訂正有価証券届出書(新規公開時)
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社グループは、2019年6月にJX金属グループ2040年長期ビジョンを策定し(2023年5月に一部改定)、「装置産業型企業」から「技術立脚型企業」への転身により、激化する国際競争の中にあっても高収益体質を実現し、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針といたしました。この方針のもと、半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業を成長戦略のコアとして位置づけ、先端素材分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指しております。基礎材料セグメントからなるベース事業は、最適な規模の事業体制のもとで、銅やレアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支えるとともに、ESG課題の解決に貢献してまいります。
(2)経営環境
近年、デジタルトランスフォーメーションの進展、脱炭素社会形成に向けた動きの加速、資源不足・枯渇懸念の深刻化、企業に求められる社会的責任の高まりなど、当社グループを取り巻く社会環境、事業環境は大きな変化に直面しております。
当社グループを取り巻く経営環境について、報告セグメント別の状況は以下のとおりです。
① フォーカス事業:半導体材料セグメント
半導体ロジック・メモリ市場は、2017年から2022年にかけて年率6.1%(出所:TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast” (2024年9月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))で拡大してきました。2023年は市況の調整が続いたものの、今後は生成AIの伸長による市場牽引が本格化するとともに、電気自動車等の普及拡大により、2023年から2027年にかけて年率7.8%(出所:同上)の成長が予想されております。特に半導体製造技術の世代における最先端ロジックについて、5nm世代以降は2023年から2027年にかけて年率37.1%(出所:同上)の高い成長が見込まれており、多層化・微細化の進展は継続するものと思われます。(注1)
半導体の成膜方法であるPVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長法)に用いられる当社の主力製品である半導体用スパッタリングターゲットはロジック・メモリをはじめとした各種の半導体デバイスの製造に用いられております(注2)が、最先端ロジックほど配線層数が多くなり、半導体用スパッタリングターゲットの使用量が増加する傾向にあることから、その販売量は半導体ロジック・メモリ市場の成長を上回ることが期待されます。また、最先端ロジックほど配線が細かくなり、PVDが適さない微細な配線に対するCVD/ALDによる薄膜形成ニーズも高まることが見込まれます。
さらに、データ演算需要の飛躍的な増加及び生成AIの伸長を背景に、生成AIを搭載したサーバを大量に運用できるAIデータセンターの建設も進んでおります。これに伴いAIサーバの出荷台数の増加も見込まれており、2023年から2027年にかけて年率27.8%(出所:Prismark Partners LLC 「2024 Prismark Workshop, March2024」、出荷台数ベース)の成長が予想されております。AIサーバにはチップ内の配線材料としての半導体用スパッタリングターゲットをはじめとして、光通信向け材料としてのInP基板、タンタルキャパシタ向けの高純度タンタル粉、大容量HDD向けの磁性材用ターゲットなど、半導体材料セグメントの当社製品が多く用いられていることから、このような傾向は本セグメントの収益拡大の追い風になることが見込まれます。
加えて、AIサーバには高速の並列演算を担うために多数のGPUが搭載されており、データセンター向けGPUの出荷数量も2023年から2027年にかけて年率42.4%(富士キメラ総研「2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査」、出荷数量ベース)の成長が予想されております。GPUに対して高機能を付与するためには多層化・微細化に加えてパッケージング分野における技術革新が必要であり、パッケージングにおいてはチップ間の配線材(TSV・RDL)やチップレット間をつなぐ配線等の用途における成膜機会の拡大からも、当社の半導体用スパッタリングターゲットの需要の増加を見込んでおります。
(注) 1.なお、最先端ロジック(7nm世代)で2023年から2027年にかけて年率5.7%、先端ロジック(10nm世代~16nm世代)で年率3.9%、その他ロジック(20nm世代以降)で年率5.3%、半導体メモリ市場で年率8.3%の成長が見込まれております(出所:TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast”(2024年9月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))。
2.2024年3月期実績における当社の半導体用スパッタリングターゲットの販売枚数のうち、約54%がロジック向けに使用されております(当社推計)。
② フォーカス事業:情報通信材料セグメント
2024年3月期においては、エレクトロニクス製品の市況調整の影響により、主力製品であるFPC向け圧延銅箔の販売が落ち込んだものの、需要は既に底打ちしており、2025年3月期からは再び成長軌道に回帰すると考えております。電子機器製品等に搭載されるFPCの面積は、2023年から2028年にかけて年率8.4%(出所:Prismark Partners LLC “The Printed Circuit Report Second Quarter / September 2024”)の成長が予想されております(注1)。今後は、AI搭載等によるスマートフォンやパソコン向け部材の更なる小型化・高機能化に加え、スマートウォッチやスマートグラスといったウェアラブル等の周辺機器の市場成長により圧延銅箔の使用拡大が見込まれます。また、世界的なEV販売台数の増加に伴い、配線用や誤作動防止のために用いられるシールド材用の圧延銅箔の採用・使用量の拡大が期待されるとともに、中長期的には産業機械、ロボット等の分野において小型化、軽量化が進み、複雑な動きに対して疲労耐性の強い圧延銅箔の使用量拡大が見込まれております。
積層セラミックコンデンサの内部電極に使用される超微粉ニッケルについては、2024年3月期には需要低迷が底を打ち、2025年3月期中には、AIを搭載する高機能通信機器の普及や、EVや自動運転の普及に伴う電装化の進展、データサーバやAIサーバ等の成長が需要を牽引し、市場は次第に成長軌道に回帰していくものと想定しております。
また、半導体材料セグメントが属する市場環境において記載しているAIサーバの導入拡大は本セグメントの収益拡大の追い風になることも見込まれており、特にAIサーバ向けのコネクタにおいては高耐熱・高強度などの特性が求められ、要求ニーズに応えるチタン銅の採用が急速に拡大しているほか、高温となるAIサーバ内における冷却液の漏液を検知するための漏液センサの需要拡大も見込まれます。
(注) 1.用途別の市場規模の成長率について、スマートフォン向けで年率6.0%、自動車向けで年率6.0%、コンシューマー向け(ウェアラブル)で年率4.2%の成長が予想されております(出所:Prismark Partners LLC 「Prismark PCB Report 2024Q2」)。

③ ベース事業:基礎材料セグメント
脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入が拡大するとともに、様々な産業や領域において電化が進行しており、中長期的に銅素材の需要拡大が見込まれます。例えば、電気自動車では、モーターコイルやバッテリーなどにガソリン車の約4倍の銅が使用されております。銅需要拡大の一方で、既存鉱山からの銅鉱石の供給量には限界があり、銅の需給はひっ迫することが見込まれており、銅価は堅調に推移していくものと考えられます。技術革新、製品寿命の短期化、人口増加等の要因により電気・電子機器の廃棄物であるE-Wasteの発生量が増加傾向にあり、2022年に62百万トンであったものが2030年には82百万トンに達する見通しです(出所:UNITAR “The Global E-waste Monitor 2024”)。一方で、脱炭素に向けた世界的な環境意識の高まりにより、リサイクル原料確保への動きが加速していることに加えて、環境規制強化の流れもあり、リサイクル原料の調達コストは上昇することが予想されます。また、アジア域内での製錬所建設が進むことにより、銅地金のサプライヤーが増加し、銅地金の販売環境の悪化が見込まれております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 半導体の市場成長を捕捉するグローバルな生産体制の構築
半導体の多層化・微細化の進展及び生成AIの普及に伴うデータ伝送の高速・大容量化を背景に、半導体ロジック・メモリ市場は引き続き拡大することが見込まれています。このような市場成長を捕捉すべく、当社は半導体用スパッタリングターゲットの生産設備への積極的な拡張投資を推進しており、2028年3月期には2024年3月期対比で約1.6倍の生産能力とすることを目指します。
上工程(注1)の生産拠点については、従来は磯原工場のみであったところ、茨城県ひたちなか市に大規模用地を取得し、上工程を担う工場の設立を進めております。下工程(注2)においては、日本に加えて台湾、韓国及び米国に生産拠点を構えており、主要顧客である半導体メーカーの製造拠点に近い拠点での製造を行っております。特に米国においては当社の主要顧客である複数の先端半導体メーカーが相次いで拠点の新設・拡張を進めていることから、BCPの一層の進展を図るべく、アリゾナ州メサに新たな生産拠点を設立いたしました。新工場では生産能力を拡張するとともに、最新鋭の設備を導入することで工程の自動化を実現することにより、生産性の向上を見込んでおります。
当社グループは、グローバルで多様な顧客基盤に対応するため、今後も市場の成長を捕捉する強力なグローバル生産体制の構築を目指します。

(注) 1.上工程とは、半導体用スパッタリングターゲット製造プロセスにおける溶解~熱処理工程を指します。
2.下工程とは、半導体用スパッタリングターゲット製造プロセスにおける加工・ボンディング工程を指します。
3.生産拠点は、2024年12月時点における状況を反映しております。
② フォーカス事業における収益機会の拡大
(ⅰ) 既存製品の採用拡大
中長期的に増加が見込まれているAIサーバにおいては、半導体の多層化・微細化に加え、先端パッケージの利用増が見込まれております。先端パッケージにおいてはチップ内だけでなく、チップ間の配線も必要であり、当社の主力製品である半導体用スパッタリングターゲットの需要が増加するものと考えております。このほかにも、当社は先端パッケージング工程に適用可能な幅広い開発製品を保有しており、需要増の機会をとらえるべく、2024年10月に先端パッケージ材料事業推進室を新設いたしました。先端パッケージ材料事業推進室において、既存製品の拡販及び開発製品の採用拡大を進めるとともに、当社保有技術を活かした新規事業の創出を目指してまいります。
(ⅱ) 次世代のグローバルトップシェア製品の開発
当社は2016年に技術本部を設置し、長年培った高純度化、表面制御、組成、分析評価等の技術を強化すべく、技術開発を積極的に進めてまいりました。その結果、半導体・情報通信関連の特許保有件数は2013年度から2022年度までに約2.6倍と増加しております。これらの技術を活かし、当社は次世代の収益の柱の確立に向けた取り組みを進めております。
その1つの取組みとして、2024年4月に技術本部内に結晶材料事業推進部を組織し、結晶材料事業の戦略立案機能を同部に集約しております。これにより、現在成長軌道にあるInP(インジウムリン)並びにCdZnTe(カドミウムジンクテルル)といった結晶材料の開発スピードを一段と加速させ、迅速かつ着実な事業規模拡大を狙います。なお、InP(インジウムリン)基板市場は、データセンターやモバイル通信量の増加により、2023年度から2027年度にかけて年率21.5%(出所:Photonics GaAs and InP Compound Semiconductor Market Monitor, Q1 2024, Yole Intelligence、直径4インチのInP基板の面積に換算した際の出荷枚数ベース)の成長が予想されております。特に当社が注力するDataCom(伝送距離100km以内のデータセンター向けを指す)向けは、2023年度から2027年度にかけて年率28.4%(出所:同上)の成長が予想されております。
半導体製造プロセスに用いられるリソグラフィー・フォトマスク用材料、次世代半導体材料として期待されているCVDやALD向け材料等の分野においても迅速かつ着実な事業規模拡大を図るべく、2024年2月にCVD・ALD材料事業推進室を新設するとともに、CVD・ALD材料の本格供給に向け、東邦チタニウム株式会社茅ヶ崎工場の敷地内及び当社日立事業所白銀地区への生産設備及び開発設備投資を決定しております。また、TANIOBISにおいては近年の市場環境の変化をとらえた生産拠点の再編に取り組んでおりますが、当該再編の一環として、ドイツ工場に引き合いが増えているCVD・ALDプリカーサ材料の開発・生産が可能な設備を導入し、稼働を開始しております。
③ 情報通信材料セグメントにおける収益構造改革
数年単位で周期的な需要変動が生じやすい市場特性を踏まえ、需要の低迷や下振れが生じる場合においても一定の収益を確保できる体制を目指し、各種取組みに着手しております。まずは製品ポートフォリオの見直しを行い、圧延銅箔、チタン銅を中心とする高付加価値製品の積極的拡販を推進する一方で、低収益製品の販売を縮小する方針としております。加えて、営業面では、高競争力製品の価格適正化や生産コスト上昇分の価格転嫁による収益力強化、製造面では、設備集約によるコスト削減や歩留まり改善等による生産性改善を進めており、情報通信材料セグメントにおける損益分岐点引き下げを図っております。さらに、ひたちなか工場における大型投資の抑制を決定する一方で、今後とも成長が期待される高付加価値製品の生産については、2024年3月期に日立事業所内に竣工済みの新たな仕上圧延工場と製品ポートフォリオの見直しにより創出した既存工場のキャパシティーの活用により対応いたします。投資の抑制と成長の両立を実現し、市況の変化に柔軟に対応できる体制への切替えを進めてまいります。
④ 資本効率を重視した事業体制の構築
当社は、事業環境及び当社グループにとっての最適化の観点で事業・製品の選択と集中を実行してまいりました。特に2018年における「JX金属グループ 2040年長期ビジョン」策定後はフォーカス事業中心の事業ポートフォリオの形成を目指してベース事業を中心に大幅な組織再編を行うことにより、資本効率の向上に向けた体制構築を加速させております。
ベース事業においては、2018年3月期に物流機能強化を目的としたセンコーホールディングスへの日本マリン株式会社株式の譲渡(現在当社持分40%)及び事業環境の見通しを踏まえた常州金源銅業有限公司の株式譲渡(現在当社持分0%)を行ったことに加えて、2023年3月期には銅製錬企業であるLS-Nikkoの当社グループ保有株式の全て(49.9%)を売却いたしました。さらに、2024年3月期においては当社グループが100%を保有していた銅鉱山運営会社であるMLCC株式の51%を売却するとともに(その後、2024年7月に追加で19%を売却。追加分も含めた譲渡後の当社持分30%)、当社が間接的に15.79%を保有していたMinera Los Pelambres銅鉱山権益の3.27%及び当社が67.8%を保有していた銅製錬事業の原料調達・販売機能を担うPPCの株式の20%を売却いたしました(譲渡後の当社持分47.8%)。
同時にフォーカス事業における経営リソースの集中も進めており、例えば製品の集中については2016年3月期に車載LiB向け正極材の製造停止、2023年3月期にはFPD用ターゲットの製造中止を決定したほか、足元も情報通信材料セグメントにおける収益性の低い伸銅品の整理を図っております。また、事業分野の集中として精密加工事業からの実質的な撤退を決め、当該事業を営む当社の連結子会社であるJXPTの持分売却(譲渡後の当社持分15%)、無錫日鉱富士精密加工有限公司の売却を行い(譲渡後の当社持分0%)、収益性の高い製品への経営リソース集中を図っております。
このような一連の組織再編により、2023年3月期と2024年3月期の2ヵ年で合計約1,159億円の減損損失を計上しておりますが、一方で2024年3月期には有利子負債を2,251億円削減(各年度末のNet Debtの差額から計算)いたしました。また、フォーカス事業とベース事業の資産構成比率が変化し、2023年3月期期首時点で72%を占めていたベース事業の資産比率が、2024年3月期期末時点では53%となっております(注1)。
主に2023年3月期以降に実施した組織再編により、今後は連結営業利益に占めるフォーカス事業の構成比率が増加し、連結営業利益率が大きく上昇する見込みです。また、これらの組織再編後もコスト競争力の高い銅鉱山や製錬所を保有しており、ベース事業として底堅い収益を安定的に創出しております。以下に、上記に記載した事業再編を2020年3月期期首の段階で完了していたと仮定した場合のベース事業(基礎材料セグメント)の2020年3月期から2024年3月期までの営業利益、すなわち2020年3月期期首からMLCCの当社持分30%、LS-Nikkoの当社持分なし、PPCの当社持分47.8%であったと仮定した場合のベース事業の営業利益の推移を示します。
当社グループは、今後もフォーカス事業の収益性強化、ベース事業におけるボラティリティの縮小を目的としたポートフォリオの最適化に向けた取り組みを継続してまいります。
(注) 1.ベース事業の資産額を、連結財政状態計算書における資産合計から事業共通の資産額を除いた金額で割って算出しております。

(注) 2.LME銅価格は2019年4月1日から2024年3月29日の推移を記載しております。
3.2020年3月期から2022年3月期のベース事業営業利益については、当社がENEOSホールディングス金属セグメントの数値等をもとにして業績管理や分析の目的で作成した数値であり、2023年3月期以降の当社の連結財務諸表に基づく諸数値の作成方法とは異なる点があります。また、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人による監査を受けておりません。詳細については、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 参考情報①」注1及び注10をご参照ください。
4.2020年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益375百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる558百万円を加算しております。2021年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益(減損損失除き)9,505百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる4,872百万円を加算しております。2022年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益33,464百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる9,950百万円を加算しております。2023年3月期は、カセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益28,179百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる6,293百万円を加算しております。2024年3月期は、カセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益38,147百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係るの第1四半期の当期利益のうち持分30%相当となる1,179百万円を加算し、第2四半期から第4四半期の持分法投資損益のうち持分30%相当の9,613百万円を加算しております。
5.2020年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益5,717百万円を控除し、PPCに係る当期利益のうち持分47.8%相当となる1,456百万円を加算しております。2021年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益2,649百万円を控除し、PPCに係る当期損失のうち持分47.8%相当となる△76百万円を加算しております。2022年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益10,404百万円を控除し、PPCに係る当期利益のうち持分47.8%相当となる3,404百万円を加算しております。2023年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益15,806百万円を控除し、PPCに係る連結当期利益のうち持分47.8%相当となる6,459百万円を加算しております。2024年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益4,802百万円を控除し、PPCに係る連結当期利益のうち持分47.8%相当の3,059百万円を加算しております。
6.2020年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益2,326百万円を控除しております。2021年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益△10,108百万円を控除しております。2022年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益△2,297百万円を控除しております。2023年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益9,392百万円を控除し、MLCC及びPPC両社に係る内部利益消去のうち持分14.34%(30%×47.8%)相当となる934百万円を加算しております。2024年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益5,205百万円を控除しております。
7.2021年3月期は、MLCCに係る減損額69,378百万円を加算し、MLCCに係る債務消滅益63,531百万円を控除しております。
⑤ 成長投資を最優先とするキャピタルアロケーション
2025年3月期から2027年3月期の3年間において当社は総額約2,700億円の戦略投資を予定しており、当該投資の大部分をフォーカス事業における投資に振り向けることを予定しております。特に、先端ノードをはじめとして今後伸長する半導体需要を確実に捕捉し、高品質な素材を安定的に供給するために、当該期間においては半導体材料セグメントへの成長投資を最優先に実行いたします。
なお、主な投資先であるひたちなか工場については、収益性が高く、需要の急拡大が見込まれる半導体用スパッタリングターゲット等の半導体関連の投資を中心に実施することといたします。これにより、2023年3月期から開始したひたちなか工場への投資総額は当初想定の約2,000億円規模から約1,500億円規模となる見込みです。
成長投資後の余剰資金については、株主還元とのバランスを図りつつ有利子負債の返済に充当いたします。また、コスト削減や運転資本削減を通じた有利子負債の削減も行っており、2028年3月期にNet Debt/EBITDA 1.5倍未満を達成することを目標として掲げております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは全社を挙げて取り組む経営指標として成長性、収益性及び資本効率性等を重視しております。JX金属グループ2040年長期ビジョンに掲げるとおり半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして高収益体質を実現するためには、半導体材料セグメント及び情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業の営業利益率及び利益構成比を高めることが重要であると考えております。
当社グループのフォーカス事業の状況について、2024年3月期はスマートフォンやPC等の民生用電子デバイスの需要減少や中国の景気減速を背景として、当社の顧客企業における在庫調整が長期化し、主力製品である半導体用スパッタリングターゲット及びFPC向け圧延銅箔はともに対前年で減販となりました。

また、情報通信材料セグメントにおけるJXPT株式の売却決定に伴う減損損失の計上など、収益性向上のための製品ポートフォリオの見直しに伴う営業利益の一時的な悪化が見られました。
一方で、「(2) 経営環境」に記載のとおり、当社グループのフォーカス事業を取り巻く今後の市場環境は成長軌道にのっていくものと見込まれております。まず、半導体ロジック・メモリ市場は、2023年から2027年にかけて年率7.8%の成長が予想されており、特に生成AIの伸長、すなわち先端・最先端半導体市場が成長を牽引することが見込まれております。多層化・微細化が求められる先端・最先端半導体では、成膜に用いる半導体用スパッタリングターゲットの使用量が増加します。このような市場環境の変化を捕捉して半導体用スパッタリングターゲットの増販を図り、半導体市場を上回る成長を目指すべく、当社は新工場設立等による生産能力の拡大等を計画しております。また、電子機器製品等に搭載されるFPCの面積は2023年から2028年にかけて年率8.4%の成長が予想されており、AI搭載等によるスマートフォンやパソコン向け部材の更なる小型化・高機能化に加え、周辺機器の市場成長により使用が拡大していくものと見込まれております。当社のFPC向け圧延銅箔は、複雑な動きに対して疲労耐性が強い特徴を有することから、このような市場環境において引き続き優位性を維持できるものと想定しております。
このような事業環境の変化を踏まえ、当社は下表のとおり中長期目標を策定し、2024年5月14日に公表しております。
なお、当該中長期目標の策定においては社会経済環境、金利動向、為替動向、銅価等の市況環境、規制環境、技術革新、デジタル化推進の継続、半導体市況の回復その他経営環境等について一定の前提を置いており、当社内において合理的な根拠に基づく適切な検討を経ておりますが、これらの前提と現実が異なる場合には異なる結果が導かれる可能性があることから、将来に関する事項の達成を保証するものではございません。
(注) 1.中長期目標は、本書提出日において適用される国際会計基準に基づき算出しており、2027年1月1日以降に適用されるIFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の内容は反映しておりません。
2.中長期目標値設定の前提として、為替レートは2025年3月期140円/米ドル・2026年3月期以降135円/米ドル、銅価は2025年3月期以降380¢/lbを使用しております。また、半導体材料セグメントの営業利益の策定にあたっては、半導体ロジック・メモリ市場の成長率について、中長期目標策定時点の見通しとして2023年から2027年にかけて年率7.6%(TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast”(2024年3月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))で成長することを前提にし、加えて、各顧客の生産状況を勘案しております。
3.当社は、2023年7月にカセロネス銅鉱山の運営会社であるMLCC株式の51%をLundin社へ譲渡しており、当該譲渡に伴う評価損742億円を2023年3月期実績に計上しております。上表の連結営業利益、連結営業利益率、フォーカス事業及び半導体材料セグメントの事業別利益構成比、ROE、Net Debt/EBITDAにはその影響が含まれております。また、MLCCの株式譲渡等により生じた通算前欠損金がグループ通算制度によって損益通算されたことで、通算税効果額の精算が行われました。これにより、2024年3月期実績における当期純利益が税引前利益対比で増加し、一時的にROEが改善いたしました。
4.当社は、2024年3月31日をみなし売却日として、当社が67.8%を保有していたPPC株式の持分のうち20%を丸紅株式会社に譲渡いたしました。そのため、2024年3月期実績について、連結損益計算書にはPPCの事業活動の影響が反映されておりますが、連結財政状態計算書にはPPCが保有する資産及び負債を取り込んでおりません。なお、PPCの単体財務諸表につきましては「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 参考情報②」をご参照ください。
5.中長期目標の営業利益を算出する際に用いるその他の収益及び費用について、受取配当金や事業構造改革費用など、将来において発生が見込まれるものについてはこれを織込んでおります。なお、その他費用における減損損失に関しては、収益性について問題が生じる会社又は資産グループは将来において発生しないものと想定いたしました。
6.営業利益にかかる中長期目標として、2024年3月期から2028年3月期までの営業利益の年平均成長率を採用しております。これは、当社の継続的な成長を市場成長と照らし合わせて確認するうえでより適切な示し方であると判断したことによるものであり、2023年3月期及び2024年3月期の実績については参考値として営業利益の実額を示すにとどめております。
7.事業共通費用を除いたフォーカス事業(半導体材料セグメント、情報通信材料セグメント)及びベース事業(基礎材料セグメント)の営業利益を基に算出しております。フォーカス事業の営業利益は半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントの営業利益を単純合算しております。
8.Net Debt (有利子負債 - 現預金(ENEOSグループ金融短期貸付金含む)) ÷ EBITDA (営業利益 + 減価償却費及び償却費) により算出しております。
(1)経営の基本方針
当社グループは、2019年6月にJX金属グループ2040年長期ビジョンを策定し(2023年5月に一部改定)、「装置産業型企業」から「技術立脚型企業」への転身により、激化する国際競争の中にあっても高収益体質を実現し、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針といたしました。この方針のもと、半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業を成長戦略のコアとして位置づけ、先端素材分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指しております。基礎材料セグメントからなるベース事業は、最適な規模の事業体制のもとで、銅やレアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支えるとともに、ESG課題の解決に貢献してまいります。
(2)経営環境
近年、デジタルトランスフォーメーションの進展、脱炭素社会形成に向けた動きの加速、資源不足・枯渇懸念の深刻化、企業に求められる社会的責任の高まりなど、当社グループを取り巻く社会環境、事業環境は大きな変化に直面しております。
当社グループを取り巻く経営環境について、報告セグメント別の状況は以下のとおりです。
① フォーカス事業:半導体材料セグメント
半導体ロジック・メモリ市場は、2017年から2022年にかけて年率6.1%(出所:TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast” (2024年9月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))で拡大してきました。2023年は市況の調整が続いたものの、今後は生成AIの伸長による市場牽引が本格化するとともに、電気自動車等の普及拡大により、2023年から2027年にかけて年率7.8%(出所:同上)の成長が予想されております。特に半導体製造技術の世代における最先端ロジックについて、5nm世代以降は2023年から2027年にかけて年率37.1%(出所:同上)の高い成長が見込まれており、多層化・微細化の進展は継続するものと思われます。(注1)
半導体の成膜方法であるPVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長法)に用いられる当社の主力製品である半導体用スパッタリングターゲットはロジック・メモリをはじめとした各種の半導体デバイスの製造に用いられております(注2)が、最先端ロジックほど配線層数が多くなり、半導体用スパッタリングターゲットの使用量が増加する傾向にあることから、その販売量は半導体ロジック・メモリ市場の成長を上回ることが期待されます。また、最先端ロジックほど配線が細かくなり、PVDが適さない微細な配線に対するCVD/ALDによる薄膜形成ニーズも高まることが見込まれます。
さらに、データ演算需要の飛躍的な増加及び生成AIの伸長を背景に、生成AIを搭載したサーバを大量に運用できるAIデータセンターの建設も進んでおります。これに伴いAIサーバの出荷台数の増加も見込まれており、2023年から2027年にかけて年率27.8%(出所:Prismark Partners LLC 「2024 Prismark Workshop, March2024」、出荷台数ベース)の成長が予想されております。AIサーバにはチップ内の配線材料としての半導体用スパッタリングターゲットをはじめとして、光通信向け材料としてのInP基板、タンタルキャパシタ向けの高純度タンタル粉、大容量HDD向けの磁性材用ターゲットなど、半導体材料セグメントの当社製品が多く用いられていることから、このような傾向は本セグメントの収益拡大の追い風になることが見込まれます。
加えて、AIサーバには高速の並列演算を担うために多数のGPUが搭載されており、データセンター向けGPUの出荷数量も2023年から2027年にかけて年率42.4%(富士キメラ総研「2024 データセンター・AI/キーデバイス市場総調査」、出荷数量ベース)の成長が予想されております。GPUに対して高機能を付与するためには多層化・微細化に加えてパッケージング分野における技術革新が必要であり、パッケージングにおいてはチップ間の配線材(TSV・RDL)やチップレット間をつなぐ配線等の用途における成膜機会の拡大からも、当社の半導体用スパッタリングターゲットの需要の増加を見込んでおります。
(注) 1.なお、最先端ロジック(7nm世代)で2023年から2027年にかけて年率5.7%、先端ロジック(10nm世代~16nm世代)で年率3.9%、その他ロジック(20nm世代以降)で年率5.3%、半導体メモリ市場で年率8.3%の成長が見込まれております(出所:TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast”(2024年9月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))。
2.2024年3月期実績における当社の半導体用スパッタリングターゲットの販売枚数のうち、約54%がロジック向けに使用されております(当社推計)。
② フォーカス事業:情報通信材料セグメント
2024年3月期においては、エレクトロニクス製品の市況調整の影響により、主力製品であるFPC向け圧延銅箔の販売が落ち込んだものの、需要は既に底打ちしており、2025年3月期からは再び成長軌道に回帰すると考えております。電子機器製品等に搭載されるFPCの面積は、2023年から2028年にかけて年率8.4%(出所:Prismark Partners LLC “The Printed Circuit Report Second Quarter / September 2024”)の成長が予想されております(注1)。今後は、AI搭載等によるスマートフォンやパソコン向け部材の更なる小型化・高機能化に加え、スマートウォッチやスマートグラスといったウェアラブル等の周辺機器の市場成長により圧延銅箔の使用拡大が見込まれます。また、世界的なEV販売台数の増加に伴い、配線用や誤作動防止のために用いられるシールド材用の圧延銅箔の採用・使用量の拡大が期待されるとともに、中長期的には産業機械、ロボット等の分野において小型化、軽量化が進み、複雑な動きに対して疲労耐性の強い圧延銅箔の使用量拡大が見込まれております。
積層セラミックコンデンサの内部電極に使用される超微粉ニッケルについては、2024年3月期には需要低迷が底を打ち、2025年3月期中には、AIを搭載する高機能通信機器の普及や、EVや自動運転の普及に伴う電装化の進展、データサーバやAIサーバ等の成長が需要を牽引し、市場は次第に成長軌道に回帰していくものと想定しております。
また、半導体材料セグメントが属する市場環境において記載しているAIサーバの導入拡大は本セグメントの収益拡大の追い風になることも見込まれており、特にAIサーバ向けのコネクタにおいては高耐熱・高強度などの特性が求められ、要求ニーズに応えるチタン銅の採用が急速に拡大しているほか、高温となるAIサーバ内における冷却液の漏液を検知するための漏液センサの需要拡大も見込まれます。
(注) 1.用途別の市場規模の成長率について、スマートフォン向けで年率6.0%、自動車向けで年率6.0%、コンシューマー向け(ウェアラブル)で年率4.2%の成長が予想されております(出所:Prismark Partners LLC 「Prismark PCB Report 2024Q2」)。

③ ベース事業:基礎材料セグメント
脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入が拡大するとともに、様々な産業や領域において電化が進行しており、中長期的に銅素材の需要拡大が見込まれます。例えば、電気自動車では、モーターコイルやバッテリーなどにガソリン車の約4倍の銅が使用されております。銅需要拡大の一方で、既存鉱山からの銅鉱石の供給量には限界があり、銅の需給はひっ迫することが見込まれており、銅価は堅調に推移していくものと考えられます。技術革新、製品寿命の短期化、人口増加等の要因により電気・電子機器の廃棄物であるE-Wasteの発生量が増加傾向にあり、2022年に62百万トンであったものが2030年には82百万トンに達する見通しです(出所:UNITAR “The Global E-waste Monitor 2024”)。一方で、脱炭素に向けた世界的な環境意識の高まりにより、リサイクル原料確保への動きが加速していることに加えて、環境規制強化の流れもあり、リサイクル原料の調達コストは上昇することが予想されます。また、アジア域内での製錬所建設が進むことにより、銅地金のサプライヤーが増加し、銅地金の販売環境の悪化が見込まれております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 半導体の市場成長を捕捉するグローバルな生産体制の構築
半導体の多層化・微細化の進展及び生成AIの普及に伴うデータ伝送の高速・大容量化を背景に、半導体ロジック・メモリ市場は引き続き拡大することが見込まれています。このような市場成長を捕捉すべく、当社は半導体用スパッタリングターゲットの生産設備への積極的な拡張投資を推進しており、2028年3月期には2024年3月期対比で約1.6倍の生産能力とすることを目指します。
上工程(注1)の生産拠点については、従来は磯原工場のみであったところ、茨城県ひたちなか市に大規模用地を取得し、上工程を担う工場の設立を進めております。下工程(注2)においては、日本に加えて台湾、韓国及び米国に生産拠点を構えており、主要顧客である半導体メーカーの製造拠点に近い拠点での製造を行っております。特に米国においては当社の主要顧客である複数の先端半導体メーカーが相次いで拠点の新設・拡張を進めていることから、BCPの一層の進展を図るべく、アリゾナ州メサに新たな生産拠点を設立いたしました。新工場では生産能力を拡張するとともに、最新鋭の設備を導入することで工程の自動化を実現することにより、生産性の向上を見込んでおります。
当社グループは、グローバルで多様な顧客基盤に対応するため、今後も市場の成長を捕捉する強力なグローバル生産体制の構築を目指します。

(注) 1.上工程とは、半導体用スパッタリングターゲット製造プロセスにおける溶解~熱処理工程を指します。
2.下工程とは、半導体用スパッタリングターゲット製造プロセスにおける加工・ボンディング工程を指します。
3.生産拠点は、2024年12月時点における状況を反映しております。
② フォーカス事業における収益機会の拡大
(ⅰ) 既存製品の採用拡大
中長期的に増加が見込まれているAIサーバにおいては、半導体の多層化・微細化に加え、先端パッケージの利用増が見込まれております。先端パッケージにおいてはチップ内だけでなく、チップ間の配線も必要であり、当社の主力製品である半導体用スパッタリングターゲットの需要が増加するものと考えております。このほかにも、当社は先端パッケージング工程に適用可能な幅広い開発製品を保有しており、需要増の機会をとらえるべく、2024年10月に先端パッケージ材料事業推進室を新設いたしました。先端パッケージ材料事業推進室において、既存製品の拡販及び開発製品の採用拡大を進めるとともに、当社保有技術を活かした新規事業の創出を目指してまいります。
(ⅱ) 次世代のグローバルトップシェア製品の開発
当社は2016年に技術本部を設置し、長年培った高純度化、表面制御、組成、分析評価等の技術を強化すべく、技術開発を積極的に進めてまいりました。その結果、半導体・情報通信関連の特許保有件数は2013年度から2022年度までに約2.6倍と増加しております。これらの技術を活かし、当社は次世代の収益の柱の確立に向けた取り組みを進めております。
その1つの取組みとして、2024年4月に技術本部内に結晶材料事業推進部を組織し、結晶材料事業の戦略立案機能を同部に集約しております。これにより、現在成長軌道にあるInP(インジウムリン)並びにCdZnTe(カドミウムジンクテルル)といった結晶材料の開発スピードを一段と加速させ、迅速かつ着実な事業規模拡大を狙います。なお、InP(インジウムリン)基板市場は、データセンターやモバイル通信量の増加により、2023年度から2027年度にかけて年率21.5%(出所:Photonics GaAs and InP Compound Semiconductor Market Monitor, Q1 2024, Yole Intelligence、直径4インチのInP基板の面積に換算した際の出荷枚数ベース)の成長が予想されております。特に当社が注力するDataCom(伝送距離100km以内のデータセンター向けを指す)向けは、2023年度から2027年度にかけて年率28.4%(出所:同上)の成長が予想されております。
半導体製造プロセスに用いられるリソグラフィー・フォトマスク用材料、次世代半導体材料として期待されているCVDやALD向け材料等の分野においても迅速かつ着実な事業規模拡大を図るべく、2024年2月にCVD・ALD材料事業推進室を新設するとともに、CVD・ALD材料の本格供給に向け、東邦チタニウム株式会社茅ヶ崎工場の敷地内及び当社日立事業所白銀地区への生産設備及び開発設備投資を決定しております。また、TANIOBISにおいては近年の市場環境の変化をとらえた生産拠点の再編に取り組んでおりますが、当該再編の一環として、ドイツ工場に引き合いが増えているCVD・ALDプリカーサ材料の開発・生産が可能な設備を導入し、稼働を開始しております。
③ 情報通信材料セグメントにおける収益構造改革
数年単位で周期的な需要変動が生じやすい市場特性を踏まえ、需要の低迷や下振れが生じる場合においても一定の収益を確保できる体制を目指し、各種取組みに着手しております。まずは製品ポートフォリオの見直しを行い、圧延銅箔、チタン銅を中心とする高付加価値製品の積極的拡販を推進する一方で、低収益製品の販売を縮小する方針としております。加えて、営業面では、高競争力製品の価格適正化や生産コスト上昇分の価格転嫁による収益力強化、製造面では、設備集約によるコスト削減や歩留まり改善等による生産性改善を進めており、情報通信材料セグメントにおける損益分岐点引き下げを図っております。さらに、ひたちなか工場における大型投資の抑制を決定する一方で、今後とも成長が期待される高付加価値製品の生産については、2024年3月期に日立事業所内に竣工済みの新たな仕上圧延工場と製品ポートフォリオの見直しにより創出した既存工場のキャパシティーの活用により対応いたします。投資の抑制と成長の両立を実現し、市況の変化に柔軟に対応できる体制への切替えを進めてまいります。
④ 資本効率を重視した事業体制の構築
当社は、事業環境及び当社グループにとっての最適化の観点で事業・製品の選択と集中を実行してまいりました。特に2018年における「JX金属グループ 2040年長期ビジョン」策定後はフォーカス事業中心の事業ポートフォリオの形成を目指してベース事業を中心に大幅な組織再編を行うことにより、資本効率の向上に向けた体制構築を加速させております。
ベース事業においては、2018年3月期に物流機能強化を目的としたセンコーホールディングスへの日本マリン株式会社株式の譲渡(現在当社持分40%)及び事業環境の見通しを踏まえた常州金源銅業有限公司の株式譲渡(現在当社持分0%)を行ったことに加えて、2023年3月期には銅製錬企業であるLS-Nikkoの当社グループ保有株式の全て(49.9%)を売却いたしました。さらに、2024年3月期においては当社グループが100%を保有していた銅鉱山運営会社であるMLCC株式の51%を売却するとともに(その後、2024年7月に追加で19%を売却。追加分も含めた譲渡後の当社持分30%)、当社が間接的に15.79%を保有していたMinera Los Pelambres銅鉱山権益の3.27%及び当社が67.8%を保有していた銅製錬事業の原料調達・販売機能を担うPPCの株式の20%を売却いたしました(譲渡後の当社持分47.8%)。
同時にフォーカス事業における経営リソースの集中も進めており、例えば製品の集中については2016年3月期に車載LiB向け正極材の製造停止、2023年3月期にはFPD用ターゲットの製造中止を決定したほか、足元も情報通信材料セグメントにおける収益性の低い伸銅品の整理を図っております。また、事業分野の集中として精密加工事業からの実質的な撤退を決め、当該事業を営む当社の連結子会社であるJXPTの持分売却(譲渡後の当社持分15%)、無錫日鉱富士精密加工有限公司の売却を行い(譲渡後の当社持分0%)、収益性の高い製品への経営リソース集中を図っております。
このような一連の組織再編により、2023年3月期と2024年3月期の2ヵ年で合計約1,159億円の減損損失を計上しておりますが、一方で2024年3月期には有利子負債を2,251億円削減(各年度末のNet Debtの差額から計算)いたしました。また、フォーカス事業とベース事業の資産構成比率が変化し、2023年3月期期首時点で72%を占めていたベース事業の資産比率が、2024年3月期期末時点では53%となっております(注1)。
主に2023年3月期以降に実施した組織再編により、今後は連結営業利益に占めるフォーカス事業の構成比率が増加し、連結営業利益率が大きく上昇する見込みです。また、これらの組織再編後もコスト競争力の高い銅鉱山や製錬所を保有しており、ベース事業として底堅い収益を安定的に創出しております。以下に、上記に記載した事業再編を2020年3月期期首の段階で完了していたと仮定した場合のベース事業(基礎材料セグメント)の2020年3月期から2024年3月期までの営業利益、すなわち2020年3月期期首からMLCCの当社持分30%、LS-Nikkoの当社持分なし、PPCの当社持分47.8%であったと仮定した場合のベース事業の営業利益の推移を示します。
当社グループは、今後もフォーカス事業の収益性強化、ベース事業におけるボラティリティの縮小を目的としたポートフォリオの最適化に向けた取り組みを継続してまいります。
(注) 1.ベース事業の資産額を、連結財政状態計算書における資産合計から事業共通の資産額を除いた金額で割って算出しております。

| 回次 | 国際会計基準 | |||||
| ENEOSホールディングス金属セグメントの数値等をもとに当社で作成した数値 | 当社を頂点とした 当社連結財務数値 | |||||
| - | - | - | 第21期 | 第22期 | ||
| 決算年月 | 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
| MLCC当社持分比率(期末時点) | (%) | 51.5 | 100 | 100 | 100 | 49.0 |
| LS-Nikko当社持分比率(期末時点) | (%) | 49.9 | 49.9 | 49.9 | - | - |
| PPC当社持分比率(期末時点) | (%) | 67.8 | 67.8 | 67.8 | 67.8 | 47.8 |
| ベース事業営業利益(注3) | (億円) | 355 | 520 | 1,108 | 290 | 772 |
| -カセロネス銅鉱山に係る事業の損益の調整(注4) | (億円) | △1 | 46 | 235 | 218 | 273 |
| -PPCに係る事業の損益の調整(注5) | (億円) | 42 | 27 | 70 | 93 | 17 |
| -MLCC・PPC間の損益の調整(注6) | (億円) | 23 | △101 | △22 | 84 | 52 |
| +MLCCに係る減損額及び債務消滅益(注7) | (億円) | - | 58 | - | - | - |
| +MLCC株式売却に伴う評価損 | (億円) | - | - | - | 742 | 139 |
| -LS-Nikkoに係る事業の営業利益 | (億円) | 102 | 90 | 109 | △11 | - |
| 調整後ベース事業営業利益 | (億円) | 188 | 515 | 716 | 647 | 569 |
(注) 2.LME銅価格は2019年4月1日から2024年3月29日の推移を記載しております。
3.2020年3月期から2022年3月期のベース事業営業利益については、当社がENEOSホールディングス金属セグメントの数値等をもとにして業績管理や分析の目的で作成した数値であり、2023年3月期以降の当社の連結財務諸表に基づく諸数値の作成方法とは異なる点があります。また、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査法人による監査を受けておりません。詳細については、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 参考情報①」注1及び注10をご参照ください。
4.2020年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益375百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる558百万円を加算しております。2021年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益(減損損失除き)9,505百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる4,872百万円を加算しております。2022年3月期はカセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益33,464百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる9,950百万円を加算しております。2023年3月期は、カセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益28,179百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係る事業の当期利益に当社グループとの金融取引に伴う影響等を調整した金額のうち持分30%相当となる6,293百万円を加算しております。2024年3月期は、カセロネス銅鉱山に係る事業の営業利益38,147百万円を控除し、カセロネス銅鉱山に係るの第1四半期の当期利益のうち持分30%相当となる1,179百万円を加算し、第2四半期から第4四半期の持分法投資損益のうち持分30%相当の9,613百万円を加算しております。
5.2020年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益5,717百万円を控除し、PPCに係る当期利益のうち持分47.8%相当となる1,456百万円を加算しております。2021年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益2,649百万円を控除し、PPCに係る当期損失のうち持分47.8%相当となる△76百万円を加算しております。2022年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益10,404百万円を控除し、PPCに係る当期利益のうち持分47.8%相当となる3,404百万円を加算しております。2023年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益15,806百万円を控除し、PPCに係る連結当期利益のうち持分47.8%相当となる6,459百万円を加算しております。2024年3月期は、PPCに係る事業の連結営業利益4,802百万円を控除し、PPCに係る連結当期利益のうち持分47.8%相当の3,059百万円を加算しております。
6.2020年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益2,326百万円を控除しております。2021年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益△10,108百万円を控除しております。2022年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益△2,297百万円を控除しております。2023年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益9,392百万円を控除し、MLCC及びPPC両社に係る内部利益消去のうち持分14.34%(30%×47.8%)相当となる934百万円を加算しております。2024年3月期は、MLCC・PPC間の棚卸未実現利益5,205百万円を控除しております。
7.2021年3月期は、MLCCに係る減損額69,378百万円を加算し、MLCCに係る債務消滅益63,531百万円を控除しております。
⑤ 成長投資を最優先とするキャピタルアロケーション
2025年3月期から2027年3月期の3年間において当社は総額約2,700億円の戦略投資を予定しており、当該投資の大部分をフォーカス事業における投資に振り向けることを予定しております。特に、先端ノードをはじめとして今後伸長する半導体需要を確実に捕捉し、高品質な素材を安定的に供給するために、当該期間においては半導体材料セグメントへの成長投資を最優先に実行いたします。
なお、主な投資先であるひたちなか工場については、収益性が高く、需要の急拡大が見込まれる半導体用スパッタリングターゲット等の半導体関連の投資を中心に実施することといたします。これにより、2023年3月期から開始したひたちなか工場への投資総額は当初想定の約2,000億円規模から約1,500億円規模となる見込みです。
成長投資後の余剰資金については、株主還元とのバランスを図りつつ有利子負債の返済に充当いたします。また、コスト削減や運転資本削減を通じた有利子負債の削減も行っており、2028年3月期にNet Debt/EBITDA 1.5倍未満を達成することを目標として掲げております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは全社を挙げて取り組む経営指標として成長性、収益性及び資本効率性等を重視しております。JX金属グループ2040年長期ビジョンに掲げるとおり半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして高収益体質を実現するためには、半導体材料セグメント及び情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業の営業利益率及び利益構成比を高めることが重要であると考えております。
当社グループのフォーカス事業の状況について、2024年3月期はスマートフォンやPC等の民生用電子デバイスの需要減少や中国の景気減速を背景として、当社の顧客企業における在庫調整が長期化し、主力製品である半導体用スパッタリングターゲット及びFPC向け圧延銅箔はともに対前年で減販となりました。

また、情報通信材料セグメントにおけるJXPT株式の売却決定に伴う減損損失の計上など、収益性向上のための製品ポートフォリオの見直しに伴う営業利益の一時的な悪化が見られました。
一方で、「(2) 経営環境」に記載のとおり、当社グループのフォーカス事業を取り巻く今後の市場環境は成長軌道にのっていくものと見込まれております。まず、半導体ロジック・メモリ市場は、2023年から2027年にかけて年率7.8%の成長が予想されており、特に生成AIの伸長、すなわち先端・最先端半導体市場が成長を牽引することが見込まれております。多層化・微細化が求められる先端・最先端半導体では、成膜に用いる半導体用スパッタリングターゲットの使用量が増加します。このような市場環境の変化を捕捉して半導体用スパッタリングターゲットの増販を図り、半導体市場を上回る成長を目指すべく、当社は新工場設立等による生産能力の拡大等を計画しております。また、電子機器製品等に搭載されるFPCの面積は2023年から2028年にかけて年率8.4%の成長が予想されており、AI搭載等によるスマートフォンやパソコン向け部材の更なる小型化・高機能化に加え、周辺機器の市場成長により使用が拡大していくものと見込まれております。当社のFPC向け圧延銅箔は、複雑な動きに対して疲労耐性が強い特徴を有することから、このような市場環境において引き続き優位性を維持できるものと想定しております。
このような事業環境の変化を踏まえ、当社は下表のとおり中長期目標を策定し、2024年5月14日に公表しております。
なお、当該中長期目標の策定においては社会経済環境、金利動向、為替動向、銅価等の市況環境、規制環境、技術革新、デジタル化推進の継続、半導体市況の回復その他経営環境等について一定の前提を置いており、当社内において合理的な根拠に基づく適切な検討を経ておりますが、これらの前提と現実が異なる場合には異なる結果が導かれる可能性があることから、将来に関する事項の達成を保証するものではございません。
| 2023年 3月期 実績 | 2024年 3月期 実績 | 中長期目標 (2028年3月期目標) | ||
| 営業 利益 | 連結 | 72,925 百万円 | 86,172 百万円 | CAGR 10% ~ 15%(注6) (2024年3月期-2028年3月期) |
| フォーカス事業 | 55,665 百万円 | 27,343 百万円 | CAGR 35% ~ 40%(注6) (2024年3月期-2028年3月期) | |
| 営業 利益率 | 連結 | 4.5% | 5.7% | 12% ~ 17% |
| フォーカス事業 | 15.0% | 8.8% | 15% ~ 20% | |
| 半導体材料セグメント | 23.2% | 21.4% | 25% ~ 30% | |
| 情報通信材料セグメント | 9.6% | 0.5% | 8% ~ 13% | |
| 事業別 利益 構成比 | フォーカス事業(注7) | 66% | 26% | 67%以上 |
| 半導体材料セグメント (注7) | 40% | 25% | 45%以上 | |
| ROE | 7.7% | 18.3% | 10%以上 | |
| Net Debt/EBITDA(注8) | 4.0倍 | 2.6倍 | 1.5倍未満 | |
(注) 1.中長期目標は、本書提出日において適用される国際会計基準に基づき算出しており、2027年1月1日以降に適用されるIFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」の内容は反映しておりません。
2.中長期目標値設定の前提として、為替レートは2025年3月期140円/米ドル・2026年3月期以降135円/米ドル、銅価は2025年3月期以降380¢/lbを使用しております。また、半導体材料セグメントの営業利益の策定にあたっては、半導体ロジック・メモリ市場の成長率について、中長期目標策定時点の見通しとして2023年から2027年にかけて年率7.6%(TechInsights Inc. “Worldwide Silicon Demand History and Forecast”(2024年3月時点、シリコンウエハ出荷面積ベース))で成長することを前提にし、加えて、各顧客の生産状況を勘案しております。
3.当社は、2023年7月にカセロネス銅鉱山の運営会社であるMLCC株式の51%をLundin社へ譲渡しており、当該譲渡に伴う評価損742億円を2023年3月期実績に計上しております。上表の連結営業利益、連結営業利益率、フォーカス事業及び半導体材料セグメントの事業別利益構成比、ROE、Net Debt/EBITDAにはその影響が含まれております。また、MLCCの株式譲渡等により生じた通算前欠損金がグループ通算制度によって損益通算されたことで、通算税効果額の精算が行われました。これにより、2024年3月期実績における当期純利益が税引前利益対比で増加し、一時的にROEが改善いたしました。
4.当社は、2024年3月31日をみなし売却日として、当社が67.8%を保有していたPPC株式の持分のうち20%を丸紅株式会社に譲渡いたしました。そのため、2024年3月期実績について、連結損益計算書にはPPCの事業活動の影響が反映されておりますが、連結財政状態計算書にはPPCが保有する資産及び負債を取り込んでおりません。なお、PPCの単体財務諸表につきましては「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 参考情報②」をご参照ください。
5.中長期目標の営業利益を算出する際に用いるその他の収益及び費用について、受取配当金や事業構造改革費用など、将来において発生が見込まれるものについてはこれを織込んでおります。なお、その他費用における減損損失に関しては、収益性について問題が生じる会社又は資産グループは将来において発生しないものと想定いたしました。
6.営業利益にかかる中長期目標として、2024年3月期から2028年3月期までの営業利益の年平均成長率を採用しております。これは、当社の継続的な成長を市場成長と照らし合わせて確認するうえでより適切な示し方であると判断したことによるものであり、2023年3月期及び2024年3月期の実績については参考値として営業利益の実額を示すにとどめております。
7.事業共通費用を除いたフォーカス事業(半導体材料セグメント、情報通信材料セグメント)及びベース事業(基礎材料セグメント)の営業利益を基に算出しております。フォーカス事業の営業利益は半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントの営業利益を単純合算しております。
8.Net Debt (有利子負債 - 現預金(ENEOSグループ金融短期貸付金含む)) ÷ EBITDA (営業利益 + 減価償却費及び償却費) により算出しております。