて獲得したのれんおよび無形資産を計上しています。これらの資産については、計画と実績の乖離や市場の変化等により回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には減損処理をする必要があり、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、当社グループにおけるのれん(2022年度末残高:2,088億円)の多くはアメリカス医薬品事業に配分しています。その回収可能価額は、経営者により承認された事業計画を基礎としたアメリカス医薬品事業の将来キャッシュ・フローや成長率等の仮定を用いて算定しており、それらの仮定は、将来における新薬の承認取得・適応追加の有無および時期、上市後の薬価および販売数量、競合品の状況や金利の変化等の影響を受けます。 |