有価証券報告書-第160期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 13:58
【資料】
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【項目】
196項目
(2)戦略並びに指標及び目標
マテリアリティのうち特に重要なものとして抽出された項目については、各々以下の取組みを行っています。
① 気候変動への対応
バリューチェーン全体にカーボンニュートラルを働きかけ、CO2排出ネットゼロの事業活動を目指します。
データとデジタル技術の活用を通じてカーボンニュートラル関連製品の開発スピードを加速し、独自のセラミック技術を中核とした製品・サービスの開発・提供により、2050年までのカーボンニュートラル社会の実現に貢献します。
当社グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明しており、その枠組みに基づく開示のうち、戦略、並びに指標及び目標に関する部分は以下の通りであり、本有価証券報告書提出日現在における更新内容をふまえて記載しております。
[戦略]
イ.気候変動のリスクと機会
当社グループの事業に関連する気候変動のリスクと機会及びその影響の大きさについて、時間軸とシナリオを設定して分析をしています。シナリオ分析は、複数の将来シナリオを想定した上で、各シナリオ下で気候関連のリスクと機会が当社グループに与えうる影響を把握し、今後の戦略や対応の検討に活かすことを目的とした手法です。
(イ)前提条件
(a)時間軸 リスクと機会を検討するための時間軸として、短期・中期・長期を設定しました。
時間軸設定理由
短期現在から1年環境行動5カ年計画の単年度目標の対象年度であるため
中期2030年度NGKグループ環境ビジョンの中間目標年であるため
長期2050年度NGKグループビジョン及びNGKグループ環境ビジョンの目標年であるため

(b)シナリオ
カーボンニュートラルへの移行によるリスクと機会、物理的なリスクと機会がそれぞれ最大化すると考えられるシナリオとして、1.5℃シナリオと4℃シナリオを設定しました。
シナリオ概要参照した主な外部シナリオ
1.5℃
シナリオ
2050年カーボンニュートラルに向けて、政策・規制導入や市場変化が急速に進行することで、地球の平均気温上昇が産業革命前の水準に比べ1.5℃に抑えられる。・IEA(国際エネルギー機関)Net Zero by 2050シナリオ
・SSP1-2.6シナリオ など
4℃
シナリオ
CO2排出量削減に向けた政策・規制や社会の取組みが進まず、地球の平均気温上昇が産業革命前の水準に比べ4℃となる。災害などの気候変動による影響が甚大化する。・SSP5-8.5シナリオ など

(ロ)特に重要度の高いリスクと機会
各時間軸とシナリオにおいて、TCFDの分類に沿ってリスクと機会を特定しました。リスクと機会各々の財務影響の大きさは、全社のリスク評価基準を参考に定性的に評価を行った上で、一定の影響があると考えられ、シナリオに基づく定量的な検討が可能な一部の項目については、財務影響の定量化を実施しました。
なお、本シナリオ分析は当社グループの業績の将来見通しではなく、各シナリオ下で気候変動によるリスクと機会が当社グループに将来与えうる影響を分析し、今後の戦略や対応の検討に活かすためのものです。また、財務影響の試算において使用している情報は検討時点のものであり、不確実な要素や仮定を含んでいます。
(a)カーボンニュートラル社会への移行リスクと機会(1.5℃シナリオ)(主な項目のみ)
分類事業におけるリスク・機会リスク・機会の内容時間軸対応戦略
(抜粋)
財務影響
政策

法規制
温室効果ガス排出削減強化による対応コストの増加リスク省エネ、再生可能エネルギーの調達、エネルギー源の電化、焼成用燃料の天然ガスから水素・アンモニアなどへのエネルギー転換に向けた設備入替・導入などの対応コストが発生短期

長期
・各国の規制や炭素価格制度の動向や予測のモニタリング
・NGKグループ環境ビジョン、カーボンニュートラル戦略ロードマップに沿った省エネ強化、技術イノベーション推進、再生可能エネルギー利用拡大の取組み
・サプライヤー行動規範による温室効果ガス排出削減の推進
エネルギー転換/炭素価格の財務影響額(経費増) ※1
2030年: △58億円
2050年: △123億円
(参考:削減しない場合の炭素価格影響:△121~△177億円)
炭素価格の導入によるコスト増加リスク自社での排出、及びサプライチェーン上流での排出への炭素価格の導入によりコストが増加


分類事業におけるリスク・機会リスク・機会の内容時間軸対応戦略
(抜粋)
財務影響
技術バッテリーの技術革新/新技術の登場・普及によるリスク・機会機会・自社の技術開発が進む場合、競争力の強化
・蓄電池ニーズが増加
中期

長期
・技術革新の動向に関するモニタリング
・研究開発の推進
定量化のための指標が不足しているため現時点では定性的に検討
リスク競合製品の技術革新が進む場合、自社技術の競争力低下
CCU/CCS
(CO2の回収・利用・貯留)の普及による市場拡大
機会CCU/CCS市場拡大により当社のセラミック製品(サブナノセラミック膜など)の事業機会の増加中期

長期
CCU/CCS市場における事業拡大、新製品開発の推進マーケティング、ビジネススキーム、新製品開発を加速するNew Value 1000の推進CCUS関連製品での財務影響額 ※2
2030年: +140億円
2050年: +2,700億円
市場自動車関連製品の需要増減機会・短期的には排ガス規制強化により、自動車排ガス浄化用部品、NOxセンサーの需要が増加
・中長期的には、EV向けに窒化ガリウム(GaN)ウエハー「FGAN®」や絶縁放熱回路基板、ベリリウム銅部材等の需要が増加
短期

長期
・排ガス規制の強化に伴う新製品や高機能品の増加で内燃機関自動車向け需要低下をカバー
・窒化ガリウムウエハーやベリリウム銅、絶縁放熱回路基板の、EV・プラグインハイブリッド自動車向け採用拡大
・EV用熱マネジメント向け製品、合成燃料向け新製品等の開発・提供
自動車関連製品での財務影響額 ※2
2030年: △500億円
2050年: △2,440億円
リスク中長期的には内燃機関自動車向け製品の需要が減少
蓄電池需要の拡大機会・亜鉛二次電池「ZNB®」の需要増加
・リチウムイオン二次電池向け加熱・耐火物事業のビジネス機会拡大
短期

長期
・ソリューションサービスを通じての新しい価値の提供
・亜鉛二次電池「ZNB®」の事業化
蓄電池関連製品での財務影響額 ※2
2030年: +110億円
2050年: +310億円
半導体関連製品の需要拡大機会半導体製造装置用製品や、エレクトロニクス事業における電子部品・金属関連の需要が増加短期

長期
半導体製造装置メーカーと連携し、設備能力や人員・設備体制等の都度増強定量化のための指標が不足しているため現時点では定性的に検討

※1:IEA(国際エネルギー機関)のNet Zero by 2050(2021年版)シナリオ等のパラメーター(炭素価格、エネルギー単価、電源構成など)に基づき、将来の事業拡大等について一定の前提や仮定を置いた上で、エネルギー転換や省エネにかかるコストと、温室効果ガスに対する炭素価格を合わせて利益に対する影響額を概算し、財務影響としています。
※2:IEAのNet Zero by 2050(2021年版)シナリオ等に基づく、自動車市場、CCU/CCS市場、電力向け蓄電池市場の変化に基づき、当社シェア等について一定の前提や仮定を置いた上で、一部の製品を対象に現在と比較した売上高への影響額を概算し、財務影響としています。
(b)気候変動の顕在化に伴う物理的リスクと機会(主に4℃シナリオ)
分類シナリオの
概要
事業における
リスク・機会
リスク・機会の内容時間軸対応戦略財務影響
急性・日本やアジア等の地域で洪水頻度が増大する
・猛烈な台風の頻度が増大する
風水害による工場・サプライチェーンへの影響リスク・風水災により、施設、機械などのプロパティ損害、事業停止による利益損害、従業員の出社困難などの影響が増加
・風水害の増加によりサプライチェーンが途絶
短期

長期
・主要拠点における将来気候も含めた水災リスクの評価
・サプライチェーンも含むBCP(事業継続計画)の構築・推進
・拠点の分散により、グローバルに代替可能な体制の構築
・サプライチェーン途絶に備え、災害リスクの高い産地を中心に、予め代替の調達方法の検討
・主要サプライヤーにおける水災リスク評価の検討
当社工場及びサプライヤーにおける洪水・高潮による当社損失額(期待値)の変化 ※3
2030年: △1.0億円
2050年: △5.4億円
慢性海面上昇が進行する沿岸部工場における高潮等の影響リスク・高潮リスクが高まり、浸水被害によるプロパティ損害、利益損害が増加
・かさ上げ、防壁等の対策や移転費用の発生
中期

長期

※3:米国Jupiter Intelligence社が開発したClimate Score Global(CSG)モデルでのシミュレーションにより、工場及び主要サプライヤーの位置情報に基づき、90mの解像度で河川洪水・高潮による浸水深の評価を行いました。評価から当社工場における資産の損失額・操業停止による損失額と主要サプライヤーの操業停止による当社の損失額を集計し、利益に与える影響額の期待値を算出しました。期待値は、水災による損失額と年当たりの水災発生確率から算出した指標です。
なお、損失額は浸水深に応じた一律の被害率に基づき概算したものであり、各拠点がある地域の防災対策等の詳細状況は反映しておりません。
ロ.気候変動のリスクと機会を踏まえた戦略
シナリオ分析を通じて特定したリスクと機会に対して各々の影響度を認識した上で、社会や市場の動向を注視しながら、各項目について設定した対応戦略に沿って行動していきます。
移行リスクのうち、CO2排出に伴うリスクについては、「カーボンニュートラル戦略ロードマップ」に基づきCO2排出量ネットゼロに向けた取組みを推進することでリスクを低減していきます。
水災害リスクについては、比較的発生頻度の高い降雨に対してBCP(事業継続計画)の観点から土地の嵩上げ等の対応策をすでに講じています。それ以上の災害についても、人命を守ることを第一優先として壊滅的な被害が発生しないように対応策を取っています。今後も気候変動によるリスク低減のために、4℃シナリオのような最悪の事態の可能性も認識した上でリスク評価を継続するとともに、BCP等の対応策の強化に取り組んでいきます。
当社グループはNGKグループビジョンにおいて、「独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する」ことをありたい姿として定め、2050年にこれらの分野における関連製品が売上高の80%を占めることを目指しております。
カーボンニュートラル社会の実現による事業機会について、今回のシナリオ分析では現在想定しうる一部の事業に対する定量的な財務影響を算定しました。NGKグループビジョンの実現に向けて今後もカーボンニュートラル及びデジタル社会関連の新製品の開発に努め、新たな価値を社会に提供し持続的な成長を目指します。
シナリオ分析については、参照した外部シナリオや各種のパラメーター等の追加や更新、新製品の開発状況に応じて適宜充実、深化させ、気候変動のリスクと機会が経営にもたらす影響を継続的に分析し、対応を検討していきます。
[指標及び目標]
「NGKグループ環境ビジョン」の達成に向けて、目標実現のための「カーボンニュートラル戦略ロードマップ」を策定しました。2050年の目標をグループ全体のCO2排出量ネットゼロとし、そこに至るまでのマイルストーンとして、2030年度に排出量37万トン(基準年2013年度比50%削減)を設定しています。
0102010_003.png
また「NGKグループ環境ビジョン」の実現に向け、2026~2030年度における環境活動の目標として、「第6期環境行動5カ年計画」の策定を進めております。2050年ネットゼロ、及びマイルストーンである2030年度の2013年度比50%削減の達成への進捗をわかりやすくすることが狙いです。グループ全体の電力使用量に対し再生可能エネルギー利用率の目標を設定し、再生可能エネルギーの利用拡大を促進してまいります。
以下につきましては、当社ウェブサイトで開示しております。
GHG排出量及びCO2排出量(Scope1、Scope2及びScope3)
「環境データ集」P3 温室効果ガス(GHG)排出量
https://www.ngk.co.jp/sustainability/pdf/environment-data2025.pdf
環境行動5カ年計画
「NGKグループサステナビリティウェブサイトデータ2025」P19
https://www.ngk.co.jp/sustainability/pdf/ngk2025data.pdf
なお、(2)戦略並びに指標及び目標 ① 気候変動への対応に記載された将来情報は、気候変動によるリスク及び機会への当社グループの戦略のレジリエンスを担保するため、信頼できる外部機関が策定したシナリオ及び将来予測数値を用いて想定値として算出し、サステナビリティ統括委員会の審議を経て経営会議・取締役会で報告されたものです。あくまでもシナリオに基づく想定値であり、実際の企業業績とは一致しません。
② 品質と製品の安全性の追求
[戦略]
当社グループは、エネルギー・エコロジー・エレクトロニクスの分野でお客さまの要求や法令に準拠したセラミックス製品をグローバルに生産・販売しており、お客さまと世の中に信頼される製品つくりに努めております。品質と製品の安全性に関するリスク認識としては、重大な市場クレームや契約違反等、業務の不備によるブランド・レピュテーションの毀損、訴訟の提起等を、一方で機会としては、品質と製品の安全性を追求することによるブランド・レピュテーションや競争力の向上、及びビジネス機会の拡大を、それぞれ認識しております。
そのため「NGKグループ企業行動指針」に基づく以下の品質方針と、年度毎の品質目標を掲げ、品質経営部が主導してグループ横断で品質と製品安全に関するリスクを管理しております。
品質方針「品質を大切にし、お客さまと世の中に信頼され役立つ製品とサービスを提供する」
品質目標「マネジメントからフロントラインまで業務のムリ・ムダ・ムラを徹底議論し改善する」
品質活動は「お客さまの信頼を高める活動」を軸とした活動を実施しており、品質コンプライアンス推進、製品・サービスの品質リスク低減の二点に重点的に取り組むほか、従業員の創意工夫・活動、社員の品質意識と知識の向上活動、お客さまとのコミュニケーション等を包含する、総合的かつ継続的な取組として展開しております。
品質コンプライアンスの推進については、全社品質コンプライアンスプログラムとして、経営層による意思表明、規程・ルールの整備、教育、監査及びモニタリング、未然防止活動を継続し、各部門の自律的な取組の定着を進めております。
製品・サービスの品質リスク低減については、全社共通の「品質活動ルール」の整備・運用、QRE-P(品質リスク排除の実践手法)の全社展開、市場不具合分析やQFD(顧客要求を製品・工程に反映する手法)の活用、要求仕様・保証内容の確認強化等により未然防止を図るとともに、リスク認知時の顧客通知・迅速対応体制を整備しております。
なお、2026年度の品質目標は、業務品質と風土の改善活動は緩めることなく継続するとともに、今後事業化される新しい製品やサービスにおいてお客様が求める価値を提供できるよう、市場での「使われ方」や「期待」を大切にする視点を加えた目標としました。
2026年度 品質目標 「業務のムリ・ムダ・ムラを改善し、お客様の使われ方に配慮して期待に応える 」
[指標及び目標]
品質と製品の安全性の追求に関する実施目標は以下の通りです。
・製品・サービスの重大事故件数:0件
③ 人権の尊重
[戦略]
国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(以下、同原則)に基づき、グループの事業活動が影響を及ぼす全ての人々の人権が侵害されることのないように「NGKグループ人権方針」を定めたほか、「英国現代奴隷法に関する声明」を開示、また「子どもの権利とビジネス原則」を支持し事業活動において子どもの権利を尊重し、子どもの権利の推進に向けた社会貢献活動等に取り組むことを宣言しています。
この「NGKグループ人権方針」に基づき、人権デューディリジェンスの仕組みを構築し、事業活動が人権に対して及ぼす負の影響を特定し防止・軽減する取組みを進めること、また事業活動が人権に対して負の影響を及ぼしたことが明らかになった場合や、及ぼしたことが疑われる場合は、関係者と誠実に対話し、適切かつ効果的な救済に取り組むこととしております。
また、同原則等に基づき、事業に関連する人権課題の洗い出しを行いました。OECDデュー・ディリジェンス・ガイダンスにて定められた考え方に沿って、『深刻度』と『発生可能性』の2軸から重要度評価を行い、関係者との協議、HR委員会での報告を経て、優先的に取り組むべき人権課題を特定しました。これらの人権課題に優先的に対応し、人権課題の防止・是正に取り組んでいます。また、事業活動における人権の尊重への理解向上を目的とした研修を実施するとともに、ステークホルダーエンゲージメントを通じて、現場の状況や従業員視点での人権リスク、各種施策に対する改善点等を確認しています。
人権尊重の取組みの全体像
0102010_004.png(注)2026年4月1日より、従来「HR委員会」で取り扱っていた人権の尊重に関する事項は、「サステナビリティ統括委員会」に移管しております。
人権リスクマップ
0102010_005.png[指標及び目標]
人権の尊重に向けた取組みについての指標及び目標は以下の通りです。
2022年度より、国内グループ会社に加え、海外グループ会社も対象としたセルフチェックを実施しています。現時点で、各国の法令に違反する事象は確認されていないものの、RBA(※)行動規範に合致しない事象が複数確認されています。これらの結果を踏まえ、2024年度、日本ガイシ(当時)は就業規則の改定により、懲戒の種類から「減給」を削除しました。さらに、2025年度には国内の全グループ会社において同様の対応を完了しました。また、当社は事業活動における人権リスクを特定し、優先的にエンゲージメントを行う対象を選定しています。2025年度は、マレーシアにある当社グループ会社を現地訪問し、人事部マネージャー2名へのインタビューを通じて、人権への影響や課題に関する対話を行いました。その結果、今回の調査範囲においては、労働安全衛生やダイバーシティ等に関する各種取組を通じて人権リスクの軽減に努めており、改善の余地はあるものの、人権リスクに直結する重大な課題は認められませんでした。
今後も、各国の法令・慣習・慣行を考慮しながら改善を進めるとともに、セルフチェックを通じた継続的なモニタリングを実施し、適切な対応を図っていきます。
(※)Responsible Business Alliance:製造業のサプライチェーンにおいて、安全な労働環境、労働者の保護、環境負荷等に対する責任を促進するための基準を示し、その監査を実施する枠組み。
0102010_006.png④ 人材価値の向上
人材価値の向上に関わる戦略並びに指標及び目標については、次項(3)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標をご覧ください。
(3)人的資本に関する戦略並びに指標及び目標
① 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針([戦略])
当社グループでは、NGKグループビジョンの実現に向けた人材の重要性を認識し、それらの考え方を、「人材の育成に関する方針」(人材育成方針)と「社内環境整備に関する方針」(社内環境整備方針)とを含む、「NGKグループ人的資本経営方針」として制定しております。
(NGKグループ人的資本経営方針)
当社グループは、NGKグループ理念の中で、挑戦し高めあう人材を私たちが目指すものの1つと位置付け、「社会に新しい価値を そして、幸せを」という私たちの使命の実現に取り組んでいます。また当社グループは、NGKグループビジョンの実現に向けて、「5つの変革」に取り組んでいます。5つの変革を成し遂げるためには、人材一人ひとりの活躍が不可欠です。採用や育成を通じて5つの変革に取り組む人材の充実を図ること、その人材が持てる力を十分に発揮できる環境を整えることを、当社グループの人的資本経営の基本とし、次の通り「人材育成方針」ならびに「社内環境整備方針」を定めます。
(イ)人材育成方針
当社グループは、5つの変革を実現するため、以下のような能力、マインドを持つ人材を育成していきます。
・高度な知識、技術、能力を身につけ、主体的に問題に取り組む人材
・チームワークを発揮し、粘り強く成果につなげる人材
・自律的に成長し、自身と会社を変革し続ける人材
(ロ)社内環境整備方針
当社グループは、人材が持てる力を十分に発揮できる舞台として、以下のような職場環境をつくり上げていきます。
・多様性を尊重し、さまざまな人が活躍できる職場
-人種、国籍、性別、年齢や信念、経験、価値観などにかかわらず、誰もが認められ、尊重される職場。
・豊かで活気あふれる職場
-多様な人材が、やりがいをもって、尊敬できる仲間と楽しく働くことができ、こころと体の健康、仕事と生活の調和が保てる職場。
・挑戦を後押しするオープンな職場
-果敢な挑戦を後押しする、風通しよく心理的安全性が守られた職場。
② 方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績 ([指標及び目標])
当社では、当社グループが求める人材を育成し、その人材が持てる力を発揮できるように、人材育成及び社内環境整備の達成状況を把握するための指標及び目標を設定しております。
・組織活性度調査(従業員エンゲージメント調査)スコア
従業員が働きやすく、やりがいを感じられる環境を整備するために、組織活性度調査を毎年実施しております。職場ごとの従業員の意見や要望を把握し、問題点や改善の必要性を特定します。2025年度の調査結果においては、前年度比で項目ごとに改善・低下が見られました。このうち「女性活躍推進」及び「仕事と生活のバランス」については、過去3年間でスコアが着実に向上しており、直近年度においても両項目とも前年度を上回る結果となっております。管理職向けワークショップの実施や制度・職場環境の整備等を通じた継続的な取組みが、一定の成果につながっているものと認識しております。一方で、「多様性の活用」及び「挑戦」の2項目については、緩やかな改善傾向が見られる中、トップメッセージの発信や新規事業提案プログラムの導入等の追加施策を講じてきたものの、目標未達の状況にあります。今後は、これらの課題を踏まえ、目標達成に向けたさらなる施策を着実に実行することで、職場環境の改善を推進し、人的資本の強化に取り組んでまいります。
・データ活用人材数
当社グループでは、「NGKグループデジタルビジョン」に基づき、データとデジタル技術の活用が当たり前となる状態の実現に向け、全従業員へのDX啓発と、データ活用人材の育成に取り組んでおります。業務の課題を発見し、データ活用・分析等を通じて得られた知見を業務の改善や高度化につなげ、変革を支える人材をデータ活用人材と位置付け、デジタル・データ活用の全社浸透状況を確認するための指標として、継続的に把握しております。育成内容や重点領域については、 デジタル技術の変化スピードを踏まえながら継続的に見直しを行っております。
・階層別メンタルケア教育受講率
従業員の心身の健康を重要な経営基盤と位置づけ、従業員が健やかに働き続けられるよう健康経営を推進しております。この考えのもと、「NGKグループ健康宣言」を定め、従業員の健康増進に力を入れております。新入社員や若手はセルフケアを中心に、新任の主任や基幹職にはラインケアの内容を織り交ぜながら、メンタルヘルスに関する理解を深めるようにしております。
・アブセンティーイズム、プレゼンティーイズム、ワーク・エンゲージメント
当社では、健康経営に関する取組みを体系的に整理した健康経営戦略マップを作成しております。従業員の健康状態は、欠勤や生産性の低下、仕事への意欲低下といった経営リスクに直結することから、心身の不調による就業機会損失(アブセンティーイズム)、心身の不調による生産性低下(プレゼンティーイズム)、及び仕事に前向きに取り組み活力を得ている状態(ワーク・エンゲージメント)の3項目を重要指標として設定しております。これら3項目について継続的にモニタリングを行い、従業員一人ひとりが最大限に力を発揮できる職場環境の整備を推進し、企業の持続的な成長を支える人的資本の強化に向けた取組みを進めてまいります。
当社の健康経営推進体制は、HR委員会を通じた取締役会の監督のもと、人材統括部所管取締役が統括しております。健康経営推進室が主管となり、安全衛生委員会、労働組合、健康保険組合と連携して、さまざまな施策に取り組んでおります。
なお、これら施策は連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、これらの指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
また、人材戦略及び従業員の給与等の額及び内容の決定に関する方針並びに管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異についての実績は、「第4 提出会社の状況 5[従業員の状況等]」に記載しております。
組織活性度調査スコア
0102010_007.png(注)当社は、組織や所属社員の活性度状態を「仕事」「職場」「上司」など様々な要素から可視化しているサーベイである組織活性度調査(従業員エンゲージメント調査)を年次で実施しております。設問ごとにスコアが1点~5点で示され、5点に近づくほど、その設問に対する社員の満足度が高いことを意味しております。目標の3.5以上とは所属社員の過半数が満足度4点以上である状態であります。
その他の指標スコア
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