有価証券報告書-第83期(2024/04/01-2025/03/31)
(3) 戦略
① 当社経営に関するリスクと機会、重要課題(マテリアリティ)
当社を取り巻く環境、社会、経済の今後の変化と、それが当社経営に与える影響を想定し、次表のとおりリスクと機会、それに伴う課題と取り組みを整理しました。これらのリスクと機会は、当社グループの持続的な成長と発展に大きな影響を与えるため、適切に管理・対応していく必要があります。
リスクと機会 :当社グループの見通しに影響を与えることが予想されるサステナビリティ関連のリスクと機会
発生が予想される期間:リスクと機会が発生すると予想される期間。短期(1年未満)、中期(5年未満)、長期(10年未満)。
投資家等に比較的馴染みのある日本国債償還期間に応じた分類を採用。
想定される財務影響 :財務影響度にリスク管理上の重要性を加味し、以下に分類。
(大)経営に大きな(事業継続が困難な)収益影響が出る
(中)経営に長期的な収益影響、一時的だが大きな収益影響
(小)部門運営に影響が出る、経営に一時的な収益影響が出る
リスク顕在化の蓋然性:低減策を施した上でリスクが顕在化する蓋然性。
(高)直ちに、或いは連続年度で、或いは常態化の可能性が高く、有効なレジリエンスが講じられない
(中)対象期間中に断続的な発生が予見され、追加レジリエンス策を講じるまでに数年かかる
(低)対象期間中の発生が数年以内に留まる、速やかなレジリエンス策を講じることができる
② 社会的課題解決に向けた「サステナブル製品」の拡販
当社は、粗トール油を蒸留してトールロジン、トール油脂肪酸を生産する国内唯一のメーカーです。当社は、さらにトールロジン、トール脂肪酸から生産するパインケミカル製品だけでなく、様々な環境配慮型製品を社会に供給しております。
中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、当社グループの強みを活かし、再生可能原料の使用、有害性物質・VOC低減、3R、脱プラといった環境負荷を低減する社会的課題の解決に役立つ製品として「サステナブル製品」を拡販する戦略を掲げております。

③ 脱炭素社会実現に向けた取り組み
当社の主業であるパインケミカル事業は、松材からパルプを製造する時に副生する粗トール油を原料として有効利用して様々な化学素材を生産する、循環型ビジネスモデルを特徴としております。
当社グループの循環型事業の成長と脱炭素社会実現に向けた取り組みには比較的長い歴史があります。1958年にトール油精留事業に参入、2005年には加古川製造所(兵庫県加古川市)にバイオマス発電設備、2014年には伊保基地(兵庫県高砂市)で太陽光発電システム(発電能力1,129kW)を稼働させるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っております。2022年にはカーボンニュートラル都市ガスを導入し、2023年には地域行政・住民との価値共創・課題解決プロジェクトとして「ため池水上太陽光発電事業」を開始しました。2023年4月には加古川製造所に実質CO2フリーのプラント運営をめざすミルセン(香料原料)の製造設備を完工しました。また、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることでCO2排出量をゼロとする仕組みを導入し、加古川製造所の電力CO2排出量のゼロ化を実現する取り組みを行い、その他の国内工場でも同様の取り組みを進めます。
2021年6月には、国内の温室効果ガス削減ロードマップを公表しました。2030年46%削減(2013年度比)という政府の温室効果ガス削減目標に対して3年前倒しし、2027年に46%削減、2030年には50%削減を目標にしております。その実現に向けて、再生可能エネルギーやバイオマスエネルギーの拡大、エネルギーの効率化に取り組みます。
<温室効果ガス削減ロードマップ(CO2換算)>
① 当社経営に関するリスクと機会、重要課題(マテリアリティ)
当社を取り巻く環境、社会、経済の今後の変化と、それが当社経営に与える影響を想定し、次表のとおりリスクと機会、それに伴う課題と取り組みを整理しました。これらのリスクと機会は、当社グループの持続的な成長と発展に大きな影響を与えるため、適切に管理・対応していく必要があります。
| 重 点 領 域 | マテリアリティ | 認識しているリスク(●)と機会(○) | さ発 れ生 るが 期予 間想 | 財想 務定 影さ 響れ る | 当社グループの主な取り組み・対応策(レジリエンス) | 化リ のス 蓋ク 然顕 性在 |
| 環 境 | 地球温暖化 への対応 | ● 移行リスク(政策および法規制、技術リスク、市場リスク)、物理的リスク(異常気象の激甚化、主要原料「松」の生息影響、等) | 短期 中期 長期 | 小~中 | ■ 自社排出量の削減、調達手段の多様化、損害保険によるリスク抑制、環境マネジメントシステム運営・内部管理の徹底 ■「サステナブル製品」拡販、高付加価値市場参入 | 中 |
| ○ 環境配慮型製品の拡販 | ||||||
| 環境負荷低減 | ● 法令違反、地域や地球環境への影響による当社操業への影響 | 中期 長期 | 小~中 | ■ 環境と調和した事業活動の実践・取り組み推進(環境負荷の的確な把握・提言、省エネルギー推進、化学物質排出量削減、廃棄物削減、研究開発、等) | 低 | |
| ○ 環境配慮型製品の拡販 | ||||||
| 温室効果ガス 排出量削減 | ● 多排出企業として当社製品の販売に影響が出る、炭素税等将来的な課税 | 中期 長期 | 小~中 | ■ 温室効果ガス削減ロードマップの策定・公表 ■ ため池水上太陽光発電事業やエネルギー転換ほか施策推進 ■ Scope1,2,3算出と製品カーボンフットプリントへの転用 | 低 | |
| ○ カーボンフットプリント進展時の低排出製品として差別化 | ||||||
| 社 会 | サプライチェーン・ マネジメント | ● 原材料調達遅延、原材料価格変動、違法資源・非人権的資源の意図せぬ調達 | 短期 中期 長期 | 小~中 | ■ 調達手段多様化・拡充推進、代替製品の開発 ■ 武装勢力の資金源につながる「紛争鉱物」不使用の取り組み、調達方針・ガイドラインの公表、サプライチェーン・デューデリジェンスの取り組み | 低 |
| ○ 調達コスト管理、生産性向上、社会的責任・供給責任遂行 | ||||||
| 人的資本経営 | ● 事業成長計画に相応しい組織・人材が整備されず当社の事業成長の妨げとなること、就業環境の整備不充分により従業員の能力が充分発揮されないこと | 中期 長期 | 小~中 | ■ 長期ビジョン・中期経営計画に連動した人材戦略の策定・推進 ■ 従業員エンゲージメント、タレントマネジメントの高度化推進 | 低 | |
| ○ 企業の中長期的な成長に資する人材戦略の策定・開示による企業価値の向上 | ||||||
| 技術革新 | ● 新製品開発が遅れることによる逸失利益、環境配慮型製品に対する投資や研究開発費の増加 | 中期 長期 | 小~中 | ■ 独自技術を活かした研究開発、産官学間共同研究 ■ 研修、海外派遣、留学等、内外諸機関交流などを通じた研究者の育成 ■ 研究開発投資への重点的な資源配分 ■ 科学技術振興と世界文化発展への寄与を目的として、科学技術に関する調査・研究・国際交流に対する助成・奨励(松籟科学技術振興財団) | 低 | |
| ○ 環境配慮型製品をはじめ新規開発品による新市場参入・需要拡大機会の捕捉 | ||||||
| ガ バ ナ ン ス | 労働安全性 | ● 製造現場における従業員の傷病、専門知識・技術の欠如による事故、企業イメージの毀損 | 短期 中期 長期 | 中 | ■ 化学物質管理システム導入による適切な管理 ■ 危険予知(KY)活動、リスクアセスメントによる予防保全と改善活動 ■ 防災訓練、体験型安全研修による安全意識の向上 | 低 |
| ○ 従業員の健康維持、生産性の向上、社会的責任遂行、企業の信頼維持・向上 | ||||||
| リスク管理 | ● 企業理念、行動基準、社内規程への不作為による違反で当社のコンプライアンスリスクや事業等のリスクが顕在化すること | 短期 中期 長期 | 小 | ■ 社内牽制態勢の維持・向上、社内教育(継続) ■ 後発事象に対するPDCA改善対応・再発防止、潜在リスクの分析・計量化・管理 | 低 | |
| ○ 適正なリスク分析・評価・レジリエンスによる事業の適正な評価・推進 | ||||||
| コーポレート ガバナンス の充実 | ● 不正行為の発生、企業価値の低下、法務リスク、社会的批判 | 短期 中期 長期 | 小 | ■ あらゆるステークホルダーに対して企業価値を高める活動をするため、迅速な意思決定と透明性、合理性の向上を図るべく、「コーポレートガバナンスの充実」に努めております | 低 | |
| ○ プライム市場上場企業としての信頼確保、健全な持続的成長を支える経営基盤の維持・向上 |
リスクと機会 :当社グループの見通しに影響を与えることが予想されるサステナビリティ関連のリスクと機会
発生が予想される期間:リスクと機会が発生すると予想される期間。短期(1年未満)、中期(5年未満)、長期(10年未満)。
投資家等に比較的馴染みのある日本国債償還期間に応じた分類を採用。
想定される財務影響 :財務影響度にリスク管理上の重要性を加味し、以下に分類。
(大)経営に大きな(事業継続が困難な)収益影響が出る
(中)経営に長期的な収益影響、一時的だが大きな収益影響
(小)部門運営に影響が出る、経営に一時的な収益影響が出る
リスク顕在化の蓋然性:低減策を施した上でリスクが顕在化する蓋然性。
(高)直ちに、或いは連続年度で、或いは常態化の可能性が高く、有効なレジリエンスが講じられない
(中)対象期間中に断続的な発生が予見され、追加レジリエンス策を講じるまでに数年かかる
(低)対象期間中の発生が数年以内に留まる、速やかなレジリエンス策を講じることができる
② 社会的課題解決に向けた「サステナブル製品」の拡販
当社は、粗トール油を蒸留してトールロジン、トール油脂肪酸を生産する国内唯一のメーカーです。当社は、さらにトールロジン、トール脂肪酸から生産するパインケミカル製品だけでなく、様々な環境配慮型製品を社会に供給しております。
中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、当社グループの強みを活かし、再生可能原料の使用、有害性物質・VOC低減、3R、脱プラといった環境負荷を低減する社会的課題の解決に役立つ製品として「サステナブル製品」を拡販する戦略を掲げております。

③ 脱炭素社会実現に向けた取り組み
当社の主業であるパインケミカル事業は、松材からパルプを製造する時に副生する粗トール油を原料として有効利用して様々な化学素材を生産する、循環型ビジネスモデルを特徴としております。
当社グループの循環型事業の成長と脱炭素社会実現に向けた取り組みには比較的長い歴史があります。1958年にトール油精留事業に参入、2005年には加古川製造所(兵庫県加古川市)にバイオマス発電設備、2014年には伊保基地(兵庫県高砂市)で太陽光発電システム(発電能力1,129kW)を稼働させるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っております。2022年にはカーボンニュートラル都市ガスを導入し、2023年には地域行政・住民との価値共創・課題解決プロジェクトとして「ため池水上太陽光発電事業」を開始しました。2023年4月には加古川製造所に実質CO2フリーのプラント運営をめざすミルセン(香料原料)の製造設備を完工しました。また、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることでCO2排出量をゼロとする仕組みを導入し、加古川製造所の電力CO2排出量のゼロ化を実現する取り組みを行い、その他の国内工場でも同様の取り組みを進めます。
2021年6月には、国内の温室効果ガス削減ロードマップを公表しました。2030年46%削減(2013年度比)という政府の温室効果ガス削減目標に対して3年前倒しし、2027年に46%削減、2030年には50%削減を目標にしております。その実現に向けて、再生可能エネルギーやバイオマスエネルギーの拡大、エネルギーの効率化に取り組みます。
<温室効果ガス削減ロードマップ(CO2換算)>
