四半期報告書-第149期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1)業績の状況
①当第1四半期連結累計期間の状況
当第1四半期連結累計期間(平成26年4月1日から平成26年6月30日まで)におけるわが国の経済は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられたものの、緩やかな回復基調が続きました。
また、国内の住宅市場は、雇用・所得環境の改善などを背景として底堅く推移しましたが、駆け込み需要の反動によって新設住宅着工やリフォーム需要の減少などの影響がありました。
このような事業環境の中、当社グループは、引き続き創立100周年を迎える平成29年(2017年)に向けた長期経営計画「TOTO Vプラン2017(以下Vプラン2017という)」及び、平成26年度からスタートした4ヵ年の中期経営計画に基づき、「国内住設事業」「海外住設事業」「新領域事業」の各事業領域での活動を推進しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、連結売上高に関しては1,148億9千6百万円(前年同四半期比1.2%増)となりました。
一方、利益面では、連結営業利益が38億2千5百万円(前年同四半期比14.4%減)、連結経常利益が44億9千6百万円(前年同四半期比27.4%減)、連結四半期純利益が29億4千3百万円(前年同四半期比64.3%減)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べ、83億4千3百万円減少いたしました。主な内容は、受取手形及び売掛金が195億8千3百万円の減少、現金及び預金が65億2百万円の減少、有価証券が40億円の減少、投資その他の資産のその他に計上している繰延税金資産が85億6千1百万円の増加、商品及び製品が57億1千5百万円の増加、投資有価証券が51億5千3百万円の増加、仕掛品が20億5千4百万円の増加となっています。
また、負債は、前連結会計年度末に比べ、137億5千4百万円増加いたしました。主な内容は、退職給付に係る負債が292億7千7百万円の増加、その他流動負債に計上している未払費用が120億8千5百万円の減少、未払法人税等が36億9千2百万円の減少となっています。
②セグメントの業績
a.国内住設事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動及び、システムキッチンの新規受注停止による影響などによって、売上高が892億3千9百万円(前年同四半期比4.6%減)、営業利益が6億5千2百万円(前年同四半期比83.5%減)となりました。
なお、システムキッチンについては、平成26年3月に納期遅延が発生したことに伴い、一時的に新規受注を停止していましたが、平成26年7月に受注を再開しています。
リモデル分野においては、駆け込み需要の反動があった一方で、新築分野は、駆け込み需要のあった前期に着工済みの物件による需要の継続などによって伸長しました。
TOTO、DAIKEN、YKK AP(以下TDYという)では、引き続き「グリーンリモデル診断(住宅に関わる環境評価基準を参考にした客観的な住まいの診断)」を活用し、トイレ・バス・キッチン・洗面の各空間におけるリモデル提案を行うことによって、環境に貢献するリフォーム「グリーンリモデル」を推進しています。
また、平成26年6月、全国では4箇所目となるTDY3社のコラボレーションショールームをオープンしました。これは、これまでのTOTOとYKK APの2社のコラボレーションショールームにDAIKENを加えて、「TDY福岡コラボレーションショールーム」としてリニューアルしたもので、九州エリアへのTDY情報の発信拠点となります。
・Vプラン2017の全社横断革新活動である「サプライチェーン革新」及び「ものづくり革新」活動を進め、原材料調達から生産・物流面における高速サプライチェーンの構築を図ると共に、幅広い商品においてプラットフォーム化(標準化・共通化)等のコストリダクションを継続的に推進しています。
b.海外住設事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が316億1千4百万円(前年同四半期比29.5%増)、営業利益が44億9千万円(前年同四半期比97.5%増)となりました。
世界経済は、一部で弱さが見られるものの、全般には緩やかな回復が続きました。
このような環境の中、海外住設事業においては、各国・各エリアでの経済動向や社会動向を注視しつつ、Vプラン2017及び中期経営計画に基づいた着実な成長戦略を推進しています。
<米州>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が63億3千7百万円(前年同四半期比18.2%増)、営業利益が1億8千5百万円(前年同四半期比5.1%増)となりました。
米国では、市況の回復は依然として緩やかですが、当社グループにおいては、中高級市場におけるトップクラスのメーカーとしての商品優位性や価値伝達によって、ブランドの価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
また、米州事業においては、成長市場の中南米エリアも包括した販売網の構築を進めています。
・平成26年4月、ウォシュレットのエントリーモデルの新商品を発売しました。新たに、スイッチ部をリモコン仕様にするなど、機能性とデザイン性を兼ね備えた商品として、ウォシュレットの認知向上と共に、拡販を図っています。
・住宅向け水栓において、新商品の投入や販売代理店の店頭における展示の拡充を進めています。これにより、水まわり空間におけるTOTOブランドの存在感を高めると共に、一層の拡販を図っています。
<中国>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が155億6千9百万円(前年同四半期比29.9%増)、営業利益が31億5千6百万円(前年同四半期比78.7%増)となりました。
中国では、経済の緩やかな回復の動きがあるものの、政府の不動産抑制政策の市況への影響が続いています。このような環境の中、当社グループにおいては、内陸部における市場の拡大や、大都市から周辺都市への成長市場の移行など、市場環境の変化を注視して対応しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、現地のお客様に支持される事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産・最適な供給体制の構築を進めており、平成26年7月には、衛生陶器を生産する福建工場が稼動を開始しました。
・平成26年5月、上海で開催されたアジア最大規模の水まわり設備の国際見本市「Kitchen & Bath China 2014」に出展しました。この展示会では、高品位かつ高機能な付加価値商品を幅広く展示すると共に、高級感ある演出によって、更なるブランド価値向上に取り組みました。
・市場が拡大している大都市の周辺都市への大規模ショールームの出店や、主要都市の既存ショールームのリニューアルを進めています。当第1四半期連結累計期間においては、(福建省)泉州市で旗艦ショールームの出店を行いました。
<アジア・オセアニア>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が86億3千5百万円(前年同四半期比38.5%増)、営業利益が12億6千5百万円(前年同四半期比171.3%増)となりました。
アジア・オセアニア地域では、世界の供給基地としてタイ、インドネシアでの生産体制を強化すると共に、新興国市場での販売力を強化しています。インドネシア、台湾、ベトナムでは、高級ブランドとしての地位を築きつつあります。
インドにおいては、平成23年に現地法人を設立し、販売網を構築しています。また、今後の需要拡大に対応するため、グジャラート州に建設していた衛生陶器の工場が、平成26年7月に稼動を開始しました。
・ベトナムでは、販売網の拡大強化を図っています。また、平成26年6月、ベトナムのホーチミンで開催されたベトナム最大の建築資材の展示会「VIETBUILD」に出展しました。
・インドでは、販売網の整備を進めると共に、空港などの大型物件で商品の採用が進んでいます。
・タイでは、新たな販売及び生産体制のもと、高級ブランドのイメージ浸透を図っています。
・台湾では、これまでに引き続き、ウォシュレットやウォシュレット一体形便器の販売プロモーションを行い、ブランドイメージの浸透に取り組んでいます。
<欧州>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が10億7千1百万円(前年同四半期比28.8%増)、営業損失が1億1千7百万円(前年同四半期は営業損失1億3千5百万円)となりました。
欧州では、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築を進めており、代理店のショールームでは、TOTO商品の展示が進んでいます。また、「ネオレスト」などの節水性能とデザイン性の高い商品を市場投入することによって他社との差別化を図り、欧州のみならず、グローバルでTOTOブランドの存在感をアピールしています。
・販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、新規チャネルの開拓・拡大などに取り組んでいます。
・平成26年5月、トルネード洗浄機能を備えた便器の新商品を発売しました。この便器は、欧州で好まれる壁掛け式で、デザイン面と共に、機能面でも競合他社と差別化できる商品です。
c.新領域事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が47億4千4百万円(前年同四半期比19.1%増)、営業損失が3億2千4百万円(前年同四半期は営業損失6億1千5百万円)となりました。
TOTOのオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」等を「新領域事業」として、Vプラン2017及び中期経営計画達成に向けた事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が24億6千万円(前年同四半期比45.4%増)、営業損失が6千2百万円(前年同四半期は営業損失2億9千7百万円)となりました。
オンリーワン技術を活かした構造部材、静電チャックなどの高精度精密セラミックス部品や光通信部品に特化し、全社横断の革新活動「ものづくり革新」活動を推進することにより、最適な生産体制の整備を進めています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、引き続いて半導体市場の回復や光通信市場が活況であることなどを背景に、各商品の売上が大幅に伸長しました。また、製造部門で進めてきた体質強化の効果によって損失幅を縮小しました。
・平成26年4月、光通信業界におけるアジア最大級の技術商談会「FIBER OPTICS EXPO2014」に出展しました。ここでは、光ファイバー通信における技術課題を解決する高速通信用の新製品などを展示し、大きな注目を集めました。
<環境建材事業>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が22億8千3百万円(前年同四半期比0.3%減)、営業損失が2億6千1百万円(前年同四半期は営業損失3億1千7百万円)となりました。
「ハイドロテクト」は、光触媒を利用し光や水の力で地球も暮らしもきれいにする環境浄化技術であり、技術ブランドです。既に多くのお客様にご活用いただいており、建物の外壁から室内の壁や床までさまざまな製品に利用されています。また、事業戦略を国内中心から海外へと拡大させ、業種を横断したパートナーシップ「ハイドロテクトの輪」をグローバルに広げ、「ハイドロテクト」の普及と共に環境貢献を進めています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、駆け込み需要の反動があった一方で、ハウスメーカーにおけるハイドロテクト商品の販売が好調だったこと、従来から取り組んできた革新活動により生産性が向上したことなどにより、売上は減少したものの損失幅を縮小しました。
・平成26年5月、光触媒によるセルフクリーニング(防汚)効果を持つ外壁用塗料「ハイドロテクトカラーコートECO-HG」を発売しました。この商品は、戸建住宅、マンション、各種ビル、工場など幅広い用途を対象としており、一般塗料と同等の施工性を実現すると共に、競争力のある価格設定としたことによって、一層の普及を図っていきます。
・平成26年6月、「ハイドロセラ・フロアキッズ」を発売しました。これは、光触媒技術「ハイドロテクト」の効果により、臭いの発生や汚れを防ぐ床材で、幼児用小便器と組み合わせる商品です。幼稚園・ショピングセンターなどのキッズトイレを対象に、提案活動を進めています。
<燃料電池>燃料電池の心臓部である発電モジュールにおいて、当社のオンリーワン技術であるセラミック製発電セル(SOFC)及び発電モジュールの製造・開発を推進し、量産体制の確立を進めています。
・高い発電効率を実現し、実作動環境下での性能確認のため、実証試験を継続して進めています。また、燃料電池システムメーカー、ガス会社、研究機関などと連携して、実用化に向けて更なる耐久性の向上に重点を置いて開発に取り組んでいます。
・成長が期待される国内市場に対応するべく量産技術開発を推進すると共に、海外市場も意識し、グローバル展開を視野に入れた活動を推進しています。
③その他
<「TOTOグローバル環境ビジョン」の発表について>平成26年6月、「TOTOグローバル環境ビジョン」を発表しました。これは、「Vプラン2017」及び、「2014-2017年度 中期経営計画」に基づくもので、これまでの環境活動をよりグローバルへと進化させたビジョンです。水まわりの商品・サービスを提供する企業として、改めて資源としての「水」を見つめ直し、水資源の保全のため新たに「水を大切に」をテーマに追加しました。これまで各国で取り組んできた環境保全活動を再整理し、事業を通じた環境への貢献を目指し、グローバル共通で取り組んでいきます。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
[株式会社の支配に関する基本方針について]
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、会社の支配に関する基本方針について取締役会において次のとおり決議いたしております。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの事業特性、並びに当社の企業価値の源泉を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させることができる者であることが必要と考えております。
当社は、大正6年の創業以来、一貫して「社会の発展への寄与」を理念とする経営を行ってまいりました。水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化創造にあたっては、たゆまぬ研究開発と市場開拓を行い、必要な設備や人財育成に長期的投資を行うことによって、日本市場の中で、「環境配慮」を実現する節電・節水技術の開発、「清潔・快適」「ユニバーサルデザイン」を実現する素材開発、「安心・信頼」を実現するビフォア・アフターサービス体制等、総合的な事業活動による価値の創造と提供を図ってまいりました。現在では、日本市場で築いた事業モデルを活かし、米国・アジアをはじめとする世界の水まわり市場の積極開拓により、一層の価値向上を図る一方、日本の水まわり市場において確固たる地位を築いたことによる供給責任にも応えています。創業以来90余年にわたり、広く社会の発展に寄与し続けたことが、現在の当社の企業価値ひいては株主共同の利益につながっています。
当社は、公開会社として、当社株券等を保有する株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様の期待に応え続けるためにも、これまでに築いた当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことなく、長期にわたって持続的に向上させていくことが必要と考えております。
そこで、特定の者又はグループによって当社株券等の大量買付行為が行われた場合には、これまで当社の企業価値を支えていただいた株主の皆様のために、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの判断材料の提供と検討期間を確保すると共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないと判断される場合には一定の対抗措置を講じることができるように大量買付行為に関する対応方針を定めておくことが必要と考えています。
②基本方針の実現に資する取組み
(ⅰ)社是・企業理念及び中長期経営計画
当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造し、お客様の期待以上の満足を追求し続けることで、社会の発展に貢献します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しております。当社の企業価値の源泉は、(a)高品質な製品を提供し続けてきた高度な生産技術力、(b)ユニットバス・ウォシュレット等の新たな生活文化の創造に寄与する商品やネオレスト・ハイドロテクト等の環境配慮商品を創造してきた研究開発力、(c)お客様の多様なニーズにきめ細やかに対応できる高品質かつ豊富な商品群、(d)お客様に安心・安全・信頼の証として認知された企業ブランド、(e)取引先との良好かつ長期的なパートナーシップに基づく販売力、(f)前記(a)~(e)の維持・発展を担う従業員等にあります。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させるため、創立100周年を迎える平成29年(2017年)における当社の目指す姿と、その実現に向けた戦略フレームを示した長期経営計画「Vプラン2017」を策定し、グループを挙げて取り組みを推進しております。「Vプラン2017」では、当社が目指す姿として、『「世界中のお客様」に新しい「まいにち」を提供し、これからも必要とされ続ける存在として「真のグローバル企業」になる』ことを掲げています。
戦略フレームにつきましては、国内住設事業、海外住設事業、新領域事業の3つの事業領域と、それらにまたがる「マーケティング革新」「サプライチェーン革新」「ものづくり革新」「マネジメントリソース革新」の4つの全社横断の革新活動をあわせて強力に推進することで経営目標達成に取り組むと共に、環境配慮の取り組みやコーポレート・ガバナンスを強化しています。
「Vプラン2017」に基づき、平成22年度、平成23年度と全社最適の視点で基盤の整備に取り組み、平成24年度からは3ヵ年の中期経営計画を策定し推進してまいりましたが、その目標を一年前倒しで達成できたことから、平成26年4月に平成26年度から平成29年度にかけての中期経営計画を新たに策定いたしました。
当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、(a)売上高営業利益率、(b)ROA(営業利益ベース)を重要な経営指標としています。
事業の成長及び収益力の向上面では、お客様の期待以上の満足を得ることのできる魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコストリダクションと生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指します。また、資産の効率的な運用の面では、資産の流動化や負債の圧縮などにより財務体質のスリム化を図り、企業価値の最大化を目指します。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、経営の客観性・透明性を高め経営責任を明確にすることによって、ステークホルダーの皆様の満足を実現し、企業価値を永続的に拡大することが企業経営の要であると考えています。
当社は監査役会設置会社の枠組みの中で、意思決定と監督、及び効果的かつ効率的な執行業務の仕組みを構築し、企業価値の持続的な向上を図っています。そのために、以下のとおりコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
(a)取締役及び取締役会
取締役全員で構成する取締役会は、全社・全グループ最適視点の意思決定を行うことは勿論のこと、ステークホルダー最適視点の意思決定、及び取締役相互の職務執行監督を行っています。
取締役は部門最適に陥ることのないよう全社・全グループ最適視点、ステークホルダー最適視点の意思決定を行うと共に、自らの業務執行を実践していくために、取締役会議長及び社外取締役以外の取締役は執行役員を兼任しています(取締役兼執行役員)。
社外取締役にはTOTOグループが目指す経営を実践している先進企業の経営経験者を招聘しています。社外取締役は経験豊富な経営者としての高い知見に基づき、経営全般についてさまざまな助言と提言を行っています。
また、取締役の責任を明確にするため、取締役の任期を1年としています。
(b)監査役及び監査役会
監査役全員で構成する監査役会は、取締役の職務の執行に関して、適法性及び妥当性の観点から監査を行っており、取締役会をはじめとする主要会議に出席し、必要に応じて意見の表明を行うと共に、監査方針に則り各拠点に赴き監査を行っています。
また、代表取締役との定期的な意見交換など、監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備しています。
社外監査役には、企業財務・企業法務等の専門性や企業経営に係る高度な見識・経験を保持している方を招聘し、取締役会の意思決定や取締役の業務執行について客観的かつ公正な立場から監査を行っています。
(c)指名諮問委員会・報酬諮問委員会
イ)指名諮問委員会
指名諮問委員会は、取締役及び監査役人事に関する審議・確認等を通じて、当社の経営の客観性及び透明性の確保に資することを目的とし、株主総会に提出する社外取締役・社外監査役を含む取締役又は監査役候補の選任及び解任に関する議案を取締役会に答申するために設置しています。
委員は半数以上を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員4名を社外委員、及び代表取締役を社内委員として構成し、委員長は代表取締役社長執行役員としています。
ロ)報酬諮問委員会
報酬諮問委員会は、取締役の基本報酬・年次賞与・株式報酬型ストック・オプションの決定プロセスと配分バランスが、定款、株主総会決議事項及び取締役報酬基本方針に沿ったものであることの確認並びにその活動を通じて取締役報酬の妥当性・客観性確保に資することを目的として設置しています。
委員は過半数を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員4名を含む社外委員5名と、社内委員として代表権をもたない取締役1名で構成し、委員長は社外委員から選任しています。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
大量買付行為に際して、株主の皆様が当社株式の売却、すなわち大量買付行為を受け入れるか否かの判断を適切に行っていただくためには、大量買付者から提供される情報のみならず、当該行為が当社に与える影響や、大量買付者が当社の経営に参画した場合の経営方針、事業計画の内容等の必要かつ十分な情報、及び当該大量買付行為に対する当社取締役会の評価・意見等も含めた十分な情報が提供されることが不可欠であると考えております。
そこで、当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するため、「当社株式の大量買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下、“本プラン”といいます)を導入しております。
本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請すると共に、係る手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、係る手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、係る大量買付行為に対する対抗措置として、新株予約権の無償割当て(会社法第277条以下に規定されています。)の方法により、当社取締役会が定める一定の日における株主に対して新株予約権を無償で割り当てるというものです。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引き換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。
④本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
当社取締役会は、以下の理由から上記③の取り組みが当社の上記①の基本方針及び企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していると考えられること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性の原則」)を完全に充足しており、また株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省の企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。
(ⅱ)当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としていること
本プランは、当社株券等に対する大量買付行為がなされた際に、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、また当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し向上させることを目的とするものです。
(ⅲ)株主意思を重視するものであること
(a)本プランの更新にあたっては、定時株主総会において株主の皆様の承認をお諮りします。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。
(b)本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動又は不発動の決定を株主の皆様が取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従い対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から必要かつ相当であると判断した場合には、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしています。
(ⅳ)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、当社取締役会の判断の合理性及び公正性を担保するために、取締役会から独立した機関として、特別委員会を設置します。なお、特別委員会は、当社社外取締役、社外監査役又は社外有識者により構成されます。
加えて、当社取締役会が特別委員会の勧告を最大限尊重した上で決定を行うことにより、当社取締役会が恣意的に本プランに基づく対抗措置の発動を行うことを防ぐと共に、特別委員会の判断の概要については適時かつ適切に株主の皆様等に情報開示することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるべく本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
(ⅴ)合理的な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されており、取締役会による恣意的な発動を防止できる仕組みを確保しています。
(ⅵ)外部専門家等の意見の取得
本プランにおいては、大量買付者が出現した場合、取締役会及び特別委員会が、当社の費用で、外部専門家等の助言を得ることができることとされています。これにより、取締役会及び特別委員会による判断の公正性及び客観性がより強く担保される仕組みが確保されています。
(ⅶ)デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができることとしており、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、取締役任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、本プランは、スロー・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができずその発動を阻止するのに時間が係る買収防衛策)でもありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、44億3千5百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)業績の状況
①当第1四半期連結累計期間の状況
当第1四半期連結累計期間(平成26年4月1日から平成26年6月30日まで)におけるわが国の経済は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられたものの、緩やかな回復基調が続きました。
また、国内の住宅市場は、雇用・所得環境の改善などを背景として底堅く推移しましたが、駆け込み需要の反動によって新設住宅着工やリフォーム需要の減少などの影響がありました。
このような事業環境の中、当社グループは、引き続き創立100周年を迎える平成29年(2017年)に向けた長期経営計画「TOTO Vプラン2017(以下Vプラン2017という)」及び、平成26年度からスタートした4ヵ年の中期経営計画に基づき、「国内住設事業」「海外住設事業」「新領域事業」の各事業領域での活動を推進しました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、連結売上高に関しては1,148億9千6百万円(前年同四半期比1.2%増)となりました。
一方、利益面では、連結営業利益が38億2千5百万円(前年同四半期比14.4%減)、連結経常利益が44億9千6百万円(前年同四半期比27.4%減)、連結四半期純利益が29億4千3百万円(前年同四半期比64.3%減)となりました。
総資産は、前連結会計年度末に比べ、83億4千3百万円減少いたしました。主な内容は、受取手形及び売掛金が195億8千3百万円の減少、現金及び預金が65億2百万円の減少、有価証券が40億円の減少、投資その他の資産のその他に計上している繰延税金資産が85億6千1百万円の増加、商品及び製品が57億1千5百万円の増加、投資有価証券が51億5千3百万円の増加、仕掛品が20億5千4百万円の増加となっています。
また、負債は、前連結会計年度末に比べ、137億5千4百万円増加いたしました。主な内容は、退職給付に係る負債が292億7千7百万円の増加、その他流動負債に計上している未払費用が120億8千5百万円の減少、未払法人税等が36億9千2百万円の減少となっています。
②セグメントの業績
a.国内住設事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要の反動及び、システムキッチンの新規受注停止による影響などによって、売上高が892億3千9百万円(前年同四半期比4.6%減)、営業利益が6億5千2百万円(前年同四半期比83.5%減)となりました。
なお、システムキッチンについては、平成26年3月に納期遅延が発生したことに伴い、一時的に新規受注を停止していましたが、平成26年7月に受注を再開しています。
リモデル分野においては、駆け込み需要の反動があった一方で、新築分野は、駆け込み需要のあった前期に着工済みの物件による需要の継続などによって伸長しました。
TOTO、DAIKEN、YKK AP(以下TDYという)では、引き続き「グリーンリモデル診断(住宅に関わる環境評価基準を参考にした客観的な住まいの診断)」を活用し、トイレ・バス・キッチン・洗面の各空間におけるリモデル提案を行うことによって、環境に貢献するリフォーム「グリーンリモデル」を推進しています。
また、平成26年6月、全国では4箇所目となるTDY3社のコラボレーションショールームをオープンしました。これは、これまでのTOTOとYKK APの2社のコラボレーションショールームにDAIKENを加えて、「TDY福岡コラボレーションショールーム」としてリニューアルしたもので、九州エリアへのTDY情報の発信拠点となります。
・Vプラン2017の全社横断革新活動である「サプライチェーン革新」及び「ものづくり革新」活動を進め、原材料調達から生産・物流面における高速サプライチェーンの構築を図ると共に、幅広い商品においてプラットフォーム化(標準化・共通化)等のコストリダクションを継続的に推進しています。
b.海外住設事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が316億1千4百万円(前年同四半期比29.5%増)、営業利益が44億9千万円(前年同四半期比97.5%増)となりました。
世界経済は、一部で弱さが見られるものの、全般には緩やかな回復が続きました。
このような環境の中、海外住設事業においては、各国・各エリアでの経済動向や社会動向を注視しつつ、Vプラン2017及び中期経営計画に基づいた着実な成長戦略を推進しています。
<米州>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が63億3千7百万円(前年同四半期比18.2%増)、営業利益が1億8千5百万円(前年同四半期比5.1%増)となりました。
米国では、市況の回復は依然として緩やかですが、当社グループにおいては、中高級市場におけるトップクラスのメーカーとしての商品優位性や価値伝達によって、ブランドの価値を高め、競合他社との差別化を図っています。
また、米州事業においては、成長市場の中南米エリアも包括した販売網の構築を進めています。
・平成26年4月、ウォシュレットのエントリーモデルの新商品を発売しました。新たに、スイッチ部をリモコン仕様にするなど、機能性とデザイン性を兼ね備えた商品として、ウォシュレットの認知向上と共に、拡販を図っています。
・住宅向け水栓において、新商品の投入や販売代理店の店頭における展示の拡充を進めています。これにより、水まわり空間におけるTOTOブランドの存在感を高めると共に、一層の拡販を図っています。
<中国>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が155億6千9百万円(前年同四半期比29.9%増)、営業利益が31億5千6百万円(前年同四半期比78.7%増)となりました。
中国では、経済の緩やかな回復の動きがあるものの、政府の不動産抑制政策の市況への影響が続いています。このような環境の中、当社グループにおいては、内陸部における市場の拡大や、大都市から周辺都市への成長市場の移行など、市場環境の変化を注視して対応しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、現地のお客様に支持される事業活動を推進しています。
また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産・最適な供給体制の構築を進めており、平成26年7月には、衛生陶器を生産する福建工場が稼動を開始しました。
・平成26年5月、上海で開催されたアジア最大規模の水まわり設備の国際見本市「Kitchen & Bath China 2014」に出展しました。この展示会では、高品位かつ高機能な付加価値商品を幅広く展示すると共に、高級感ある演出によって、更なるブランド価値向上に取り組みました。
・市場が拡大している大都市の周辺都市への大規模ショールームの出店や、主要都市の既存ショールームのリニューアルを進めています。当第1四半期連結累計期間においては、(福建省)泉州市で旗艦ショールームの出店を行いました。
<アジア・オセアニア>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が86億3千5百万円(前年同四半期比38.5%増)、営業利益が12億6千5百万円(前年同四半期比171.3%増)となりました。
アジア・オセアニア地域では、世界の供給基地としてタイ、インドネシアでの生産体制を強化すると共に、新興国市場での販売力を強化しています。インドネシア、台湾、ベトナムでは、高級ブランドとしての地位を築きつつあります。
インドにおいては、平成23年に現地法人を設立し、販売網を構築しています。また、今後の需要拡大に対応するため、グジャラート州に建設していた衛生陶器の工場が、平成26年7月に稼動を開始しました。
・ベトナムでは、販売網の拡大強化を図っています。また、平成26年6月、ベトナムのホーチミンで開催されたベトナム最大の建築資材の展示会「VIETBUILD」に出展しました。
・インドでは、販売網の整備を進めると共に、空港などの大型物件で商品の採用が進んでいます。
・タイでは、新たな販売及び生産体制のもと、高級ブランドのイメージ浸透を図っています。
・台湾では、これまでに引き続き、ウォシュレットやウォシュレット一体形便器の販売プロモーションを行い、ブランドイメージの浸透に取り組んでいます。
<欧州>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が10億7千1百万円(前年同四半期比28.8%増)、営業損失が1億1千7百万円(前年同四半期は営業損失1億3千5百万円)となりました。
欧州では、ドイツ、フランス、イギリスを中心に、販売チャネルの構築を進めており、代理店のショールームでは、TOTO商品の展示が進んでいます。また、「ネオレスト」などの節水性能とデザイン性の高い商品を市場投入することによって他社との差別化を図り、欧州のみならず、グローバルでTOTOブランドの存在感をアピールしています。
・販売代理店におけるショールーム展示の質の向上や、新規チャネルの開拓・拡大などに取り組んでいます。
・平成26年5月、トルネード洗浄機能を備えた便器の新商品を発売しました。この便器は、欧州で好まれる壁掛け式で、デザイン面と共に、機能面でも競合他社と差別化できる商品です。
c.新領域事業
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が47億4千4百万円(前年同四半期比19.1%増)、営業損失が3億2千4百万円(前年同四半期は営業損失6億1千5百万円)となりました。
TOTOのオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」等を「新領域事業」として、Vプラン2017及び中期経営計画達成に向けた事業活動を推進しています。
<セラミック事業>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が24億6千万円(前年同四半期比45.4%増)、営業損失が6千2百万円(前年同四半期は営業損失2億9千7百万円)となりました。
オンリーワン技術を活かした構造部材、静電チャックなどの高精度精密セラミックス部品や光通信部品に特化し、全社横断の革新活動「ものづくり革新」活動を推進することにより、最適な生産体制の整備を進めています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、引き続いて半導体市場の回復や光通信市場が活況であることなどを背景に、各商品の売上が大幅に伸長しました。また、製造部門で進めてきた体質強化の効果によって損失幅を縮小しました。
・平成26年4月、光通信業界におけるアジア最大級の技術商談会「FIBER OPTICS EXPO2014」に出展しました。ここでは、光ファイバー通信における技術課題を解決する高速通信用の新製品などを展示し、大きな注目を集めました。
<環境建材事業>当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高が22億8千3百万円(前年同四半期比0.3%減)、営業損失が2億6千1百万円(前年同四半期は営業損失3億1千7百万円)となりました。
「ハイドロテクト」は、光触媒を利用し光や水の力で地球も暮らしもきれいにする環境浄化技術であり、技術ブランドです。既に多くのお客様にご活用いただいており、建物の外壁から室内の壁や床までさまざまな製品に利用されています。また、事業戦略を国内中心から海外へと拡大させ、業種を横断したパートナーシップ「ハイドロテクトの輪」をグローバルに広げ、「ハイドロテクト」の普及と共に環境貢献を進めています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、駆け込み需要の反動があった一方で、ハウスメーカーにおけるハイドロテクト商品の販売が好調だったこと、従来から取り組んできた革新活動により生産性が向上したことなどにより、売上は減少したものの損失幅を縮小しました。
・平成26年5月、光触媒によるセルフクリーニング(防汚)効果を持つ外壁用塗料「ハイドロテクトカラーコートECO-HG」を発売しました。この商品は、戸建住宅、マンション、各種ビル、工場など幅広い用途を対象としており、一般塗料と同等の施工性を実現すると共に、競争力のある価格設定としたことによって、一層の普及を図っていきます。
・平成26年6月、「ハイドロセラ・フロアキッズ」を発売しました。これは、光触媒技術「ハイドロテクト」の効果により、臭いの発生や汚れを防ぐ床材で、幼児用小便器と組み合わせる商品です。幼稚園・ショピングセンターなどのキッズトイレを対象に、提案活動を進めています。
<燃料電池>燃料電池の心臓部である発電モジュールにおいて、当社のオンリーワン技術であるセラミック製発電セル(SOFC)及び発電モジュールの製造・開発を推進し、量産体制の確立を進めています。
・高い発電効率を実現し、実作動環境下での性能確認のため、実証試験を継続して進めています。また、燃料電池システムメーカー、ガス会社、研究機関などと連携して、実用化に向けて更なる耐久性の向上に重点を置いて開発に取り組んでいます。
・成長が期待される国内市場に対応するべく量産技術開発を推進すると共に、海外市場も意識し、グローバル展開を視野に入れた活動を推進しています。
③その他
<「TOTOグローバル環境ビジョン」の発表について>平成26年6月、「TOTOグローバル環境ビジョン」を発表しました。これは、「Vプラン2017」及び、「2014-2017年度 中期経営計画」に基づくもので、これまでの環境活動をよりグローバルへと進化させたビジョンです。水まわりの商品・サービスを提供する企業として、改めて資源としての「水」を見つめ直し、水資源の保全のため新たに「水を大切に」をテーマに追加しました。これまで各国で取り組んできた環境保全活動を再整理し、事業を通じた環境への貢献を目指し、グローバル共通で取り組んでいきます。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
[株式会社の支配に関する基本方針について]
当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、会社の支配に関する基本方針について取締役会において次のとおり決議いたしております。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの事業特性、並びに当社の企業価値の源泉を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させることができる者であることが必要と考えております。
当社は、大正6年の創業以来、一貫して「社会の発展への寄与」を理念とする経営を行ってまいりました。水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化創造にあたっては、たゆまぬ研究開発と市場開拓を行い、必要な設備や人財育成に長期的投資を行うことによって、日本市場の中で、「環境配慮」を実現する節電・節水技術の開発、「清潔・快適」「ユニバーサルデザイン」を実現する素材開発、「安心・信頼」を実現するビフォア・アフターサービス体制等、総合的な事業活動による価値の創造と提供を図ってまいりました。現在では、日本市場で築いた事業モデルを活かし、米国・アジアをはじめとする世界の水まわり市場の積極開拓により、一層の価値向上を図る一方、日本の水まわり市場において確固たる地位を築いたことによる供給責任にも応えています。創業以来90余年にわたり、広く社会の発展に寄与し続けたことが、現在の当社の企業価値ひいては株主共同の利益につながっています。
当社は、公開会社として、当社株券等を保有する株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様の期待に応え続けるためにも、これまでに築いた当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことなく、長期にわたって持続的に向上させていくことが必要と考えております。
そこで、特定の者又はグループによって当社株券等の大量買付行為が行われた場合には、これまで当社の企業価値を支えていただいた株主の皆様のために、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの判断材料の提供と検討期間を確保すると共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないと判断される場合には一定の対抗措置を講じることができるように大量買付行為に関する対応方針を定めておくことが必要と考えています。
②基本方針の実現に資する取組み
(ⅰ)社是・企業理念及び中長期経営計画
当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造し、お客様の期待以上の満足を追求し続けることで、社会の発展に貢献します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しております。当社の企業価値の源泉は、(a)高品質な製品を提供し続けてきた高度な生産技術力、(b)ユニットバス・ウォシュレット等の新たな生活文化の創造に寄与する商品やネオレスト・ハイドロテクト等の環境配慮商品を創造してきた研究開発力、(c)お客様の多様なニーズにきめ細やかに対応できる高品質かつ豊富な商品群、(d)お客様に安心・安全・信頼の証として認知された企業ブランド、(e)取引先との良好かつ長期的なパートナーシップに基づく販売力、(f)前記(a)~(e)の維持・発展を担う従業員等にあります。
当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させるため、創立100周年を迎える平成29年(2017年)における当社の目指す姿と、その実現に向けた戦略フレームを示した長期経営計画「Vプラン2017」を策定し、グループを挙げて取り組みを推進しております。「Vプラン2017」では、当社が目指す姿として、『「世界中のお客様」に新しい「まいにち」を提供し、これからも必要とされ続ける存在として「真のグローバル企業」になる』ことを掲げています。
戦略フレームにつきましては、国内住設事業、海外住設事業、新領域事業の3つの事業領域と、それらにまたがる「マーケティング革新」「サプライチェーン革新」「ものづくり革新」「マネジメントリソース革新」の4つの全社横断の革新活動をあわせて強力に推進することで経営目標達成に取り組むと共に、環境配慮の取り組みやコーポレート・ガバナンスを強化しています。
「Vプラン2017」に基づき、平成22年度、平成23年度と全社最適の視点で基盤の整備に取り組み、平成24年度からは3ヵ年の中期経営計画を策定し推進してまいりましたが、その目標を一年前倒しで達成できたことから、平成26年4月に平成26年度から平成29年度にかけての中期経営計画を新たに策定いたしました。
当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、(a)売上高営業利益率、(b)ROA(営業利益ベース)を重要な経営指標としています。
事業の成長及び収益力の向上面では、お客様の期待以上の満足を得ることのできる魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコストリダクションと生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指します。また、資産の効率的な運用の面では、資産の流動化や負債の圧縮などにより財務体質のスリム化を図り、企業価値の最大化を目指します。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、経営の客観性・透明性を高め経営責任を明確にすることによって、ステークホルダーの皆様の満足を実現し、企業価値を永続的に拡大することが企業経営の要であると考えています。
当社は監査役会設置会社の枠組みの中で、意思決定と監督、及び効果的かつ効率的な執行業務の仕組みを構築し、企業価値の持続的な向上を図っています。そのために、以下のとおりコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
(a)取締役及び取締役会
取締役全員で構成する取締役会は、全社・全グループ最適視点の意思決定を行うことは勿論のこと、ステークホルダー最適視点の意思決定、及び取締役相互の職務執行監督を行っています。
取締役は部門最適に陥ることのないよう全社・全グループ最適視点、ステークホルダー最適視点の意思決定を行うと共に、自らの業務執行を実践していくために、取締役会議長及び社外取締役以外の取締役は執行役員を兼任しています(取締役兼執行役員)。
社外取締役にはTOTOグループが目指す経営を実践している先進企業の経営経験者を招聘しています。社外取締役は経験豊富な経営者としての高い知見に基づき、経営全般についてさまざまな助言と提言を行っています。
また、取締役の責任を明確にするため、取締役の任期を1年としています。
(b)監査役及び監査役会
監査役全員で構成する監査役会は、取締役の職務の執行に関して、適法性及び妥当性の観点から監査を行っており、取締役会をはじめとする主要会議に出席し、必要に応じて意見の表明を行うと共に、監査方針に則り各拠点に赴き監査を行っています。
また、代表取締役との定期的な意見交換など、監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備しています。
社外監査役には、企業財務・企業法務等の専門性や企業経営に係る高度な見識・経験を保持している方を招聘し、取締役会の意思決定や取締役の業務執行について客観的かつ公正な立場から監査を行っています。
(c)指名諮問委員会・報酬諮問委員会
イ)指名諮問委員会
指名諮問委員会は、取締役及び監査役人事に関する審議・確認等を通じて、当社の経営の客観性及び透明性の確保に資することを目的とし、株主総会に提出する社外取締役・社外監査役を含む取締役又は監査役候補の選任及び解任に関する議案を取締役会に答申するために設置しています。
委員は半数以上を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員4名を社外委員、及び代表取締役を社内委員として構成し、委員長は代表取締役社長執行役員としています。
ロ)報酬諮問委員会
報酬諮問委員会は、取締役の基本報酬・年次賞与・株式報酬型ストック・オプションの決定プロセスと配分バランスが、定款、株主総会決議事項及び取締役報酬基本方針に沿ったものであることの確認並びにその活動を通じて取締役報酬の妥当性・客観性確保に資することを目的として設置しています。
委員は過半数を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員4名を含む社外委員5名と、社内委員として代表権をもたない取締役1名で構成し、委員長は社外委員から選任しています。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
大量買付行為に際して、株主の皆様が当社株式の売却、すなわち大量買付行為を受け入れるか否かの判断を適切に行っていただくためには、大量買付者から提供される情報のみならず、当該行為が当社に与える影響や、大量買付者が当社の経営に参画した場合の経営方針、事業計画の内容等の必要かつ十分な情報、及び当該大量買付行為に対する当社取締役会の評価・意見等も含めた十分な情報が提供されることが不可欠であると考えております。
そこで、当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するため、「当社株式の大量買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下、“本プラン”といいます)を導入しております。
本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請すると共に、係る手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、係る手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、係る大量買付行為に対する対抗措置として、新株予約権の無償割当て(会社法第277条以下に規定されています。)の方法により、当社取締役会が定める一定の日における株主に対して新株予約権を無償で割り当てるというものです。
本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、(ⅰ)大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引き換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。
④本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて
当社取締役会は、以下の理由から上記③の取り組みが当社の上記①の基本方針及び企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していると考えられること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」、「事前開示・株主意思の原則」、「必要性・相当性の原則」)を完全に充足しており、また株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省の企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しております。
(ⅱ)当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としていること
本プランは、当社株券等に対する大量買付行為がなされた際に、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、また当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し向上させることを目的とするものです。
(ⅲ)株主意思を重視するものであること
(a)本プランの更新にあたっては、定時株主総会において株主の皆様の承認をお諮りします。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。
(b)本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動又は不発動の決定を株主の皆様が取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従い対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から必要かつ相当であると判断した場合には、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしています。
(ⅳ)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、当社取締役会の判断の合理性及び公正性を担保するために、取締役会から独立した機関として、特別委員会を設置します。なお、特別委員会は、当社社外取締役、社外監査役又は社外有識者により構成されます。
加えて、当社取締役会が特別委員会の勧告を最大限尊重した上で決定を行うことにより、当社取締役会が恣意的に本プランに基づく対抗措置の発動を行うことを防ぐと共に、特別委員会の判断の概要については適時かつ適切に株主の皆様等に情報開示することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるべく本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
(ⅴ)合理的な客観的要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されており、取締役会による恣意的な発動を防止できる仕組みを確保しています。
(ⅵ)外部専門家等の意見の取得
本プランにおいては、大量買付者が出現した場合、取締役会及び特別委員会が、当社の費用で、外部専門家等の助言を得ることができることとされています。これにより、取締役会及び特別委員会による判断の公正性及び客観性がより強く担保される仕組みが確保されています。
(ⅶ)デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができることとしており、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、取締役任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、本プランは、スロー・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができずその発動を阻止するのに時間が係る買収防衛策)でもありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、44億3千5百万円です。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。