有価証券報告書-第93期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/26 15:44
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143項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善や企業収益の回復を背景に、設備投資や個人消費が底堅く推移し、総じて緩やかな回復基調となりました。
一方で、米国の関税政策の影響や地政学的リスクに伴うエネルギー価格・原材料コストの高止まりに加え、円安基調の継続による物価上昇の長期化など、国内の消費マインドや企業収益を下押しする懸念があり、経営環境は依然として極めて不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループは、事業ポートフォリオの抜本的な再構築と経営改革を着実に推進するとともに、高いポテンシャルを持つ既存市場の深耕に注力しております。
その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、5,911百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は180百万円(前年同期は営業損失33百万円)、経常利益は為替差益488百万円を営業外収益に計上し587百万円(前年同期比12.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は283百万円(前年同期比27.8%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
ヘルスケア事業
ラテックス製コンドームについては、価格改定後の需要減退から回復し、国内外ともに堅調に推移しました。また、ポリウレタン製コンドームについては、越境ECチャネルの新規取り込みにより、増収となりました。一方、高止まりするエネルギー価格と円安の影響で、マレーシア拠点の製造原価が上昇しており、利益面の押し下げ要因となっております。
この結果、ヘルスケア事業の売上高は4,675百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益は762百万円(前年同期比24.7%増)となりました。
プラスチック製品事業
プラスチック製品事業においては、収益性の向上を最優先課題とし、販売価格への適切な価格転嫁を推進するとともに、不採算品目の整理・調整を進めてまいりました。コスト面では、製造原価の徹底した見直しを図ることで、高止まりする原材料価格の影響を吸収し、利益の確保に努めました。
この結果、売上高は数量が減少し、1,190百万円(前年同期比5.4%減)となったものの、営業損失は35百万円(前年同期は営業損失84百万円)となりました。
その他
入浴・介護サービス及びその他の事業につきましては、介護事業からの撤退により売上高は44百万円(前年同期比71.8%減)と大幅に減少いたしました。一方で、不採算事業からの撤退により、営業損失は43百万円(前年同期は営業損失74百万円)へと改善いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ194百万円減少し、1,737百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により獲得した資金は、587百万円(前年同期比25.7%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が601百万円、減価償却費が721百万円あったものの、仕入債務の減少が370百万円、法人税等の支払が226百万円、利息の支払が122百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により獲得した資金は、6百万円(前年同期比98.6%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が120百万円、投資有価証券の取得による支出が41百万円、有形固定資産の売却による収入が180百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により使用した資金は、807百万円(前年同期比60.5%増)となりました。これは主に、長・短期借入金の減少が698百万円、配当金の支払が108百万円あったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
ヘルスケア事業4,515,5669.5
プラスチック製品事業1,181,7792.7
報告セグメント計5,697,3458.1
その他41,884△72.8
合計5,739,2295.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
(b) 受注実績
当社グループの製品は代理店等を通じて一般市場に販売しており、大部分が見込生産であります。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
ヘルスケア事業4,675,7149.5
プラスチック製品事業1,190,665△5.4
報告セグメント計5,866,3806.1
その他44,747△71.8
合計5,911,1273.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ピップ㈱2,749,55248.32,643,19844.7

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ223百万円増加し、5,911百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
ヘルスケア事業の売上高は、ポリウレタン製コンドームの価格改定後の需要衰退から回復し、国内外とも堅調に推移したことにより405百万円増加し、4,675百万円(前年同期比9.5%増)となりました。またプラスチック製品事業の売上高は、販売価格への適切な価格転嫁を推進し利益の確保に努めましたが、68百万円減少し、1,190百万円(前年同期5.4%減)となりました。その他事業の売上高は、介護事業からの撤退により113百万円減少し、44百万円(前年同期比71.8%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、売上高が堅調に推移し、主力であるポリウレタン製コンドームの高利益率商品へのシフトもあり、前連結会計年度に比べ95百万円増加し、1,564百万円(前年同期比6.5%増)となり、売上総利益率は26.5%(前年同期は25.8%)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加に加え、販売費及び一般管理費が119百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べ214百万円増加し、180百万円(前年同期は33百万円の営業損失)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、為替差益488百万円を計上し、前連結会計年度に比べ65百万円増加し、587百万円(前年同期比12.5%増)となり、経常利益率は9.9%(前年同期9.2%)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ21百万円減少し、601百万円(前年同期比3.4%減)となりました。また法人税等合計342百万円を減算し、非支配株主に帰属する当期純損失24百万円を減算した親会社株主に帰属する当期純利益は109百万円減少し、283百万円(前年同期比27.8%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産の残高は19,151百万円となり、前連結会計年度末と比較し、516百万円増加しました。建物及び構築物が151百万円、投資有価証券が349百万円増加しました。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は7,265百万円となり、前連結会計年度末と比較し、253百万円減少しました。繰延税金負債が132百万円増加し、長・短期借入金が406百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は11,886百万円となり、前連結会計年度末と比較し、769百万円増加しました。利益剰余金が174百万円、その他有価証券評価差額が224百万円、為替換算調整勘定が368百万円増加しました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
主な経営指標は、次のとおりであります。
当社グループの2026年3月期の計画は、売上高6,100百万円、営業利益240百万円、経常利益140百万円、親会社株主に帰属する当期純利益50百万円でした。これに対し実績は、売上高5,911百万円、営業利益180百万円、経常利益587百万円、親会社株主に帰属する当期純利益283百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
(a) 繰延税金資産
繰延税金資産は、将来減算一時差異の解消により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲を回収可能性があると判断し計上しております。具体的には、将来の一時差異解消スケジュール、タックス・プランニング及び収益力に基づく課税所得の見積り等に基づいて判断しております。これらは主に事業計画を基礎として見積もっておりますが、事業計画の策定においては国内外のコンドーム市場の動向や、原油価格及び為替レートについて一定の仮定に基づき将来の収益及び費用を見込んでおり、不確実性を伴っております。そのため、実際の経済環境や損益の状況と大きく乖離した場合には、翌連結会計年度の繰延税金資産の回収可能性に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(b) 固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(c) 退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される退職給付債務の割引率等に基づいて計算されております。割引率は、従業員の平均残存期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に設定しております。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。

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