訂正有価証券報告書-第74期(2022/04/01-2023/03/31)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響は沈静化し、世界はパンデミック以前の状態に戻りつつありますが、ロシアによるウクライナ軍事侵攻は長期化してきており、地経学的なリスクは継続しております。自動車産業においては、半導体不足の影響は解消しつつも、原材料・エネルギー・労務費などの高騰により、当社グループを取り巻く事業環境は引き続き不安定な状態が続いております。
そのような経営環境の中、当社グループは「西川ゴムグループ 2025年中長期経営計画」の中間年度である2023年度を迎え、中長期ロードマップの各戦略を愚直に進めてきております。
一方で2022年3月に立ち上げたESG推進委員会を中心に、SDGsに向けた活動は活性化しております。引き続き当社グループは、事業活動を通じて、経済価値と社会価値の循環を生む持続可能な社会を目指し、「全員経営」で企業価値向上に努めてまいります。

社内調査報告書への対応
当社は2024年8月16日付「当社連結子会社における棚卸資産の計算等に関する調査結果及び再発防止策の策定に関するお知らせ」において公表しましたとおり、ニシカワ・シーリング・システムズ・メキシコ S.A. DE C.V.において棚卸資産の計算等に関して疑義が生じた背景および原因について、外部の専門家の協力を得て社内調査を進めてまいりました。
その結果、棚卸資産に関する単価・数量・決算整理仕訳の誤り等による棚卸資産の過大計上が判明いたしました。
その原因については、①試算表と在庫明細の差異に係る手入力仕訳の査閲・承認が適切に行われていなかったこと、②本件子会社で使用する在庫管理システムにおける棚卸資産の単価設定を変更できるアクセス権限が適切に管理されていなかったこと、③棚卸資産の勘定内訳明細の網羅的な作成不足、④棚卸実施時のロケーションと在庫リストの網羅性の確認が不足していたこと、等がありましたが、当社による本件子会社の内部統制に係る管理・指導等にも課題があったと結論付けております。
また、当社の国内外の連結子会社全14社における類似事案を調査したところ、本件子会社以外の1社の棚卸資産残高について、単価入力のミス等により過大計上となっていることが判明いたしました。なお、調査の過程で不正の兆候は検出されておらず、誤謬による過大計上であると結論付けております。
当社は財務報告に係る内部統制の整備および運用の重要性を認識しており、再発防止策を通じて、内部統制に係る管理体制の見直しとさらなる機能強化を図ることは、財務報告の信頼性回復は言うまでもなく、新中長期経営計画を達成し、企業価値の向上を実現するために必要不可欠であると考えております。
今後、本件に関する個別業務の局所的な対処に留まることなく、本質的な再発防止に取り組むことで、株主をはじめとしたステークホルダーの皆様からの信頼回復に努めてまいります。