有価証券報告書-第101期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
160項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、1947年東京窯業株式会社創立以来、鉄鋼業界をはじめとする日本の基幹産業に対して耐火物関連事業に重点を置いた製品とサービスを提供し、技術の革新と進歩、そして産業の発展に貢献して参りました。
「仕事を通じて世界に喜びと感謝の輪を広げる」を社是として、耐火物製品の製造・販売のほか、関連する窯業機械器具製造、建築、運輸など総合力の発揮に努めております。
2020年度の当社グループのテーマとして「厳しい環境にこそ成長のチャンスがある!」を掲げ、新規分野の開拓・既存分野への更なる展開を図って参ります。また、永年に亘るお客様からの信頼をさらに確固たるものとするため、スピリットとして「お客様への誠意」「新しい技術への挑戦」の考えのもと、なお一層の品質向上・技術力強化に努めるとともに、磐石な経営基盤の確立に邁進して参ります。
(2) 経営戦略等
当社グループは高品質な耐火物関連製品の供給に努めておりますが、国内需要のほか海外需要につきましては、かねてより米国、ヨーロッパ、中国、台湾に耐火物の生産拠点を設けて、現地での供給に対処しております。さらに、固有技術を生かしてDPF(ディーゼル排ガス用フィルター)事業をはじめ、環境保全や資源リサイクルなどの環境関連分野にも積極的に進出を図って参ります。
(3) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境を展望すると、耐火物の最大の需要先である鉄鋼業界におきましては、自動車関連を中心とした国内外の需要の急激な落ち込みにより、より一層の減産が予想されます。また、年度の後半に世界的に発生した新型コロナウィルスの流行により経済活動が抑制され、更なる悪化が急速に進むと考えられます。新型コロナウィルス感染拡大による影響の規模及び期間が不透明なことから、感染の収束と経済の回復には相当の時間を要することが予想されております。
(4) 対処すべき課題
2021年3月期は安全第一の徹底のもと、人的環境の整備を進め、さらなる製品品質及び生産性の向上を図り、お客様の求めるニーズに沿った製品を、迅速かつ円滑に供給できる体制づくりを進めて参ります。今後海外関連では、成長発展が見込まれる国々へのさらなる展開を、そして国内では既存生産設備の更新を図ることで、利益の伴った成長の実現を目指し、新素材分野や環境創造分野といった成長分野へ注力することによりグループ全体の体力強化を図って参ります。
また、新型コロナウィルス感染拡大防止への対応が緊急の課題となりますが、当社は従業員並びにお取引先の安全確保を最優先とし、新型コロナウィルス感染防止に努めるとともに、徹底的なコスト圧縮を推し進め、影響が最小限となるよう事業活動の継続を図って参ります。