| (10)海外事業に関する財務上のリスク当社グループの海外売上の構成比は、海外のお客様のニーズに応えた事業展開によって上昇傾向にあります。また、海外事業の将来の成長を期待して、国内と海外でそれぞれ工場の設立等の投資を行っております。そのため、事業を展開している各国の経済成長の鈍化、現地政府による規制の変更等によって、海外事業の業績が変動し、投資回収効率が低下する可能性があります。加えて、当該工場の生産ラインの設備検証や品質管理・安定生産体制の構築等に当初の想定以上の期間と費用を要し、稼働開始が遅れる場合には、当該工場の収益性が低下し、減損損失を計上する可能性があります。また、現地政府による資本流出規制によって、資本の流動性が低下する可能性があります。さらに、在外連結子会社の売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての財務数値は、連結財務諸表の作成の際に円換算します。そのため、換算時の為替レートが大幅に変動した場合、円換算後の数値が大幅に変動する可能性があります。これらの要因が当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 | 海外事業に対する投資に限らず、大型投資については、可能な限り段階的かつ合理的な予算で行うことを原則に、当社グループの投資判断は行われております。経営判断を行う基礎となる投資計画についても、お客様のニーズ等の環境変化をタイムリーに反映させ、常に最新の投資計画を確認することで、投資回収リスクを低減するリスクヘッジを行っております。一方で、2026年2月3日に公表いたしましたとおり、当社グループは、建設中の新工場についての収益性評価の結果、2025年12月期において、固定資産の減損損失を計上することといたしました。今後は投資の成功確率を高めるべく、ワーストケースを想定し、起こり得るシナリオをあらゆる方面から検討した上で投資の意思決定を行うよう努めます。また、当社グループが事業を展開している海外の拠点については、現地の経営状況、市場動向、法規制、政治状況などをタイムリーにキャッチアップするために、毎月現地法人の社長から状況報告が行われております。換算時の為替レートについては、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、適時社内での情報共有を行っております。その上で、必要に応じて、関係部門は為替変動の事業への影響を軽減する対策を検討しております。 |
| (11)設備投資のリスク当社グループは、中長期的な成長回帰及び「新小林製薬」の実現に向けたアクションプランとして、国内外での大型設備投資を継続的に実施しております。現在は、仙台小林製薬株式会社における将来の需要増や生産移管に対応するための工場増設や、開発機能の集約・強化を目的とした中央研究所の移転新築等、将来の成長基盤を支える重要な投資が進行しております。しかしながら、これらの設備投資については、市場需要の予測が競合環境の変化や顧客ニーズの激変、ブランドイメージの低下等により大幅に乖離した場合、当該資産が期待されるキャッシュ・フローを生み出せない可能性があります。その結果、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額する減損処理が必要となり、多額の損失が発生するリスクがあります。また、原材料価格や人件費の高騰による建設費用の増大、予期せぬ事象による稼働時期の遅延等が発生した場合には、機会損失や収益性の悪化を招く恐れがあります。さらに、大型設備の稼働に伴い減価償却費等の固定費が増加するため、新製品の販売や構造改革による収益性向上が計画通りに進展しない場合、これらの固定費が利益を圧迫し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 | 当社グループでは、大型投資については可能な限り段階的かつ合理的な予算で行うことを原則としております。大型設備投資の投資判断にあたっては、財務本部長を委員長とする「投資専門委員会」において、採算性や事業計画の妥当性について厳格な精査を実施した上で、経営執行会議及び取締役会にて最終的な意思決定を行っております。また、投資実行後も環境変化をタイムリーに反映させ、常に最新の投資計画を確認することで投資回収リスクの低減に努めております。具体的には、事業ポートフォリオ戦略の推進を通じてカテゴリーごとに戦略的なメリハリをつけ、不採算事業の整理やSKU数の最適化を断行することで、人的・物的リソースを成長領域へ重点配分し、資本循環の効率化を図っております。さらに、設備投資の成果を最大化させるべく、従来の事業部制から職能を集約した機能別本部制へと移行し、専門人材の知識と経験を集約して日々の業務で専門性を意識した議論ができる体制を構築いたしました。これらの取り組みにより、新規設備における製造管理・品質維持管理体制の強化を図るとともに、常に最新の投資計画を確認することで投資回収リスクの低減に努めております。当連結会計年度においては、市場環境の急激な変化や事業見通しの修正等に伴い、資産の収益性が低下した結果、多額の減損損失を計上するに至りました。この事実を厳粛に受け止め、今後は変化の激しい経営環境下においても投資回収の確実性を高めるべく、投資計画の不断の見直しとそれによるリスク検知の早期化を徹底いたします。 |