有価証券報告書-第17期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
経営上の重要な契約等
(1) 米国における既存品の譲渡
当社及び当社の連結子会社である第一三共Inc.は、2022年1月3日にCosette Pharmaceuticals, Inc.(所在地:米国ニュージャージー州。以下「Cosette社」という。)との間で、第一三共Inc.が米国において販売を行っているオルメサルタンメドキソミル及びその配合剤をはじめとする既存品8製品(以下「本既存品」という。)の米国向け製造及び米国における商業化の権利の譲渡等に関する契約を締結いたしました。
本既存品について、Cosette社は2022年7月1日までに販売を開始し、当面の間、本既存品の一部につき当社からCosette社へ製品を供給いたしますが、2024年6月までには、Cosette社による製品供給に全て切り替わる予定であります。
(2) 中国におけるクラビット製剤の譲渡及びこれに伴う連結子会社(孫会社)の異動
当社は、2022年3月31日開催の取締役会において、中国におけるクラビット錠剤及びクラビット注射剤(以下、併せて「クラビット製剤」という。)並びに当社の連結子会社である第一三共(中国)投資有限公司(以下「DSCN」という。)が100%出資する第一三共製薬(北京)有限公司(中国におけるクラビット製剤の製造販売権を保有し、クラビット製剤を製造する生産会社。以下「DSBJ」という。)の出資持分の全てを重慶薬友製薬有限責任公司(所在地:中国重慶市。以下「重慶薬友製薬」という。)に譲渡することを決議し、同日、DSCNが重慶薬友製薬と持分譲渡契約を締結いたしました。
当社グループは、第5期中期経営計画の戦略の柱として、各地域における新薬を軸とした収益構造へのトランスフォーメーションの強化を掲げており、中国での中長期的なオンコロジー領域へのシフトと循環器・疼痛領域等の強化を目指しております。中国では、政府の方針によりジェネリック医薬品使用促進策が進められており、既に特許が満了しているクラビット製剤の事業環境が変化していることから、クラビット製剤及びその生産会社であるDSBJを当社グループ外企業へ譲渡することが最適であるとの結論に至りました。
なお、DSBJにて製造しているクラビット製剤以外の製品については、中国国内の当社グループ会社へ製造を移管し販売を継続、または生産を中止する予定であります。
持分譲渡の概要は次のとおりであります。
① 持分譲渡の日程
中国当局の承認等を経て、2022年8月末に譲渡を完了する予定であります。
② 持分譲渡の対価
当事者間の守秘義務により非開示といたしますが、譲渡価額は公正なプロセスを経て重慶薬友製薬との交渉により決定しております。
③ 当事会社の概要
異動会社
商号 第一三共製薬(北京)有限公司
資本金 83,800千USD
主な事業内容 医薬品の研究、開発、製造、販売
譲受会社
商号 重慶薬友製薬有限責任公司
資本金 1.96億元
主な事業内容 医薬品の開発、製造、販売
(3) 技術導入
(4) 販売契約等(導入)
(注)1.第一三共㈱とMerz Pharmaceuticals GmbHのアルツハイマー型認知症治療剤「メマリー」の日本国内における独占販売契約は、2021年6月に終了しております。
2.第一三共㈱とAstraZeneca ABのプロトンポンプ阻害剤「ネキシウム」の日本国内における独占販売及び共同販促契約は、2021年9月に終了しております。
(5) 販売契約等(導出)
(6) 業務委託契約
(注)第一三共㈱と㈱日立製作所のIT業務に関する業務委託契約は、2022年4月1日において契約期間を2024年3月31日まで延長しております。
当社及び当社の連結子会社である第一三共Inc.は、2022年1月3日にCosette Pharmaceuticals, Inc.(所在地:米国ニュージャージー州。以下「Cosette社」という。)との間で、第一三共Inc.が米国において販売を行っているオルメサルタンメドキソミル及びその配合剤をはじめとする既存品8製品(以下「本既存品」という。)の米国向け製造及び米国における商業化の権利の譲渡等に関する契約を締結いたしました。
本既存品について、Cosette社は2022年7月1日までに販売を開始し、当面の間、本既存品の一部につき当社からCosette社へ製品を供給いたしますが、2024年6月までには、Cosette社による製品供給に全て切り替わる予定であります。
(2) 中国におけるクラビット製剤の譲渡及びこれに伴う連結子会社(孫会社)の異動
当社は、2022年3月31日開催の取締役会において、中国におけるクラビット錠剤及びクラビット注射剤(以下、併せて「クラビット製剤」という。)並びに当社の連結子会社である第一三共(中国)投資有限公司(以下「DSCN」という。)が100%出資する第一三共製薬(北京)有限公司(中国におけるクラビット製剤の製造販売権を保有し、クラビット製剤を製造する生産会社。以下「DSBJ」という。)の出資持分の全てを重慶薬友製薬有限責任公司(所在地:中国重慶市。以下「重慶薬友製薬」という。)に譲渡することを決議し、同日、DSCNが重慶薬友製薬と持分譲渡契約を締結いたしました。
当社グループは、第5期中期経営計画の戦略の柱として、各地域における新薬を軸とした収益構造へのトランスフォーメーションの強化を掲げており、中国での中長期的なオンコロジー領域へのシフトと循環器・疼痛領域等の強化を目指しております。中国では、政府の方針によりジェネリック医薬品使用促進策が進められており、既に特許が満了しているクラビット製剤の事業環境が変化していることから、クラビット製剤及びその生産会社であるDSBJを当社グループ外企業へ譲渡することが最適であるとの結論に至りました。
なお、DSBJにて製造しているクラビット製剤以外の製品については、中国国内の当社グループ会社へ製造を移管し販売を継続、または生産を中止する予定であります。
持分譲渡の概要は次のとおりであります。
① 持分譲渡の日程
中国当局の承認等を経て、2022年8月末に譲渡を完了する予定であります。
② 持分譲渡の対価
当事者間の守秘義務により非開示といたしますが、譲渡価額は公正なプロセスを経て重慶薬友製薬との交渉により決定しております。
③ 当事会社の概要
異動会社
商号 第一三共製薬(北京)有限公司
資本金 83,800千USD
主な事業内容 医薬品の研究、開発、製造、販売
譲受会社
商号 重慶薬友製薬有限責任公司
資本金 1.96億元
主な事業内容 医薬品の開発、製造、販売
(3) 技術導入
契約会社名 | 相手先 | 国名 | 技術内容 | 対価 | 契約期間 |
第一三共㈱ (当社) | Amgen Inc. | アメリカ | 抗RANKL抗体「デノスマブ」に関する技術 | 契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 | 自 2007年7月 至 2027年6月 |
第一三共㈱ (当社) | Amgen Inc. | アメリカ | バイオ後続品に関する技術 | マイルストーン | 自 2016年7月 至 製品ごとに商業化の終了日 |
第一三共㈱ (当社) | Cell Therapy Ltd. | イギリス | 虚血性心不全の細胞治療薬「ハートセル」に関する技術 | 契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 | 自 2016年4月 至 商業化の終了日 |
第一三共㈱ (当社) | Kite Pharma, Inc. | アメリカ | 悪性リンパ腫の細胞治療薬「イエスカルタ」に関する技術 | 契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 | 自 2017年1月 至 開発又は販売の中止日 |
第一三共㈱ (当社) | MedImmune, LLC | アメリカ | 鼻腔噴霧インフルエンザ弱毒生ワクチンに関する技術 | 契約一時金 マイルストーン | 自 2015年9月 至 上市後10年 |
第一三共㈱ (当社) | Ultragenyx Pharmaceutical Inc. | アメリカ | AAVベクターを用いた遺伝子治療薬製造技術 | 契約一時金 マイルストーン 一定料率の実施料 | 自 2020年3月 至 実施料支払期間満了日まで |
アメリカン・リージェントInc. (連結子会社) | Vifor (International) Inc. | スイス | 貧血治療剤「ヴェノファー」及び「インジェクタファー」に関する技術 | 製品購入価格 | 自 1997年12月 至 2040年12月 |
(4) 販売契約等(導入)
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約の内容 | 契約期間 |
第一三共㈱ (当社) | UCB Biopharma Sprl | ベルギー | 同社のてんかん治療薬「ビムパット」の日本国内における独占販売及び共同販促 | 自 2014年11月 至 上市後10年 |
第一三共㈱ (当社) | キッセイ薬品工業㈱ | 日本 | 同社の排尿障害治療剤「ユリーフ」の日本国内における共同販売 | 自 2004年6月 至 販売中止日 |
第一三共㈱ (当社) | 田辺三菱製薬㈱ | 日本 | 同社の血糖降下剤「テネリア」の日本国内における独占販売及び共同販促 | 自 2012年3月 至 上市後10年 (以後1年ごとの自動更新) |
第一三共㈱ (当社) | 田辺三菱製薬㈱ | 日本 | 同社の血糖降下剤「カナグル」の日本国内における共同販促 | 自 2012年3月 至 上市後10年 (以後1年ごとの自動更新) |
第一三共㈱ (当社) | 田辺三菱製薬㈱ | 日本 | 同社の2型糖尿病治療用配合剤「カナリア」の日本国内における独占販売及び共同販促 | 自 2017年3月 至 上市後10年 (以後1年ごとの自動更新) |
第一三共㈱ (当社) | 日本イーライリリー㈱、Eli Lilly and Company | 日本 アメリカ | 同社の片頭痛発作の発症抑制薬「エムガルティ」の日本国内における独占販売及び共同販促 | 自 2020年10月 至 2031年3月 (以後後発品の上市か合意解約されるまで1年ごとの自動更新) |
第一三共㈱ (当社) | 日本イーライリリー㈱、Eli Lilly and Company | 日本 アメリカ | 同社の片頭痛治療剤「レイボー」の日本国内における独占販売及び共同販促 | 自 2021年8月 至 2031年3月 (以後後発品の上市か合意解約されるまで1年ごとの自動更新) |
第一三共㈱ (当社) | Esperion Therapeutics, Inc. | アメリカ | 高コレステロール血症治療剤「ベムペド酸」の韓国、ブラジル、台湾、香港、マカオ、タイ、ベトナム、ミャンマー及びカンボジアにおける独占販売 | 自 2021年4月 至 対象特許の満了日、データ保護期間の満了日又は上市後12年のうちいずれか遅く到来する日 |
第一三共ヨーロッパGmbH (連結子会社) | Esperion Therapeutics, Inc. | アメリカ | 高コレステロール血症治療剤「ベムペド酸」の欧州における独占販売 | 自 2019年1月 至 対象特許の満了日又は上市後12年のうちいずれか遅く到来する日 |
(注)1.第一三共㈱とMerz Pharmaceuticals GmbHのアルツハイマー型認知症治療剤「メマリー」の日本国内における独占販売契約は、2021年6月に終了しております。
2.第一三共㈱とAstraZeneca ABのプロトンポンプ阻害剤「ネキシウム」の日本国内における独占販売及び共同販促契約は、2021年9月に終了しております。
(5) 販売契約等(導出)
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約の内容 | 契約期間 |
第一三共㈱ (当社) | AstraZeneca UK Limited | イギリス | 抗がん剤「エンハーツ」の全世界での共同開発及び販売提携 | 自 2019年3月 至 国ごとに販売を中止するまで |
第一三共㈱ (当社) | AstraZeneca UK Limited | イギリス | 抗がん剤「Dato-DXd」の全世界での共同開発及び販売提携 | 自 2020年7月 至 国ごとに販売を中止するまで |
第一三共㈱ (当社) | Servier Canada inc. | カナダ | 抗凝固剤「リクシアナ(エドキサバン)」のカナダにおける独占販売 | 自 2016年6月 至 対象特許の満了日、データ保護期間の満了日又は2031年6月のうちいずれか遅く到来する日 |
アメリカン・リージェントInc. (連結子会社) | Fresenius USA Manufacturing, Inc. | アメリカ | 貧血治療剤「ヴェノファー」の米国内における販売 | 自 2008年11月 至 2023年12月 |
第一三共ヨーロッパGmbH (連結子会社) | Menarini International Operations Luxembourg S.A. | ルクセンブルク | 血圧降下剤「オルメテック(オルメサルタン)」の欧州における共同販売 | 自 2001年6月 至 2024年12月 |
第一三共ノーザンヨーロッパGmbH (連結子会社) | Organon Trade LLC | アメリカ | 抗凝固剤「リクシアナ(エドキサバン)」の欧州一部地域における独占販売 | 自 2016年2月 至 2026年2月又は対象特許の満了日のうちいずれか遅く到来する日 |
(6) 業務委託契約
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約の内容 | 契約期間 |
第一三共㈱ (当社) | ㈱日立製作所 | 日本 | IT業務の同社への委託 | 自 2020年4月 至 2022年3月 |
(注)第一三共㈱と㈱日立製作所のIT業務に関する業務委託契約は、2022年4月1日において契約期間を2024年3月31日まで延長しております。