有価証券報告書-第157期(2022/04/01-2023/03/31)
16. のれん
IAS第36号「資産の減損」に従い、当連結会計年度末(2023年3月末)において、のれんに対する減損テストを行いました。このテストでは、当社グループで識別された資金生成単位(CGU)の使用価値と、各CGU内の資産の帳簿価額を比較しました。使用価値は、各資金生成単位の将来営業キャッシュ・フローを以下の表に記載の割引率で割り引いた現在価値として算定しています。将来営業キャッシュ・フローの見積額は、2024年3月期から2027年3月期までの会計期間とその後の永続性を考慮しています。重要な仮定には、割引率、永続成長率、予測される販売量と価格、投入コストが含まれます。
のれんの減損テストに使用された主要な仮定は以下の通りです。
各CGUの割引率(税引前)は、加重平均した地域固有のリスクプレミアムを、各事業で主に使用する通貨の一般的なリスク・フリー・レートに追加することで決定されます。決定された割引率の範囲は、「自動車用ガラス事業 欧州」に適用した9.3%から、「建築用ガラス事業 その他の地域」に適用した17.8%となりました。のれんの帳簿価額が最も大きいCGUである「建築用ガラス事業 欧州」と「自動車用ガラス事業 北米」の割引率はいずれも9.7%です。
「建築用ガラス事業 欧州」と「自動車用ガラス事業」の各CGUのキャッシュ・フローの見積りには、1.4%の永続成長率が含まれています。「建築用ガラス事業 北米」と「建築用ガラス事業 その他の地域」のCGUでは、2%の永続的成長率を使用しました。
その他の主要な仮定としては、ガラス製品の販売価格、市場数量の成長率並びに投入コストが挙げられます。ガラス製品の販売価格は、対象期間における需要と供給の動向に関する現在までの趨勢及び予想に基づき、予測しています。市場数量の成長率は、各国・地域におけるGDP成長率や各市場におけるガラス産業に固有の要素(例えば規制環境の変化など)を参照して見積りをしており、利用可能な外部の市場予測も用いています。当社グループは、販売価格を引き上げることにより、投入コスト上昇の影響を緩和できると見込んでいます。どの程度緩和できるかは、事業や地域によって異なります。一般的に販売価格は取引条件と市場要因に基づいて決定されますが、コスト上昇の緩和の程度は、販売価格をどの程度まで引き上げられるのかを反映しています。
また投入コストについては、最近のサプライヤーとの交渉内容や、業界における一般的な見通し情報を考慮した上で見積りをしています。将来の投入コストの見積りには既存のヘッジ契約も考慮に入れています。原材料価格は特に欧州で上昇しています。建築用ガラス事業においては、販売価格の引き上げにより、概ね投入コストの上昇の影響を緩和することができており、今後も緩和可能と見込んでいます。自動車用ガラス事業においては、第2四半期以降多くの取引先との価格交渉が進捗し、販売価格が改善したため、投入コストの上昇の影響を緩和することができており、今後も緩和可能と見込んでいます。
当連結会計年度において、「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUのリスク調整後の使用価値が帳簿価額を下回ったため、上表の減損損失の合計に含まれる36,419百万円ののれんの減損損失を認識しました。これにより当社グループは、2006年6月のピルキントン社買収により生じた「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUに係るのれん全額を減損したことになります。詳細については、注記11「個別開示項目」をご参照ください。
連結貸借対照表に計上される耐用年数の確定ができないのれんは、CGU別に以下のとおりとなりました。
減損テストにおいて主要な感応度を示す仮定は、割引率です。もし割引率が上記の表に記載された率よりも上昇するならば、各資金生成単位における減損計上までの余裕度は低下します。
残存するのれんについて、減損計上までの余裕度が最も少ないCGUは「建築用ガラス事業 その他の地域」になります。このCGUはまた、適用した仮定の変動により使用価値が減少し、減損計上までの余裕度が低下する可能性が最も高いと当社グループが考えるCGUでもあります。当連結会計年度の減損テストでこのCGUが使用した割引率は17.80%でした。他の条件に変動がない前提において、仮にこのCGUに適用する割引率が0.17%上昇して17.97%になると、減損計上までの余裕度はゼロになります。ここから割引率がさらに1%上昇すると、上表に記載している「建築用ガラス事業 その他の地域」ののれん1,663百万円全額の減損損失が発生します。ただし、割引率の上昇を伴う経済環境の変化は、同時にガラス市場の成長を伴うことも想定され得るため、必ずしも割引率の上昇により上述した更なる減損の認識に至るとは限りません。
当社グループは、上記以外の資金生成単位については、減損計上までの余裕度を十分に有していると考えています。
| (単位:百万円) |
| 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| (取得原価) | |||
| 4月1日現在 | 121,677 | 113,988 | |
| 取得 | 7 | 75 | |
| 処分 | △708 | - | |
| 為替換算差額 | 7,539 | 7,614 | |
| 3月31日現在 | 128,515 | 121,677 | |
| (減損損失累計額) | |||
| 4月1日現在 | △16,940 | △14,972 | |
| 減損損失 | △36,426 | - | |
| 処分 | 708 | - | |
| 為替換算差額 | △1,776 | △1,968 | |
| 3月31日現在 | △54,434 | △16,940 | |
| (帳簿価額) | |||
| 3月31日現在 | 74,081 | 104,737 |
IAS第36号「資産の減損」に従い、当連結会計年度末(2023年3月末)において、のれんに対する減損テストを行いました。このテストでは、当社グループで識別された資金生成単位(CGU)の使用価値と、各CGU内の資産の帳簿価額を比較しました。使用価値は、各資金生成単位の将来営業キャッシュ・フローを以下の表に記載の割引率で割り引いた現在価値として算定しています。将来営業キャッシュ・フローの見積額は、2024年3月期から2027年3月期までの会計期間とその後の永続性を考慮しています。重要な仮定には、割引率、永続成長率、予測される販売量と価格、投入コストが含まれます。
のれんの減損テストに使用された主要な仮定は以下の通りです。
| 主要な仮定 | |
| 将来営業キャッシュ・フローの予測期間 | 2023年3月末を起点として、最長4年間 (この期間以降は、一定の成長率での増加が永続すると仮定) |
| 永続成長率 | 1.4% ~ 2.0% |
| 割引率(税引前ベース) | 9.3% ~ 17.8% |
各CGUの割引率(税引前)は、加重平均した地域固有のリスクプレミアムを、各事業で主に使用する通貨の一般的なリスク・フリー・レートに追加することで決定されます。決定された割引率の範囲は、「自動車用ガラス事業 欧州」に適用した9.3%から、「建築用ガラス事業 その他の地域」に適用した17.8%となりました。のれんの帳簿価額が最も大きいCGUである「建築用ガラス事業 欧州」と「自動車用ガラス事業 北米」の割引率はいずれも9.7%です。
「建築用ガラス事業 欧州」と「自動車用ガラス事業」の各CGUのキャッシュ・フローの見積りには、1.4%の永続成長率が含まれています。「建築用ガラス事業 北米」と「建築用ガラス事業 その他の地域」のCGUでは、2%の永続的成長率を使用しました。
その他の主要な仮定としては、ガラス製品の販売価格、市場数量の成長率並びに投入コストが挙げられます。ガラス製品の販売価格は、対象期間における需要と供給の動向に関する現在までの趨勢及び予想に基づき、予測しています。市場数量の成長率は、各国・地域におけるGDP成長率や各市場におけるガラス産業に固有の要素(例えば規制環境の変化など)を参照して見積りをしており、利用可能な外部の市場予測も用いています。当社グループは、販売価格を引き上げることにより、投入コスト上昇の影響を緩和できると見込んでいます。どの程度緩和できるかは、事業や地域によって異なります。一般的に販売価格は取引条件と市場要因に基づいて決定されますが、コスト上昇の緩和の程度は、販売価格をどの程度まで引き上げられるのかを反映しています。
また投入コストについては、最近のサプライヤーとの交渉内容や、業界における一般的な見通し情報を考慮した上で見積りをしています。将来の投入コストの見積りには既存のヘッジ契約も考慮に入れています。原材料価格は特に欧州で上昇しています。建築用ガラス事業においては、販売価格の引き上げにより、概ね投入コストの上昇の影響を緩和することができており、今後も緩和可能と見込んでいます。自動車用ガラス事業においては、第2四半期以降多くの取引先との価格交渉が進捗し、販売価格が改善したため、投入コストの上昇の影響を緩和することができており、今後も緩和可能と見込んでいます。
当連結会計年度において、「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUのリスク調整後の使用価値が帳簿価額を下回ったため、上表の減損損失の合計に含まれる36,419百万円ののれんの減損損失を認識しました。これにより当社グループは、2006年6月のピルキントン社買収により生じた「自動車用ガラス事業 欧州」のCGUに係るのれん全額を減損したことになります。詳細については、注記11「個別開示項目」をご参照ください。
連結貸借対照表に計上される耐用年数の確定ができないのれんは、CGU別に以下のとおりとなりました。
| (単位:百万円) |
| 当連結会計年度末 (2023年3月31日) | 前連結会計年度末 (2022年3月31日) | |
| 建築用ガラス事業 欧州 | 45,659 | 43,452 |
| 建築用ガラス事業 日本 | 12 | 12 |
| 建築用ガラス事業 北米 | 9,810 | 9,004 |
| 建築用ガラス事業 その他の地域 | 1,663 | 1,647 |
| 自動車用ガラス事業 欧州 | 229 | 35,260 |
| 自動車用ガラス事業 北米 | 15,434 | 14,167 |
| その他 | 1,274 | 1,195 |
| 合計 | 74,081 | 104,737 |
減損テストにおいて主要な感応度を示す仮定は、割引率です。もし割引率が上記の表に記載された率よりも上昇するならば、各資金生成単位における減損計上までの余裕度は低下します。
残存するのれんについて、減損計上までの余裕度が最も少ないCGUは「建築用ガラス事業 その他の地域」になります。このCGUはまた、適用した仮定の変動により使用価値が減少し、減損計上までの余裕度が低下する可能性が最も高いと当社グループが考えるCGUでもあります。当連結会計年度の減損テストでこのCGUが使用した割引率は17.80%でした。他の条件に変動がない前提において、仮にこのCGUに適用する割引率が0.17%上昇して17.97%になると、減損計上までの余裕度はゼロになります。ここから割引率がさらに1%上昇すると、上表に記載している「建築用ガラス事業 その他の地域」ののれん1,663百万円全額の減損損失が発生します。ただし、割引率の上昇を伴う経済環境の変化は、同時にガラス市場の成長を伴うことも想定され得るため、必ずしも割引率の上昇により上述した更なる減損の認識に至るとは限りません。
当社グループは、上記以外の資金生成単位については、減損計上までの余裕度を十分に有していると考えています。