有価証券報告書-第125期(2024/01/01-2024/12/31)

【提出】
2025/03/26 15:11
【資料】
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【項目】
164項目
7.事業セグメント
(1) セグメントの概要
当社グループの事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、主に化粧品を製造・販売しており、お客さまの購買接点タイプ別に区分したブランドカテゴリーと、6つの地域(日本、中国、アジアパシフィック、米州、欧州、トラベルリテール)を掛け合わせたマトリクス型の体制のもと、事業活動を展開しています。その上で、各地域の責任者が、地域ごとに幅広い権限と、売上・利益への責任を持ち、機動的な意思決定を行っていることから、当社のセグメントは地域を主として、「日本事業」「中国事業」「アジアパシフィック事業」「米州事業」「欧州事業」および「トラベルリテール事業」の6つを報告セグメントとしています。
「日本事業」は、国内におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、プレミアム等)およびヘルスケア事業(一般用医薬品の販売)を包括しています。
「中国事業」は、中国におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「アジアパシフィック事業」は、日本、中国を除くアジア・オセアニア地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「米州事業」は、アメリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。
「欧州事業」は、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。
「トラベルリテール事業」は、全世界の免税店エリアにおけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。
「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業、飲食業およびヘルスケア事業(美容食品の販売)等を包括しています。
(報告セグメントの変更等に関する事項)
当連結会計年度より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「日本事業」に計上していた一部業績を「その他」に計上しています。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。
(2) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失その他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計方針は、注記「3.重要性がある会計方針」で記載している会計方針と同一です。
報告セグメントの利益は営業利益(または損失)から構造改革に伴う費用・減損損失・買収関連費用等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出したコア営業利益で表示しています。
なお、セグメント間の取引価格および振替価格は市場実勢を勘案して決定しています。
(3) セグメント収益および業績
当社グループの報告セグメントによる収益および業績は以下のとおりです。
前連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
報告セグメント
日本事業中国事業アジア
パシフィック事業
米州事業欧州事業
(注)1
トラベル
リテール
事業
百万円百万円百万円百万円百万円百万円
売上高
外部顧客への売上高259,900247,92167,283110,294116,949132,525
セグメント間の内部売上高又は振替高9063,7504,2865,5586,778243
合計260,806251,67171,569115,853123,727132,768
セグメント利益
(△は損失)
(コア営業利益)
1,3336,9675,06911,2003,34517,111
その他の情報
減価償却費及び償却費12,5439,4154,3028,6886,3261,939
減損損失40--1,328--
減損損失戻入------

その他
(注)2,4
合計調整額
(注)3
連結
百万円百万円百万円百万円
売上高
外部顧客への売上高38,163973,038-973,038
セグメント間の内部売上高又は振替高214,153235,676△235,676-
合計252,3161,208,715△235,676973,038
セグメント利益
(△は損失)
(コア営業利益)
△22,82422,20517,63639,842
その他の情報
減価償却費及び償却費32,27575,492-75,492
減損損失7,1168,485-8,485
減損損失戻入----

(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。
2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業および飲食業等を含んでいます。
3 セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去の金額です。
4 「その他」に計上しているパーソナルケア製品生産事業に係る売上高は、資生堂久喜工場の譲渡に伴い、2023年4月1日以降、一部を除き発生していません。
5 セグメント資産および負債の金額は、経営資源の配分の決定および業績を評価するための定期的な検討の対象となっていないため記載していません。
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
報告セグメント
日本事業中国事業アジア
パシフィック事業
米州事業欧州事業
(注)1
トラベル
リテール
事業
百万円百万円百万円百万円百万円百万円
売上高
外部顧客への売上高283,776249,95271,650118,547132,665107,834
セグメント間の内部売上高又は振替高8984,1553,8485,8188,773440
合計284,675254,10775,499124,365141,439108,274
セグメント利益
(△は損失)
(コア営業利益)(注4)
28,07212,2716,0062423,6775,006
その他の情報
減価償却費及び償却費12,9858,0994,00110,4257,0122,010
減損損失------
減損損失戻入------

その他
(注)2
合計調整額
(注)3
連結
百万円百万円百万円百万円
売上高
外部顧客への売上高26,158990,586-990,586
セグメント間の内部売上高又は振替高217,087241,022△241,022-
合計243,2461,231,608△241,022990,586
セグメント利益
(△は損失)
(コア営業利益)(注4)
△24,91230,3645,99536,359
その他の情報
減価償却費及び償却費31,13175,666-75,666
減損損失136136-136
減損損失戻入1,1451,145-1,145

(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。
2 「その他」は、本社機能部門、㈱イプサ、生産事業、飲食業およびヘルスケア事業(美容食品の販売)等を含んでいます。
3 セグメント利益(△は損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去の金額です。
4 注記「5. 会計上の見積りの変更」に記載のとおり、当社グループは、当連結会計年度より、一部のソフトウエアの耐用年数をより実態に即した経済的使用可能予測期間に基づく耐用年数に変更しています。この変更により、当連結会計年度のセグメント利益が「日本事業」で115百万円、「中国事業」で77百万円、「アジアパシフィック事業」で215百万円、「米州事業」で228百万円、「トラベルリテール事業」で221百万円、「その他」で1,509百万円、それぞれ増加しました。
5 セグメント資産および負債の金額は、経営資源の配分の決定および業績を評価するための定期的な検討の対象となっていないため記載していません。
セグメント利益から、営業利益への調整は、以下のとおりです。
前連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
百万円百万円
セグメント利益39,84236,359
事業譲渡益822-
事業譲渡損△7,767-
構造改革費用△7,317△26,560
新型コロナウイルス感染症に係る補助金収入32-
減損損失△8,342△136
減損損失戻入-1,145
固定資産売却益13,253725
買収関連費用△428△325
社内制度変更に伴う一時費用-△1,999
その他△1,960△1,632
営業利益28,1337,575

前連結会計年度における事業譲渡益は、アジアでプロフェッショナル事業を展開する当社子会社3社(台湾資生堂股份有限公司、法徠麗國際股份有限公司および資生堂マレーシアSdn. Bhd.)が当該事業の資産をHenkel AG & Co. KGaAグループ会社に譲渡したことによる対象資産の譲渡益です。連結損益計算書上、当該譲渡益は「その他の営業収益」に含まれています。
前連結会計年度における事業譲渡損は、パーソナルケア製品の生産事業を営む資生堂久喜工場および資生堂ベトナムInc.を㈱ファイントゥデイホールディングスへ譲渡したことによる譲渡損です。連結損益計算書上、当該譲渡損は「その他の営業費用」に含まれています。
前連結会計年度における構造改革費用は、主に資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場におけるパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に付随する費用です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「その他の営業費用」に含まれています。
当連結会計年度における構造改革費用は、主に資生堂ジャパン㈱のビジネストランスフォーメーションの一環としての早期退職支援プランに伴う費用および関連する退職給付債務の清算益です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の営業収益」および「その他の営業費用」に含まれています。
前連結会計年度における減損損失は、資生堂久喜工場および資生堂ベトナム工場におけるパーソナルケア製品の生産事業譲渡の契約締結に伴う資産グループの減損損失、資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下に伴う減損損失、および資生堂大阪工場の生産を資生堂大阪茨木工場に統合することに伴う資産グループの減損損失です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれています。
当連結会計年度における減損損失戻入は、前連結会計年度に減損損失を認識した資生堂大阪工場の製造設備のうち、収益性が回復した設備から生じた減損損失戻入です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
前連結会計年度における固定資産売却益は、当社および当社子会社所有の不動産売却に伴い発生した収益です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度における固定資産売却益は主に当社子会社所有の不動産売却に伴い発生した収益です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。
当連結会計年度における買収関連費用は、DDG Skincare Holdings LLCの買収に伴う直接的な費用です。なお、従来構造改革費用に含めていましたが、当連結会計年度より区分掲記しています。連結損益計算書上、当該費用は「販売費及び一般管理費」に含まれています
当連結会計年度における社内制度変更に伴う一時費用は、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含まれています。
(4) 製品及びサービスに関する情報
化粧品事業の外部顧客への売上高が連結損益計算書上の「売上高」のほとんどを占めているため、記載を省略します。
(5) 地域別に関する情報
売上高および非流動資産の地域別内訳は以下のとおりです。
売上高
前連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
当連結会計年度
(自 2024年1月1日
至 2024年12月31日)
百万円百万円
日本302,388315,743
米州114,834115,571
(内、米国)(96,402)(100,966)
欧州125,932153,969
アジア・オセアニア429,882405,302
(内、中国)(337,472)(308,877)
合計973,038990,586

(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。
非流動資産
前連結会計年度
(2023年12月31日)
当連結会計年度
(2024年12月31日)
百万円百万円
日本376,839380,294
米州164,201244,995
(内、米国)(163,400)(242,584)
欧州26,16325,845
アジア・オセアニア43,31945,404
(内、中国)(19,634)(22,932)
合計610,524696,540

(注) 非流動資産は、資産の所在地を基礎とし、国または地域に分類しています。また、金融商品、繰延税金資産および退職給付に係る資産を含んでいません。
(6) 主要な顧客に関する情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しています。