有価証券報告書-第69期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 9:04
【資料】
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【項目】
66項目

有報資料

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀の財政・金融政策により企業収益は緩やかな改善を続け、雇用・所得環境においても引き続き改善傾向にありましたが、中国経済の減速懸念や英国のEU離脱、米国の新政権への移行などにより、景気・経済の先行きは不透明な状況が続いています。
医薬品業界では、新薬創製の成功確率が低下し研究開発費が増加するなか、後発医薬品使用促進策など医療費抑制政策が強化され、新薬開発型企業にとっては厳しい事業環境が続いています。
このような状況のなか、当社グループは「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」の企業理念のもと、自社が有するノウハウに世界最先端の知見・技術を取り入れ、革新的な新薬を生み出せるよう研究開発体制を強化しています。また、学術情報活動の充実を図ることにより製品価値のさらなる向上を目指し、経営全般にわたって効率化に努めました結果、当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度対前年度増減額対前年度増減率
売上収益160,284244,79784,51352.7%
営業利益30,50772,28441,776136.9%
税引前当期利益33,27274,54041,268124.0%
当期利益
(親会社の所有者帰属)
24,97955,79330,814123.4%

[売上収益]
売上収益は、前連結会計年度比84,513百万円(52.7%)増加の244,797百万円となりました。
・2014年9月に抗PD-1モノクローナル抗体として世界に先駆けて発売しました抗悪性腫瘍剤「オプジーボ点滴静注」は、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」への使用が拡大したことなどにより、前連結会計年度比828億円(391.3%)増加の1,039億円となりました。また、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの「オプジーボ点滴静注」のロイヤルティ収入は前連結会計年度比185億円(224.4%)増加の267億円となりました。
・その他の主要新製品では、2型糖尿病治療剤「グラクティブ錠」は294億円(前連結会計年度比 6.5%減)、関節リウマチ治療剤「オレンシア皮下注」は116億円(同比 44.5%増)、骨粗鬆症治療剤「リカルボン錠」は113億円(同比 0.0%減)、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐治療剤「イメンドカプセル」、「プロイメンド点滴静注用」は合わせて99億円(同比 4.3%増)、アルツハイマー型認知症治療剤「リバスタッチパッチ」は89億円(同比 13.1%増)、2型糖尿病治療剤「フォシーガ錠」は78億円(同比 82.6%増)となりました。また、2016年8月に新発売しました多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」の売上は20億円、2017年2月に新発売しました血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「パーサビブ静注透析用」の売上は2億円となりました。
・長期収載品は競合品や後発品使用促進策の影響を受け、末梢循環障害改善剤「オパルモン錠」は170億円(前連結会計年度比 25.0%減)、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「オノンカプセル」は68億円(同比 24.2%減)、「オノンドライシロップ」は41億円(同比 26.7%減)となりました。
[営業利益]
営業利益は、前連結会計年度比41,776百万円(136.9%)増加の72,284百万円となりました。
・売上原価は、前連結会計年度比24,000百万円(57.8%)増加の65,524百万円となりました。
・研究開発費は、「オプジーボ点滴静注」関連費用が増加したことに加え、前連結会計年度に退職給付制度改定に伴う過去勤務費用の影響で人件費が減少した反動もあり、前連結会計年度比14,137百万円(32.6%)増加の57,506百万円となりました。
・販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、「オプジーボ点滴静注」の営業経費や安全性情報管理に関わる経費が増加したことに加え、前連結会計年度に退職給付制度改定に伴う過去勤務費用の影響で人件費が減少した反動もあり、前連結会計年度比18,070百万円(41.1%)増加の62,049百万円となりました。
・抗PD-1抗体特許侵害訴訟についてMerck社(米国)と和解したことにより、その他の収益に和解一時金を178億円、その他の費用に訴訟費用等を30億円、それぞれ計上しております。
[親会社の所有者に帰属する当期利益]
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前当期利益の増加に伴い、前連結会計年度比30,814百万円(123.4%)増加の55,793百万円となりました。
なお、当社および関係会社の事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度対前年度増減額
現金及び現金同等物の期首残高104,222110,485
営業活動によるキャッシュ・フロー12,84274,45061,607
投資活動によるキャッシュ・フロー13,037△17,989△31,026
財務活動によるキャッシュ・フロー△19,465△20,552△1,086
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)6,41435,909
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響額△152△71
現金及び現金同等物の期末残高110,485146,323

当連結会計年度における現金及び現金同等物の増減額は、35,909百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益74,540百万円などがあった結果、74,450百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは、投資の売却及び償還による収入28,883百万円があった一方で、定期預金の預入による支出20,800百万円、有形固定資産の取得による支出14,805百万円、無形資産の取得による支出9,274百万円などがあった結果、17,989百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払いから20,552百万円の支出となりました。
(3) IFRSと日本基準との連結財務諸表における主要な項目の差異
(減価償却費)
主な有形固定資産の減価償却方法について、定率法(日本基準)から定額法(IFRS)に見直しています。また、特定の研究用機器については、取得時に、日本基準では研究開発費として処理していますが、IFRSにおいては固定資産として処理しています。これにより、日本基準に比べ減価償却費が、822百万円増加しています。
(契約一時金および開発マイルストン)
契約一時金および開発マイルストンについて、発生時に研究開発費(日本基準)としていますが、IFRSにおいては発生時に無形資産とし、製品発売時から特許満了まで、売上原価として償却しております。これにより、日本基準に比べ研究開発費が6,816百万円減少する一方で、償却費(売上原価)が、1,272百万円増加しています。
(退職給付費用)
数理計算上の差異について、日本基準においては、発生時にその他包括利益として認識し、翌期に一括償却することによって純損益へ振り替えていますが、IFRSにおいては、発生時にその他の包括利益として認識し、即座に「利益剰余金」に振り替えています。これにより、日本基準に比べ退職給付費用が、4,492百万円減少しています。

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