有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 16:20
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有報資料


2026年の世界経済は中東情勢の悪化による原油高、それに伴う物価上昇や金融市場の不安定化により、成長の鈍化が見込まれます。また、日本経済においては原油の多くを中東地域に依存しており、企業活動において原材料の供給量不足による生産への影響や、エネルギー費、物流費、原材料費の上昇による収益の悪化が懸念されるため、今後の経営環境の変化に注視が必要となるとともに、調達、物流安定化のためのサプライチェーンの強靭化、コスト急騰への対応、不確実性下において、いかに投資、人材を確保していくかが重要になってきます。
当社においては、2024年5月に『2030年 グローバル中長期経営計画』を策定したものの、具体的な成長戦略ストーリーを描き切れておらず、資本政策の取り組みも不十分であったため、公表後もPBR1倍割れが継続していました。
このような状況を踏まえ、事業戦略・資本政策・ガバナンスの透明性を最大限に高め、2025年2月に『2030年 グローバル中長期経営計画』追補版を公表し、その後、PBR1倍を上回ることができました。
事業戦略においては、セグメントごとに成長戦略を示しており、日本セグメントにおいて、軽量・静音の差別化製品である「ESquare®(イースクエア)」によるブランド戦略を打ち立て、お客様へのプロモーション、海外への展開を推進しております。年内には試作品の納入、2027年度には量産開始を予定しております。海外セグメントにおいては、重点セグメントであった北米セグメントの立て直しが着実に進み、黒字化を達成いたしました。これまでの改善成果の定着を図るとともに、更なる収益性向上に取り組んでまいります。加えて、2025年10月に本社において営業本部を第一営業本部と第二営業本部に分割し、海外顧客に対する体制を強化しました。中国拠点を欧州メーカー向けの生産・販売拠点として活用し、日本、中国間の連携強化により、欧州メーカーの受注拡大を確実なものにすべく、引き続き体制整備を図ってまいります。
資本政策においては、方針に基づく配当の実行、自己株式取得の他、政策保有株式の売却についても実行してまいりました。政策保有株式の売却は2028年3月期までに100億円規模の売却を目指している中で、現時点で49億円の売却を完了しております。引き続き、対象株式の選定と実行を進め、本件取引で得る資金を成長投資と株主還元に適切に配分し、持続的な企業価値向上を図ってまいります。
①成長戦略
(日本)
軽量・静音の差別化製品「ESquare®(イースクエア)」のブランド戦略による顧客へのプロモーションを推進しており、日本のみならず海外関係会社への技術移転も並行して取り組み、当社製品装着シェアアップによる売上拡大を図っています。
加えて、欧州自動車メーカーへのプロモーション活動を強化するために発足した第二営業本部の活動を加速させ、欧州メーカーの受注拡大に取り組んでいます。
(北米)
当社グループ収益への影響が大きい北米セグメントは、重点的に改善活動を継続しています。特にメキシコ拠点においては、中国連結子会社から生産改善チームを送り、現場を巻き込んだ改善が業績改善に結びつき、北米セグメントの収益向上に寄与しました。翌事業年度においても本改善活動を継続し、改善の定着、自走力向上を図っていきます。引き続きグループ全体で連携して、生産性の改善ならびに、ガバナンス強化の両面での支援を継続し、北米における経営基盤を盤石にした上で、さらなる成長に向けた経営資源の投入を図っていきます。
(東アジア)
中国では、労務費が高騰する上海地区から原価低減を目的とした生産移管を進めるため、中国内陸部の新工場(湖北西川密封系統有限公司 第2工場)を建設し、2025年9月から稼働しました。これにより、価格競争力を高め、中国自動車メーカーからの受注拡大ならびに、収益性の改善を図ります。
また、日本の自動車メーカー納入製品の生産を中国拠点で請負うことを推進し、中国における日系自動車の販売低迷に伴う売上減少をカバーする仕事量の確保を図るとともに、グループ全体の収益性を向上させます。
(東南アジア)
自動車販売台数が減少する中、売上が低下しても利益を確保できる構造改革を進めています。その一環として、インドネシア子会社の内製化比率を高めるため、樹脂製品の押出生産設備をタイ子会社から移設し、2025年8月設置が完了、2026年1月から稼働しました。稼働後順次対象製品の内製化を推進し、2026年3月末時点、約80%の製品が内製化完了。引き続き全製品内製化に向けて推進し、収益性の改善ならびに、価格競争力を強化し、新規受注の拡大を図っていきます。
②資本政策
過剰な株主資本を圧縮するとともに、滞留している現預金を成長投資に振り分け、2025年3月期から毎期DOE8%程度の配当を実施し、加えて2026年3月期からの6年間で、発行済株式総数の6%に当たる自己株式取得を実施する株主還元方針を掲げました。なお、自己株式取得につきましては、既に当初の目標である発行済株式総数の6%は実行完了していますが、今後も状況に応じて検討していきます。
さらに、2028年3月期までに100億円規模で政策保有株式の売却を進めることを掲げており、当事業年度におきましては、49億円の売却実行となりました。本件取引で得る資金は、成長投資を優先しつつ、DOEを基軸とした株主還元方針との整合も踏まえ、成長投資および株主還元に適切に配分し、持続的な企業価値向上を図っていきます。
2027年3月期の通期業績見通しにつきましては、上記の対応を踏まえ、売上高1,180億円、営業利益75億円、経常利益86億円、親会社株主に帰属する当期純利益65億円を見込んでいます。
『2030年 グローバル中長期経営計画』ロードマップ

2030年中長期経営目標の財務目標
当社は、資本コストを低下させ、ROEおよびROICの確実な達成を狙う目的から、KGIとして最適な自己資本比率を55%と定め2031年3月期までの達成を目指します。

サステナブル経営の推進(非財務目標)
当社は、環境及び社会課題の解決を企業活動の前提条件と捉え、持続可能な社会と社会的責任を果たすべく、取り組むべき重点課題(マテリアリティ)を特定し、具体的な取り組みと各KPIを設定いたしました。
社会や環境の変化に対応しながら、未来に向けて以下ESGの取り組みを進めてまいります。

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